GM「それじゃあ、始めよう。ザボとケッチャがようやく結ばれて少したった、とある朝の話だ」  
ケッチャ「ケッチャったら、いつの間にかザボにバージンを捧げちゃったんですね」  
ユズ「バージンだったんだ?」  
ザボ「献身が報われました。感無量です」  
ケイン「むしろ、その夜の出来事をメインに描くべきじゃありませんか?」  
GM「それはまた別の機会にということで……。じゃあ、反則っぽいけど、状況はスタート前に説明  
  しておいたとおりで頼むよ。君らは冒険者の店に泊まってる」  
アリシアン「はいはい、それでは。おっはよー。あれ? ケッチャとザボ、いないの?」  
GM「ザボとケッチャの姿は、食堂にはない。まだ、部屋から起き出してきてないみたいだ」  
アリシアン「ちぇっ。せっかく、夕べの対戦模様、聞き出すのを楽しみにしてたのに」  
ユズ「なによ、対戦模様って(笑)」  
アリシアン「昨日、ケッチャに、男ってこうしてやると――朝食のソーセージに舌を這わせる真似を  
  します――喜ぶんだって、教えてやったんだよね」  
ケイン「(苦笑)そう言えばアリシアンって、娼館の娘だったっけね」  
アリシアン「試してみて具合はどうだったか、二人の感想を聞きたかったんだけどなあ」  
ディーボ「お前か、ケッチャにくだらんこと吹き込んだのは! と、アリシアンの後頭部を殴ります」  
GM「ドワーフがハーフエルフの後頭部を叩くのは無理がないかな。まあいいや、判定してみて」  
ディーボ「(コロコロ)あ、すまん、アリシアン。クリティカルした」  
アリシアン「ひええっ!」  
ユズ「ディーボさん、今、手加減を宣言してなかったわよねえ?」  
GM「ありゃ? 頼むから、こんなことで死なないでくれよ」  
アリシアン「(コロコロ)大丈夫、生きてます。いきなりなにすんのよぉ、ディーボさん」  
ディーボ「お前のせいでワシゃ、あんなもん直す為にマイリー様の力を借りる羽目になったわい!」  
ユズ「あんなもん?」  
ケイン「ザボさんやケッチャに、何かあったんですか? で、ここから本題が始まるんですね」  
GM「それじゃ場面をザボとケッチャの部屋に移そう。今さら聞くのもなんだけど、二人は同じ部屋  
  で寝泊まりしてるってことでいいかな?」  
ケイン「僕らだって、それくらいは気を使うでしょう?」  
ユズ「そうでしょうね。野暮は言わない」  
GM「了解。じゃあ、昨夜のザボの惨劇をここで知った三人、笑いを堪えられるか判定してみて」  
アリシアン「(コロコロ)1ゾロ。きゃはははは! と爆笑しちゃいます。ゴメンね、二人とも」  
ケッチャ&ザボ「…………」  
ユズ「(コロコロ)ユズはギリギリで失敗。アリシアンってば、笑っちゃ可哀想でしょう? うふふ  
  ……あなたの入れ知恵のせいでザボさん、怪我したワケだし……くくっ、くすくす……」  
ディーボ「説得力がないぞ、ユズ」  
ケイン「(コロコロ)成功しちゃった。まあ、男にとっちゃ笑える気分にはなれないってことでしょ  
  うね。我が身に起きたらと思うと……」  
ユズ「あれ? ケインが心配する必要ないでしょ。アリシアンなら、こんな失敗するはずないし」  
アリシアン「なんで、あたしが(笑)。てえか、むしろユズのお相手が心配じゃない?」  
ディーボ「バルビーがユズの筋力で……ううむ、さぞかし猟奇的な光景になりそうだの」  
ユズ「やめてよぉ。いくらなんでも、そんなことになるワケないでしょ?」  
ケッチャ「んーもう! 朝ご飯食べてくるから、あんたら、ザボのこと看てて! と、笑いものにさ  
  れてふてくされたケッチャは、部屋を出て行きます」  
ザボ「あ、お嬢様! ひどいよ、自分だけ逃げるなんて!」  
ケイン「顔を真っ赤にした、まだまだ初々しい新妻って雰囲気かな?」  
アリシアン「それが実は、男に噛みついちゃうような女だったりするワケだ」  
GM「結局、そうやって笑いものにされる、と」  
ユズ「ザボさんも災難だったけど、ケッチャを恨まないであげてね」  
アリシアン「下のお口の初めての時にはケッチャに痛い思いをさせたんだもの。上のお口の初めてで  
  ザボさんが痛い思いをさせられたって、お互い様ってもんだしね」  
ユズ「ところでザボさんの……アレ、これから先、使い物になるの?」  
アリシアン「デリケートだもんね、アレって。ショックで役立たずになったりして(笑)」  
GM&ケイン&ディーボ「うっ……」  
ザボ「あはは……男性陣にとっては笑い事じゃないみたい」  
ユズ「でも、やっと愛する人と結ばれたっていうのに、その人の子供を産む幸せを味わえなくなった  
  りしたら、ケッチャが可哀想よねえ」  
GM「おいおい、そこまで話を大袈裟にするかい?」  
ザボ「それは……万が一そんなことになった時には、ザボさんはは潔く身を退くでしょうね。そうす  
  ればケッチャだって、普通に結婚して、子供を作れるだろうからって……」  
ケッチャ「ちょっとぉ! なにを勝手なこと、言ってんのよぉ!」  
アリシアン「ケッチャは、この部屋にいないはずでしょ?」  
ユズ「扉の影で中の様子をうかがっていて、聞き捨てならずに飛び込んで来ちゃったって感じ?」  
GM「じゃあ、そういうことにしとこう。ケッチャ、続けて」  
ケッチャ「あたしのせいでザボがそんなことになったなら、一生添い遂げてあげるわよ! ザボ以外  の相手の子供なんて、いらない!」  
GM「おお、感動的なセリフだね。ええと、目標値はこれくらいかな? (コロコロ)ザボ、お嬢様  
  が叫ぶのを聞いて、君の股間に激痛が走ったよ」  
ザボ「え? どういうことですか、それ?」  
GM「ダメージはそれほどじゃないんだけど、ちょっと形容する言葉を思いつかないくらい痛い」  
ザボ「はあ? ええと……いたたたたたた!」  
ケッチャ「えっ? ザ、ザボ? ど、どうしちゃったの?」  
ディーボ「なるほど。夕べの傷口、完全にはふさがりきっておらんかったからなぁ」  
ケイン「そこへ、あんな大感激ものの告白を聞かされたら……そりゃあ開くよねえ、傷口だって」  
アリシアン「良かったわね、ケッチャ。どうやらあなた、ザボの子供を産めるみたいよ」  
   
  終わり  
 

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