ギュスターヴ「よーよーイザベラ聞いてくれよ傑作だぜ。アンセルムって憶えてるか?」
イザベラ「剣無しの? 憶えてるわよ、まだ生きてたの?」
ギ「そうそう。アイツがこないだぶちゃいくなレッサーオーガーといちゃこらしてやがったんだよ」
イ「そのレッサーオーガーの目の前でボコにしてやったわけね」
ギ「いや、剣無しだってバラしてやった」
イ「あはは、きっつー」
ギ「それでオレの目の前で大喧嘩よ。アンセルムのやつ顔中ボコボコにされてやんの」
イ「なによあの子、レッサーオーガーにも勝てないの?」
ギ「全然。一方的にフルボッコ」
イ「呼んでくれれば一緒に指差して大笑いしてやったのに。一人で楽しむなんてズルいんじゃないかしら?」
ギ「いやいや傑作なのは此処からさ。そのあとあいつ、毎日こそこそ何処かに行くんだよ」
イ「何処?」
ギ「思うだろ? オレも思ったんで昨日つけてってみたんだよ。そしたらなんと奴隷農場に行ってんだよ」
イ「まさか」
ギ「そのまさかさ。あいつ奴隷といちゃこらしてやんの!」
イ「マジで!?」
ギ「マジでマジで。花なんかプレゼントしてさ、髪につけてやってんの」
イ「あはははは! 何それ奴隷を女扱いしてるわけ?」
ギ「そうそう。今朝もこそこそ出掛けて行ったぜ」
イ「それは傑作ね、私も見に行きたいわ。もー、そういうのを明日から遠征って時に言わないで欲しいわよ馬鹿」
ギ「だからさ、親父にアンセルムがその奴隷を喰いたがってるみたいだから喰わせてやりたいって言ったんだよ。そしたら早速今夜屠殺してオレんちに送ってくれるってさ。お前も来ないか?」
イ「やだーもー。残念、今夜は出発の準備で忙しいのよ」
ギ「そいつは残念だ。明日出発の前には顛末を話してやるぜ」
イ「期待してるわ、昼前なら時間が取れると思うから」
ギ「楽しみにしとけよ、じゃあ明日昼前な」
イ「楽しみにしてるわ、Bye」