「あ、雪…」  
螢がぽつり、と呟く。  
窓の外は暗闇に包まれており、時折白い点が浮かんでは、消えてゆく。  
その風景にどうやら螢は惹き付けられたようだ。  
「雪か…どうりで冷える訳だ」  
隣で狛が答える。  
 
「狛…その格好どうにかならんのか?見てるこっちが寒い」  
一年中同じ格好の狛を見て、螢は小さな溜め息を吐きながらも、  
笑みを浮かべながら言う。  
そしてまた、螢の視線は暗闇に向けられる。  
 
 
螢が父の仇敵をとり、そして狛が陸奥の名を継いだのは一年半程前の事。  
螢は、狛に連れられて陸奥の里に身を寄せていた。  
家族を失った螢が唯一頼れる者は狛だけであった。  
 
そして今は、本当の家族…夫婦として、暮らしている。  
13歳もの歳の差。  
にも関わらず、村の皆がそれに触れる事無く祝福してくれたこと、  
それが二人にとって何よりも嬉しかった。  
 
狛は、真似るようにして、はぁ…と小さく溜め息を付きながら呟く。  
「…積もるな。残念ながら」  
それを聞いた螢は、きょとんとして再び狛に目を向け、  
「何じゃ狛…雪は嫌いなのか」  
と少し残念そうに言った。  
「嫌い…とは言わんが、ま、色々と面倒だからな」  
「ふぅ…ん…。面倒……何が?」  
という、無邪気な声が聞こえる。  
雑賀では雪など積もらぬのか?全く気楽な奴だな…  
それとも今度一人で雪下ろしでもさせてやろうか、  
などと考えながら外に目をやっていると、  
「で…どれくらい積もるのじゃ?」  
という螢の声が耳に届いた。  
「そうだな…お前がすっぽり埋まってしまう位、かな」  
「え…本当?」  
「さて、どうかな」  
驚いた様子で外を見つめていた螢を横目に、  
狛が意地悪そうにニッ、と笑って答える。  
 
「おいおい、そんなにふくれるなよ、螢。」  
狛をじっと睨みつける螢の頬はぷっくりと膨れ、桜色に染まっていた。  
 
しかし、そんな彼女を愛しく感じた狛は思わずきゅっと抱きよせる。  
 
突然彼との距離が縮まり、不意を突かれた螢は、  
自身でも不思議に思う程脈打っていた。  
目の前の胸板に耳をあてると、彼の鼓動もまた同じように速まっていた。  
「…狛……お前の胸が…どきどきとしておるぞ…一体どうしたのじゃ…?」  
「…さてな」  
狛の曖昧な返事とは裏腹に、螢のふっくらとした頬には彼の右手が、  
髪には左手がしっかりと添えられていた。  
そして、二人の唇が近付き、そっと触れる。  
「……ん…っ」  
螢の口から自然と小さな声が溢れる。  
 
触れては、離れる。  
そんな口づけを繰り返していた。  
螢は目をきゅっと瞑っている。  
彼はその初々しい反応を可愛らしく思い、螢の髪を優しく撫でる。  
そのふわりとした、暖かな感触に微かな安らぎを感じた彼女は  
、狛の背中に両腕を回していた。  
 
すると突然、螢の唇に何かが侵入し、彼女は急に現実に引き戻された事を感じ取った。  
その『何か』は、歯列を割って、螢の舌にそっと触れ、絡み付く。  
螢はその時やっと『何か』の正体を知った。  
 
――これは…狛の…舌?  
それと同時に、既に桜の花びらを散らしたような螢の顔がさらに紅く染まり、  
耳の先までじわじわと紅潮してゆく。  
狛の舌は螢の口の中を探るように擦り、上顎をそっと舐めた。  
 
始めのうちはただされるがままの螢であったが、  
負けるものかと、真っ赤になりながらも自ら舌を絡め始める。  
「んっ………ふ…」  
部屋の中にぴちゃぴちゃ…と、いやらしい音が響く。  
舌を絡め合い、互いの唾液を啜る。  
時には舌をそっと噛み、二人は甘い痺れに酔いしれていった。  
 
