それは、ある決意から始まった。
何時ものように七梨家では夕食の時間となっていた。
シャオと親しげに話す太助。二人の仲は着々と進展しているようだ。
それを見ながら、さっさと夕食を済ませ、一人屋根の上で悩むキリュウ。
「このままでは……主殿が…。」
そんなことを呟いていた矢先、太助が声をかけてきた。
「キリュウ、そろそろ中に入らないと、風邪ひくぞー。」
いつもと変わらぬ優しい言葉…。
キリュウはある決意をした。
『主殿……。』
翌日。
早速早朝から山に出かけるキリュウと太助。
無論太助の要望でこれから二日間一切シャオ達とは交流を絶つ事にしている。
ルーアンもしぶしぶ従った。
「それにしても結構奥まで行くんだな。」
実際道無き道の奥深く、人の気配も全くしなかった。
「主殿、この辺でテントを張ろう。」
「ああ。」
二人がテントを張り終えた頃には辺りはすっかり夕闇に包まれていた。
「すっかり暗くなってしまったな。」
「そうだな、今日はしっかり休むか。」
太助は、キリュウの表情にも、このあと起こる事にも気付かずにいた。
二人は手早く寝る用意をし、布団で太助がウトウトとし始めたそのとき、
キリュウが太助の布団の中へと潜り込んできた。
「ぉ、おい、何してるんだキリュウ!!」
キリュウの突然の行動に慌てる太助であったが、暗く狭いテントでは身動きできない。
キリュウは太助に寄り添い、頬を染め、潤んだ眼差しを太助に向けた。
「主殿、あ、あの・・・わ、私と一つに・・・なってくれないか?」
大胆なキリュウに真っ赤になって焦る太助。
「え、ちょっと、ひ、一つにってまさか……。」
俯きがちに、それに答えるキリュウ。
「主殿がシャオ殿の物になる前に…、せめて…、一度でも……。」
言葉を紡ぎながら、徐々に太助との距離を近づけていく。
「き、キリュウ!!!」
キリュウは太助の声に耳を貸さず、自分から太助の唇を塞いだ。
「むぅっ、んはぁっ……。」
キリュウはありったけの愛を込めて初めてのキスを太助に捧げた。
太助もキリュウのキスに魅了され抵抗をしなくなり、今度はキスをより深い物にしていく。
「んんっ、んん……。」
始めは太助とのキスを受けるだけのキリュウだったが、暫くすると自らも舌を使い出していた。
それを受けると、太助も両手で優しくキリュウの胸を揉みしだいていく。
「んんっ、んはぁ、はぁぁん…、」
あまりの気持ちよさと驚きで、喘ぎ声を漏らすキリュウ、
それを見た太助は気を良くして徐々に激しくキリュウを刺激する。
「ぁふぅ…、っはぁ…主殿ぉ…私に…、あるじどののぉ…頂戴……」
「ああ、キリュウ、俺もキリュウと…。」
そう言うと、キリュウの服を一枚一枚脱がせていった。
その間も太助は優しく愛撫を続ける。
「ぅふぅ…、はぁぁ、ん、はやくぅ…。」
服を全て取り払ったキリュウの肢体は、白く透き通っていたが、熱を帯びてほんのりと桜色になっていた。
太助はその桜色のふくらみを舌で弄ぶ。
「んんっ!!あぁぁ…、きもちいぃ……。」
キリュウは太助の行為に逐一反応し、悦びを覚えていた。
太助はキリュウの秘部に手を伸ばしていく。
「あふぅっ…そこぉ…、あるじどのぉ…わたしぃ…もぉ…」
キリュウの秘部は既に愛液でビショビショに濡れていた。
「はぁっ!あぁっ!んぅっ!!!」
太助は指でキリュウのソコを弄る。
その中でも一番硬い突起を刺激すると、キリュウはより一層喘いだ。
「ああぁぁぁんんっ、んはぁ、あっ、あぁぁぁ!!!」
太助はズボンを降ろし、自分の物を取り出した。
そしてキリュウの秘部にあてがうと、優しく尋ねた。
「キリュウ、俺…キリュウと……。」
「ぁ…あるじどのぉ……、きてぇ…。」
キリュウはとても淫乱で、魅力的な笑みを見せた。
「キリュウ!!!!!!」
そう叫ぶと太助は一気に物を挿入した。
「うぅっ、あぁぁっ、はぁっ!!」
途中で何かを破いた、それが何なのか太助には分かっていたが、あえてそのまま奥まで突いた。
「くぅっ………。」
太助の物が全て入り、結合部からは血が流れていた。
「くぁ、ぁはぁっ!!あぅっ、あるじ…っ…どのぉっ!!」
キリュウが悲痛に叫び、太助に強くしがみ付いた。
「はっ、はっ、あぅっ、あるじどのがぁ…はいってきてるのぉ…。」
涙を流して微笑むキリュウをみて、太助は自分の中で彼女の事がいとおしい存在である事に気付いた。
「んぅっ、はぁぁ、あるじどのぉっ!!」
太助も次第に快楽に目覚めだす。
「うっ、あぁキリュウの中がっ…!!」
キリュウも腰を振り、太助を魅了していく。
「ひぁっ、あるじどのぉっ!!!ふぁっ、ぃやぁぁぁ!!」
「キリュウ!!俺もう、このまま中に!!!」
「主殿ぉっ!私もっ、はぅんっ、ひゃう、あはぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!!」
太助が最後の力でキリュウを一突きするとキリュウはイッてしまった。
そして後を追うようにして太助もキリュウの中で果てそうになるのを堪え、
引き抜くと、キリュウの肢体に熱い濁流が降り注いだ。
キリュウは脱力して太助の胸に倒れこみ、そのままキスをした。
太助はキリュウを抱きしめて囁いた。
「ごめん、今までキリュウの気持ちに気づかなくって…。」
「いいんだ主殿、一度だけでよかったんだから。」
そういってキリュウが微笑んだ。それを否定するように太助が叫んだ。
「そんなことは無い!これからも俺はキリュウと一緒だ!!」
そう言ってもう一度キリュウを強く抱いた。
「でも、シャオ殿は…。」
「俺はシャオよりも、キリュウの事が…。」
その答えにキリュウの瞳から一粒の涙がこぼれた。
「ありがとう、主殿…。」
空は薄っすらと明け始めていた。
終