「ねぇねぇティリエル、したいよー」  
「まぁお兄様ったら、こんなところでそんなことを・・・」  
困った風な甘い声で"愛染他"ティリエルは答える。  
「んふ、でもお兄様がそうおっしゃるなら・・・んちゅっ・・・」  
そういうとふたりはまた熱い口付けをはじめる。  
「おいおい、ティリエル、いい加減一緒にいるおれの身にもなってくれ」  
そういったのは"千変"シュドナイ。彼がそういうのも無理はない、いまここは屋外に椅子の設置されたこじゃれた喫茶店。  
いやでも周囲の目を集める三人が、さらには兄弟と呼び合う二人がこんなようでは下手な芸能人より目立つ。  
そうして取り巻く人間たちの存在の力をソラトが喰べる。さっきからこの調子だ。  
「あら、きれいな花が咲き誇るのに遠慮する必要はないといったでしょう?美しいものに魅入られるのはヒトの性ですわ」  
軽くシュドナイをあしらうとまた彼女の瞳には愛しい兄しか見えなくなってしまう。  
「さぁ、お兄様、続きを・・んんッ・・・ちゅ、ぢゅる・・・んぅ・・・」  
もう存在の力の交換は終わっているのにふたりは熱い口付けをやめない、どころかより一層激しくなっていく。  
「はぁッ、ん、お兄様、もう我慢できませんわ」  
ティリエルの顔は上気しきって、頬は朱に染まっている。  
「うん、ティリエル、ぼくのち○こももうがまんできないよ」  
少し顔をしかめつつもうれしさを隠さない口調でティリエルは言う。  
「そんな下品な言葉はお兄様には似つかわしくありませんわ」  
 
「でもほんとだもん。ティリエル、はやくぬいで!」  
「えぇ、さ、お兄様もお脱ぎになって・・・」  
さすがに周りの人間はぎょっとする。キスだけならまだしも・・・とは言いにくい上に屋外で多くのヒトの目の前でそのような行為に及ぶのは信じがたかった。  
「ティリエル、おれも人間の性交については知っているがこれだけの大衆の前だとさすがに面倒だぞ」  
もともと贄殿遮那を手に入れてるために依頼を受けたシュドナイとしてはこんなどうでもいいことよりとっとと仕事を進めたい。だが、ここまで至ってしまっては。  
「おあいにく様、私たちは見られたほうがいいんですの。あなたも自慰でもなさってたら?」  
「ちっ、好きにしろ」  
シュドナイはテーブルに足を投げ出してタバコに濁った紫色の火を点けた。  
「すごいよ、ティリエルのここ、もうこんなにぬれてるよ!」  
「ああぁんッ!お兄様、そんなに焦らないで・・・」  
「うん!ぜんぎがだあいじなんだよね!」  
滑舌よく元気に答えるその姿は、容姿どおりの年齢にしかみえない。  
「んふふ、そうですわ・・・」  
声に満足の色をのせてティリエルが答える。  
「んッ・・・あん・・ひゃうんッ、んぁっ・・・ああんっっ、上手ですわ、お兄様、んっ」  
ソラトはティリエルの白く、形のいい乳房ときれいな桃色の乳首を口と左手で刺激しつつ、右手は秘所をやさしくなでる。  
「きゃんッ、ああっ・・・んっ、い、いいですわ、お兄様、ぁぁんっ!」  
「ここが、くりとりすっていうんだよね、ティリエルだいすきだよね」  
そういって無造作にティリエルのもっとも敏感な部分を摘み上げる。  
「ぁ、いや、お兄様、そこはっっ、ああぁぁ―――っんッッ!!」  
全身に電気が走ったかのようにティリエルは一気に一回目の絶頂を迎えてしまった。  
「はぁはっ、はぁぁ〜・・・お兄様、気持ちよかったですわ、、」  
急な攻め立ててで焦ったにもかかわらず愛染他たるティリエルは兄を責めることはしない。  
「ぼくもはやくきもちよくなりたいよ!」  
ソラトは駄々っ子のように自分のものをティリエルの秘所へと近づける。  
「はぁはあ、ええ、そうですわね、さあ・・・んっ」  
息を整える間もないまま、ティリエルは自分の指で秘所を広げてソラトのいきりたったものを待つ。  
 