どれ程の間交わっていただろうか。  
狛がゆっくりと唇を離すと、二人の間には銀の糸が垂れ、ぽとりと落ちた。  
唇は、どちらのとも分からぬ唾液でしっとりと濡れている。  
唇が離れたことに安心したのか、それとも心細くなったのか、螢の目がそっと開く。  
彼女は恥ずかしさのあまり目の前にある狛の顔を直視できず、俯いてしまった。  
それを見た彼は、不安そうに彼女の耳元でこう囁く。  
「これ以上は嫌…か?無理しなくても良い…」  
「ん…嫌では…無い…。ただ少し…恥ずかしい…だけじゃ…その…狛と……」  
その言葉をそのまま表すかのように螢の声は次第に弱くなり、  
狛は彼女の言葉を最後まで聞き取ることが出来なかった。  
 
虚ろな瞳が狛に訴えかける。  
続けてくれ…と。  
 
狛は螢の腰に手を回すと、ひょいと持ち上げ、褥の上にそっと横たえた。  
そして螢の着物の衿をそっと掴み、左右に引っ張り始める。  
「きゃ…こ、狛…何を…」  
「何って、見て分からぬか?」  
「そ、そうじゃなくて…」  
狛の腕を弱々しく掴み、抵抗しようとする螢。  
だがそのささやかな抵抗を気にも留めずに、  
狛は彼女の上着を丁寧にずらしてゆく。  
するり、と螢の肩から布の擦れる音がした。  
そして彼の目の前に、少女の上半身が晒された。  
 
降り積もる雪の様に真っ白な肌。  
その胸元に在る、やや小ぶりな形をした膨らみは美しい弧を描いており、  
頂点には薄桃色の突起が添えられている。  
その光景はまるで、雪原にぽつんと一輪だけ咲いた花のようであった。  
「や……見ない…で…」  
顔を真っ赤にして目を瞑る。  
それを見た狛はたまらず螢を押し倒し、首筋に顔をうずめた。  
「きゃっ…!」  
螢の肩が震える。  
狛がちゅっ、と優しく吸い付くと、  
彼女の首筋にほんのりと紅い斑点が浮かび上がっていた。  
首筋に沿って舌を這わせ、時折ふっくらとした耳たぶを甘噛みし、ちろりと舐める。  
「…っ…あっ…」  
そっと舐める度に肩をぴく、と震わせる螢に狛はさらに欲情する。  
狛の背中に両手を添え、螢は羞恥に耐えた。  
 
肩を押さえていた右手がすっと離れ、少しずつ下へと向かう。  
そして、彼の手が柔らかな乳房をゆっくりと揉みしだく。  
「…あ……ん……くぅ…あぁっ……」  
今まで味わった事の無い感覚に戸惑い、螢は甘く、小さな悲鳴を上げる。  
彼女の躰は次第に熱を帯び始め、柔らかな膨らみがしっとりと汗ばんでくる。  
 
何とか抵抗しようと、螢は背中に回していた手で狛の右腕を掴んだ。  
すると、自分の膨らみの形を変えてゆく感触が伝わってくる。  
…逆効果であった。  
螢の頭の中は恥ずかしさのあまり真っ白になってしまった。  
 
膨らみを弄る彼の手の動きも段々と激しくなっていく。  
狛は、螢に快感を与え、その喘ぎ声を聞く事だけに夢中になっていた。  
 
「ひゃぁ…っ!」  
螢の躰が跳ね上がる。  
膨らみの頂点には、狛の人指し指が添えられていた。  
さらに、親指と人指し指で優しく蕾を摘むように愛撫を続ける。  
狛が指を動かす度に、小さな声が静かな雪夜に響き、頂の蕾は次第に硬くしこってゆく。  
「やっ…だめっ…あぅっ…ふぁっ…あぁ…んっ…」  
こりこりとした突起を手の中で転がす。  
そして狛は、硬さを増した蕾に吸い付いた。  
「ふあぁっ…あっあぁっ…狛…あっ…!」  
螢の喘ぎ声が一層大きくなる。  
 
