「いいの? ヘカテーちゃん」  
 一美はベッドの上で科を作るようにして身を乗り出し、ヘカテーに訊ねた。  
「はい……というか、私がそうお願いしたいのです」  
 ヘカテーは無表情なのか恥らっているのか、微妙に判断のつきにくい表情でそう答える。  
「もしかして……何か、気に障った?」  
 悠二が不安気な表情になってヘカテーに訊ねる。  
「いえ、そういうわけではありません、大丈夫です」  
 そう答えるヘカテーの口調に棘はない。  
「それじゃあ……先にしてもらうね」  
 一美は戸惑いつつもそう言って、悠二の肩に腕を絡める。  
「はい……お願いします」  
 ヘカテーはにっと口元で笑ったが、一美は既にヘカテーには背中を向けていて、悠二は  
その一美に視界を塞がれて、それに気付かなかった。  
「?」  
 すでに“祭礼の蛇”も、[仮装舞踏会(バル・マスケ)]もない。“この世”は“徒”に  
とって以前より過ごしにくい場所になっていたし、フレイムヘイズの契約主にでもならな  
ければ“この世”に残れなかったヘカテーに、いまさら何が出来るはずもない。  
 だから、唯一それを目撃したシャナは、その意図に気付かなかった。  
 
 
「悠二君……」  
 一美は腕を悠二の身体に絡ませつつ、うっとりとした表情になる。熱っぽい瞳で悠二を  
見て、甘えるようにその名前を呼んだ。  
「一美……」  
 シャナがぷにぷにっとしてそうな見た目に反して、余計な脂肪がほとんどついておらず  
筋肉質であるのに対して、一美は全体的にふくよかでさわり心地も柔らかい。  
 ──本当に2人って対照的だよな……  
 悠二はそんな事を思いながら、一度ぎゅっと一美を抱きしめた。  
「ちゅ」  
 軽く重ねるだけのキスを何度か交わす。  
「ん……悠二君……?」  
 抱きしめられて、しばらくは浸るように身を摺り寄せていた一美だったが、やがて上半  
身を少しだけ離して、円い目をして悠二の顔を覗き込む。  
「あはは……流石に出したばかりで、ちょっと……」  
 悠二は情けなく自嘲するように苦笑しながらそう言った。  
「じゃあ……元気にしてあげる」  
「あ……」  
 一美がもぞもぞと動き始める。  
 悠二は一美が何をしようとしているのか気付き、腕を解いて、自らはベッドに横たわる。  
 一美は悠二の下腹部の部分まで顔を下げると、まだ硬さを取り戻していないそれを手に  
取った。  
 優しく両手で包み込むようにして擦る。悠二自身の精液とシャナの愛液とが混じり合っ  
たものが絡み付いていて、一美の手の中でにちゃにちゃと音を立てる  
「んっ、く……」  
 悠二が軽く声を漏らす。  
「痛くない、かな?」  
 少しだけ手の力を緩めて、一美は悠二の顔を見上げる。  
「ううん、気持ち良いよ。一美の手、すべすべで……」  
 悠二は穏やかな声でそう言った。  
「そっか」  
 ホッとした様に言ってから、しばらく悠二のペニスを優しく擦り続ける。  
 やがてそれに血流が流れ込み、熱を帯び始めてくる。一美はそれに気がつくと、手でそ  
っと支えるようにして悠二のものを上向かせると、胸元をそこへ近づけた。  
 一美は、より成熟した女性の中に入ってもひけをとらない豊かな乳房を使って、悠二の  
逸物を挟み込む。柔らかいが張りのある弾力的な膨らみが悠二のモノを包み込んだ。  
「んっ、んっ……」  
 初めてではないが、かといってそれほど慣れている様子でもない手つきで、一美は悠二  
を挟み込んだ乳房を、その外側からマッサージをするように圧迫する。  
 
