今日もあの部屋ではユウジ王子が享楽の限りを尽くしていました。  
「はぁ、はぁ、はぁ、はぁ…、マージョリーさん、気持ち良かった…」  
ユウジは快感を共有した者に称賛を送っています。  
「ふっ、アンタも…私をあそこまで追い詰めるなんて、流石ね」  
「次は負けませんよ、性感帯は大体把握しましたからね」  
「その前に、ちょっと出掛けて欲しいところがあるの。」  
突然マージョリーは、ユウジ王子に群青色の光を浴びせました。  
王子はびっくりして、マージョリーに問い掛けます。  
「へ?僕に何をしたの?」  
「日本語が使えるようにしたのよ。これから使うから。」  
マージョリーのいきなりのびっくり企画に、ユウジ王子は訳が分かりません。  
「これから僕は日本にいくの?」  
「そー。日本に行くの、一日だけだから、我慢してね。」  
マージョリーがまた呪文を唱えると、今度はユウジ王子に服が着せられました。  
どれもカジュアルですがなかなか高級なもので、  
羽織っているジャケットは恐らくうん十万位するでしょう。  
「向こうにも私たちがいるけど、アンタは夢の住人だってことにしときなさい。  
実際そうなんだから」  
「は…はぁ」  
凄いことをさらりと言ってのけたマージョリーは、最後の注意事項を口にします。  
「本物のアンタは意識が戻らなくて皆大騒ぎしてるだろうから、  
そのへんのフォローはよろしく」  
いい終えたマージョリーが最後の歌を口にすると、群青色の光が王子を包みました。  
そのままユウジ王子は消えてしまいます。そしてまた  
なぜか寝巻のジャージを着たユウジが出てきました。  
「パラレルワールドへようこそ。坂井悠二」  
マージョリーがきょとんとする悠二にご挨拶します。  
どうやらこれが本物の“ミステス”坂井悠二のようです。  
マージョリーは本物の坂井悠二と異世界のユウジ王子を入れ替えたのでした。  
「まままままままマージョリーさん!?何で裸なんですか!」  
悠二は真っ赤になって布団に隠れます。こんなユウジが懐かしいですね。  
『あんたが脱がしたんでしょーが。  
全く…興奮すると理性が飛ぶその性格、なんとかなんないの?』  
マージョリーは事情を知らない悠二に詰め寄ります。  
『あれ?なんで僕英語が理解できるんだ?…ってそんなこと知りませんよ!』  
自分でも英語で喋る悠二、なんだかわけが分かりません。  
ちなみに以降から日本語は「」外国語は『』となります。  
 
『とりあえずさっきの復讐も兼ねて基本からやるわよ。アンタには確実に子供を作ってもらうんだからね。』  
『そ…そんな!僕はマージョリーさんと子供を?』  
『私じゃないわよ。私は基本を教えるだけ。』  
そう言ってマージョリーは、悠二のいちもつに、ジャージの上から手を掛けます。  
『だ、ダメですよマージョリーさん…』  
『気持ち良くしてあげるから、先ずはリラックスしてなさい。』  
そう言ってマージョリーは悠二を脱がせると、  
屋根裏で待機する給仕のお姉さんを呼んで、指示を出します。  
『私がネタになるから、アンタはしゃぶりなさい』  
『分かったであります。ご奉仕はメイドの喜びであります』  
『ちょっ、カルメルさんも何をうぷぷぷぷ』  
悠二はマージョリーの胸のなかに顔を埋められ、ヴィルヘルミナに下を優しく吸われます。  
『ほらっ、吸って』  
『で、でもあぁ、あぁぁ』  
『いいから』  
言われて悠二は、マージョリーの乳首を吸います。  
『ちゅつ、ちゅつ、ちゅ、ちゅう…』  
本物の悠二もすぐに壊れてしまいました。無理もありません。初めてがこれです。  
悠二はとろんとした目でマージョリーのおっぱいに吸い付きますが、すぐに限界がきます。  
『ん、ん、んむ〜〜!』  
悠二はヴィルヘルミナの口内に、その欲望を吐き出してしまいました。  
いつものヴィルヘルミナを想像し、悠二は冷や汗が出ます。  
『うん、大体こんなもんね。後はアンタが教えといて。私は会議室に行ってくるから。』  
『分かったであります』  
こんな会話をして、マージョリー悠二のモノに群青色の奇跡をふりかけると、  
部屋から出ていきました。  
悠二は取り残され、ヴィルヘルミナは悠二にまたがっています。  
とりあえず悠二はカルメルさんの口の中に出したことを謝ろうとしました。  
 
