彼女の正面には大きな鏡があり、ちょうど逆Y字に拘束された自分が映っていた。
囚われのフレイムヘイズは身体を前後左右色んな動きを試みるが、この屈辱の拘束から逃れることは出来なかった。
そうしているうちに背後から誰かが現れた。
「お目覚めかな?万条の仕手……」
現れたのはサングラスにスーツ姿の男。
「せ、千変……うっ……」
急にヴィルヘルミナは頭が痛くなって、言葉を止めた。
「フン、寝起きなんだから、急に叫ぶと頭を痛めるぞ」
男のバカにした口調にヴィルヘルミナは頭痛に苦しみながらも、こみ上げてくる怒りを押さえ切れなかった。
「ババアに外宿界についてお前から情報聞き出せと言われたのでな。面倒で好みじゃないが罠を張らして貰った」
自分が陥れられた事を聞かされ呆然とするヴィルヘルミナ。
「くっ、さっさと殺すであります!」
ここで屈辱にまみれて生きながらえるよりも……と考え叫ぶヴィルヘルミナ。
「殺すのは最終手段だ。出来るならばお前みたいな有能な奴は逆らう事の出来ない状態で飼った方がいい。それにまず情報を聞き出さないとな」
「だっ、誰がっ……私の口からは一言も出ませんあります」
「まあそう焦らずに……。じっくり楽しもうじゃないか」
そういうとシュドナイ背後に回ってメイド服の下にある大きな乳房に触れた。
「ふっ、触れるな、であります」
シュドナイは構わず乳房を触り続ける。
「大きくて形のよい胸だな。大抵の女は大きいか形のよいかどちらかだが、両立しているというのはなかなかない」
そう言いながら服の上から、豊満な胸を揉みしだいている。
シュドナイの手によって、ヴィルヘルミナの乳房は色々な形に変化していく。
しかしヴィルヘルミナは男の淫行に動じることはなかった。
「私にそんなことをしても無駄であります。どんな拷問にも耐えてみせるであります」
ヴィルヘルミナは覚悟を決めた。
自分の誇りと大切なもののためなら、永遠といえども長くはない。
そうしてヴィルヘルミナは集中し始めた。
「ほう、ダンマリか。おもしろい。どこまで耐えられるかな」
シュドナイはそう言い、リボンに手をかけ、むんずと引き裂くと、服の中納められた白い乳房が露になる。
ブラはつけていなかったが、胸の重さに負けることなく、整っている。肌が若い証拠だ。
「ふん、ノーブラか、乳首は桜色だな。オナニーはしないのか」
「……」
卑猥な言葉にも動ぜず、ヴィルヘルミナは目を瞑って、必死に耐えている。
そんな彼女の様子を確かめながら、またゆっくりとシュドナイは乳房を揉みしだき始めた。
乳房は男によって時には荒々しく、時には優しく刺激を加えられていく。
しかしその頂は未だ興奮を示していない。
「さすがは万条の仕手と言ったところか。性的刺激をもその精神力で押さえ込むとは…しかし」
シュドナイは乳房から一旦手を引き、ヴィルヘルミナの伸び切った腋に触れた。
「しかし、こうやって前立腺を刺激するとどうなるかな?」
刺激が腋の下の前立腺に加えられると、飄々としていたヴィルヘルミナの顔が薄っすらと赤く染まってきた。
それと同時に桜色のトップが硬く、ツンと勃ってきた。
「はっはっはっはっは。いかにフレイムヘイズとはいえ、女は女。こうして前立腺を刺激すれば、身体が勝手に反応するな」
ヴィルヘルミナは言葉を発さないものの、プルプルと震えている。シュドナイはその変化を楽しむように聖女の乳房とその頂を責める。
「硬くなってるぞ。ほんとは気持ちよくて仕方ないんだろう」
言葉で女を辱めながら、硬くしこった乳首を小突いたり、摘んだり、擦ったり、まわしたりと弄びながら、返事を待つ。
「…、くっ」
卑怯な責めに思わず苦悶の声を洩らすヴィルヘルミナ。しかしまたグッと口を噤み、男からの刺激に耐えている。
そんなヴィルヘルミナを見て、ますます加虐心を掻き立てられたシュドナイは、それではとばかりに、どこからか小ビンと小筆を持ってきた。
「ふふふ。これに耐えられるかな?」
シュドナイは小筆を小ビンの中に入れると、毛先に白い液体をよく含ませて、ヴィルヘルミナの乳首や乳輪に塗りつけた。
褐色の液体が雪色の肌に映えて光っている。
(なっ、なにを…?…???)
