喧騒あふれるルーフェリアの街は活気に包まれているその路地、普段人通りのない所でそれは行われていた
「チュバ…ん」
「ふ…あふぁ…」
二人の女性がお互いの唇を奪い合っている、黒髪を伸ばし建物の壁に押し付けられている黒髪の女性を髪をショートカットにした
「ぷぁ、いいですかシフェナ?」
ニゲラが唇を離すと唾液が糸を引く
「は…い…」
眼がトロンとし、壁に背を預けながら脱力している。
「ん・・・」
キスというよりはシフェナの口に自分の口をかぶせるような形になる
一呼吸タメが入った後、ニゲラの膝がシフェナの腹にめり込んだ。
「!!!ぐ…ぎぁ…う…おぇぇ!!・・・」
勢いよく放たれた膝が離れるともう片方に膝を同じように腹に突き刺す。
2つの激痛の後、腹から逆流する嘔吐感。こらえようとしても両手を掴まれ体を密着されているため姿勢を変えることもできない、
シフェナは胃の中の物を全て外にぶちまけた。
しかしその吐しゃ物は地面に落ちる事はなかった、そこに待ち構えていたのはニゲラの口、ニゲラは口に流しこまれるそれを、自分の胃に流しこんでいく。
「ンくっ…んク…んク…ちゅ…んッ…ちゅば…プハッ。」
「ひゅ…はぁはぁはぁはぁ……あぁ、お嬢様…」
「ほら、出来たでしょ。」
ニゲラが笑いながら答える。
「お嬢様…きゃっ」
ニゲラはシフェナのスカートをずらしパンツを指でまさぐる
「やっぱりシフェナは痛みと恥ずかしさでパンツを濡らす変態なんですね。」
ニゲラはパンツから指を引き抜いくとシフェナに見せつけるように指をこする。
にちゃという音がし、糸を引くほどぬめっていた。
「はい、お嬢様、シフェナは変態です。」
「いい子ですね、じゃあもっとひどい事しましょうか。」
そう言うと二人は指をからませながら路地に消えて行った。
「あれ、ニゲラだったよな。」
「ええ、ジーク様。」
「どう思う?」
「看板が邪魔でしたが私の眼にはニゲラ様がシフェナ嬢を壁に押し付けながらひざ蹴りをしてたように見えましたが。」
「そうだよなぁ。」
片手で髪をくしゃっと掻きながらジークは言う
「なぁメッシュ。」
「なんですかジーク様?」
「俺がアイシャにさ、同じことしてたらどう思う?」
「何かお考えがあるのでしょう?アイシャにはヒーリングバレットでも撃ってあげますよ。」
「そうだよなぁ…」
「♪♪♪」
「どうしたのです、お嬢様?」
「ジークさんが私と一緒にお食事したいんですってぇ。これが喜ばないでいられますかぁ♪」
「それはおめでとうございます、私は吉報をお待ちしておりますよ。」
「あなたも来るんですよぅ」
「?、なんでですか?」
「さぁ?あなたもうちに来て結構経ちますからねぇ、あれからあまり会えてませんし顔でも見たいんじゃないですかぁ。
もしかしてメッシュさんと子供作ってくれなんて言われるかもしれませんよ。」
「まさか、メッシュさんてあの従者さんですよね、もしそうでもあの方はちょっと…」
「なんでですぅ?」
「あの顔を見ていると何となく罪悪感が・・・」
「…まぁ気にしたら負けですね、それよりどんな服でいきましょう?新調した方がいいですよねぇ、レストランで個室と言ってましたし、襲われちゃうかも~♪」
きゃいきゃいとはしゃぐニゲラ達だったがジークの悲壮な覚悟なぞ知る由もなかった。
王都に軒を連ねるレストラン
「お招きありがとうございますぅ」
(メッシュに内緒話が出来る店を探して来いと言ったらこのありさまだ)
「俺、お前がシフェナをひざ蹴りかましてる所見ちゃってさ。」
「えっ?」
(見られてた?シフェナのゲロを飲む所をジークさんに?)
「そりゃあ半ば押し付けられたようなもんだし、気に入らなかったりするときもあるだろうけどさ、そういうのはいけないと思うんだ。」
「ルーンフォークってさ一線越えるまで主人には従ってくれるんだよ」
「いや、あのジークさん・・・」
「シフェナってああいう性癖なんですよ?」
「いや、いいわけとかいいから。」
「いや、本当なんですが・・・」
さすがにゲロを飲んでたというのは恥ずかしがる一線なのかそこはぼかしたが。
「えっ?」
「えっ?勘違い?柄にもなく思いつめて?えっ?あんな臭い台詞言って…えっ?……」
「あ、あのジークさん?」
「……うわあああああああああああ!!」
「きゃぁぁぁ!」
がしゃーん
救国の英雄が狼狽する「なにか」があったこの事件は謎として長く残る事となり
多数の勘違いの連鎖を生むきっかけとなるがそれはまた別のお話