《二人の少女の密かな楽しみ》【第五部】  
 
今日も今日とて<緑のさざなみ亭>の長閑な一日が過ぎていきます。  
ディケイは雨漏りする屋根の修繕、アイルはその手伝い、ナジカは新しい制服の裁縫。  
ブランシュとキーナは部屋と廊下の掃除を終えて休息中です。  
そして今日も今日とて二人のスカートの中は………縄化粧です。  
 
「ね〜ね〜 キーナちゃん、これ作れる〜?」  
今日も今日とて熱心に「性愛秘技」を読みふけっていたブランシュは、キーナにあるページの  
挿絵を示しながら聞いてきました。  
「ん? どれどれ」  
大股を開いて縄の結び目の位置を調整していたキーナは、挿絵を覗き込んで首を傾げました。  
「…何これ? 何に使うもの?」  
糸巻きのような紡錘形の物体は使用用途の見当が付きません。  
「えと、ね〜 それを〜 中に入れると〜 気持ちいいんだって〜」  
そんなブランシュの返答に、キーナは慌てます。  
「だ、ダメよそれは! 孤児院でも習ったじゃない、膜が破れちゃうって!」  
キーナは孤児院で一定年齢の女子児童だけで行われた特別授業を思い出します。  
村長婦人を講師に迎えたその授業では、男女の性についてかなり詳しく教わりました。  
もっとも、そういった欲求と無縁に育ってきた彼女達には、かなり退屈な授業でしたが…  
それでも繰り返し言われた禁忌についてはそれなりに記憶に残っていて、キーナの首を横に振らせます。  
そんなキーナの反対も  
「あ、それなら大丈夫だよ〜 私だってこんな形で処女を失うつもりは無いよ〜」  
ブランシュは笑顔であっさりかわすと  
 
「これはね〜 プラグって言う名前なんだけど〜 お尻に入れるものなのよ〜」  
と爆弾発言です。 しばらくきょとんとしていたキーナは、いきなり自分の尻を押さえて  
「え? おしりっ!? え、ええー?」  
と、頓狂な声を挙げます。 今の今まで物を入れるという行為を想像すらしたことの無い場所ですから  
彼女の混乱も当然と言えるでしょう。 しかし  
「だってね〜 キーナちゃん、今もお尻の穴に結び目当ててるでしょ〜?」  
「…うん」  
「ちょっと、見せて〜」  
「え、ちょちょっと…」  
思わず躊躇してしまうキーナに、ブランシュの目がちょっとだけ鋭くなると  
「…見せなさい」  
「…はい」  
なぜか逆らえないものを感じて、キーナは後ろを向くとスカートをからげて腰を折り曲げます。  
肉の薄い臀部は、その中心を縦に割る縄も、その結び目も完全に露にします。  
その結び目を、ブランシュは指でぷにぷにとつつきました。  
「…あん」  
その窄まりを揉み解されるような感触に、キーナの口から思わず甘い吐息が漏れます。  
「どう〜 キーナちゃん、気持ち良いでしょ〜?」  
ぷにぷに、ぷにぷに  
「…ん…」  
「これがね〜 もっと凄くなるんだよ〜?」  
ぷにぷに、ぷにぷに  
「…む…」  
「内側からもね〜 ずんと来るんだよ〜?」  
ぷにぷに、ぷにぷに  
「…ぁ…」  
「だから〜 キーナちゃんも〜」  
ぷに…  
「…え?」  
止まってしまった刺激に、潤んだ目のキーナは思わず振り返ります。 そんなキーナに先ほどの挿絵が  
突きつけられ、笑顔でそれを指差すブランシュが  
「ね〜 一緒にやろうよ〜」  
そんなブランシュの説得に  
「…うん、やる」  
頬を赤らめながらも、結局はあっさりと、前向きに折れるキーナでした。  
本で読んだだけの知識で説得に成功したブランシュは、小さな声で  
「ちょろいな〜」  
とつぶやきます。 しかし、熱心な目で挿絵の寸法を確認しているキーナには聞こえませんでした。  
 