『す、すいませんカルメルさん!これには理由が』  
『御主人様の精液は美味しいのであります。』  
どうやらヴィルヘルミナは全部飲んだようです。  
『な、何を言ってるんですかカルメルさん?』  
いつものヴィルヘルミナとのギャップに悠二は驚きますが、  
『奉仕はメイドの喜びであります。今私は御主人様の欲望を一身に受けて、幸せなのであります。』  
この世界では主従が逆のようです。  
『いや、ちょ』  
『御主人様、ここをこんなにして、我慢などしなくていいのであります。  
私は御主人様の肉欲を満たすだけの道具なのであります。』  
実は、快楽に落ちた人間はこうなるのです。直すには一ヵ月ほど禁欲するしか  
ありません。  
だからチグサ王妃はシンデレラをイかせまくる悠二を叱ったのです。  
『そ』  
『この喜びは、あなたが教えてくれたものであります。そして今、  
それをあなたにこうして教えられる…これ以上の幸せはないのであります。』  
どうやらヴィルヘルミナを快楽の奴隷にしたのは、ユウジ王子のようです。  
ヴィルヘルミナは制止する悠二に気付く事無く、悠二のアレをナニすると、  
ベッドを軋ませます。  
『ちょっ、カルメルさん、入れちゃダメ、ホントに出ちゃうって、  
ちょっ、あっ、出る』  
『ああっ、御主人様が私の中で暴れて…』  
ヴィルヘルミナはちっとも聞いちゃいません。  
『ああああああ〜!カルメルさぁぁぁぁぁん!』  
『ごっ、ごしゅじんさまぁぁぁぁぁぁぁ!』  
ヴィルヘルミナはシンクロでいくことも出来るようです。  
さすがはメイドさん。ご主人さまの喜びは自分の喜びなのです。  
『はぁ、はぁ…え?なんで?』  
悠二はくずおれたヴィルヘルミナを受けとめると、まだビンビンな  
悠二二号を目にします。  
『まだっ、私の奉仕がっ、足りないのであります、申し訳ないのであります…』  
ヴィルヘルミナが悠二の耳元で囁きます。  
『そ、そんな、カルメルさんも疲れてるし』  
『御主人様が上になれば、あと10回はいけるのであります』  
ヴィルヘルミナはそのままころんと仰向けになり、足を開きました。  
どうしてか、悠二は急にムラムラしてきます。  
『そう、もっと本能に忠実になるのであります…』  
再び悠二は、ヴィルヘルミナと体を重ね、腰を打ち付けるのでした。  
 
『うふふ。もう…、カルメルさん、あんまり悠ちゃんをよがらせちゃ駄目よ…』  
チグサ王妃はにこにこ顔で会議室にあるモニターから客人の様子を伺います。  
『この悠二は、子供を作る能力があるんだな?』  
アラストール王が遠雷のような声で確認をとります。  
『大丈夫。ボーヤはダメみたいだったけど、本物にはあるみたい。』  
どうやらユウジ王子の精子は働いていなかったようです。  
今回の陰謀が明らかになりました。  
『王子さま…昨日はあんなに凄かったのに』  
昨日一撃でいかされたヘカテーが、モニターの中の翻弄される悠二を見て、  
昨日のことを思い出します。  
『ああ、とりあえず彼には事情を説明しないと』  
『ふむ、お世継代理とはなかなか奇怪な話じゃの』  
カムシン長老とベヘモットが、とりあえずまとめました。  
 
