アンセルム「ええと……もう一度状況を整理しようか……」
クリフ 「ええ!! もちろんですとも!!」
アンセルム「GMの罠にはまった俺たち三人がこのデス・トラップばかりのダンジョンに取り残されたと」
クリフ 「ええ、さすがUSA仕込みのトラップ‘マジパネっす,ってとこですね」
アンセルム「で、途中の毒ガスの罠にお前が嵌りかけたと」
クリフ 「ええ!!! 恐ろしくも、緻密に計算された完璧な罠です!!! 」
アンセルム「ああ、で、俺が思わずかばった……と」
クリフ 「ああ、なんと気高い行為でしょう!! 」
アンセルム「で、実はその毒ガスは、性転換の効果があったと」
クリフ 「あああ!! な、なんという事! これぞ運命のいたづら!!」
アンセルム「で、お前の手にもった物は何で、今どうしてこうなってる?」
クリフ 「嫌ですねえアンセルム、これは僕が今日まで手塩にかけて育て上げてきた、
究極にして、至高の姫騎士鎧『ラブラブクリフ君アーマーXX』です!!!」
アンセルム「そ、そうか……」
クリフ 「で、今はそのアーマーをあなたがなぜ着ようとしないのか問い詰めたい!!
小一時間ほど問い詰めたい!!!」
アンセルム「そうか……わかった……着よう」
クリフ 「ああ、それでこそ命の恩人たるあなたに報いられる最大のお礼です!
さあ早く!! 光よりも早く着替えるのです!!」
アンセルム「わ、わかった……着替えるからちょっと待っててくれ」
クリフ 「早くしてくださいねアンセルム、ちなみに僕はジェントルなので着替えるまでは手をだしません」
アンセルム「そ、そうか」
クリフ 「は、早くしてくださいアンセルム!! ぼ、僕の中の獣が襲いかからないうちに!!」
アンセルム「わ、わかった………………こ、こうか?」
クリフ 「どれどれ……おお!! ま、真の姫騎士様がおられリウー!!」
アンセルム「あ、あまり褒めないでくれ」
クリフ 「上から下までの完全なるプレートメイル! 一切の地肌なし! 完璧です!」
アンセルム「で、でもな、クリフ、俺、技能がないから動けなくて……」
クリフ 「良いのです!! あなたは存在してるだけで!」
アンセルム「そ、そうか……何か悪いな……」
クリフ 「はい、では早速」
アンセルム「ん? あ!? フ、フアア! な、何なんだ? 金属鎧の上から手を当てられているだけなのに?」
クリフ 「フフフ、真の姫騎士様を喜ばすのが、この僕の勤め、どうです? 金属鎧の上から触られる感触は?」
アンセルム「ん……! ま、まさか女性の体がこんな……ああ!」
クリフ 「まだまだこれからですよアンセルム様、さらにコレを……」
アンセルム「ああ! そ、それはドラゴン油! や、やめ――」
クリフ 「これを、この鋼鉄でがっしり守られた胸当ての上から垂らすと……」
アンセルム「ああン! 何も感じないはずなのに、ビクンッてなる――!」
クリフ 「ふふふ、それは貴方が真の姫騎士だからですよ、さあ、次はいよいよ前あての上から……」
アンセルム「ま、まって、クリフ! そ、それ以上やったらリプ的に……」
クリフ 「なーに、これはプライベートセッション! 初めからこの回の収録などなかった! そういうことで一つ」
アンセルム「ちょ、ちょっと、あ、ああ!? 金細工の上から――! 」
クリフ 「ふふふ、 さあ、家紋沿いに鋼鉄の前当ての上をなぞられる気分はどうです?」
アンセルム「だ、だめ! ク、クリフ! ほんとにこれ以上は――!」
クリフ 「何言ってるんですか? ほらほら、もっと続けて欲しいんでしょ?」
アンセルム「アアン! なんにも感じないのにスゴイ!! あ、ああ、も、もう!!」
クリフ 「ほら、ほら!! さあ、さあ!! 果てなさい!!」
アンセルム「あ、あああ!! も、もうだめえええ!!」
クリフ 「お疲れ様でした、姫騎士様、今日のことはボスには内緒にしときますからね」
アンセルム「は、はい、クリフ……様」
GM 「OHH! まさかこんな展開になるなんて」
ウィスト 「……あのさあ、僕は世間知らずだから良く解んないけど、
これってエロくもなんともないって思うよ」