舌を尖らせ、いやらしく舐め回す。  
唇で突起を軽く挟み、舌で何度も擦る。  
空いている方の胸を鷲掴みにし、乱暴に揉む。  
その都度目の前の少女は乱れてゆく。  
「くぅ…狛…っ…ああぁっ…あんっ…やぁ…っ!」  
 
――螢の目から、一粒の涙が溢れた。  
自分の名を必死に叫びながら涙を流す螢を見た狛はさらに燃え上がり、  
ちゅぱちゅぱ、といやらしい音を立てながら、さらに強い刺激を与えていった。  
 
熱を帯びた小さな躰を抱き起こすと、狛は螢の背中に回り、  
彼女の躰をもたれかからせるようにして座り込んだ。  
「え…何?」  
袴の隙間から左手を忍び込ませ、布をかき分け秘裂をそっと撫でる。  
「ひあぁっ!」  
ひときわ大きな悲鳴が静かな部屋に響き、螢の躰が弓なりに反る。  
それでも狛の手の動きは止まることなく愛撫を続ける。  
既に秘所はぐっしょりと濡れており、  
ただ指で擦られるだけで腰が砕けるような快感が螢を包む。  
「ふぁぁ…あぁん…ぁあ…!」  
次第に手は何かを探るように動いてゆき、彼女の肉芽を捉える。  
その瞬間、甲高い声が男の耳に響いた。  
狛は充血して硬くなったそれを指でしごき、さらに彼女を高めてゆく。  
それまでとは比べ物にならない程の快楽の波が螢を襲い、身をよじらせる。  
同時に、乳房を右手で、耳を舌で攻め続ける。  
 
「あぅっ…狛っ……ぁあん!…あっあっあっ…はぁ…あっ!  
…ん…ぁっやっ…ぁぁぁぁああ…!!」  
敏感な部分を三カ所も同時に攻められ、螢は小さく達してしまった。  
力無く倒れこむ螢を、狛の大きな手が支える。  
螢の目からは涙が幾度も溢れ、口からは唾液が糸を引いて落ちた。  
「おい…大丈夫か?」  
「はぁっ…はぁっ……ん…はぁ…っ…へ…平気じゃ…っ…」  
平気ではないのだろうが、強がりなのは幼い頃から変わってはいないらしく、  
息も絶え絶えに、顔をしかめながら言う。  
そんな螢の殊勝な姿を見た狛は、悪戯を思い付いた童のように、  
不敵な笑みを浮かべるのであった。  
 
「そうか。それじゃ続けるからな」  
「はぁっ…え……あ…待っ…あっ…」  
抵抗する間も与えず、狛は螢の袴に手を掛け、しゅる、と帯を解いた。  
狛は再度体の向きを変え、螢を前から見る。  
幼さを残しつつも、大人の女性の香りを漂わせるその肢体は、『美しい』の一言に尽きる。  
うっすらと毛が見えるそこは、先程の愛撫により愛液がとめどなく溢れていた。  
窓から射した月光に照らされ、彼女の躰はいっそう艶やかに見えた。  
そんな彼女の太股を両手でがっちりと固定し、彼は裂け目をまじまじと覗き込んだ。  
螢は両手で真っ赤な顔を隠し、その視線に耐える。  
「…はぁっ……こ…狛……」  
「ん」  
「…そ、そん…なに…はぁっ…見ないで……。は、恥ずかしいの…じゃ…」  
荒い呼吸とは対照的に、消え入りそうな程弱々しい声で囁く。  
「へえ…恥ずかしいのか。何で?」  
狛は意地悪そうにニィ、と笑う。  
「別に恥ずかしがることなんか無いだろう。俺は…綺麗だと思うが」  
その言葉を聞いた螢は…もはや言うまでも無かった。  
『全くこいつは…一体どれ程まで紅くなれば気が済むのだろうか』  
そんなことを考えながら、狛は螢の股間に顔をうずめ、秘裂に舌を伸ばした。  
 
自分でも触ったことのない内部に、狛の舌が――  
穢れを知らない少女は、恥ずかしさのあまりその現実から目を背けたくなる。  
「い、いや…!やめて…っ!」  
無意識に発せられた拒みの言葉。  
それを聞いた狛はニッと笑い、  
「…それじゃ、もう止めるか」  
と言って顔を離した。  
 
