「イリーナ、これからちょいと暇あるか?」  
仲間たちと酒場で飲み交わし、解散といった所でヒースは声を掛けた。  
「ほぇ?なんですか、ヒース兄さん」  
きょとんとした顔で返すイリーナ。少々の酒が入り、頬はほんのり桜色に染まっている。  
「ゴホン、いや、実はな…俺様、魔術師として、偉大な研究を一つ、しているわけだが…」  
「そうだったんですか、兄さん!」  
 
「うむ。まあとにかくだな、その研究にお前の協力が必要なんだが…。  
用事が無ければ、少し付き合ってくれ。というか付き合え、イリーナ」  
それが人にものを頼む態度か、と思いつつも、ヒースの口が悪いのはいつものこと。  
ファリス神殿で夜の筋トレをするつもりだったのだが、  
頭の悪さがコンプレックスだったイリーナは、力仕事以外で何か頼まれたというのが嬉しく、  
またヒースが研究しているモノにも興味があった。  
それに、珍しくヒースが真面目な様子なので、イリーナはそれが嬉しかった。  
 
「勿論、良いですよ。私に出来ることなら何でも言ってください!」  
イリーナがそう言ってにっこり微笑むんだ。  
その笑顔を見たヒースは、妙に落ち着いて言った。  
「イリーナならそう言ってくれると思ってたぞ。そうと決まれば俺の自室へ行くか」  
「え、自室?………って、なんですか」  
「お前…自室も知らんのかい。  
ま、超優秀な魔術師にのみに学院から与えられる部屋みたいなもんだ」  
お得意の誇張表現で適当に答えるヒースだったが、その言葉をイリーナは信じたようだ。  
感心しながら話を聴いている。  
(ホントに、すぐ騙されるな、この娘……)  
イリーナの頭の悪さに少し呆れながら、ヒースは魔術師ギルドに向かって、少し早足で歩き出した。  
(ま、これなら心配いらんだろうな…………)  
「ああっ、待ってくださいよ、ヒース兄さん」  
イリーナは後ろからヒースについていく。  
ヒースの口元が、いやらしい笑みを浮かべているとも知らずに…。  
 
二人は魔術師ギルドに到着した。  
自室に入ると、ヒースは荷物を下ろし、ベッドを指差して言った。  
「座っていいぞ」  
イリーナは無言でベッドにと座り、初めて入る幼なじみの自室をきょろきょろと見回した。  
きっと酷く散らかってると思いきや、意外と整理されている部屋に少し驚いて、感嘆の声をあげる。  
いつも自分が休む部屋や宿屋とは違う部屋。違う臭い。違う空気。  
それらを堪能し、一息を付いてから当初の目的を思い出した。  
「そう言えば…ヒース兄さん、研究のお手伝いって、何をすれば…」  
そう言いかけた瞬間、背後から服とスカートの中にいきなり手が侵入してきた。  
「きゃんっ!?」  
 
言うまでもなく、ヒースの手である。  
いつの間にか回り込み、服の中へと侵入したヒースの左手はさらに歩を進め、  
半ば強引に下着の中へと侵入し、小振りな乳房を揉みしだく。  
さらに、親指と人差し指で小さな乳首を弄くると、慣れない感覚に、イリーナは身をよじる。  
 
「ヒ、ヒース兄さ…な、何を…ふぁっ…!ひゃぅ…」  
イリーナは出したこともない甘い声を搾り出すが、ヒースは何事も無かったかのように無言で愛撫を続ける。  
右手はスカートの中へ滑り込ませ、下着の上から秘所を刺激する。  
事態が飲み込めないイリーナは、身体の芯から込み上げてくる、  
今まで味わった事の無い快感にただ震え、堪えるだけだった。  
「実はな、イリーナ。俺様の研究内容ってのはな――女体の研究なんだ。  
じっくり解剖してやるから、お前は俺に身を任せていればいい」  
さらりと言うヒースだが、息は荒くしている。  
「あ…ふぁ…っ、そ、んな…ふしだらなこと…は…あぁっ」  
押し寄せる快楽の波に耐えながら、必死に言葉を紡ぐイリーナ。  
「……何だと?」  
 
