ザイア「バトエルデンか?  久しいな。何であれ、本当に我等が一員になるとはたいしたものだ」  
バトエルデン「御陰様で」(平伏)  
ザイア「して、何用かな?  なったばかりの身で此処まで来るのは楽ではないはずだが。あまりマナを無駄遣いせぬ方が良いぞ」  
バト「畏れながら申し上げたい儀が御座居ます」  
ザイア「その姿のことかな?」(クスッ)  
バト「何故……何故にあの馬鹿にこのようなことを御許しに……」(肩プルプル)  
ザイア「余に申されてもな。己がマナを如何様に用いるかは個々の自由というものであろうさ。敢えて言うなれば……」  
バト「……言うなれば?」  
ザイア「志半ばに倒れたお主が悪いのだ」(肩すくめ)  
バト「だあぁー!  何とかしやがれえええ!  貴様リアの上司だろうがあああぁぁぁ!!!」  
ザイア「そのルーフェリア君こそはお主の『上司』なのであろう、バトエルデン・エラー。いやマナ・エラーと呼んだ方がよいかな?」(ニヤニヤ)  
バト「コボルドちゃうわあああぁぁぁ!……いや、コボルドの方がなんぼマシだったか……」(さめざめ)  
ザイア「まんま犬ではなぁ……」  
バト「今……国では神像を生前の俺の姿にするか、リアに抱かれた犬にするかで揉めとるんです。マジなんとかしてつかぁーさい、マジで」  
ザイア「ふうむ。シーン君のところまで送り届けてやろうか」  
バト「シーン神?  で御座居ますか?」  
ザイア「うむ。浮気者の夫を持った先輩からの入れ知恵らしいからな。犬なら浮気も出来まい」  
バト「ぎゃあああぁぁぁ!!!  気付かなかったあああぁぁぁ!!!」  
ザイア「そう気を落とすな。ほれ、これでルーフェリア君の機嫌でも取り給え」  
バト「何です、これは?」  
ザイア「最前からルーフェリア君にねだられていたものでな。まぁ……バターのようなものだ」(ププーッ)  
 

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