一方現実世界では  
「――っだぁぁぁっ!」  
シャナは竹刀を振っていた。  
「ちょ、シャナちゃん、強いって、強すぎだってアッー!」  
受けるのは田中。今は体育の時間である。  
「うるさいうるさいうるさい!避けないと死んじゃうんだから!」  
今日の悪夢を振り払うように、シャナは竹刀を振っていた。  
「坂井くん…、大丈夫かな…うぅ」  
吉田も、沈んだ気持ちでいた。今日突然坂井が昏睡状態になったと聞いたのである。  
「シャナ!相手は人間だぞ、押さえぬか!」  
アラストールは、自棄になっているシャナを小声で諫める。  
彼が授業中に喋るのは初めてであった。  
「ご、ごめんなさいアラストール…」  
シャナは正気に戻る。戻ったついでに、  
「でも悠二が、どうしよう、悠二が…うぅぅぅ…」  
泣きだしてしまった。普段はポーカーなクラスメイトの落ち込みように、  
皆も驚く。  
「だ、大丈夫だって。ほら、明日なればきっと戻るだろ?ほら、」  
佐藤が皆にばれないように零時迷子に気付かせる。  
と、そこに  
『へー、これが日本のカタナってやつか。』  
突如体育館にやってきたのは。現在病院で寝ているはずの坂井悠二だった。何故か合計100万越えのファッションを身につけ、英語を喋っている。  
「お、おい坂井!目が覚めたついでで悪いが、シャナちゃん泣きやませてくれ!」  
佐藤がバトンを渡そうとすると、  
『あれ、君は確かサンドリヨンの友達で…ネズミのサトウくんじゃないか!』  
悠二がわけの分からない言葉を話すので、佐藤はきょとんとする。  
『ゆ、悠二なの?』  
『あれ、シンデレラ!シンデレラじゃないか!』  
 
悠二は木刀を持ったまま、シャナに駆け寄り、その体を抱き締め、囁きかける。  
『どうして泣いているの?僕がいなくて寂しかった?』  
体育館がヒューだのなんだのという歓声に包まれる。  
しかし教師はシャナが恐いので止めには入れない。  
体育館の中心で抱き締められ、歯の浮くような台詞を言われるこの状況に、  
シャナは思考が停止してしまった。  
「あ、ちょ、悠二ぃ」  
『ん?』  
『恥ずかしいよ…』  
『ふふ…シャナにそう言われるといつもいじめたくなるんだよな』  
いって悠二は、何時ものようにシャナの唇を奪おうとすると、  
「だ、駄目ですっ!」  
ぶつかってくる吉田にそれを阻止された。しかし悠二は怒らない。  
『サンドリヨン!君も泣いていたんだね?』  
悠二は吉田の肩に手を回し、手を握り締めると今度は綺麗なフランス語の発音で  
吉田に語りかけた。  
『君が泣きやむまで、ずっとこうしてるからね…』  
言って悠二は、吉田の身体を優しく抱き締める。このへんで修羅場を予想した数名が、授業を放棄して出ていく。  
「さ、ささ坂井くん?なんで日本語じゃないんですか!?」  
『何でって……君を口説くために、頑張って覚えたんだよ…?』  
さっきからすごい「あまーい」ことを言われているのに、  
まったく気付かない吉田。ただ赤くなってうろたえている。  
しかし、気付いている人間が約一人……。  
『悠二……、その手を離しなさい!』  
すっかり泣き止んだシャナは、悠二を止めるべく木刀を構える。  
しかし悠二は止まらない。  
『でも、今手を離してサンドリヨンが泣きだしちゃったら大変だろ?』  
悠二はそう言って、今度はサンドリヨンもとい吉田の唇を奪おうとしますが、  
「だめえええっ!」  
それをシャナが許すはずがない。木刀を振り下ろし、一撃を加えようとする。  
しかし、  
「んちゅ、ちゅ、ちゅ…」  
悠二は片腕で抱く吉田に舌を入れていた。  
もう片方の腕でさっきのでシャナの一撃は受け流してしまったらしい。  
「んっ、んふっ、んっ、ん……」  
吉田は驚きと快感で腰が砕けてしまったらしく、うまく立てないでいる。  
「…っぷはぁ、吉田さん、泣き止んだ?」  
今度は日本語で話す悠二。が、吉田は極上のキスに陶酔してそれが聞こえていない。  
「悠二…やるじゃない。  
ぶっとばし甲斐が出てきたわ…!」  
シャナが炎髪灼眼になりそうな勢いで構えをつくる。  
修羅場となった体育館は、パニックになる。すでに教師は逃げ出している。  
 
「か…簡単には負けないよ?最近は僕も強くなったんだから。昨日も一勝したよね?」  
1勝9敗であることは、敢えて黙っておく。  
「うるさいうるさいうるさい!そんなの知らない!」  
シャナが防具を外して飛び掛かる。  
戦いが、始まった。  
 