「何を言うイリーナ!俺様は人間として最も謎の深い部分を、賢者の端くれの隅っこにちょこっと、  
それでいて豪快に居座る身として知的探求心を満たすべく研究をしているのであって、  
疚しい気持ちは微塵も無い!そもそも、これは人類の未来の為でもあるのだぞ!  
未だ解明されぬ女性の秘部の奥に、なにが待っているのか…そこに辿り着ければ、人類はより高みに…」  
こんな状況でも嘘八百と誇大表現は忘れないヒース。勿論その間も愛撫は進行している。  
「ほ、ほんと…に…?…あっ…はぁあっ……」  
もともと性知識に乏しいイリーナは、回った酒と襲い来る快感のせいもあってか、  
ヒースの明らかに嘘とわかる嘘を信じてしまう。  
「ああ、本当だとも。さぁイリーナ、足を少し広げるんだ」  
「は…はい…ヒ…ィス…ぁっ…にぃ…さぁん…」  
朦朧とした意識の中、イリーナはアヒル座りの太腿を少し広げた。  
 
(くくく、チョロイぜ、イリーナ。最高にイイ具合に調教してやるからな…)  
そんな邪悪なことを思いながら、  
ヒースはぐしょぐしょに濡れたイリーナの下着を降ろし、右手を直接秘部へと這わせる。  
幼いイリーナの股間には一本の陰毛も生えておらず、幼い聖域に一輪の花が咲いているのみだ。  
綺麗なピンク色のそこは、びちょびちょと蜜を垂れ流し、ベッドのシーツまでぐっしょりと濡らしていた。  
中指と人差し指をゆっくりと秘部の中へと滑り込ませていくと、  
ヒクヒク痙攣しながら蜜を溢れさせるが、肉壁がきつく締め上げて指の侵攻を阻む。  
きゅうきゅうと締め付けられ、押し戻されそうになる指を、強引に奥まで捩込む。  
 
「ぅあっ!…はぅぅ…んっ…!ぁああ…あっ、ふぁ…」  
身体の中を指が這う異物感と突き上げる快感は、確実にイリーナの精神を犯していく。  
ヒースは左手でイリーナの服を器用にはだけさせ、肩を露出させた。  
そして、自身の舌で肩から首にかけて、舐め回していく。  
 
じっとりと汗ばんだ肌が唾液でさらに濡れていき、じわじわと頬まで舐め尽くすと、  
くすぐったいのと感じているのとで、イリーナは身体をのけ反らせ、目をつぶって声無き声を上げる。  
のけ反らせた身体をそのまま押し倒し、ヒースはその上を覆いかぶさるような体制となり、  
今度は舌を鎖骨から左の乳房へと舐め回しながら移動し、乳首を刺激し始めた。  
ピンク色の可愛らしい苺は、ヒースのざらざらした舌とヌルヌルの唾液で、さらに犯されていく。  
左手では右乳の愛撫が続けられ、優しく、丹念に捏ねくり回されている。  
成長段階の小さな乳房が形を変えられていくたび、  
イリーナは喉の底から沸き上がる甘い喘ぎ声を押し殺せない。  
「…あ…あぁっ、は…んっ、んんっ…んぁっ…は…あっ…」  
 
両乳房、秘部と、三箇所の性感帯を同時に責めあげられ、  
イリーナはもはやただ淫らに喘ぐだけだった。  
「ずいぶん気持ち良いみたいだな、イリーナ。…こっちはどうだ?」  
そう言ってヒースは秘部に突っ込んだ右手の指を入り口まで戻し、ウネウネと動かした。  
 
くちょ、ぬちゃ、と淫らな水音をたてながら模索した指はぷっくりと膨らむ肉芽を見つける。  
ソレをくいっと摘みあげられた瞬間、イリーナは頭の中がついに真っ白になった。  
「…あぁぁっ!ふぁ…!ぅぁぁああぁぁあっっ…!!」  
達してしまった。途端に身体の力が抜け、ぐったりと横たわるイリーナ。  
ピンクの肉花はヒクヒクと蠢き、まるで呼吸をしているかのようだった。  
瞳は虚ろげにただ空を泳ぎ、真っ赤に紅潮した頬には涙が伝っている。  
「…もうイッちまったのかイリーナ。初めての癖に…淫乱だなァ、お前」  
淫乱……初めて向けられる言葉だが、イリーナにはその言葉の意味がわからない。  
考える余裕もない。はぁ、はぁ…と肩を揺らして息を吐くのみだ。  
ヒースは、ぐちょぐちょに濡れ、愛液に塗れた右手をイリーナの顔の前に持ってくる。  
「見ろよ、イリーナ。お前のアソコからこんなに蜜が溢れ出てくるんだぜ。だらし無えなあ…」  
「あ……あ……っ」  
イリーナはおぞましい物を見るような目で、ぐちゃぐちゃに濡れたヒースの右手を見つめる。  
 
