「水中でもうなれ、アーチブレイド!!」
「ジャベリーンッ!」
「よっしゃ、足ゲットにゅう!」
そんな威勢のいい声と共に、ちょーんと何かぶっとい触手のような物がぶった切られ、沈んでいく。
ここはアノス沖の海中。ということは、上の会話も海中で行われているのである。
会話をしているのはバブリーズと呼ばれる成金冒険者ども。カネに物を言わせた魔晶石で水中呼吸と水圧軽減を使っているというわけである。
そこまでしてやっている依頼の内容は、沈没した船の積荷のサルベージ。
現在、船が沈んだ原因であるジャイアントオクトパスと戦闘中だ。
ジャイアントオクトパスといえば、すべての船乗りに恐れられている、触手だけで10メートルを越える、まさに海のバケモノである。
そんな船さえも沈める大蛸の触手をぶった切ったのは――恐るべきことに、身長1メートルたらずのグララン。大蛸以上のバケモノである。
そう、彼らバブリーズは財力だけでなく、その実力も確かなのだ。彼らにかかれば大蛸も瞬時に海の藻屑となってしまった。
だがひとり。人知れず苦渋を舐めさせられていた少女がいた。
「じたばたじたばたじたばた」
レジィナである。
戦闘開始早々、大蛸の触手に巻きつかれてしまったレジィナは、口ではそんなマヌケなことを言いつつも、身に迫る危険に必死に抵抗していた。
(きゅ、吸盤がっ……!)
胸に巻きついた触手の吸盤が、レジィナの体を容赦なく締め上げると同時に、その小振りな胸を強力に吸引していたのだ。
鎧は強く圧迫され、変にゆがんで留め金が壊れ、すでにレジィナの体を離れてしまった。
薄いアンダーウェアの上から吸盤がレジィナの胸を容赦なく苛める。
(んぐっ……くはっ!)
戦士として鍛えた肉体は、体にダメージがないような体勢を取ることができた。しかし、ダメージはなくても奇妙な感触だけは延々と続いている。
まるで即席豊胸装置(=別名トイレのスッポン)で思いっきり胸を絞り上げられているような、快楽とも苦痛とも言いがたい、奇妙な感触。
じたばたともがき、抵抗を続けるが大蛸はなかなか触手を放してくれない。
しかも、ついに締め上げる力に衣服の方が耐え切れなくなり、ビリリと大きな裂け目が走った。
「あくっ!!」
露出した乳首が直に触手で擦られ、レジィナが短く悲鳴を上げた。
さらに吸盤が乳首にしゃぶりつくように張り付き、キュウキュウと吸い上げる。
「ふぁっ……んっ!! くぅぅ……っ!!」
今度は奇妙さ、苦痛よりも快楽が勝ってしまった。思わず漏れた喘ぎ声を、必死に飲み込むレジィナ。
幸い、仲間たちは結果的に無力化されたレジィナには構わず、思い思いに戦闘を続けているから、気付かれてはいない。
だがいち早く脱出しなければ……。
「じたばたじたばた……きゃうっ!」
もがけばもがくほど、触手はきつくレジィナの体を締め上げ、乳首を吸い上げてくる。
断続的に与えられる快感に、すでにレジィナの乳首はコリコリに硬くなっていた。それがさらに吸い上げられるものだから、休む暇なく快楽が襲い続けている。
「んあっ……はぁはぁ……くぁっ!」
まだ締め付けられてからそんなに時間は経っていないはずなのに、体中が熱くなるほどになっていた。
体の奥が自然とうずきだしているのが自分でも分かる。
(こ、こんな蛸相手なのにっ!)
