「・・・」
意識が映像を見ている
夢を見ているとそれを夢だと自覚してしまう時がある、
夢だと自覚した彼女の胸は締め付けられた、彼女
がそうした時見る夢は凶兆であり、それは現実でも起こるからである。
「いったい・・・」
これまで講なった後、眼をそむけたくなるほど凄惨な映像を見たこともある。
しかし彼女はそれを見なければならなかった、予知は回避する事も出来るからである。
無意識で見ている映像に意識を向ける、こうするとまるで舞台の観客のような気分になる。
意識を向けるとベットの上で男女が絡み合っていた。
「?・・・!ッ!」
女性は四つん這いになって尻を高く上げ男の長い髪を揺らしながら抽送を受け止めている、
相手の男は青年のようであったが知らない顔だ、女に覆いかぶさるように腰を振り女に快楽を与え続けている。
「!」
セックスは知識では知っているが夢であっても見るのは初めてだった。
濃厚な男女の交わりに目を背けようとしても夢は流れ続ける。
女性との結合部があらわになり男性器が女性器に挿入される様を
まざまざと見せつけられる。
男女はいつしか体位が変わり抱き合うように交わりキスをしている、
女性は青年の腰に足回し、自分で控え目な胸を揉みしだいく。
「!!!」
いつの間にか視点が変わり見下ろすような視点になる、
そこでは女性の顔がよく見えた、それは淫らに蕩けた自分の顔だった。
驚愕する彼女をよそに、いつしか青年の動きが激しくなり女性、自分はベッドに倒れ込む、
青年は正面から覆いかぶさり大きく突き込んだ時、彼女は射精というものを始めて見た。白い白濁液が女性器から漏れ、
引き抜いたペニからはさらに発射されている、青年は白濁液を自分にかけ始めた。白く汚れる自分、顔が、胸が腹を白く彩られていく。
それでも自分は恍惚とした表情のまま青年を見つめている。
「!」
目を開けるとそこは自分の部屋だった、心臓の鼓動が体の中に響き、
汗で寝まきが肌に張り付いている。股間に違和感を感じ触ってみると、
汗ではない液体がぐっしょりと濡らしていた。
着替えを終え朝食をとり夢を反芻してみる、思い出すだけで顔から火が出るほど恥ずかしい、
知らない顔とセックスする自分が信じられなかった。まだ血まみれ伯爵の方が納得できる。なにしろ嫌がっていないのだ、
見ず知らずの相手にそこまで心を許せるほど自分を想像できない。
「あまり思いださないようにしましょう。」
一通り悩んだ後彼女はその事を忘れることにした。
そんな事があるわけない、予知夢ではない、ただの夢なのだと一人で納得した。
(それより今日の事を考えましょう、妹のホーリィが遊びに来る、これはいいことだわ、
知り合いの冒険者も来るといったけど乱暴な人でなないといいけど・・・)
そんな事を考えてると来客の知らせが来た。一人の女性から王族の顔になる、
「お入りになってもらって。」
「あれ?俺たちも入っていいのか?」
「護衛のジーク達も入らないでどうする。」
にぎやかにドアが開く
夢を思い出すまで、あと・・・