サンドリヨンとの夜を終えた、翌日の朝食。この団欒の席で、今日の一日のスケジュールを話し合うのです。
「いや〜、運動したあとのご飯は美味しいね!」
「……うん、美味しい。」
至って元気なユウジ王子に、複雑な心境のシンデレラ。
ユウジが他の女と繋がっているのは癪ですが、男の子を産むまでの辛抱と、
シンデレラは考えるのでした。
「ユウちゃん」
チグサ王妃が口を開きます。この雰囲気はお小言を言うときのそれでした。
「な、なんだい母さん?」
「やっぱりユウちゃんには、夜伽の講義が必要みたいね。」
すべて見てきたような口調で王妃は言います。
「へっ?なんで?別に何の問題も……」
「シャナちゃんを泣かせたでしょう?あんな無理矢理にしたら、
いくらシャナちゃんが強い子だからって、恐くて泣いちゃうんだからね?」
チグサ王妃は全部見たかのように話しますが、
確かにあの時の叫び声は筒抜けだったと、王子は考えることにしました。
「チグサ、違うの、あの後は、きちんと――」
行った後にシンデレラは、ユウジの言葉攻めの数々を思い出し、
赤くなって何も言えなくなってしまいました。
「いいのよ、シャナちゃん、次は成長したユウちゃんが、
もっと気持ち良くさせてあげるからね?」
「あ、あうぅ…」
あれよりもっと気持ち良くなるのか。そう思うとシンデレラは、
また赤くなったまま俯いてしまいました。
「そ、それじゃ夜の講義は私が――」
「だ〜め」
チグサ王妃は、サンドリヨンの主張をにこやかに躱します。
「確かにあなたの技術は素晴らしいわ。でもあんなこと毎日続けてたら、
ユウちゃん、気持ち良すぎて狂っちゃうわよ?」
「「なっ、なななななー!」」
ユウジとサンドリヨンは、昨日の熱い夜を思い出し、また赤くなるのでした。
「それと――」
チグサ王妃は、サンドリヨンに対する、決意を表明します。
「ユウちゃんのお母さんは、私だけよ!」
「「うわああああああ!」」
その言葉の意味するところを知ると、二人供一斉に倒れました。
ユウジ王子の隣で、イケ侍従長が酒臭いため息をついていましたが、
王子にはよく分かりませんでした。
「うふ♪ユウちゃん?こんどお母さんとも赤ちゃんプレイしましょうね?」
「それを言わないでぇぇぇぇ!」
ユウジ王子は羞恥で死にそうでした。
そこでユウジの腕にしがみついて胸を押しつけているサンドリヨンが、
ユウジの耳元で囁きます
「ユウちゃんは、きもちいいカズミママのほうが、しゅきですよね〜?」
昨日のぞっとするような妖艶な声に、ユウジは抵抗できません。
「もう!またユウちゃんをたぶらかして……、
ほらユウちゃん?ママのおっぱいおいちい?」
チグサ王妃はサンドリヨンからユウジ王子を奪うと、胸の谷間に埋めました。
二人のママを相手とする、公開赤ちゃんプレイに、
ユウちゃんこと坂井悠二は軽く死にたくなっていると、
「だめー!二人供だめー!」
シンデレラが助けてくれ、「と、とにかく今日の夜伽は、私がやるぞえ」
ベルペオル軍師もそれに加わります。
「ほら、今日のスケジュールはもう決まったんだから、早く席戻んなさい!」
ヘカテーの降りたマティルダが締めますが、
「へ?」
ユウジ王子が巫女の違和感に気付きました。
「どうしたのユウジ?私の顔になんか付いてる?」
マティルダが問いますが、
「む、魔女に依頼して、降りているときは本来の姿になれるよう
魔法をかけたのだ。」
息子の疑問に気付いたアラストール王が、刺々しい声で補足します。
「あぁ、なんだ。てっきり私に夜伽してほしいのかと思っちゃった」
「だめだだめだだめだ絶対だめだー!」
マティルダの言っていることが大体当たりだったのですが、
アラストールがあまりにも怒っているので、言いだせませんでした。