シュドナイの塗布した液体をヴィルヘルミナは最初わからなかった。しかし体温によって液体が徐々に乾いてくると、その白い液体がなんであるかわかった。
ヴィルヘルミナは前後左右に身体を揺すり始めた。
「どうだ? 山芋汁の具合は? 堪らないだろう?」
ヴィルヘルミナの身体が揺れて、空気の流れに触れるたび、痒みは一段と増した。
彼女が身体を揺する矛盾にようやく気づいて、じっと耐えようとすると、シュドナイは小筆でビンビンに固くなった乳首に刺激を加える。
するとその刺激に耐えられず、また身体を揺すってしまうのだ。
「ひっぃぃ、かっ、痒い!や、やめるであります」
ヴィルヘルミナはたまらず声をあげて叫んだ。
彼女の乳首は痛いほど立ち上がり、山芋によって真っ赤に染まっていた。
シュドナイがそのバストに顔を近づけ、舌をその頂に伸ばすと、ヴィルヘルミナはたまらず甘い声をあげてしまう。
シュドナイはさらに乳首を口に含み、舌で転がすように刺激すると、ヴィルヘルミナの乳首は一瞬、収縮をした。
「ふぁぁぁぁぁんっ」
どうやらあまりの強い刺激に絶頂に達してしまったようだ。
「教える気になったか?」
「だっ、誰がっ!」
ヴィルヘルミナは涙を流しながら否定する。こんな恥辱を受けては、ますます喋る訳にはいかなかった。
「じゃあ、もうちょっと続けようか」
男は続けて責め始める。今度は片手で乳房を責めながら、もう片方の手をショーツに手を掛け、一気にずり下ろした。
ヴィルヘルミナは腰をくねらせ、何とか抗おうとするが、両足がしっかり固定されているため、何の効果も持たない。
もはや防戦一方のヴィルヘルミナ。シュドナイは容赦なく、次の狙いを秘裂に定めた。
「…ン…っ、…くぅっ…」
ヴィルヘルミナの口から甘い吐息が漏れ始める。
すでに執拗な責めによって、クレヴァスからは愛液が溢れて、太ももから膝へ流れ落ちている。
「はっ、はっ、はっ!濡れてるぞ。濡れてるぞ、貴様の恥ずかしいところが。口ではイヤイヤをしていても、身体は正直なものだな」
陵辱者のお決まりの文句に思わず口を開き、叫んだ。
「ちっ、違うであります。濡れてなど……」
「感じているんだろ。思ったより淫乱なんだな」
「わ、私は……淫乱何かじゃ……」
しかし言葉とは裏腹にヴィルヘルミナの身体は男の責めに敏感に反応し、官能を導かれていく。
それがヴィルヘルミナには自分自身我慢ならなかった。
「くっ、ううっ」
「イキたいんだったら、遠慮せずイッてしまえ」
ヴィルヘルミナは必死に抵抗しようとした。明らかに甘い息を漏らしながらも、その精神力のみで必死に抵抗した。
しかし次々と襲いくる官能の波には、やはり勝てない。
屈辱と恥辱を味わいながらも、徐々に、しかし確実に絶頂に向かっていった。
「ひっ…、あ、うあああぁぁぁぁぁぁっっ!」
ヴィルヘルミナは絶頂に上り詰めると、気を失ってしまった。
シュドナイにイカされ、一時的に気を失ったヴィルヘルミナだったが、意外にも少し時間がたったところで目を覚ました。
しかしシュドナイはまだそれに気づいていないようで、他の部屋に移すためか、手足を拘束していた枷を外し始めた。
ヴィルヘルミナは呼吸を落ち着かせ、両手両足すべての枷が外されるのを待った。
シュドナイがが何の疑いも無く、すべての枷を外したその時……、
「油断大敵であります! 千変!」
ヴィルヘルミナはシュドナイの隙を突いて立ち上がり、炎を放った。
「!」
しかし不発に終わった。
「くっ!」
内心の動揺を隠し切れないまま、奇襲に失敗したヴィルヘルミナは続いてキックを試みたが、軽く千変にいなされ尻餅をつく。
大股に開いた姿が淫靡な雰囲気をかもし出す。
「くっ、」
「ふはははっ、万条の仕手と呼ばれた希代のフレイムヘイズと思えん惨めな姿だな」
ニヤニヤでなくニタニタと嘲笑しながらそう言う。
「な、何故炎が出ないのであります」
「ふむ、成功か。流石は探耽求究の発明という所か。使いにくても威力は絶大だな。
まぁ解説してやると、今のお前の状態は俺が仕掛けたものだ。
俺が何の意図もなくお前にまず普通に拷問せず淫靡な拷問をすると思ったか?