「というわけで、今から悠二殿は、王子に成り代わって  
二人の姫に種をつけて欲しいのだ。」  
アラストールは、刺々しい声で客人に頼みごとをしました。  
「わ…わかったよ、アラストール。しかし何だろうねこれは」  
マージョリーの自在法でしょうか、チンコが萎えないのです。  
ヴィルヘルミナに10連発したのに、チンコが萎えないのです。  
おかげで悠二は常に前かがみです。  
「悠ちゃん、早速今からがんばってほしいんだけど…」  
チグサ王妃の視線の先には、肉を待つ猛獣のような二人の姫がいます。  
「悠二…」「坂井くん…」  
「悠ちゃん?どっちから食べたい?」  
チグサ王妃のオヤジーな質問に、悠二は赤くなります。  
「そそそそそんな僕がそんな」  
「この子がそれを決められるわけないだろう?」  
妙齢の美女が言いました。悠二はこの女性とは面識がないので、  
彼女が現実世界では仮面舞踏会の者だとは知りません。  
「というわけで、またクジです」  
ヘカテーが、クジを出します。悠二はヘカテーの恐ろしさを知っているので、  
ここから逃げ出そうとしましたが、彼女が赤くになって自分を  
見つめていることに気付いて、敵意は無いのだと悟ります。  
クジでひいたのは、やはりシンデレラ。  
 
また悠二はあの部屋に行き、シンデレラとすることになりました。  
初めてのシャナとのセックスに、悠二は緊張します。  
「シャナ…入るよ?」  
待っていたのは、裸のシャナ。しかし何時もと様子が違います。  
「シャナ、胸が…」  
そうです。成長する膨らみなのです。身長も伸び、若干大人っぽくなっています。  
「ゆ…悠二がいっぱい揉むからだよ?」  
シンデレラの胸はC〜Dくらいになっていました。一番生々しいおっぱいです。  
ちなみにサンドリヨンはFです。おっぱい天国です。  
シンデレラの言葉にたまらなくなった悠二は、シンデレラを押し倒し、むしゃぶりつきました。  
「ふえぇ!?そんなに激しくしちゃだめだよおぉ」  
シンデレラは、初めての時から今だに激しくされると恐がるのでした。  
いつものユウジ王子はやさしく責めるのです。  
「あぁあぁ、でも、いいかもぉ……」  
ついにシャナは恐怖を克服したようです。  
これもユウジ王子のやらしい責めのおかげなのでした。  
しかし、今日は責めが手薄のようです。  
彼はユウジ王子ではなく、坂井悠二だからです。  
「ふ、ふふ、悠二ぃ……ゆだん、してるよぉ?」  
シンデレラが突如悠二の上に来ました。  
シャナが乳首を舐めてきます。  
「あああっ!」  
「ふふ…悠二の性感帯、やっと、みつけたんだよぉ…?」  
そうです。いつまでもやられているシンデレラではありませんでした。  
裏では着々と、悠二の弱点を聞き回っていたのです。  
「シャナ、すごい、気持ちいひぁぁ!」  
シンデレラは悠二の弱点を責めながら、悠二の二号をすこすこします。  
「だめ、しゃな、もう出る!」  
シャナは初めて悠二を自分の手でイかせました。  
「はぁ、はぁ、すごい、良かったよ……」  
「えぇ?まだまだ終わらないよ?」  
にっこりとシャナは言います。そのまま悠二のビンビンを入れました。  
「あっ、あっ、あっ、あっ、あっ……」  
(十分後)  
「ゆうじぃ……むてきじょうたいなんて、ずるいよお……」  
シンデレラは前と後ろの穴を白く汚して、くたっとなっていました。  
「はぁ、はぁ、ごめん、はぁ、はぁ、マージョリーさんが、はぁ、悪いんだ、はぁ、はぁ」  
悠二もへばっています。弾薬無制限とはいえ、一発出すのは辛いのです。  
「そろそろいいですか?」  
サンドリヨンが入ってきました。  
 
「あっ、よ、吉田さん!ちょ、これは!」  
悠二は必死で言い訳を考えようとしますが、  
「ふふ…シャナちゃんをそんなに汚して…よっぽど  
行儀の悪いおちんちんなんですね?」  
その必要は無いようです。  
そのまま悠二二号を握って、注意事項を述べます。  
「これから私が責めますけど、快楽に身を任せすぎると狂っちゃいますから、  
注意してくださいね?」  
悠二はわけが分からないので、適当に頷きますが、  
「悠二、ホントに気を付けて。今日のヴィルヘルミナを見たでしょ?」  
というシンデレラのコメントに、一気に恐怖が来ます。  
「じゃあ、注意事項も済んだから、いきますね…?」  
このあと悠二は、狂いかけ一歩手前まで行き、一ヵ月くらい自分の手ですらイけなくなりました。  
 
