次の夜、今度はサンドリヨンの番です。
サンドリヨンもまた、あの無駄にムーディーな部屋で待っていました。
「大丈夫かな、王子さま、喜んでくれるかな……。」
今日はソラトと高めあった技術(わざ)の全てをぶつける気でいるサンドリヨン。
思わず力が入ります。ちなみに、彼女が黒くなるのは夜だけであって、
普段はあくまで気の弱い、優しくはにかむ姿が
城内で絶大な支持率を得ている、内気な少女でなのす。
(今度は優しくしなくっちゃ、がんばるぞ)
こっちはユウジ王子さま。昨日の失敗を活かす辺り、
こいつも上達が早そうです。
昨日はシャナだから立ち直れたんだ、これが吉田さんだったら…
王子さまはそんなふうに考えています。
人は見た目が9割という本がありましたが、
恐らくこういう状況を言うのでしょう。
サンドリヨンは、ベッドに座って待っていました。
王子はうるうるしているサンドリヨンの目を見て、その扇状的な姿との
ギャップに理性を持っていかれないように気を付けながら、
その肩に手を置いて、きちんと同意を求めます。
「吉田さん、準備は――」
ユウジ王子は、言葉を終える前に口を唇で塞がれました。
そのまま押し倒されます。(何だこれは、何がおこったんだ)
「ん、んっ、んちゅっ、くちゅっ、」
部屋の中には唇を犯す、そのいやらしい音だけが響きます。
王子はされるがままに、口内を舌で蹂躙されました。こんな快感初めてです
(きもちいい なにもかんがえられない )
音と視覚と感触、その三つの領域を侵食された王子さまは、
すぐにビンビンになっていまいます。
それを手で感じ取ったサンドリヨンは、王子の耳を舐め回し、自分の唾液で
べちゃべちゃにしながら、もう分かり切ったユウジ王子の
感想を聞きに、耳元で囁きます。
「王子さまぁ……、気持ちいいですか?」
いつにない妖艶な声に、王子さまは驚きながら頷きます。
ふふっ、と悪戯っぽく笑ったサンドリヨンは、そのままユウジ王子の
下半身を隠すタオルを取ると、ユウジ二号にご挨拶に行きました。
ぱくっ
「よ、吉田さん?ちょっと、そんなとこ舐めたらあぁっ、」
いつも恥ずかしがりやのサンドリヨン。
いつも自分が笑いかけると、向日葵のように微笑むサンドリヨン。
初めて出た料理を絶賛したら、泣いてしまったこともある、
泣き虫なサンドリヨン。
そんなサンドリヨンが、
自分の二号機をじゅっぽじゅっぽ音をたてて舐め、
吸いついているではありませんか。
カリを、裏スジを、尿道を、こっちが来てほしい時に、
的確に攻めてくるではありませんか。
そんな異常な光景とともに、昨日出せなかったせいもあってか、
王子の限界はすぐ訪れました。
「うっ、うあぁっ、ちょ、吉田さん待ってあぁあぁあ〜!」
びゅ、びゅびゅびゅ〜、どくんどくん
実は今まで激務に追われていたユウジ王子は、相当溜まっていたらしく、
すごい量の白濁が出てきました。
「あっ…、王子さまごめんなさい、私初めてだから何にもわからなくて…」
サンドリヨンはうるうるしながらあくまで何にも分からないことを
主張します。
「ははは…、そうだよね?初めてだから裏スジとか尿道責めもきっと偶然だよね?