この発明の発動条件の一つに対象を絶頂に導くと言うのがあってな。そのためだ。
発動条件が桁違いに難しい代わりに、効果は凄いな。
まぁ薄々気付いているだろうがこの発明の言葉にすれば効果は対象のあらゆる異能を無効化するってところだな
武器には使えないが拷問には役立つだろうってババァが言ったとおりだな」
全てこいつらの手のひらで動かされた。
ヴィルヘルミナは一撃さえも与えることができなかった己の弱さを悲しみ、怒り、嘆いた。
そしてこれから自らに起こるであろう不幸に絶望し、涙した。
シュドナイは瞳を潤ませているヴィルヘルミナに構う素振りを見せることもなく、彼女を押し倒した。
ヴィルヘルミナは打ちひしがれ力なく床にひれ伏した。
「絶望が希望に変わるほどの快楽を教えてやろう」
「いやあっ」
そしてまたその妖しく光る胸や秘部に男の責めを受けることになった。
悲しくて、悔しくて、おぞましくて、震えていたが、
シュドナイの巧みな責めの前に心ならずも快楽を引き出され、いや応なしに興奮を高められていく。
「ああっっん。くぅう」(どうして……どうして感じてしまうのでありますか)
「ははは、理性と本能が葛藤しているか?」
「くあぁん」
「それともフレイムヘイズとしての誇りが邪魔をしているのか?」
「……ぅあぅあああぁぁん」
「敵である俺に我慢できずにイカされ、それによって力を失ったお前は本当にフレイムヘイズ呼べるのか」
「!」(私は……)
「んぁ……」(……フレイムヘイズじゃ…」)
「あぁ……」(……ない」)
「いやあああぁぁっっ!!!」
何かが弾けたように、ヴィルヘルミナは目を見開いて、あらん限りの金切り声を上げた。
「ふふふ。ようやく自分の立場がわかったようだな」
止め処なく流れる涙と慟哭。
「教えてやるぞ、今まで味わったことのない快楽を」
シュドナイは既に抗う力を失ったヴィルヘルミナの臀部を正面に向かせると、
先程まで愛液を垂れ流していた秘裂にペニスを強引にねじ込んだ。
「あああああっっ」
もう混乱して言葉にならないヴィルヘルミナは、うつぶせの体勢で、シュドナイに犯され続けた。
激しい肉棒の出し入れに、聖女の肉壁は無意識の内に絡みつき、より多くの快楽を得ようとしていた。
「あんっ、ああんっ、あんっ!」
「どうだ、気持ちいいだろう」
「いやっ、いやっ、言わないででありますっ!もうおかしくなりそうなのでありますっ!…あっ、あああぁぁっ」
ヴィルヘルミナは背筋を大きく反らせた後、床に倒れこんだ。
「くくく、絶頂に達したか。しかしこれぐらいでは物足りまい?」
そう言うと、半分意識が遠のいているヴィルヘルミナの身体を起こし、再度犯し始めた。
「ああぁぁっ!もう許してであります。あああぁ」
快楽に浸ることも、身体を休めることも許されぬまま再びセックスを強要される。
「…あああぁぁっっ!!!」
一回り大きくなった乳房を捏ねられ、パンパンに張った乳首を突付かれ
雪のような肌は桜色に染まり、汗と愛液が妖しく照らす。
何度も絶頂に達しては、執拗なまでに犯され続ける。
「ひいっ、ひいっ」
身体に快楽が蓄積されてくると、もう自らのフレイムヘイズとしての矛盾など、考えられなくなっていた。
そして次第にそのことに違和感を覚えなくなっていた。
「もうダメでありますっ!」
口から泡を吹き、半狂乱状態で声を上げる。そしてついに…。
「犯してでありますっ!何も考えられないほどに私を犯してでありますっ!」
苦悩の末、ヴィルヘルミナはついに快楽に身をまかせた。
すると不思議と楽になったように思えた。もう苦しまなくていい。そんな安堵感が彼女を支配したのだろうか。
「い、いいっ、いっ、いくぅぅぅぅぅっっ!」
その直後、それまで味わったことのないエクスタシーが襲った。
全身を硬直させ、男のペニスを絞り上げて、ヴィルヘルミナはイッた。
そして波が駆け抜けていくのと同時に、力尽き気を失った。
「ククク、ハハハッッ!!! 堕ちたか……。さて戻って情報を聞き出すとしようか……」
以後万条の仕手ヴィルヘルミナ・カルメルを見たものは居なかった。