今日のバーも賑わいをみせています。  
「うわぁ……悠ちゃん、両手に華ね!…でも悠ちゃん、軽く発狂してる」  
今日もコメントをかかさないのはチグサ王妃です。  
最後のコメントについては深く追求しません。  
 
「うっ、うっ、しくしく…」  
カウンターでは、ヘカテーちゃんがノンアルコールカクテルを煽っています。  
「大丈夫よ、またボーヤは相手にしてくれるわ。」  
女性には優しいマージョリーの激甘コメントです。  
「わたしだって、わたしだって王子さまと…」  
「ヘカテー、俺のほうが絶り」  
突如群青色のずん胴の獣の正拳付きが、シュドナイ将軍を吹き飛ばします。  
トーガにびっくりして気絶したヘカテーに、マティルダが降りてきます。  
マティルダは王冠のアラストールをかぶると、モニターを見ました。  
「すごい映像ね…、でもこれでやっと世継ぎが生まれるわね!」  
「うむ。しかし今後とも奴の半径10メートル以内には近づくな。マティルダよ。」  
「半径増えてない?」  
アラストール王はいつもこんな感じです。  
 
 
勝負の結果は、炎髪になったシャナからのラッシュで、  
一方的に悠二がボコられる結果に終わった。  
「異世界の住人か〜。」  
「本物の悠二は病院で寝てるから、本当なのかな。」  
田中、佐藤が王子の自己紹介を受けてコメントした。「でも、オリジナルの坂井くんよりエッチだよね…」  
緒方が赤くなって続く。  
「しょうがないよ、夜伽も勉強のうちだからさ」  
そんな失礼なコメントも、悠二は気にしていないようだ。  
「へっ!?もう経験したんですかぁ?」  
吉田にしては過激な質問をして、みんなを驚かせた。  
「うん、シンデレラが初めてだったよ。」  
さらっと答えた王子に、クラス全体がおおっとなり、シャナが午後ティーを吹く。  
「い…いきなりそんなこと言うな!」  
真っ赤になって怒鳴るシャナ。きちんとした性教育を受けてからは、  
ちゃんとこれを恥ずかしがるようになった。  
ユウジはそんなシャナが大好きである。  
「いやあ、あのときはシャナが大泣きして大変だったんだよ?」  
「もうっ、その話はなし!」  
「あとで武勇伝、聞かせろよな?」  
と言う佐藤に対して、  
「だめ!だめなんだから!」  
と赤くなって怒るシャナ。吉田もちょっと怒っている。  
「じゃ、じゃあなんで私とキスしたりするの!」  
そう。吉田はサンドリヨンと違って経験は浅いのだ。  
「だって、あのキスはサンドリヨンが教えてくれたんだよ?」  
ユウジはさらっと言いますが、さすがにみんな引きました。  
「サンドリヨンはこういうことがすごい上手いんだよ。  
気持ち良すぎて何度も狂いそうになったけど、それでもサンドリヨンと  
したくなるんだ。これって麻薬だよね?」  
もう皆、すっかり引いていたが、止めるものもいなかった。  
高校生としては興味があったのである。  
「こんなこともあったよ。僕達の世界のイケは、サンドリヨンが好きになっちゃってね、」  
このコメントに池がビクッとなる。もうすっかり皆赤くなりながら聞き入っていた。  
「サンドリヨンに想いを伝えに行ったんだ。そしたら…」  
「そしたら?」  
一番真剣なのが緒方である。  
 
「戻ってきたイケが完全に狂っていたんだ。三日後に元に戻った時に  
何が起こったか聞いてみたら、「すごいきもちよかった」しか言わないんだ。  
サンドリヨン、君はイケに何をしたんだい?」  
「わ、私知らない!そんなの知らない!」  
吉田はサンドリヨンではないから、そのときサンドリヨンが  
赤ちゃんプレイをしていたことなんか知らない。  
なので吉田は縮こまってしまう。池もすっかり顔から湯気が出ていて、眼鏡が曇っている。  
「取り敢えず、凄いな」  
「ああ、お前は立派な外道だよ」  
田中、佐藤はにこやかに言う。  
「はは…、そんな誉めないでくれよ」  
その後もユウジは佐藤家に集まって男だけに武勇伝を話した。  
「他には?他には?」  
「う〜ん、マージョリーさんとか…」  
「えええ?お前まさかマージョリーさんまで!?」  
「本当だよ。マージョリーさんはベロちゅーに弱いんだ。」  
「えええ(略」  
「!っな、何で知ってんのよ!」  
「あっ、マージョリーさん」  
「マジでえええ(略」  
 
