二巻のグッと来たところ
ア「おーいウィスト、起きろ」
ウ「んー……ん? きゃあああああ!! このバカ! 唐変木! ボクは起きている!
男が勝手に女の子の部屋に入ってくるな、大バカ! この! この!」
ウ「アンセルムが、彼の彼女にちょっかいを出したか、もしくは寝取ったか、だね。
一応、モテるようだし」
ク「アンセルム! またですか! またなんですか!!」
エ「ア、アア、アアンセルムッ!! それはその、よよ、よくないぞ!」
ミ「よくないぞー!(笑)」
ア「ねえよ! もう一度言うぞ……ねえよ!!」
ク「あなたはいつも美味しいところを掻っ攫っていく!」
ウ「…………ダメだ。ボクが一般技能を使ったら、レベルが上がっちゃう……」
全(爆笑)
ア「そ、それは……大変なことになるな(笑)」
ミ「んー? 何が大変なの?」
ア「(顔を赤くして)あ、いや……」
ウ「待って。お金も大事だけど、それよりも……(アンセルムを指して)彼の身の安全を約束して欲しい」
ア「ウィスト……」
ウ「アンセルム、君のぶんも見立てて上げるから、出せるならお金出して。エリヤとミケは大丈夫?」
エ「私は軽くお化粧して、お婆ちゃんのお古の神官服を着ていくよ」
ミ「ミケ超スッピン!(笑)」
ア(ウィストが近づいてくるのが聞こえて、顔だけそちらに向ける)
ウ「まったく。これで少しはボク達のありがたみが分かっ――」
ア(立ち上がってウィストに抱きつく)
ウ「は? あ……え? ええ!?(混乱)」
ア「足元だから上を跨いでいけばいいんだが……ミケはちょっと辛そうだな。
持ち上げて向こうに渡してやろう。よっこいしょっと」
ミ「わーい♪ ありがとー」
ミ「ア、アンセルム?(ビクビク)」
ア「できた……」
ミ「え?」
ア「オレの剣ができたんだ!」
ミ「ぴー!?」
ク「お願いです! 僕も連れていって下さい!!」
ア「ふむ……しょうがねえな。よし、じゃあお前は一緒に来い」
ミ「ミケも一緒に行っていい?」
ア「いや、ミケはダメだ。女子供にゃあ、ちょっと見せられねえ」
ウ&エ「何する気だ!?」
ア「やべえ……マジで美味そう(ばくばくもぐもぐ)」
ク「GM! あなたも鬼ですね!!」
ミ「ミケも! ミケも食べる!」
ミ「アンセルム……クリフ……行っちゃうの……?」
ミ「この依頼をやったらみんなはアンセルムがいいヤツだってわかってくれるの?」
エ「さあね。というか、無理だ。『みんな』はわかってくれないさ。
でもね、この町で一番偉い人達がわかってあげるよ、って言ってるんだ。
それは大きな一歩前進だよ」
ミ「なるほど……じゃあミケも、やる」
ア「(ミケの頭を撫でながら)ありがとうな、ミケ」
エ「しかし今日も星が綺麗だな、クリフ」
ク「いえいえ、エリヤさんのほうが綺麗ですよ」
エ「ま、またまたあ(顔真っ赤)」
ウ「イチャイチャしやがって……」
ク「むふふ。エリヤさんは寝顔も素敵だなあ」
エ「バチ! 目が覚めたよ! うん、超覚めた!」
全(爆笑)
ク「起きてからもしばらく耳元でささやいています」
エ「ヤ・メ・ロ」
ミ「クリフ……やったの?」
エ「わ、私は信じてるぞ、クリフ!」
ク「……冷静に話し合いましょう」
ミ「ねーねー」
エ「ん? なんだいミケ?」
ミ「さっきからクリフが変なパントマイムしてるんだけど、アレなに?」
ク「〜〜〜〜♪(何かを物色中) あ、黒」
エ「なにしてんだあああああああ!?」
ク「あ、いえ。お気になさらずに。僕はエリヤさんの部屋で姫騎士チェックをしているだけなので」
エ「気にするわああああああああああ!? ってか黒なんて持ってないいいい!!」
ウ「エリヤエリヤ。そこは言わなくてもいいから(笑)」
エ「だって! だって!(真っ赤)」
ミ「(味見して)……エリヤ、これはダメだよ(真顔)」
エ「(味見して顔をしかめ)……[運命変転]!!」
全(大爆笑)
エ「よし! 根性で作り直した! どうだ!」
ク「(ばくばく)さすがエリヤさんです! 最高です! 美味です!」
エ「そ、そうか(照れ)」
エ「代わりにクリフに文句言ってやる! クリフ〜。クリフ〜。どこにいるんらあ(千鳥足)」
ク「じゃあ、捕まって嬉しそうに説教を聴いていましょう」
エ「勝手なこと言ってぇ、寂しいだろぉお? ……くどくど(説教中)」
ク「エリヤさんに心配されたのが嬉しいので黙っています。ふふふ。えへへへへ」
エ「こらあ! 笑ってないで、きちんと反省しなさあい!」
ミ「エリヤが困ってるでしょ!(ドロップキック)」
ク「ごふぁ!?」
ミ「そのままクリフを馬に乗せるね」
ウ「うん。ミケよくやった。もういっそこのまま置いて行こうか(笑)」
ミ「おまえは、なにを、いってるんだー!(ドロップキック)」
ク「げぶふぉ!?」
ク「僕から振りましょう。お、クリティカル」
ミ「クリフすごーい!(きゃっきゃっ)」
ク「素晴らしい。ナイスですよ、ミケ。たかいたかーい」
ミ「わーい♪(きゃっきゃっ)」
ク「あ、これ静かにやってますからねGM」
GM「OK(ちっ)」