(私のあそこから…あんなに……汚いよぉ……)  
赤ん坊はコウノトリが運んでくるものと未だに信じている彼女にとって女性器はただの排泄器官であり、  
誰にも見せたことの無い、汚い小便が排出される赤い穴に指を突っ込まれるということが  
堪らなく恥ずかしく、汚らわしく思えてならなかった。  
 
でも、これは大好きなヒース兄さんの為。ヒース兄さんの研究に協力しなきゃ…。  
兄さんの為なら、私はなんだって…。  
 
だから、そんな背徳的な行為を受け入れた。それも決して嘘ではないのだが、  
イリーナは自身の奥底で沸々と煮えたぎる欲望に気付いていない。  
…もっと身体中を嬲ってほしい。  
…もっと身体中を汚してほしい。  
…もっと…もっと気持ち良くしてほしい。  
特に…おへその下、さっき兄さんが指を挿れてくれたあそこに、  
もっともっと、大きくて、太くて、硬いモノを…  
 
兄さんの為…その言葉は、脳を少しずつ侵食してゆく汚らわしい欲望を否定する為に、  
無意識に作り出した言い訳でもある。彼女はそのことにまだ気付いてはいないのだが、  
そんなイリーナの想いを知ってか知らずか、ヒースは自分の服を脱ぎながら悪戯っぽく声をかける。  
 
「さぁて、イリーナ。まだ終わらんぞ。まだまだ研究課題はあるんだ。  
ここからは俺も楽しませてもらうぞ……」  
ヒースはまた適当に話を作りながら、ベッドに仰向けで倒れるイリーナの小さな身体を跨いで膝立ちになる。  
腰を浮かしたマウントポジションのような体制で、はち切れんばかりの肉棒をさらけ出した。  
 
イリーナは、眼前に向けられた高く聳え立つ搭を瞳孔を開かせて見つめる。  
初めて見る男性器は激しく殺気立ち、ピクピクと蠢き、異様なほどにグロテスクだった。  
 
「くわえろ」  
そう言ってヒースは、肉棒をさらに突き出す。イリーナの鼻先はつんとくる男性の臭いを感じとり、  
その独特の香りに、思わず咄嗟に顔を背けてしまう。  
こんなモノをくわえろだなんて……  
心ではそう思っていても、腹の下が疼く。  
性知識の乏しいイリーナだが、本能が性行為を…生殖活動を求めている。  
何を意味するかは知らなくとも、その行為がどれだけ汚らわしく、  
背徳的で淫らであるかは、さすがのイリーナもわかっている。  
…欲しい。ヒース兄さんの、硬くて太くておっきいコレを、私のあそこに…  
想像だけで、また割れ目から蜜が溢れ出す。  
それを目敏く見付けたヒースは口の端を持ち上げ、嘲笑気味に言う。  
「いけないなァ、イリーナ。今、何もされていないのに蜜を流しただろう…?  
何か、エッチな想像をした証拠だ」  
「……っ!」  
「…何を想像したんだァ?ヒース兄さんに話してご覧よ」  
イリーナは涙を目に溜めながら首を振って答える。  
「か…考えてないです…っ、何も…っ」  
 