「…ちょっと……何で止める…」  
訳も分からず、じっとこちらを見つめる少女に、狛は微笑んだままこう返す。  
「何でって…『嫌』と言ったのは螢だろう」  
「う…こ、狛の…いじわる………お願い…じゃから……」  
脚をもじもじさせながら、泣きそうな声で言う。  
秘裂は熱を帯び、濃厚な蜜を流している。  
どうやらもう焦らされる事に我慢出来ないようだ。  
 
「…冗談だ」  
彼は軽く吹き出しそうになるのを手で押さえながら言った。  
突然の言葉に、しばらくの間何を言われているのか分からなかった螢だが、  
からかわれていた事に気付いた途端に、  
少女の顔はみるみるうちに紅潮し、頬はぷっくりと膨れていった。  
「………馬鹿」  
螢は出来る限り低い声でぼそ、と言い、その涙目は狛を睨んでいた。  
少し悪戯が過ぎたことに気付き、狛は少し反省したようだ。  
「あぁ…すまぬな。」  
そう謝る狛の表情はいつの間にか、普段の優しい笑顔に戻っていた。  
 
「…じゃ、続けるぞ」  
そう言うと再び下半身に顔をうずめ、ぴちゃぴちゃと派手な音を立てながら舌を侵入させていった。  
 
外から異物が侵入し、ざらざらとした感触が内側から伝わってくる。  
その感覚に背筋が凍りつき、  
たまらず螢は軽く束ねられた、さらさらとした彼の髪をくしゃ…と掴んだ。  
しかし、その舌はお構い無しに中を溶かすように這いずり回る。  
「ひぁ…んぅ…あぁっ!」  
舌でその中をかき回す度に肉壁をひくひくと動かして喘ぐ螢に、狛はさらなる興奮を覚える。  
そして狛は裂け目に口をぴったりと当て、じゅる…と蜜を啜り始めた。  
強く吸い込むと、それだけたくさんの、どろりとした液体が染み出てくる。  
強弱をつけて蜜を啜りながら、膣壁を舌で擦り、  
最後の行為に到達するための準備をする。  
『そろそろ、か…』  
狛が息を切らせて顔を上げると、螢の蜜壷から溢れ出た液体が顎を伝って滴り落ち、  
褥に水玉模様の染みを作っていった。  
 
螢と狛の目が合い、互いにじっと見つめる。  
少しの間、沈黙が二人を包む。  
その均衡を破り、狛が口を開く。  
 
「螢……もう…いいか…?」  
彼はそう言うと、自分の着物を素早く脱ぎ捨て、股の間にずいと割り込んだ。  
するとそこには、彼のいりき立った男根が存在を主張しており、  
もう我慢できないといった様子だ。  
「あ…」  
それに螢の視線が注がれ、表情がこわばる。  
「螢…俺が怖いか?」  
狛の低い声に一瞬身がたじろいだが、  
「狛…私は……その…お前と最後まで…したいのじゃ…」  
と、覚悟を決めたのか螢はそう言って彼にそっと口づけをした。  
「…本当にいいんだな?」  
螢はこくり、と頷いた。  
彼女にも、これから行われるであろう行為はある程度予測がついていた。  
「それじゃあ…入れるぞ」  
昂った先端を秘所にあてがい、ゆっくりと上下させて入り口を擦る。  
彼女のそこは溶けそうなほど柔らかい。  
そして狛はゆっくりと腰を動かし、中に侵入してゆく。  
「…ひぅっ…!くぅ……やあぁっ!」  
十五の少女が初めて受け入れるには多少辛い大きさであったが、  
下準備をしていた甲斐もあり、何とか奥に進む事が出来た。  
 