二日後のやはり休息時間、居室のテーブルの上にキーナ作の"プラグ"がずらりと並べられました。  
本によると本物はなにやら得体の知れない材質だったのですが、入手は不可能と言うことなのと、キーナの  
技術が流用できるものと言うことで、これらは木製です。  
昨日、キーナは小遣い稼ぎにお手伝いすると言うことで近所の馬車工房を訪ね、車軸受けに使う木の余材を  
貰いました。 この木は少し暖めると柔らかくなるので、軸受けに使うと軋み音が出ないのです。  
端材を貰う口実として「孤児院に送る積み木を作りたいから」と言った為、張り切った親方と奥さんが  
近所中から端材を貰い集めて積み木を作り始めてしまったのはちょっとした誤算でしたが…  
もっとも、親方夫妻が出かけている間に道具を使ってプラグ作りをすることが出来たので、結果よしです。  
部屋の一隅に天井まで届かんばかりに積み上げられている積み木はとりあえず無視して、二人の少女は  
卓上のプラグを吟味します。  
表面は油で煮込まれて光を反射するぐらいに滑らかです。 細いのから太いのまで、若干曲がっていたり  
表面に突起があったり、螺旋状になってたり。  
「ず、ずいぶん作ったのね〜 キーナちゃん」  
呆れ顔でブランシュが言うと  
「うん… どれが一番良いのかわからなかったし…」  
ちょっと顔を赤くして答えるキーナの視線は、プラグの群れの中を泳いでいます。  
まるで沢山のお菓子を前にして、どれから食べるか迷っている子供のようです。  
そんなキーナの様子にクスリと笑ったブランシュは、一番細い無難そうな体型のものを取り上げると  
「でわ〜 今からこれがキーナちゃんの中には入りま〜す」  
と宣言して、キーナの眼前に突きつけます。  
「…それ…」  
ちょっと寄り目になりながら、キーナの喉がごくりとなります。 表情にかすかに怯えがあるようです。  
「ん〜? 欲張りキーナちゃんは〜 もっと太いほうがいいのかな〜?」  
そんなブランシュの台詞に  
「あ、え、う、い、ちが、それでいい! それを入れて!」  
なぜか複雑そうに否定して、赤い顔でキーナはベッドに向かいました。  
その後ろに、心底楽しそうな笑顔のブランシュが続きます。  
ベッドの上で、スカートを捲り上げたキーナは膝を立てて脚を開きます。 あっさりと開陳された秘所は  
「あら〜? キーナちゃんってば、ずいぶん楽しみにしてたのね〜」  
ブランシュの言うとおり、僅かに開いた秘唇の周辺は、既にかなり濡れそぼっています。  
 
「う… そ、そんなにまじまじと見ないでよっ!」  
まくったスカートの向こうから聞こえるキーナの声に、  
「はいはい、今入れてあげますからね〜 ちょっと待って下さいね〜」  
と答えたブランシュは、手から香油の小瓶を取り出すと、指に掬い取りました。  
本に書いてあった"潤滑剤"の代用にするそれをたっぷり溜めた指が、キーナの秘唇の下、薄い紫色を  
帯びた窄まりに  
「…ぁ」  
触れた途端、キーナの体がびくんと震えて、窄まりはきゅっと締まり、秘唇は逆にくっと口をあけました。  
「よ〜く、油を塗らないとね〜」  
ブランシュの指が熱心に窄まりとその周囲を揉み解すように動き始めると、それに合わせて秘唇も  
さまざまに表情を変えて  
「…ん… …んく… …ん…」  
キーナの嬌声もさまざまに色を変えます。  
充分にキーナに香油を塗り終わったブランシュは、プラグにも香油を塗った上で  
「さ〜て〜 いよいよですよ〜」  
「…うん」  
股間に蹲ってプラグを示すブランシュに、キーナはしっかり握ったスカートの裾から潤んだ目だけ  
出してうなずきます。  
ブランシュの手に握られたプラグが、角度を定めてキーナの窄まりをつつきました。  
「…っ」  
身を硬くして震えるキーナ、そんなキーナの脚の間でブランシュは  
「ん〜? う〜む よいしょ」  
と何度か角度を変えて試した後、  
「キーナちゃ〜ん、体の力を抜いてくれないと〜 入らないよ〜?」  
「う… でも…」  
何せ体に何かを入れるというのは、口以外では初めての経験です。 しかも、今回は無茶苦茶に  
恥ずかしい場所です。 緊張するなと言う方が無理と言うものでしょう。  
そんなキーナに、本の記述を確かめたブランシュが  
「あのね〜 大きく口を開けて息を吐き出すんだよ〜 そうするとこっちの口も開くんだって〜」  
とアドバイスをします。  
 