「本当かぁ〜?イリーナ、嘘つきはファリス様に舌を切られてしまうぞ。  
本当のことを言ってみろ。お前は…俺様のこのデカイのが  
お前のあそこに入った時のことを想像しちまったんだろう?」  
「っ!!」  
その瞬間、どぷぷ…と、イリーナの秘部から愛液が大量に溢れ出す。  
両足の太腿と脱がしかけの下着が壁となり、  
そこにプールのように溜まった愛液がイリーナの劣情を物語っている。  
「くく…こんなに濡らして。図星なんだろイリーナ、素直になれよ…それとも欲しくないのか?  
俺様のグレートソード。お前、ずーっとグレートソード欲しがってたじゃねぇか」  
「……あ…う……あぁ……」  
冷徹に言い放つヒースに、イリーナはどうしていいかわからない。  
だが無意識下では、僅かに残った理性と欲望が激しく戦っていた。  
「欲しいなら…ちゃんとお願いするんだ、ください、ってな…」  
「……あ……あ…」  
「ま、欲しくないんなら―――」  
「ほっ…欲しい……です…」  
ヒースは計算通り…という顔でにやりとほくそ笑む。  
「く…ください……ヒース兄さんの…お、おっきいのを……わ、私の…あそこに……」  
イリーナは、自分が何を言っているかわからなかった。  
 
(なんで…なんでこんな言葉が出ちゃうの…違う…こんなの…)  
イリーナは、自分に芽生えた汚らわしい欲望を必死に否定するが、口が言うことを聞かない。  
「よく言えたな…偉いぞイリーナ。だが…ダメだ。まだ早い」  
「…!?…えっ……」  
イリーナはその言葉を聴いて、何故か愕然となっている自分に気付いた。  
「せっかちなんだよお前は。物事には順序ってもんがある。」  
溜め息を付いて、ヒースは言葉を付け加える。  
「くわえろって言っただろう。お前の口で…ホラ」  
「………ぁ……」  
お預けをくらったイリーナは、ヒースの肉棒に手を伸ばす。  
嫌だ、こんなものに、触れたくも無い…筈なのに、身体が言う事を聞かない。  
恐る恐る指先で触れると、まるで意思があるかのようにピクッと肉棒が動く。  
ゴクリ…と息を飲み、一気にソレをくわえ込んだ。  
初めて口に含むソレは、何よりも硬いかのような力強さと、  
すぐに壊れてしまいそうな脆さが同居しているかのようで、本当に意思のある別の生き物のように思えた。  
 
 
「よし…そのまま、舌で舐めて刺激するんだ。歯は立てるんじゃないぞ。  
…気持ち良くしてくれよ、でないと突っ込んでやらんからな…」  
「……ふぁい……」  
くわえ込んだイリーナがそのまま喋ると、独特の舌と唇の動きが、  
ヒースの男根への最初の刺激となった。  
しかし、そうは言われても、どのように何処を舐めればいいかわからないイリーナは、  
とりあえず舌先で亀頭の先端を一舐めする。  
汗臭さと先走り汁の奏でる、しょっぱいような苦いよう不思議な味が、口の中に広がる。  
(何…これ、おしっこ…かなぁ…ヒース兄さんの、おしっこ……?…)  
そう思ったイリーナは、汚い、と思う潔癖な心と裏腹に、舌は勝手に動き丹念に亀頭を舐め回していく。  
(いや…汚い……でも、ヒース兄さんのおしっこ…なんだか、ちょっと美味しい…かも……?)  
そんな、いけない、と思いながらも、イリーナは先走り汁を舐め尽くした。  
 
「ふう…いいぞイリーナ。そのまま、全体を吸い付くように……うッ、そうだ、いいぞ……」  
快感に上気し恍惚となる幼なじみの顔を上目使いに見ながら、言われた通りに口を動かすイリーナ。  
飴を舐めるように男根をしゃぶり、根元までくわえ込み、  
ちゅぱちゅぱと啜ると、ヒースの息が荒くなってゆくのがわかる。  
(なんでこんな…嫌ぁ……でも、ヒース兄さん、気持ち良くなってくれてるみたい…良かった……)  
淫らな行為に夢中になる自分に嫌悪しながらも、  
幼なじみが自分の愛撫で快感を得ている事実を、愛おしく、嬉しく感じる。  
しかし、そんな感情に浸っている暇などなかった。  
暫く続けると、限界の近くなったヒースが腰を使い始める。  
ヒースはイリーナの黒髪を掴み、固定して腰を動かし、喉の奥まで肉棒を突っ込んだ。  
「んむぅ!?んぁ…」  
突然奥まで捩込まれたイリーナは喉が詰まり噎せそうになるが、  
口はさらに巨大になった肉棒に塞がれ、それすら叶わない苦痛に顔が歪む。  
鼻を陰毛に埋めた滑稽な姿で、イリーナはヒースの腰に手を当てて踏ん張った。  
 