夜は佐藤家で泊まることになった。千草にばれたら色々やっかいなのと、  
「サンドリヨンのフルコースが食べたい!」  
という王子の我儘によるものである。結局いつものメンバーで吉田の料理を食べることになった。  
そして夜。  
 
佐藤の家は部屋が沢山あるので、皆で別れて寝ていた。  
「明日になったら、坂井くんも治るんだよね、よかった。」  
吉田は今日を振り替えって、安堵していた。そこに  
がちゃ  
「吉田さん、入るよ〜」  
ユウジ王子が入ってきた。  
「今日の料理、すごく美味しかったよ!ありがとう」  
どうやらお礼を言いにきたらしい。  
「あっ…、そう言ってもらえて嬉しいです」  
そんなユウジの律儀さに、吉田は嬉しくなる。  
しかしユウジの目的は当然それだけではない。  
「でも、もう一品食べ足りないんだ」  
そういってユウジは吉田のかたを抱いた。そんなシチュエーションに、  
つい吉田は縮こまってしまう。  
「ご…ごめんなさい。何が食べたいんですか?」  
「君だよ♪」  
こんなベタなもちこみかたをして、王子は吉田を布団に押し倒す。  
「ひゃっ!ちょ、だめ、んーー!」  
また王子からキスをされる。そのまま胸を揉まれて、なすすべもない。  
「吉田さん…、やっぱり君は美味しいね……」  
「あ…、あ…」  
服を脱がされ、乳房を吸われる。そのまま秘部に手が這っていき……  
「〜〜〜〜!」  
吉田は、口を唇で塞がれながら、大量の潮を吹いてそのまま果ててしまった。  
「あらら…、やりすぎちゃった、ごめんね。」  
吉田の服を着せなおし、布団に入れててユウジは去っていく。  
 
「シャナ、入るよ〜?」  
今度はシャナが標的である  
「どうしたの?悠二」  
「急にシャナの顔が見たくなってさ、」  
普段鈍感な悠二からこんなことを言われて、シャナは恥ずかしくなる。  
「ば、馬鹿っ!」  
「ふふ…恥ずかしいの?」  
ユウジはシャナを後ろからきつく抱き締める。  
「ちょ、ダメだよ、ゆうじぃ…」  
だんだん抵抗が弱まってくる。  
ユウジはシャナの耳から責めだした。  
「あっ、あふっ、ら、らめぇ…」  
耳をしゃぶられて、シャナは声も出なくなる  
「こら、やめろ悠二!やめぬか!」  
アラストールがついに口を出す。  
「シャナも抵抗せぬか!」  
「ごめん、あふっ、アラストール、ひんっ、ちからが、はいらない…あんっ」  
シャナはユウジ王子の愛撫にとろかされてしまったようだ。  
 
「ふふ…父さんじゃ僕を止められないよ?」  
「やめろ!やめるんだ坂井悠二!」  
「ごめんね父さん…、父さんには実体が無いから分からないだろうけど、  
マティルダさんも、とっても気持ち良かったよ……」  
勝ち誇ったように言って悠二は、コキュートスを外して枕の下に敷いてしまった。  
枕からはフガフガ聞こえるが、ユウジ王子はもう気にしない。  
「それじゃシャナ、やろっか」  
「ゆ、ゆうじぃ、らめぇ、らめなの……」  
何故かシャナはユウジ王子とはしたくなかった。  
しかし体がいうことを聞かない。  
「拒否権なんて無いんだよ?君は僕のものなんだからね…」  
ユウジ王子がシャナに顔を近付けた。唇が迫ってくる。  
(違う、こんなんじゃない)  
シャナは涙を流しますが、ユウジ王子は気にも止めない。  
そして唇が触れるか触れないかのところで――  
ユウジ王子は、消えていった。  
時計は午前零時。  
 