スカートの影で、キーナは言われたとおりに口を開けました。 息を吸って吐いて吸って吐い  
「とうっ!」  
タイミングを見定めて、ブランシュの手がプラグを押し進めました。  
「…っあっ!」  
体の下端を割り裂かれるような感触に悲鳴を挙げそうになったキーナは、咄嗟にスカートの裾を  
咥えてこらえます。  
(なにこれ… す、凄い太い!)  
ブランシュの手にあった時には細く頼りなさげにみえたプラグですが、そこでくわえ込んだプラグは  
圧倒的な存在感をキーナに伝えてきます。  
「よ〜し 入ったよ〜 次は〜」  
股間からブランシュの嬉しそうな声が挙がってきて  
(あ、入ってくる… 奥に… 来る…)  
体内の細管をプラグの先端が掻い潜る感触は、キーナには今までに無い感覚です。  
それを快感と捕らえて良いのか戸惑っているうちに  
「よっ」  
ブランシュの手が半ばまで潜り込んだプラグの下端を、横方向に倒しました。  
プラグは入り口の縁を支点として、キーナの内壁をぐいと押し開きます。  
「…っくぅっ!」  
感情の惑乱したキーナは、スカートの裾を噛み絞るように引っ張り、その脚をピクンと跳ね上げ、  
つま先が反り返り、秘唇からどろりと蜜があふれ出しました。  
「おお〜 そんなに気持ちいいんだ〜」  
そんなキーナの反応に気を良くしたブランシュは、嵩にかかってプラグの動きを高めます。  
抜いて、入れて、捻って、倒して、震えさせて。  
そんな動きのたびにキーナの体は大きく震え、秘唇は自分を弄ってもらえないのを拗ねるかのように  
身もだえし恥液を吐き、ブランシュの目を楽しませます。  
秘唇から溢れた蜜は、会陰部を伝わってプラグと後門との接触部に滴り、その動きをスムーズに  
早く強くする助けになっています。  
いつしかブランシュを抱き込むように交差されたキーナの脚を、少し邪魔かな〜と思いつつ、  
ブランシュは熱心に手を動かし、キーナの嬌声と恥蜜を絞り続けます。  
 
キーナの表情を観察していたブランシュは、頃合良しと見てプラグを完全に収めてから手を離しました。  
いきなりやんでしまった刺激に、キーナがスカートを咥えたまま、潤みきった目を向けてきます。  
(え…どうして… もうちょっとなのに…)  
「はい、入れるのは終わったよ〜」  
物足りなさ満載のキーナにそう宣言すると、ブランシュはいそいそとベッドから降りてしまいました。  
そんなブランシュを目で追いながら、ようやく昂ぶりが収まってきたキーナは、尻の下に感じる  
冷たさに我に返りました。 慌てて起き上がろうとすると  
「…うっ」  
体の奥からくる刺激の大きさに、思わず腹を押さえて動きが止まってしまいます。  
気を取り直して、今度はゆっくり起き上がり、ベッドから降りて服装を整えました。  
それだけの動作でも、腸管の奥を突かれ抉られる刺激が、体奥に積もっていきます。  
開かれっぱなしの後門から送られる痺れるような感覚ともあいまって、何とも不思議な気分ですが  
(うん、悪くないわね)  
そんな事を考えながらブランシュに目を向けると、彼女は自分の指で尻穴に香油を塗っていました。  
どうやらブランシュは自分で挿入するつもりのようです。 初めて首輪を着けた時の騒動で  
危険回避を学んだようです。  
そんなブランシュの背後、臀球に顔が触れそうなほど近くにキーナはしゃがみこみました。  
「あ、嫌だ〜 そんな近くで見ないでよ〜」  
気配を感じたブランシュが抗議の声を挙げますが  
「んー安心して、ブランシュが、自分で、お尻に、飲み込むところを、しっかり、見ててあげるよ」  
煽るように、わざと一言一言はっきりと区切って、キーナは答えました。  
恥ずかしさに黙ってしまったブランシュの、双臀がゆらゆらと振られます。  
嫌がっているのか、嬉しがっているのか… そんなお尻を  
「ほら、しっかりお尻の穴を開いて、奥まで咥え込みなさい!」  
キーナがぱしっと叩きました。 笑顔なので本気では無いようですが、その声に煽られたように  
「あう〜 わかりました〜」  
ブランシュはプラグを手にとって、準備を進めるのでした。  
 