正直すぎる自分の肉体を恨みながらも、どうにか脱出しようと手足を動かすレジィナ。
その動きが気に入らなかったのか、はたまたうずきだした性の衝動を察知したというのか、蛸の触手の先端がレジィナの下半身に延び始めた。
「そっ、そこはっ!! ああああっ!」
蛸の触手は、レジィナの下半身を覆い隠すパンツの薄布を、簡単に引き裂いてうねうねといやらしく蠢く。
直に海水に触れた秘所が、まるで初めて低温の海水を浴びせられたかのような錯覚を覚え全身を震え上がらせるレジィナ。
だが、震えたのは錯覚のためだけではないだろう。これから起こるだろう事態を考えると、泣き出しそうにすらなってくる。
「い、いやっ! やめっ……」
足をぴっちりと閉じ、蠢く触手から必死に身を守るレジィナ。
だが、体の自由を奪われたままでは、できる抵抗もその程度だった。足を割って入ってくる触手の剛力に、次第に股が開かれていく。
ふっさりと茂った陰毛が海流にそよぎ、そして。
「あぎいいっ!!!」
メリメリと音を立てるように、巨大な触手の先端がレジィナの秘所を引き裂かんばかりに押し広げ、侵入してきた。
「い、いだいいだい……っ!!」
少し遅れて、赤い破瓜の鮮血が辺りの海水に溶け込んで広がっていく。
レジィナは蛸の触手に齧りつき、悲鳴を押し殺す。ついでに離してくれれば万々歳だが、蛸の触手は噛まれた程度では痛みは感じないらしく、ギリギリと締め上げ、そしてレジィナの初々しい膣内を突き進んでいく。
「むぐうううっ!! ひぎぃぃぃっ!! んぐあああっ!!」
口から大量の空気の泡を吐き出し激痛を訴えるレジィナ。
蛸は噛まれた痛みを感じていないようだが、レジィナの感じる痛みはハンパではないようだ。
当たり前といえば当たり前だ。初めて膣内に異物が入っている上に、準備もなにもされていないところを、明らかに許容をオーバーした極太の触手が掘り進んでいるのである。
破瓜だけでなく、本当に秘所が裂けて流血している。それでも蛸の触手は容赦ない。
レジィナの膣内で触手の先端をぐにぐにと動かしながら、硬い膣壁を割って奥へ奥へと進んでいく。
「いぎいいいいっ!! あぐっ、ひぐっ、んがああっ!!」
涙を溜めた目をカッと見開き、それでも根性で触手を噛んで悲鳴を最低限に抑えながらレジィナは呻く。
一方、レジィナの中を掘り進んだ触手は、ついに終着駅に到着したようで、その最深部の壁をごつごつと叩く。
「あぐうううっ!! しっ、しぎゅうが叩かれでるぅぅっ!!」
すでに聞き取りすら困難な悲鳴を搾り出すレジィナ。足の先から手の指の先までがガクガクと震える。
先ほどまで快楽を感じていた乳首も、すでに快楽を通り越して痛みすら感じない。
(いっそこのまま力を抜いて、死んだほうが何倍も……)
ついにはそんなことまで頭をよぎり始めたとき、
「もがあああっ!?」
触手から口を離したその隙に、唐突に何かが口内につっこまれた。顎が外れそうになり、息が詰まる。
それがもう1本の触手だと気付いたのは、それが前後運動を始めたときだった。
そう、触手ははじめから、2本襲ってきていたのだった。1本は回避に成功したからすっかり忘れていた。
「むぐううううっ!! んぐうううっ、ふぐうううっ!!」
口にぶち込まれた触手は、レジィナの喉の奥へとその先端を延ばし、前後に激しく動き回る。
喉の奥へ、食道を越え、まるで胃の中にまで達しそうな強烈なピストンに、両目を見開き気を失いそうになりながらレジィナはどうすることもできず、犯され続ける。
子宮をノックし続ける下半身の触手のほうも、激痛の峠を越えだんだん感覚すらなくなってきているようにも思える。
「むぐっ……!! おげっ……むぶぇっ!!」
不意にレジィナの口から触手が引っこ抜かれた。
散々に口内を犯されたレジィナは、そのショックで胃の内容物を海中にぶちまけた。だがそれもすぐに海流に流され霧散していく。
ようやく飽きたのだろうか。それとも仲間が蛸にトドメを刺したのだろうか。もしそうなら身なりを少しでも整えたい。
だが、そうではなかった。2本目の触手も、レジィナの下半身に向かっている。
「ま、まさ……いぎゃあああああっ!!」
予感的中。2本目の触手は、レジィナの小さな肛門に狙いを定めると、触手の先を器用に使いながら肛門を押し広げると、一気にその中心をブチ抜いた。
膣内よりも狭い直腸を、同じサイズの巨大な触手が突き進んでいく激痛は、筆舌に尽くし難い激痛だろう。
痛覚が失われつつあった膣にも、その激痛がよみがえってくる。
「あぎっ! ひぎっ! んぐあっ! がはっ!!」
押し進む触手が、肛門を裂く。新たな血が溢れ出し、さらに膣の傷からも出血しっぱなしでレジィナの周囲はまさに血の海だ。
だがそれでも動きを止めない触手たち。
「あぎゃああああっ!! ご、ごわれるっ! ごわれぢゃうううっ!! おま○こもお尻の穴も、ボドボドになっぢゃううっ!!」
ついにレジィナの中で何かが崩れた。
涙を流し、よだれを垂らし、普段は口にしないような淫語を口にしながら泣き叫んだところで――
不意に触手から力が抜けた。
ずるりと膣内から、直腸内から触手が抜け落ちる。どうやら仲間の誰かが蛸にトドメを刺したらしかった。
それだ誰だかはどうでもよかった。
「じたばた……じたばた……」
体にはまだ触手が巻きついている。その体には、まるで胎児を出産した後の妊婦のようなガバガバに広がりきった膣口が、拳ひとつくらいなら余裕で飲み込めそうなほど口をあけた肛門が。
痛々しい傷跡を残しながら、レジィナの身体が海底へ向けてゆっくりと沈んでいく。
「じたばた……じたばた……」
血と汚物を撒き散らしながら、レジィナの意識も暗い海の底へと落ちていった。
おわり