(なんでも、できる!!)
その紅蓮の渦は一瞬で燃え広がり、双の翼となっていた。それはまるで、いつかのアラストール顕現の姿を見るような、炎の翼だった。
呆気に取られる悠二をよそに、その翼は紅蓮に煌いて、シャナに空征く力を与える。
ところが、悠二はあることに気が付いた。大声で叫ぶ。
「ふ、服、服が燃えてる! 熱いって!」
二人の着ている服が、翼と同じ紅蓮に燃え上がっていた。
「黙って…。私だって…恥ずかしいんだからっ!」
「って言ったってぇぇぇわあああ――――――っ!!」
悠二の服が真っ黒に焼け、焦げ、燃え落ちた。それはシャナも同じだということを、眼に飛び込んでくる、ほとんど真っ平ら同然という膨らみのない肢体とともに体感する。
悠二の頭が、原子爆発を起こして弾けた。
理性の爆発の中から、欲望の膨張を感じて、シャナと悠二はベッドに転がった。
「悠二…。身体にしゃぶりついて…」
理性の爆発と喪失に呆然としていた悠二を、シャナの声が衝き動かす。
「え…?」
「ぬ、濡れなきゃ…入らないでしょ」
「う、うんっ」
熱い頬に触れられて引かれ、真ん中の平らな胸にゆっくりと口を寄せる。なにも考えられない。
もう、眼前に小さな乳首が、すぐに触れ、一瞬で唇の中に。
この初めての刺激に、今まさに眼を閉じようとしていたシャナが、眼を見開いて喘ぐ。
その右の乳首を、膨張する欲望に任せて、悠二は舌を上へと滑らせ、
既に弾いていた。
「――――ッ!?」
紅蓮とも白熱とも取れる快感の波が身体を一過、
「あ、あぁん、あはっ!!」
愛撫されたシャナは、たまらず仰け反り、声を漏らした。
うっすらと汗をかき、反らせた背中に、紅蓮の双翼を大きく広げた時よりも熱い、快楽の波を受けて。
その仰け反った背中に一気に汗が浮き、流れ始める。
布団に。
今度は左の乳首が、桃色の先端を捕えられ、弾かれた。