「……く…ッ…出すぞ!飲み込めッイリーナ!」  
そう言って深く深く捩込むと、絶頂に達し大量の精液を口の中に弾けさせる。  
あまりの多さに、イリーナの小さな口では許容できず、外の世界へと溢れて出てしまう。  
「おぼ…うぁああっ!」  
口の中を支配する熱い男液の苦々しさに思わず噎せこむが、それでも言い付けを守り必死に飲み込む。  
ネバネバした精液の喉越しは最悪で、食道に残る後味の悪さはひどいものだったが、  
それほど嫌な感じがしないばかりか、愛しさまで感じるのは何故だろう。  
「…な…なん…ですか、これ…兄さんの…お、おしっこ……?」  
性器から出る物は生理の血と小便しか無いと思ってるイリーナは、  
自分が飲み込み、口から涎のように垂れる白濁が小便だとは俄かに信じがたかったが、  
もしかしたら男女で色や粘りが違うのかもしれない…などとトンチンカンな思考を巡らせていた。  
 
「ん、なんだイリーナ、そんなことも知らなかったのか?  
恥ずかしいな、笑われるぞ、クククク…」  
知らない事を知ってて言っているからタチが悪い。  
「教えてやるか、大切な幼なじみの為だからな。いいかイリーナ、これは精液と言ってな…  
ホムンクルスを造る材料なんだ」  
「ふぇ…そうなんですか…?」  
「ああ、男なら誰でも有していて、極度な快感を得ると発射される。  
もはや魔術師の間では常識だが、これを使うと人工生命、ホムンクルスが出来ることが証明されている」  
「そうなんだ…凄い…せいえき……」  
それなら、汚くは無い…かな…?と、またしてもヒースのホラ話を信じ込むイリーナ。  
いや、あながち間違いでも無いのだが。  
「美味かったか?俺の精液は…」  
「…はい…ちょっと苦かったけど…おいしかった…です」  
そう言って、口から漏れる白液を舌でぺろりと舐める。  
 
そして、この口唇愛撫の間も、無意識にイリーナの官能が、  
蜜壷から蜜を垂れ流させていたことにイリーナ自身は気付いていない。  
 
「さて、と。…イリーナ悦べ、とうとうだぞ…」  
ヒースは未だ隆々とそそり立つ肉棒を、イリーナの秘所へと宛った。  
唾液と残った精液でヌラヌラと煌めいた肉棒とピンクの肉花が触れた瞬間、イリーナの口から声が漏れる。  
「…ッあぁ……っ…」  
恍惚とも悲哀とも取れる声を出しながら、イリーナの肉体は漸く果たされる悲願にうち震えた。  
 
そのことに気付いた理性は、自らの肉欲を抑えるべく本能に最後の抵抗をする。  
「…ヒース……兄さん……やめ……ッ」  
「…ッ、ほらよっ……」  
ヒースは、イリーナの太腿をぐいっと持ち上げ、強引に押し開き、  
すぐさま怒張した肉棒を秘所に突っ込んだ。  
尻の穴からシーツまで充分に濡れそぼった淫蜜が潤滑油となって、  
そこは抵抗なく肉棒の先をくわえ込む。  
「…ッ!!あ…ぁ!ああ…」  
 
事態を把握するより先に、快楽が脳にほとばしる。  
 
「ヒぁ…ヒース…に…ぁっ!ふぁ!…あぁっ!」  
「どうだ?俺の味は…うまいだろ、イリーナ」  
そう言いながら、ヒースは自分自身をさらに奥へと進ませる。  
その先は、充分に濡れた膣ながら、すさまじい締め付けで男を拒む。  
大量の愛液が潤滑油となっても、なおきつく締め上げるのだった。  
じゅぷ…ずぷずぶぷ…といやらしい水音をたてて、  
さらに強く押し入れられる肉棒と花弁の結合部から、淫蜜が漏れ出していく。  
「あ…あぁ!ぃっ…うあ、はぁ…ぁぁあああ…っ…!」  
ヒースはゆっくりと時間をかけ進んでいったため、初めてと言えども痛みはあまり激しいものではなかった。  
焦らすように、嬲るように、イリーナの肉をたっぷりと味わいながら奥まで進む男根は、  
痛みと快楽をゆっくりと混ぜ合わせてゆく。  
「……いやぁっ…兄さん、…やめ…はぁっ……」  
「いやーじゃないだろ、イリーナ。ホムンクルスはこうやって作るんだぜ?」  
そう言って、ヒースはさらに傍若無人に男根を奥へ挿れていく。  
 