「挿れるよ、ティリエル!」  
声のように勢いよく元気に、ソラトは一気にティリエルの愛液にまみれた秘所に押し入れていく。  
「ああんっっ―ッ!んはぁはぁ、全部、はいりましたわね・・お兄様の、とても暖かいですわ」  
「ティリエルの中もとってもあったかくて気持ちいいよ、もう動いていい!?」  
まるでおもちゃでも欲するかのようにソラトは妹に聞く。  
「ええ、お兄様の好きになさって」  
それを聞くや否や、自らの存在の力を巧みに操り、ものすごい勢いで腰を振り出す。  
「きゃ―あぁん!!いゃ、いいですわッ!んんッ!は、はぁんッ!!」  
その勢いもなれた様子なティリエルは快感に顔を緩ませる。  
「っんぁっ!はぁはぁんっっ!ひゃんんっ!!奥まで、もっと突いてッ!」  
「うん、ティリエル!」  
そう聞くと今度は体勢を変えて、ソラトはティリエルの右足を担ぐようにしてより奥を突こうとする。  
「あぁあっ!奥まできてますわッ!きゃぅんッ!あぁッ、だめ、私イってし、あぁん―ッ!」  
ティリエルの中はソラトのものを強く締め付け、二回目の絶頂を迎える。  
「はっ、ぁん!い、イくぅああああぁぁ―――ッッ!」  
びくびくと体を激しく痙攣させる。が、ソラトの動きは止まらない。  
「すっごくいいよ、ティリエル!やっぱりぼくたちはあいしょうがいいんだね!」  
ソラトはティリエルをまったく気遣うことなく、むしろイった直後でより一層締め付けてくる気持ちよさに腰の動きはとまらない。  
「あ、ひゃうッ!お、ッ、お兄様!ああぁんッッ、いい、ですわ、さあ、あぁァんっ!」  
いつものことなのか、だらしなくよだれをたらしはじめてしまったティリエルはまだ収まらない兄に抵抗するでもなくただ受け入れる。  
「んんッ!あぁぁ!は、激しい、すごいですわ、お兄様ぁッ!!」  
なされるがまま、好き放題突かれているのに終始喜びを感じているティリエル。  
「ティリエルのしめつけもいいよ、ぼくもういきそうだよ!」  
子供のような無邪気さで自身の限界を妹に伝える。あまりの激しさで床にはふたりの愛液が広がっている。  
「えぇ!いいですわッ!お兄様の好きなだけ、おだしになってっ!」  
もう二度も絶頂を迎えたティリエルは恍惚としているような、呆けているような顔で、けれど兄のために腰を振る。  
「うんっ!だすよ!ティリエルッッ!!」  
「んぁっ!あああッ―きてぇ、お兄様ッッ!!」  
ふたりが叫ぶと同時に熱いスペルマがティリエルの膣内に勢いよく吐き出される。  
「―あッ、ま、またいきますわっ、あぁんッ!あ、イ、イク、あああぁぁぁぁッッ!!」  
 
―ソラトの長い射精が終わる。気づけば回りは人だかり、遠くにパトカーの音も聞こえる。  
さすがに屋外でこのような行為にいたったのだから当然だろう。  
その数秒考えを巡らせている間にふたりは自在法で身の汚れを落とし、服装を整えていた。  
「あら、こんなに集まってしまって・・・さあお兄様、たくさんお召し上がりになって」  
周りを見渡しながらまるで何事もなかったかのようにティリエルはうんざりと言う。  
「うん!はやくにえとののしゃなをとりにいくんだ!」  
山吹色の自在式が、広がる。  
「シュドナイ?いくわよ!」  
 
 
 
 
 
「ハァハァヘカテー・・うッ!!―あぁ、いまいく」  
(愛染自ソラト・・・いいケツしてやがる・・・)  
 

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