悠二は目が覚めた。  
目が覚めると、千草が横で座って寝ていた。  
「確か僕は…現実世界では意識不明だって聞いたな」  
向こうで聞いた説明を反芻する。  
「しかし、凄かったなええっと、…なんだっけか」  
何か思い出そうとしたが、夢の世界の出来事は、よく思い出せなかった。でも、一つだけ  
「何でこんなに夢精してるんだ?」  
部屋に立ちこめる雄の匂いに、自分でむっとなった。  
次の日の学校で  
「おはよ」  
挨拶するが、皆の返事が微妙だ。  
「どうしたんだろう…池?僕が休んでいる間に何かあったの?」  
「ん、あ、いや、なん、何にもなかったよははは」  
池がおどおどしているのなんておかしい。  
「よう坂井、元に、戻ったよな?」  
佐藤がおかしな質問をしてくる。  
「?何の話?」  
「シンデレラとか、サンドリヨンとかに、覚えはない?」  
緒方が思い切って聞いてみた。  
「ん〜、あっ!昨日シンデレラとサンドリヨンの夢見たよ!」  
そのワードを聞いて、クラスがビクッとなる。  
「で、どうだったんだ?」  
佐藤が下品に笑いながら問い掛けてくると、悠二は昨日の夢を  
断片的に思い出し、赤くなる。  
「あ…、いや、これはその…」  
「やっぱりアイツは夢の世界の住人だったのか…」  
田中が納得するが、悠二にはわけがわからない。  
「なんなんだよ皆…あっ、吉田さんおはよ〜」  
悠二がにこやかに手を振ると、吉田はビクッとし、真っ赤になって机にうずくまってしまった。  
「吉田さんまで…」  
悠二は吉田の席まで行って、昨日のことを尋ねた。  
「吉田さん、昨日何かあったの?」  
「な、何にもないです!」「でも、皆して何か僕に隠してない?」  
「え…、あ…あぅ…、」  
「ん?」  
「さ、坂井くんのえっち!」  
吉田はまたうずくまる。ますます分からない。  
そこにシャナが入ってくる。  
「あっ、シャナも僕がいない間のこと知ってるの?」  
悠二は聞くが、シャナは答えない。  
シャナは暫らく赤くなってぷるぷる震えている。  
「ど、どうしたのシャナ」「ゆ…」  
「ん?」  
「悠二〜〜〜!」  
シャナは炎髪灼眼になっていた。夜笠から業物を取り出す。  
「え?え?」  
「逃げろ!取り敢えず逃げろ悠二!」  
佐藤と田中がそう言うので、取り敢えず一目散にダッシュする。  
「悠二の、ばか、ばか、ばかぁ〜!!!」  
「今回ばかりは許さんぞ」悠二が真相を知るのは、シャナにボコボコにされて、アラストールにいわれもない説教を食らい、吉田に大泣きされた後だった。  
 
 
そして  
「姫さま、ご懐妊です!」  
パラレルワールドでは、パーティーの真っ最中です。「良かったじゃない!」  
「うむ。これで国も安泰だ!」  
マティルダ、アラストールが大いに喜びます。  
「ユウちゃん、頑張ったわね!」  
「良かったわね、これであんなふざけた生活からも解放されるわよ」  
「ヒッヒッヒ!愛と欲望の日々もたまには悪くなブッ」  
チグサが、マージョリーが、マルコシアスが称賛します。  
「みんな、ありがとう。」  
王子も、解放感でいっぱいです。あんな欲にまみれた生活も、  
数か月となると、辛いものがあるのでした。もう自分の好きなときに出来ます。  
「しかし、シンデレラとサンドリヨン、どっちも妊娠か…」  
ユウジはこれから先に続く戦いを思い、ため息をつくのでした。  
「でも、男御子が出来るのは私よね」  
シンデレラが先に切り出します。  
「何で?シャナちゃん」  
「私のほうが濃い〜のを出されたからよ」  
シンデレラもこの位言えるくらい成長した模様です。  
「何で!私のほうが濃いもん!私のほうが王子もきもちいいの!」  
 
「カズミは(自主規制)ばっかでユウジも飽きるのよ!」  
「いや、そんなことはな」  
「シャナちゃんだって(放送禁止)じゃ王子さまも立たないよ!」  
「でもユウジは私にだけは(禁則事項)してくれるもん!」  
「私だって王子さまに(ピー)も(プー)もしてもらってるもん!」  
城をとりまく波乱は、終わりそうにないのでした。  
ともあれ今は、めでたしめでたし。  
 

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