(いや絶対おかしい初体験はシャナみたいに男の裸を見たとたんに真っ赤になって逃げ出すくらいが丁度)」
「昨日…魔女のマージョリーさまから聞いたんです、
おちんちんを舐められると、男の人は弱いんだって」
白い液体で顔を汚しながらうるうるするサンドリヨンに、
何かの陰謀を感じ、王子はその体勢のまま考えてしまいます。
「どうしました?」
しかし、上目遣いでうるうるするサンドリヨンに、王子はとても弱いのです。
「はは…な何でもないよ吉田さん。(そうだよね?偶然だよね?)」
そしてユウジは考えるのをやめました。
とりあえずこんなに出たんだからもう出ないだろうと踏んだユウジ王子は、
今日はお開きにして一緒に寝ることにしました。
「そういえば、服を脱ぐ前に終わっちゃったね。」
「はっ!そ…、そうですね……」
初めてサンドリヨンは、自分の不覚に気付きました。
サンドリヨンは、まだ自分の身体を王子さまに見てもらっていません。
「と、とりあえず脱いじゃいますね」
サンドリヨンは、恥じらいながら服を脱ぎます。
そこには、シンデレラとは違う、極めて女性的な丸みを帯びた肢体がありました。
胸の上にあるたわわな膨らみと、まだ幼さの残る顔とのギヤップが、
えもいわれぬ背徳感をそそりますが、
これは、ぎりぎりの所でファンタジーでメルヒェンなおとぎ話っぽいので、
詳しい追求は避けます。
「す…すごい…!」
「あ…あんまり見ないで…」
サンドリヨンは恥じらいながら、胸を隠して縮こまります。
これは演技ではなくて、本当に恥ずかしいのです。乙女の心なんて、
難しすぎて知ったこっちゃありません。
そんなサンドリヨンに欲情してしまった王子は、
ついに理性が切れてしまいました。
「よ、吉田さん――!」
王子はサンドリヨンの胸のなかに飛び込みます。
「あっ、王子さま、元気に、なられたのですね、あふっ」
サンドリヨンは、胸を揉みしだかれ、乳首を吸われながら、
王子さまの復活を喜びます。
「ふふ……!王子さま、赤ちゃんみたい…」
黒吉田さんが地獄の底から這い出て来ました。ここから先の吉田さんは、
ソラトをして数秒でイかせしめたこともある猛者なのです。
「王子さま……?今から赤ちゃんになってみませんか?」
かつてない迫力のサンドリヨンに、ユウジは頷くしかありません
「あー、うー」
舌っ足らずな了解をして、王子さまは引き続きサンドリヨンの乳房を吸いました。
案外ノリノリなのかも知れません。
そんな王子が可愛くて仕方ないサンドリヨンは、王子を言葉責めにかけます。
「おうじさまぁ?おっぱいおいちいでちゅかぁ?」
こっ恥ずかしくなった王子は、サンドリヨンの顔が見れません。そのまま頷きます
「うふふ、はずかしくなんかないでしゅよ〜?」
黒吉田さんは、そのまま王子を抱きしめて、胸の谷間に挟みます。
「うぷぷぷぷ」
王子さまは、完全にブッ壊れてしましました。
「ばぶー」
とかのたまいながら、サンドリヨンのまんまんに手を伸ばします。
変態さんです。
「ほ〜らぁ、だめでしょ〜?おうじさまはあかちゃんなんでしゅからね〜?」
一番ムラムラしているところで焦らされた王子さまは、ガマンが出来ません。
「う〜う〜!う〜う〜!」
腰をだらしなく振りながら、王子はサンドリヨンを求めます。
サンドリヨンは、ユウジ王子が我慢出来ずに自分の身体に肉棒をこすりつける
その姿に嬉しさを感じ、王子を解放してやります。
「ふふふ…!おうじさまは、あかちゃんなのに、おちんちんが
おおきくなっちゃったのぉ?まったく、へんたいさんですねぇ…?」
サンドリヨンは赤ちゃんユウジのおちんちんをゆっくり弄びながら、
あかちゃん言葉でユウジを罵ります。
「うふふふ、また大きくなってますよ?」
にこにこしながらしこしこするサンドリヨン。
赤ちゃんプレイはここで終わりのようです
「はは…ごめん、そろそろいいかな?」
解放されたユウジは、サンドリヨンから滲み出る余裕と自分から滲み出る我慢汁を感じ、
さっきから安心して身体を預けられる理由はこれかと考えていました。
「ええ。じゃ、そろそろ入れますね。」
いとも簡単にユウジの膣内探索機は、サンドリヨンの中に入っていきました。