やがてヒースは、奥の処女膜の存在を感じとると、  
そのまま身体を前に少し倒し、イリーナに顔を近付けて囁いた。  
「わかるか…ここが処女膜ってやつだ。ちょっとつっついただけでもすごく痛いだろう」  
イリーナは、はぁ…はぁ…と肩で息をしながら痛みと快楽に耐えている。  
「今から俺のグレートソードで、お前の純潔を破り捨ててやる。  
お前は今日から、ユニコーンに乗れなくなるんだ…くくくく…」  
嘲うヒースの目には、すでに狂気が宿っている。  
「おね…がい…ヒース兄さん…やだ…やめ………ふぁ……ぁ…ッ」  
そう懇願するイリーナを無視して、処女膜の向こうへ侵入しようと強いピストンを始めたヒース。  
少女の身体の芯から激痛が走る。  
想像を絶するその苦痛に顔を歪め、身体を強張らせる。  
「ふ…ぁッ!…ぃ…いぁあ!…痛ぁ…ッ!」  
ヒースはそのままズムッ、ズムッ、とリズムよく突き上げ続ける。  
そして……………  
 
 
「あっ、あぁぁああッ…ッ!!ぅぅあっ」  
鋭い痛みが体中を駆け巡る。  
愛液と混ざり色の薄くなった血液が結合部から一筋流れ、シーツを汚した。  
 
「どうだ?兄さんのグレートソードの切れ味は。…痛いか…?」  
鼻で笑い、その息をイリーナの耳元へ吹きかける。  
イリーナに答える余裕などなく、痛みに耐えるのが精一杯である。  
「痛いか………?でも安心しろ…すぐに慣らしてやる…!俺無しでは生きられない身体にしてやるさ」  
ズプゥッ……と、さらに深く自身を滑り込ませていきながら、凌辱の言葉を浴びせる。  
「……ッッ……ぁあっ……」  
痛みに耐えるイリーナには、その言葉に反論の声をあげることもできず、ただ俯き喘ぐだけだった。  
「ホラ、兄さんのが奥の奥まで入ってるぞぉイリーナ」  
完全に最奥下まで到達したヒースは、満足げにそう言うと、ゆっくりと男根を引き抜いてゆく。  
痙攣する膣内を時間をかけて逆送し、  
入り口まで戻ると、またゆっくりと腰を沈めていく。  
「ぁ…ああ……ふ、あ…ぁあ……」  
じっくりと時間をかけてイリーナの中を楽しむヒース。  
スローペースな挿入にイリーナは次第に焦らされ始め、さらに劣情が覚醒してゆく。  
 
もっと…もっと欲しい。  
速く、速くしてよ、こんなんじゃ…ああ…  
満足できない…もっと深く突き上げて…  
ぐちゃぐちゃにしてよぉ…ヒース兄さん…  
 
最も敏感な部分を嬲られている今、理性はもはや本能の奴隷である。  
ヒースの凌辱はゆっくりと進行し、中程まで入ったあたりで、突然強く突き上げた。  
「ぁはあぁぁ…ッ!」  
イリーナは突然の刺激に声をあげ、それを確認するとヒースはまたゆっくりと進み始めた。  
そして奥まで到達すると、また時間をかけて戻し、また進む。  
その時々に、脈絡もなく突然一度だけ強く突き上げ、またゆっくりと挿れてゆく。  
まるで馬鹿にするかのように、焦らして焦らして焦らしつくすヒース。  
そうこうしているうちに、イリーナの心は淫欲に侵食されてゆく。  
イリーナの最も敏感で感じやすい、その場所を通り過ぎるたび、  
イリーナは快感とともに物足りなさを感じ、無意識に腰を自ら動かすようになっていた。  
「どうしたイリーナ。そんなに腰を動かして。もっと速く、強く突いてほしいのか?」  
「ッ!!」  
(…勝手に腰が動いちゃう…)  
 
