お祭りが終わり私はベッドに突っ伏していた。  
アイヤール・ルーフェリア神殿の最高司祭になった私には色々なことがありすぎた。  
だから今はゆっくり考えたかった。  
お祭りで忙しかったため考えることを後回しにしていたことだ。  
『上等だ、俺の嫁から離れろ!』  
ジークの言葉。彼は本気なのだろうか。本気なのだとしたらこれはプロポーズということになる。  
ジークのことは嫌いじゃない。むしろ好意を持っている。  
しかし自分は…。  
コンコンとノックの音がして顔を上げる。  
「ルー、起きてる?」  
この声はリアだ。  
手早く身支度を済ませ部屋に招き入れる。  
「どうぞ」  
「こんばんは、ちょっとお話したくてね」  
迷惑だった?と尋ねるリアにそんなことないと答える。  
「ルーフェリア本国のことがあるからこちらにはあまり長居できないの」  
だから今のうちにできるだけ長く一緒にいたいと笑顔で語るリアに頷く。  
「わたしにとってルーは妹同然だし」  
上機嫌で私の頭をナデナデするリア。リアといるととっても暖かく感じる。  
コンコンとノックする音が聞こえる。どうやら今夜は来客が多いようだ。  
「メシュオーンです」  
どうぞと声をかけると一礼してジークの従者が部屋に入って来た。  
 
「ルー様とリア様に暖かい紅茶をお持ちしました」  
ずいぶんと準備がいいなと疑問に思っていると答えはリアの口から簡単にでた。  
「わたしがメッシュにお願いしたの。女の子のお喋りといったらお茶とお菓子は必需品よね」  
優雅に二人分のカップに紅茶を注ぐメッシュにありがとうとお礼を言う。  
「いえいえ、ルー様はジーク様のお嫁さんになる方です。ならば私の主人も同然。お気になさらずに」  
メッシュの言葉にポカンとするリア。よほど驚いているようだ。  
「お、お嫁さんってどういうこと?何があったの?」  
「ルー様がダークトロールに囚われていた時にジーク様が、俺の嫁から離れろ!と啖呵を切ったのです」  
涼しい顔をしてメッシュがリアにその時の状況をより詳しく説明する。  
自分の顔が真っ赤になっていくのが分かる。  
「それってプロポーズよね。ルーはもうOKしたの?」  
まだしてない、と顔を横に振る。  
「でもまんざらでもなさそうね」  
ニヤニヤとしたイジワルな笑顔の前に私は小さくなってしまう。  
しかし私には一つ問題がある。私の気分が暗くなったのを察したのだろう。  
リアはイジワルな笑みを消し真面目な顔になった。  
「どうしたの?ジークが相手じゃ嫌とか?」  
 
リアの言葉をかぶりを振って否定する。  
「じゃあどうしたの?」  
「私は、私は女神の欠片だから…」  
何だそんなことか、とリアは呟き穏やかな笑顔になる。  
「よく聞いてね。ルーフェリア本体はもう結婚できないし個人の幸せもないの」  
そこでリアは言葉を区切り紅茶を一口飲む。  
「だからね、ルーフェリアに幸せを届けて欲しいの」  
「…届けるって?」  
「わたしたちは女神の分体、女神の欠片。だからわたしたちが幸せになれば本体であるルーフェリアにもその幸せな気持ちが届くの」  
「じゃあ、私は結婚してもいいの?ジークのお嫁さんになってもいいの?」  
「もちろんよ」  
リアはとびきりの笑顔で頷いてくれた。  
悲しくないのに涙が溢れる。そんな私をリアは優しく抱きしめてくれた。  
扉が静かに動く気配がした。メッシュが気をきかせて二人きりにしてくれたのだろう。  
私たちはその夜色々なことをお喋りした。  
 

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