「う〜〜〜オルールオルゴール」  
今、宝具『オルゴール』を求めて封絶の中をさまよっている僕は、御崎高校に通うごく一般的な高校一年生。  
強いて違うところをあげるとすれば、『零時迷子』を中に入れてトーチやってますってとこかナ―――  
名前は坂井悠二。  
そんなわけで、御崎大橋の主塔の下までやってきたのだ。  
 
主塔の頂に置かれている『オルゴール』をどうやって取ろうか考えていると、  
周囲に身の毛もよだつフェロモンを漂わせる、ダークスーツにサングラスの紅世の王が、  
目の前に佇んでいた。  
 
(ウホッ!いい紅世の王)  
そう思って見ていると、突然その紅世の王は僕の見ている前でズボンのチャックを開き始めたのだ!  
「やらないか」  
 
そういえば、シャナから聞いたことがある。こいつの名や特性、それにどれくらい腕利きかってことを。  
強い紅の王に弱い僕は、彼―――シュドナイに誘われるままホイホイとついて行っちゃったのだ。  
 
 
                     寸止め  

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