ぱんぱんといういやらしい響きが、部屋のなかに響き渡ります。
「あっ、はああぁぁん!」
ユウジは女の子のような声を出しながら、
初めての女の子は痛いはずであること、
締め付けがいつもの右手と勝るとも劣らないこと、
よがりながら乳を揺らすサンドリヨンの眺めが最高であること、
昨日愛し合ったばかりのシンデレラへ罪悪感などを考えながら、
やがて何も考えられなくなりました。
(数分後)
「はぁー、はぁー、はぁー…、気持ち、よかったよ、吉田さん、ありがとう……」
「本当?嬉しい…―――」
白吉田さんに戻ったサンドリヨンは、涙を流しながらユウジ王子に抱きつきます。
「私も、気持ち良かったです、坂井く、げふんげふん
王子さま……」
二人はそれから、安らかな眠りにつきました。
下の階では、やはりお城のギャラリー総出で、
よけいなお世話の反省会をしていました。
バーのモニターにはハイビジョンな監視カメラから撮られた映像音声が、
ライブで届く仕組みになっています。
何でも科学の結晶らしいですが、自然科学の発達していない時代設定なので、
みんな分からないふりをしました。
店の大繁盛に、バーのマスターで魔女のマージョリーも腕がなります。
「もう!悠ちゃんったら、すっかり翻弄されちゃって
……でも赤ちゃんプレイはよかったわね。母さんもしてみたいわ」
チグサ王妃は、二人に感想を述べながら、いずれ自分も息子の相手をすることを示唆しますが、
これはあくまでファンタジーでメルヒェンなおとぎ話かもしれないので、
詳しい追求は避けます。
「ギャーッハッハッハッハ!赤ちゃんプレイなんか中継されたら、俺だったら即効自殺するね!ヒー、ヒー!」
どうやら今日の試合は、マルコシアスにはツボだったようです。
まぁもともと笑い上戸なので、彼の笑いのツボは
マージョリーぐらいにしかわかりません。
「彼女が、幸せなら、私は、構わない――」
バーのカウンターでは、イケ侍従長が、
酒を浴びるように飲みながら、現実を受け入れようとしていました。
「バカじゃないの?ガキのくせにつまんない意地張ってんじゃないわよ」
マージョリーは恋に敗れた男に、精一杯のアドバイスをくれてやります。
「なぁ、ハヤトよぉ、こんな場所で気ぃ張る必要なんかないんだぜ?
マージョリーもそう言ってるじゃねぇか?
……見なかったことにしといてやるからよ」
マルコシアスのいつにない優しさに、イケ侍従長は遂に鉄面皮を脱いだのでした
「う…、うっ、うぅ……」
そんなイケ侍従長の肩を叩いて、いい男が慰めます。
「ふっ、女なんて大変なだけだぜ?ここは俺と…」
マージョリーの正拳に飛ばされたシュドナイは、
巫女ヘカテーの足元に落下します。ぱんつが見えたシュドナイは、
激しく勃起しました。
「しっかしあのままじゃぁユウジ王子かシンデレラのどっちかが壊れちゃうよ?
誰かがユウジを指導して、バランスをとらないと…私やろうか?」
このままユウジ王子が、サンドリヨンにとろかされたら、
今度はユウジ王子が、シンデレラをとろかしてしまいます。
それを危惧したのは、ヘカテーに降りてきた、炎髪灼眼の女でした。
マティルダが、ヘカテーを介して、教育係を名乗り出ますが、
「なー…!だめだだめだだめだ!!」
ヘカテーの頭の上にある王冠がマジで切れそうだったので、
チグサ王妃は代替案を提出します。
「じゃ、やっぱりベルペオルさんの出番ね。悠ちゃん、
叩き直してやってくださいね?」
「御意」
ベルペオルが、古くさい言葉で了承すると、
「ううううぅ……」
バーにまたお客さんが増えました。時代に合わないヘルメットから、
滝のような涙を流しています。
「あーもー、二人揃って欝陶しいわね!」
マージョリーは心から欝陶しそうに頭をガシガシしながら、
涙に効くとびきりのカクテルを作ります。
こんな事を言っていますが、彼女は相談ごとに関してはスペシャリストなのです。
「おや…?」
「ふむ。お嬢ちゃんは、気付いておったようじゃの」
すやすやと眠るユウジを胸に抱き寄せながら、カメラ目線で
不敵な笑みを浮かべる吉田に気付いたのは、バーの端っこで
ちびちび日本酒を煽っているカムシン長老とベヘモットだけでした。 (おしまい)