「そうなんだろイリーナ。焦らされて焦らされて、  
お前のアソコがイヤラしくヒクついてんのはわかってるんだぞ?  
なんだかんだ言って、やっぱり欲しいんじゃないか。とんだ淫乱神官だな。  
気持ち良くしてほしいなら、そう言うんだな」  
 
「……ダメ……」  
この後に及んでまだ口答えする精神力があるのか、と危惧するヒースだが、  
すぐにそれは笑みへと変わる。  
「…ダメです…もう…我慢出来ません……」  
「…ほう?それで?どうしてほしい」  
にやりと笑ってヒースが返す。  
「はやくっ…はやく…めちゃくちゃにしてくださいっ…!ヒース兄さんのおっきいのでっ……!!」  
 
(どうして……どうしてこんなこと言っちゃうの…ダメ、あぁ……)  
敗北した理性は、心の奥へと封印された。  
「よし、それじゃ、お望み通り……」  
 
ぐぷっ、ぐじゅっ、じゅぷっ……  
 
ヒースの腰の動きが速くなり、淫らな音が密室に響く。  
肉と粘液と肉が擦れ合い、絡み合い、肉の伸縮と共に空気と混ざり合い、  
小さな泡をいくつも形成し、打ち付けられる都度それが弾け、また蜜と混ざる音。  
淫音が響くその度に、イリーナは甘い声を発する。  
 
「あっ、ふぁ、あ…ひぁ!んっ、んぁ…んんッ、はっ、あぁッ!あっ、ああ…っ…!」  
イリーナはまた自ら腰を動かし、初めて受け入れる男根の味を貧っている。  
もはや、快楽に支配された肉人形である。  
腰を動かすたびに、肉棒が捩込まれるたびに、恥声が漏れ、秘部は卑しく痙攣する。  
そして、言いようの無い快感で身体が満たされてゆく……。  
 
それは、ヒースも同じだった。  
「…イリーナ…凄いぞ、お前の中……身体の中まで変態だな。  
俺もそろそろ限界だ、イクぞ…………」  
イリーナの淫穴に、さらに深く肉棒が捩込まれる。  
一際強く膨脹した異物に貫かれ、イリーナは激しく身体をのけ反らせた。  
「はぁぁ…あ…ぁぁああっ!へ、変になっちゃ……ぅあぁぁああっ…!!」  
その瞬間、ヒースはイリーナの中に精液をぶちまけた。  
同時にイリーナも絶頂を迎え、蠢く蜜壷は男液に満たされヒクヒクと蠢く。  
そして、蜜壷からこぷ……と一筋の男液がふとももを伝った。  
 
「イリーナ………」  
呟きながら、ヒースは未だ萎えない自身の肉棒を引き抜き、  
まだ絶頂の余韻に浸っているイリーナの頬を愛おしげに撫でた。  
「最高だったぜ……お前の中……」  
密室の中に、二人の吐息だけが響く。  
 
荒い息を整えながら、イリーナは震える声で熱っぽく囁いた。  
「……兄さん………もっ…と……」  
ヒースは口元を歪ませ、くくっと笑ってイリーナの腰を持ち上げる。  
「…もちろん、言われなくてもな」  
そう言うとヒースは、イリーナの腰を持ち上げ、裏返しにして四つん這いにさせる。  
イリーナを壁まで追いやり、今度は後ろから挿入した。  
「あっ…あっ!んっ!んぁっ、はっ!あぁっ…んんっ!」  
「……気持ち良いか?イリーナ……」  
「ふぁっ…あっ…は…い、んっ!きもち…良い…ぁあっ!…ですっ…あっ」  
 
(くくく……「研究」はまだ始まったばかりだ。ゆっくり研究させてもらうぞ。イリーナ…  
どこまで淫乱に育つか、これから楽しみだ……)  
 
 
淫らな喘ぎ声と粘液の擦り合わさる音、肌を打ち付ける音が再び部屋を支配し、  
イリーナはいつまでも続くかのような肉欲の宴に身を委ね、何度も絶頂を迎えるのだった。  
 

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