シャナはこのところ、神社でアルバイトをしている。  
いわゆる、巫女さんのバイトだ。  
宮司曰く、「彼女は人に感じられないものを感じることができるんだ」  
とのことらしい。  
当然と言えば当然だろう。彼女はフレイムへイズだ。  
一般人には絶対に縁の無い『存在の力』を感じられるのだ。  
ただ、それは彼、坂井悠二も同じことだ。  
シャナほどでは無いが、彼も『存在の力』を感じることが出来る。  
この宮司、何故かは知らないが、直感的のそのことに気付いたらしい。  
しかし、だからと言って…  
 
「「御祓い〜〜!?」」  
 
そうなのだ。彼らは宮司さんからそれを頼まれてしまった。  
御祓いと言っても、本職である宮司さん―実は腰を痛めてしまったらしい―が、  
完全に直る前に、下見に言って欲しいというものだ。  
場所は、裏山の廃病院。  
このたび取り壊されることになったのだっが、以前から変な噂が絶えず、  
御祓いをして欲しい、と解体業者からあったらしい。  
 
そんなわけで、二人は廃病院の入り口に立っていた。  
ちなみに、シャナは宮司から借りた巫女服を着ていた。  
「うわ…不気味だなぁ…」  
「何言ってんのよ。意気地ないわね」  
そう言うとシャナをつかつかと中に入ってしまう。  
「おい、シャナ…」  
仕方無しに追いかける悠二。  
ちなみに、この廃病院、周りには草がぼうぼう、さらに木が伸び放題で真昼でも薄暗い。  
「本当に不気味だよなぁ…」  
実際、ホコリだらけの病院はさらに薄暗い。  
「紅世の徒に比べればなんともないでしょう?」  
呆れたようにシャナが言う。  
「それとこれとは話が別だよ」  
紅世の徒は、あくまで違う世界の住人であるわけで、その正体は判っている。  
幽霊が怖いのはそれが何だか判らないってことで…  
「うるさいうるさいうるさい!もう、さっさと見回って帰るわよ!」  
とりあえず、なんだか怪しいところ(『存在の力』が濃いところだろうか?)がどこかを診てきてくれ、  
ということだが、はっきり言って気乗りしないのだ。  
シャナはつかつかと歩いていく。  
 
トゥルルルル! トゥルルルルル!  
 
「「!?」」  
同時にビクリと反応する二人。  
「は…は…携帯電話だよ……」  
引きつった顔で言う悠二。  
「馬鹿馬鹿馬鹿!驚かすんじゃないわよ!!」  
シャナが顔を真っ赤にして言う。  
「な…なんだよ、シャナも実は怖いんじゃないか!」  
「うるさいうるさいうるさい!もう、さっさと行く!」  
そう言って歩いて行こうとするが。  
 
トゥルルルル! トゥルルルルル!  
 
ぎろり、とシャナが睨む。  
その視線から逃れるように通話ボタンを押す。  
そう言えば、ここって電波通ってたっけ――  
<…号室の―さん、呼吸が――早く―>  
亜光速の速さで通話を切る。  
「…誰だったの?」  
とシャナ。  
「…いや…なんか混線してるみたいで…はははははは(棒読み)」  
青ざめた顔で電源を切る。  
?と首をかしげるシャナ。  
「……え?」  
「な…どうしたんだよシャナ」  
「ん…今、ほんの微かに『存在の力』を感じたような…でもそんな…?」  
「…徒?」  
「違う…弱すぎるし…」  
 
カツン、カツン  
 
思わず顔を見合わせる。  
「…何、今の…?」  
「ぼ、僕が判るはず無いだろ…」  
 
「もーいーかい…」  
 
微かに聞こえる声。ビクゥ、と体が跳ねる。  
流石にシャナも顔面蒼白だ。  
 
「…も、もーいーよ…なんて…はは…」  
「ちょ!馬鹿!!」  
 
カツン、カツン、カツン  
 
何だか足音が近づいてくる。誰かを捜してるみたいに。  
 
カツン、カツン、カツン  
 
真後ろで止まる。  
「…」  
「…」  
そろり、と後ろを向く。  
誰もいない。  
誰も居ない…誰も…  
ふと、視線を下ろす。二人同時に。  
そこには、赤いエナメルの靴が一足。  
 
