(警告!!)以下の文章は、SSではありません。
ただの妄想垂れ流し(映画予告編風)です。
(予告編)
ずだんッ!!と、勢いよく壁まで吹き飛ばされる、髭面の男。
「つ、強ぇ…あんたら一体、何モンだよ!?」
男の視線の先には、太陽を背にした冒険者風の六人の男女。(足元から縦パン)
逆光になっていて、顔は見えない。
盗賊風のハーフエルフ:「あら、アタシたちをご存じない?」画面暗転。
アリシアン:「一応、すちゃらか冒険隊、とか呼ばれてるんだけど」
(テロップ)
――詩人曰く、
西に、二組の偉大なパーティあり。
場面変わって、賑やかな街中を歩くすちゃらか一行。
ディーボ:「さすがに、大きな街だの」
ケッチャ:「…あ!ねぇねぇザボ、宿屋あったよー」
ザボ:「どれどれ…『青い小鳩亭』か。なかなか感じの良さそうな建物だし、いいんじゃないかな」
「すちゃらか vs へっぽこーず」
ファン賢者の学院の一室。
ハーウェン:「ヒース、紹介しよう。私の知人の弟子、リファール学院のケッチャ導師だ」
ハーウェンに続いて入ってきたのは、黒髪の(黙っていれば)美女。
ケッチャ:「こんにちは」
ヒース:「…あ、どうも」
イリーナ:「…兄さん、口」冷たい声。
夜・酔っ払いで賑やかな青い小鳩亭、その一角のテーブルに人だかり。
アリシアン:「さぁさ、武勇の都ファンの殿方はこんなものなのですか?この怪力娘に腕相撲で勝てる猛者は一人もいないのか!挑戦料100ガメル、見事勝ったら400ガメル差し上げましょう!」
ユズ:「あう…もうヤケクソよおっ!」
マウナ:「そろそろね…イリーナ、出番よ!!」
イリーナ:「はいっ!」
アリシアン&ユズ「…え?」
エキュー:「いやだぁぁぁぁ!こんな奴がエルフだなんて、僕は絶対、認めないからなぁぁぁ!!」
走り去るエキュー。
ケイン:「な、なんだよぅ…スネアー」
エキュー:「うぎゃ!」べちゃっ
ザボ:「じょ、女装とは何と破廉恥なッ!」
ノリーナ:「…リボン男に言われたくないわよ」
深夜、人気の無くなった小鳩亭一階。
アリシアン:「あんたは、幸せ者よ」
マウナ:「――そうね」
ドワーフ酒場で、酒を酌み交わすディーボとバス、ガルガド。
バス:「我々は結局似たもの同士、同じ『あーちすと』と言えますな。」
ディーボ:「なるほど。生み出すべき作品は――」暗転。
ガルガド:「――英雄。」
(テロップ)
――二組の英雄たちの、運命が交わるとき。
新たな、サーガが生まれる。
石造りの薄暗い廊下を、駆けていく黒装束の男たち。
T字路を通り過ぎる。男たちが去ったあと、枝道からアリシアンが姿を現す。
アリシアン:「うわ…面倒なことになったぁ」
昼・青い小鳩亭。
ザボ:「お…ケッチャがどこに行ったか、知らないか?」
ヒース:「…いや。こちらも聞きたいんだが、イリーナを見なかったか?」
ユズ:「…まさか」
小鳩亭。ナイトウィンド入ってくる。
(セリフ被さる)
ナイトウィンド:「アトン、って名前、知ってる?」
森の中。ゴブリンの一団相手に、武器戦闘を挑むケイン&エキュー。
ケインの背後、棍棒を振りかぶったゴブリンを、エキューが串刺しにする。
ケイン:「…なかなかヤルじゃん」
エキュー:「アンタもね」
石造りの建物。広い部屋で、黒装束の男たちに四方を囲まれる、ディーボ、ガルガド、ノリス、バス。
ウィル・オー・ウィスプで照らしながら、廊下を走るユズ、アリシアン、マウナ。
暗い小部屋。窓は無い。
イリーナとケッチャが、並んで床に座っている。
イリーナ:「ヒース兄さんは、私のヒーローなんです」
ケッチャ:「ふぅん。…あたしにも、居る、かなぁ。そういうの」
画面オーバーラップ。
聖堂のような部屋、ザボ&ヒースの前に、立ちはだかるシャドーニードル
シャドーニードル:「私を倒してでも、行く覚悟はあるか」
ヒース「当然だ」
ケッチャ:「万能なるマナよ、眠れる力を呼び覚ませ…『クイック』!」
イリーナ:「うわ、これ…すごい…」
ケッチャ:「よしイリーナ、思うぞんぶん、暴れてきなさーい!」
イリーナ:「はいっ!」
焔に包まれた拳を固め、イリーナが黒装束の集団に突撃する――
(テロップ)
――史上最強のパーティが、今、世界の危機に挑む。
「すちゃらか vs へっぽこーず」、近日公開。