「螢…大丈夫……力を抜いて…」  
優しい声が螢の躰に響く。  
 
――そして彼は、一気に貫いた。  
少女の顔は苦痛で歪み、先刻までのの甘い喘ぎとは違い、  
痛みに耐えるような悲鳴を上げる。  
 
螢の狭い膣中はひくひくと痙攣し、陰茎をぐっと締め付けている。  
じっとしているだけでも、狛のそれにはぴりぴりと甘い痺れが伝わってくる。  
「…痛いか?」  
狛は、破瓜の痛みに歯を食い縛って耐える彼女の身を案じた。  
「…へ…へいきじゃ……うぅ…」  
涙をぽろぽろと流しながら、震えた声で螢は答える。  
泣きながらもその表情にうっすらと笑顔を混ぜる螢の躰をそっと抱きよせ、  
男はゆっくりと前後に動き始めた。  
少女の内部は擦られる度にぴくりと痙攣し、じわじわと狛を高めてゆく。  
しかし、それと同時に辛そうな螢の表情が再び浮かび上がるのを見た狛は、  
微かに残った理性により動きを止めた。  
 
「少し動いただけでこれだ…何が平気なものか…」  
「くぅ…だいじょ…ぶ……狛のなら…耐え…られ……」  
「でもな、螢………」  
「………………たく…ない………」  
「…螢?」  
「狛……お前と……離れ………たくない…だから…」  
「…っ!」  
甘く、切ない言葉を溢す螢にさらに欲情する狛。  
彼にはもう、理性など存在しない。  
そして、糸が切れたように腰を打ち付け始める。  
 
小刻みに抜き挿しをする度に、二人の結合部はちゅくちゅくと淫らな音を立てる。  
螢の膣中は彼の欲望を締めつめたまま、離そうとしない。  
肌のぶつかる音に合わせて、悲鳴が一段と大きくなる。  
しかし、その悲鳴にも次第に甘い喘ぎ声が混ざり始め、  
少女は男の動きに合わせて自ら腰を動かしてゆく。  
「あぁ!あっ!…はぁっ…ぁあんっ!……いい…っ……いい…よ…狛ぁ…っ!」  
結合部では血液と愛液とが混ざり、  
それは二人の淫らな行為を滑らかに促す潤滑油となっていた。  
 
「狛…狛ぁっ……あぁっ!…く…んんっ…!」  
引き裂かれるような痛みと痺れるような快感が入り乱れる。  
螢は何度も意識が飛んでしまいそうになり、  
その度に目の前の男の名をまるでうわ言のように呼び、必死に耐える。  
 
時には優しく、そして時には激しく、彼女を擦る。  
覆い被さるように体重を預け、下半身を圧迫する。  
抜けてしまう直前まで引き抜き、一気に深く貫く。  
中をかき回すように腰を動かす。  
 
…その度に二人は快楽に溺れ、確実に『その時』は近付いていた。  
「こまぁっ…ひゃぅ…んっ!…もう…わたし…はぁっ…あっ…あっあっ!あぁ…あんっ!」  
限界が近付き、螢は思わず声を上げる。  
「螢っ…俺も……もう…」  
最後の仕上げといったように、螢の腰に手を回し、彼は一段と強く打ち付ける。  
 
――そして『その時』が二人に訪れた。  
「ああっ!や、あぁっ!ぁあ…あっやっ!はぁぁあっ!  
……ぁぁ…こ…こま…っ…こまぁっ!ぁぁ…ぁぁぁぁあああっ!!」  
少女は彼の背中に爪を立て、絶頂に達する。  
狛も己の全てを彼女の奥底に解き放った。  
 
狛がぐったりとした螢からを引き抜くと、  
こぽ…と小さな水音を立てて割れ目から白濁液が溢れた。  
そして螢の意識は急速に遠ざかり、夜の闇に溶けていった。  
 
 
――どれほど時が経っただろうか。  
知らぬ間に事の後処理をされた螢は、  
狛の腕の中ですやすやと寝息を立てている。  
狛は無邪気な表情の彼女の額に優しく口づけをした。  
 
……しまった。肝心なことを忘れていた。  
そういえば、螢は子を成す手段というものを知らないのであった。  
そもそも螢は知らない事が多すぎる。  
というより、鉄砲の事以外殆んど関心がないというか…。  
 
『全く、どう伝えてやればいいものか……。下手をすれば、物凄い勢いでふくれて…  
また馬鹿だの何だのと罵って……鉄砲で撃たれなきゃ良いけどな』  
そう苦笑いをしながらも彼女をそっと抱き寄せ、  
彼も静かに、そして深い眠りに落ちていった。  
 
 

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