「な、何度見てもすごい……です……」  
 ヘカテーは顔を真っ赤にしつつも、じっと一美の行為を凝視してしまう。  
 一方のシャナは顔を真っ赤にして俯いていた。  
 嫉妬していたのではない。すでに一美とシャナとの関係はその段階を超越してしまって  
いる。  
 実はシャナも試したことがあった。その時にはヘカテーはいなかった。もちろん一美の  
それのように挟み込むなど不可能で、乳房に悠二のペニスをその裏筋に沿って擦り付ける  
のがせいぜいだったのだが、悠二は気持ち良いといった。明らかに非常に興奮していてお  
世辞でないことがわかった。  
 ──閑話休題。  
 にちゃ、にちゃとペニスに絡みついた粘液が一美の乳房との間で絡まって淫靡な音を立  
てる。一美の乳房に揺さぶられて、悠二の逸物は徐々に硬さを取り戻していく。  
「うわぁぁ……すごい……」  
 悠二は首を枕で上げた姿勢から、一美の行為を見て、興奮に顔を真っ赤にする。  
 ────やっぱり悠二(君)、おっぱい好きなんだ……  
 快感はともかくとして、そのサイズに関係なく胸を使った行為になると異様に興奮する  
さまを見て、一美とシャナは同じ事を思った。  
「んっ、ちゅっ……」  
 悠二のそれがほぼ完全に硬さを取り戻すと、一美は軽く目を閉じて、その先端に吸い付  
くように口付けた。  
「うっ、ぁっ……よし、……一美、それ、すごいっ!」  
 悠二はまるで自分の方が女性であるかのように、身体を軽く仰け反らせて呻き声を上げ  
る。  
 一美はちょんちょん、と、吸い付いた先端の鈴口を舌先で突いてみた。  
「っくっ、か、一美……も、う、これ以上は、出ちゃう……っ」  
 ギブアップというように、悠二は呻くような声で弱音を吐いた。  
「あ、うん」  
 一美は軽く驚いたような顔をしつつ、少し名残惜しそうに悠二のペニスから口を離し、  
そして一度起き上がって、ベッドに腰を下ろした。  
「一美」  
 シャナが四つん這いで一美に近寄り、物欲しそうに声をかける。  
「うん」  
 一美が軽く頷くと、シャナは一美に身体を近づけ、肩を抱きながら唇を重ねる。  
「ちゅっ……」  
「ちゅく……」  
 お互い軽く舌を突き出し、唾液を交換し合うかのように絡めあう。  
「ん……悠二と、一美の味が混ざってる」  
 うっとりしたような表情で言いながら、シャナは一美から離れた。  
 
 その間に起き上がった悠二が、背中の側から一美を緩く抱き寄せる。  
「悠二君……んっ!」  
 背中の方から、やはりと言うか左手で一美の左乳房に触れながら、右手はつつ、と指先  
でお腹をつたい、下腹部、そしてさらにその下へと達する。  
「んっ、ぁ……」  
 すでに開き加減の粘膜を指先で擽られ、一美はびくっと身体を跳ねさせる様に反応して、  
短く声を漏らす。  
 シャナのあくまでシンプルな形をしているそれに比べると、一美のそこは外見こそ整っ  
ているが、その内側は文字通りの“花びら”を思わせる複雑な構造をしている。  
 そこからジクジクと滲み出す愛液が、シーツに止め処なく滴り落ちていく。  
「すごい……もうこんなに……」  
 悠二は興奮を覚え、つい、といった感じでそう漏らした。  
「っ……悠二君と、シャナちゃんのとを見ていたら……それに、さっき胸でしてたら……」  
 一美は顔を真っ赤にして、今更初心な様に、顔を赤くして恥ずかしそうに軽く俯かせた。  
 悠二は一美を軽く抱きしめて、肩越しにもう一度キスを交わす。  
「ん……」  
「ちゅっ……」  
 うっとりしたような一美の顔からゆっくりと離れると、一美の性器に触れていた指を、  
つ、とその頂に伝わせる。  
「んっ、あっ……!!」  
 びくん、と一美の身体が跳ねる。  
 コリコリとしたクリトリスを悠二の指の腹が擦り、その包皮を捲り上げた。  
「あ……ぁぁ……んっ、悠二、くぅ、ん……」  
 一美は性器の頂を刺激されて、何度もびくびくと身体を痙攣するように跳ねさせる。  
「一美……ちゅっ……」  
 断続的に声を漏らす一美の口を、悠二は軽いキスで一度塞いだ。  
 キスと同時に、手も身体から離し、腕を解く。  
「悠二君……」  
「いい、よね?」  
「はい……」  
 熱っぽい瞳を悠二に向けながら、一美は問いかけに対して肯定の返事を返した。  
 悠二は軽く身体を離し、一美に横になるように促す。  
 寝そべろうとした一美に、シャナが傍らからそっと近付いて、軽いキスを交わした。  
 シャナが離れ、一美はベッドに横たわる。軽く脚を開いた格好。  
「悠二って、その、正常位って言うのが好きなの?」  
 横から、シャナが悠二に向かって質問して来た。  
「いつもそうだよね」  
「それは……割と……かな」  
 図星を突かれたようにドキリ、としながらも、悠二は肯定の答えを返した。  
 