「みーつけた」  
 
あらん限りの声を振り絞り、二人は逃げ出した。  
 
「はぁ…はぁ…はぁ…」  
悠二は病室の扉の裏に隠れていた。  
シャナとは離れ離れになってしまった。  
「まずいなぁ…何処だろう、シャナ」  
そこで『存在の力』を感じようとする。  
「……」  
反応が沢山。色んな方向から力を感じる。  
どれがシャナのものだろうか。  
「…ウソダロウ…」  
顔が真っ青だ。  
「と…とりあえず…」  
近くの病室。そこから存在の力を感じる。  
もし、シャナのものじゃなかったら…  
躊躇う。ひょっとしたら紅世の徒よりよっぽどタチが悪いかもしれない。  
息を整える。  
ドアノブを握る。大きく息を吸う。  
 
バーーーーーーーーーーーン!!  
とドアを弾き飛ばす。  
「シャナーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!?」  
大声で呼ぶ。すると。  
 
「キャアアアアアアアアアアアアアアア!!!!!!??」  
 
シャナの悲鳴。どうやらシャナらしい。  
「はぁ、はぁ、はぁ…よかった…シャナ、ここに居たんだ…」  
とりあえず笑いかける。  
が。  
「…良くない…良くない…」  
見るとシャナは両目に涙を浮かべ、床にぺたんと座り込んでいる。  
「…え?」  
「馬鹿…馬鹿ぁ…」  
涙声で言うシャナ。  
見ると、  
シャナの座り込んでいる床に水溜りが出来ている。  
巫女服の裾がぐっしょりと濡れていた。  
水溜りがどんどん広がっていく。  
その水溜りは少し色がついていた。  
「ぅう…うう〜…」  
ひぐ、ひぐ、としながら、  
両手で顔をかくして横に振っている。  
「ちが、これは…これは悠二は驚かすから…ぅうう…」  
そう言って水溜りを隠そうとしている。  
「あ…お漏らし…しちゃった…の?」  
そう尋ねる悠二。  
ますます顔を赤くして。  
「うるさい…うるさいぃ…」  
辛うじてそう言っている。  
 
なんかもう、たまらなくなった。  
 
「シャナ」  
「え?」  
とりあえず、シャナを抱える。  
「え?え?」  
ベッドの上に下ろす。ポケットからハンカチを取り出す。  
「え?悠二?」  
「ごめんね、シャナ」  
そういうとおもむろにシャナの足を開く。  
「え…ちょ、悠二!?」  
シャナの下着を下ろす。ぐしょぐしょになった下着の下から、シャナの割れ目が出てくる。  
そこもまた濡れっぱなしだった。  
「風邪ひいちゃうよ?」  
そう言って、ハンカチを割れ目に沿って這わす。  
「ひっ?悠二!?」  
びくん、と体が跳ねる。構わずハンカチを動かす。  
股間から、おしっこのにおいがした。  
「やだ、悠二、止め…」  
「あれ?まだ濡れてるの、シャナ?」  
お漏らしはもうふき取ってある。  
なのに、またシャナの股間は濡れそぼってきた。  
「違…違う…ぅ…」  
びくんびくんとシャナが跳ねる  
「くぅ…はぁ…あぅっ!」  
 
「く…」  
悠二は、既に硬くなったモノを取り出し、そこにあてがった。  
「ゆ…悠二!?」  
そして一気に貫く  
「く…ぁああああ!?」  
何かを突き破った感覚。  
「痛…痛ぁ…」  
しかし、悠二の耳にはもう届いていない。かまわず動き出す。  
「シャナ、シャナ!」  
「うぁ…ああ!悠二ぃ!」  
痛みに耐えるシャナ。  
もう、何がなんだかよくわからない。  
ただ、悠二が自分の中に入ってる。ただそれだけ。  
悠二がかき回す。必死にそれに耐える。  
「シャナ!シャナ!」  
「ひぅ…くぅう!」  
「く…はぁ!!」  
力いっぱいシャナに突きこむ。  
そして全てをシャナの中に放っていた。  
 
 
その晩、峰で済まなかったのは言うまでも無い。  
 

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