そんなこんなで、プラグを呑み込んだ二人は仕事に戻りました。  
しかし、なかなか仕事に身が入りません。  
拡張された入り口からは、絶えず甘く痺れるような感覚が襲い続けます。 そしてそれにかぶさるように  
身を動かす度に、体の奥を突かれ捻じられるような強烈な感覚が襲うのです。  
幸か不幸かその頻度は縄ほどではないのですが、今回刺激されているのは体の内側です。  
何物にも遮られずに、刺激は彼女達に襲い掛かります。  
そして刺激が来るたびに、彼女達は自分がいかに淫らな事をしているかを思い知らされ、そんな感情に  
昂ぶらされるのでした。  
大変だったのは昼食時でした。 いつものように勢い良く椅子に座った二人は、ずんと突き上げる衝撃に  
数秒ほども硬直してしまい、何も知らない三人から不審な目を向けられました。  
その場は何とか誤魔化して昼食を摂り終え、午後の仕事に取り掛かります。  
幸いにも入り口から来る痺れは、後門が慣れたせいか気にならないほどに薄れています。  
そして内側についても、体をどう動かすと、どのように刺激が来るのかが大体把握できたため、不意に  
刺激されることは少なくなってきました。  
しかし、それは刺激が欲しければどうするか、と言うことが彼女達にもわかった訳で…  
「キーナちゃん、キーナちゃん」  
夕食の時刻も近くなった頃、食堂の隅でブランシュがキーナに耳打ちして来ました。  
「ん? 何?」  
「キーナちゃん、あんまりお尻振ったらバレちゃうよ〜?」  
「え… 私、そんなに振ってた?」  
「すっごく、まるでオトコヲサソウショウフみたいに〜」  
使い慣れない言葉をちょっとたどたどしく言うブランシュの台詞に、しばらく前から刺激を楽しんでいた  
キーナの顔が紅潮します。  
慌てて、まだ客が少ない店内を見回しますが、キーナには客の視線が自分に、自分のお尻に注目している  
ように思えてしまいます。  
(あ…ばれてる? 私がお尻に物を突っ込んで人前に出てるって?)  
いつしか、キーナの腰が微妙に揺らぎ始めました。  
(そう、こうやってお尻で気持ちよくなっちゃう女の子なの… 人前で気持ちよくなっちゃう変態なの)  
 
次第に彼女の腰の動きは大きくなってきました。  
(やっぱりばれちゃったら軽蔑されるよね、ここも追い出されちゃうよね、まるで捨て犬…  
 そうだ、犬ならやっぱり首輪しないと。 あ、プラグに房を付ければ尻尾になるかな?)  
今や彼女の腰は、傍目にもはっきりわかるほどクネクネと揉まれています。  
(で、やっぱり犬みたいに道端でおしっこするのよね。 片足上げてしっかり見えるようにして…  
 ウンチの方は… 外さないと出来ないか。 でも、私はプラグを外している間だけ、人間に戻るの。  
 人間として道端でウンチするんだわ… もちろん、お尻を高く上げて、よく見えるようにして…)  
クネクネ、クネクネ…  
(終わったら、私はプラグを戻して犬に戻るの… そして、周りの人達の命令を聞いて芸をして、  
 それで餌をもらって… ちゃんと尻尾を振って答えて…どうやって振るんだろ? 練習すれば  
 出来るかな? あ、餌はもちろん手なんか使わないで、直接食べるのよね…)  
クネクネ、クネクネ、クネクネ…  
(夜は野良犬の溜まり場に行って寝るの、犬なら当然でしょ? 沢山の野良犬に囲まれて寝るのよ。  
 そして… そのうち犬の恋人なんて出来ちゃうかな? きゃー! 私を取り合って雄犬達が  
 決闘なんかしたりして。 そして、それを勝ち抜いた一番強い、大きい犬と…)  
クネクネ、クネクネ、クネクネ、クネクネ…  
(やっぱり犬同士なんだから四つん這いよね… うん、私の背中に彼の前脚が乗っかるの。  
 爪で引っかかれて私が悲鳴を挙げても、彼は決してやめたりしないのよ。 それが勝者の  
 権利なんだから… 私は生贄なの… そう、そして彼のアレが… 私の中に…)  
クネクネ、クネクネ、クネクネ、クネクネ、クネクネ…  
 