「顔が見える方が好きなんだよ」  
「…………そう」  
 訊ねたシャナの方が、より顔を真っ赤にしてしまう。  
 それから、悠二は一美の両膝に手をかけて優しく開かせると、その股間に自らを割り込  
ませていく。  
「んっ!」  
 シャナの時とは違い、わずかに一拍おいただけで、ぢゅぐり、と水音を立てながら、悠  
二の逸物は一美の中に埋もれていく。  
「っぁ……はぁ……ぁぁぁんっ……」  
 膣壁を擦られ、雁首にこそがれる感触に、一美は甘ったるい声を漏らす。  
「はぁ……一美……」  
 悠二はため息を突くように声に出し、求めるように自らの腰を一美の腰に押し付ける。  
 一美の膣は悠二を柔軟に受け止め、その上で絡みつくように包み込んでくる。きつくお  
互いを引っ張り合うシャナのそれとは対照的だった。  
 その感覚に、悠二は半ば無意識に腰のストロークを始めていた。  
 ずっ、ずっ、ずっ……じゅっ、じゅっ、じゅっ……  
 リズミカルに、隠微な水音を立てて腰が動く。  
「くっ……」  
 ────シャナのは入れてるだけでも気持ちいいんだけど、吉田さんのは動かしたとき  
に凄いっ……  
 呻き声をあげつつ、悠二はそんな不謹慎なことを考えていた。もっとも今のシャナと一  
美の関係で、それが不謹慎に当たるのかは微妙だったが。  
「あ、は、ぁぁ……んん……ふぁ……っ」  
 一美は悠二のものが膣を丹念に擦りかき混ぜていく感触に、ゾクゾクと震えながら甘い  
声を漏らし続ける。  
「一美って声が可愛いよね、羨ましい」  
 シャナが言った。  
「そ、んな……んっ、はぁっ、あっ……ぁぁっ……」  
 一瞬、困惑気な表情をするが、すぐに流されて、きゅっと目を閉じて悠二のストローク  
に揺さぶられていく。  
「一美……っ、くっ」  
 悠二は無意識のままにストロークをエスカレートさせていく。  
 その激しさに、豊かな一美の乳房が一美自身の上下方向に揺れ、その頂が回るように向  
きを変えていく。  
「一美……っ、僕っ……っ!!」  
 すでに乳淫で昂ぶらされていた悠二は、自ら激しく一美の中に突きこみながら、悲鳴の  
ようにそう漏らしてしまう。  
「は、はいっ……私、もっ……多分、一緒に……っ」  
 一美も同じように、前戯による刺激、それに悠二とシャナとの行為を見て中てられ、膣  
内が火照っていた為、悠二の激しいストロークに限界を迎えようとしていた。  
 
「だからっ……私、も、中、でっ……」  
「うん……一美……っ!!」  
 ずっ、ずっ、ずっ、ずっ……  
 スパートをかけるように、悠二はいっそう激しく腰をストロークさせ、先端を一美の膣  
低に激しく叩きつける。  
「っくっ、ぁっ、出るっ……っ!!」  
 その瞬間、わずかにストロークが緩んだかと思うと、悠二は一美の膣底に押し付けた状  
態で爆ぜさせた。  
「んぁっ、は、ぁぁぁぁぁんっ……っ!!」  
 一美は膣底に感じる熱さに、びくん、びくんと背を弓なりにしながら絶頂する。一美の  
膣はあくまでしなやかに、しかし確実に悠二のものを締め上げる。  
「はぁ……はぁ……ぅ……」  
「はぁ……はぁ……悠二、くぅん……」  
 悠二の腕の中で見下ろされつつ、一美は余韻にとろん、としながら、甘ったれた声を出  
す。  
「一美……くっ……」  
「んんっ……」  
 引き抜くときも、一美の膣は名残惜しむかのような締め付けを悠二に与えた。  
 その圧力で、ごぽり、と、悠二の精液と一美の愛液の交じり合ったものが溢れ出す。そ  
の漏れ出してきた膣口がひくひくとしているのが見えた。  
 シャナがそれを見て顔を紅くする。  
「ちゅっ……」  
 やはり、悠二は一美を抱き起こして、重ねるだけのキスを交わした。  
「一美、こっちに来て」  
「うん」  
 悠二と一美は僅かの間、余韻を楽しむように抱き合っていたが、やがてシャナが呼びか  
けると、一美はよろよろと身を起こして、シャナの軽く広げていた腕に飛び込む。シャナ  
はそのまま、一美を緩く抱きしめた。  
「……そうし、たら……」  
 さすがに、なかなか落ち着かない息を何とか整えようとしながら、悠二はここまであま  
り声を出さなかった相手に視線を向けた。  
 ヘカテーは悠二のそばに尻をつき、神妙な面持ちで言う。  
「はい……お願いします」  
 

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