「おーい、ブランシュちゃん」  
顔馴染みとなった常連客から呼ばれたブランシュは、お盆を片手に  
「は〜い、ご注文は何でしょうか〜 ご主人様〜」  
「とりあえずエール、あと…あれ、何?」  
お客さんの指差す先には、お盆で顔の下半分を隠しながら凄い勢いで腰を振っているキーナ。  
「どうしちゃったの、彼女?」  
「思春期の女の子にありがちな妄想病です〜 気にしないでくださ〜い」  
しれっと答えたブランシュに、目を点にするお客さんです。  
その間もキーナの不思議な踊りは続き、いまや客の全員、厨房から覗き込むアイルとバソンさん、  
荷物運びをしていたディケイからも注目の的です。  
ナジカ先生だけは何事も無かったように配膳を続けていますが…  
「お待たせしました〜 やっぱり、気になります〜?」  
エールを持ってきたブランシュの台詞に、ようやくキーナから視線を外して、  
「あ、ありがと。 うん、やっぱりね、気にはなるよね…」  
苦笑するお客さんの視線は、再びキーナに戻っていきます。  
「う〜ん、じゃあ止めてきますね〜」  
ブランシュは、クネクネキーナの横に駆け寄ると、お盆をしっかり持ち直して、大きく振りかぶり…  
パ ワ ン !  
店内にちょっと間の抜けた音と  
「はうっ!」  
キーナの悲鳴が響き渡りました。  
ようやく現世に帰ってきた彼女が頭を押さえてしゃがんだまま周囲を眺めると、静まり返った  
店内と、彼女に注目する顔、顔、顔。  
(あ… 私、またやっちゃった?)  
盛大に顔を赤くしてしまうキーナです。 そんな彼女の横で  
「皆様〜 お騒がせしました〜 どうぞごゆっくりとお食事をお続けください〜」  
とお辞儀をするブランシュ。 彼女の台詞を合図に店内に喧騒が戻って来ました。  
どうやらキーナについては"見なかったことにする"という暗黙の了解が出来たようです。  
(あうー あうー)  
恥ずかしさに立てないキーナの横で、ブランシュはキーナが床に撒き散らした恥蜜の滴を、靴底で  
ササッと拭き取るのでした。  
 
「もう〜 キーナちゃんたら〜 恥ずかしいんだから〜」  
「…言わないで、ブランシュ…」  
一日の仕事を終えて戻った居室で、ブランシュの台詞にキーナが顔を真っ赤にしています。  
今は二人ともプラグを抜いて、お尻に寂しさを覚えながら過ごしています。  
「でも〜 キーナちゃんって〜 凄いこと考えるのね〜」  
「………」  
プラグを抜く際に、ブランシュはキーナを昂ぶらせては止めて昂ぶらせては止めるという戦法を  
使って、妄想の内容を洗いざらい聞き出しています。  
その代償として、本日二つ目の丸めたシーツが出来てますが…  
「キーナちゃんは〜 犬と結ばれたい変態さんなのね〜」  
「…っ! そ、そんな事… なぃ…」  
ブランシュに後門をくじられながら妄想の内容を口走り、その完結部分で頂点に達し盛大に恥液を  
噴出したキーナの否定の台詞は、尻すぼまりに消えていきました。  
「で〜 キーナちゃん、明日はどうする〜?」  
もじもじしているキーナの、泣きそうな顔を覗き込んだブランシュは、弄るのもこの辺が限界かと  
話題を転じます。  
「え? 明日も入れるんでしょ?」  
当然の事のようなキーナの返答に苦笑しながら  
「あのね〜 考えたんだけど〜 これ入れながらでも縛ることって出来るよね〜?」  
プラグを振りながらのブランシュの台詞に、キーナは意表を突かれました。  
そうです。 プラグを入れることは縛ることには何の障害にもなりません。  
既に何度も体験している、縛りの快感。 それに今日味わったプラグの快感が合わさったら…  
前と後ろ、内側と外側を同時に刺激されたら…  
あっという間に潤んだキーナの目を見て、ブランシュは  
「やる?」  
「うん… やる」  
プラグをギュッと握り締めて、力強く答えるキーナでした。  
 
   【第五部 完】  
 

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