月明かりの静かな夜、城の一角の広間にある天蓋が備え付けられた豪華なベッドで、引かれた  
カーテン越しに男と女の肉の交わりが演じられる影絵が妖しく蠢いていた。そのなかでは、女は  
ケモノのようになってベッドに四肢を付いて這って、白い両の脚を拡げて尻を突き出すようにして  
烈しい責めをあらぬ所に受けている。  
「はあっ、はあ、はあっ……。いっ、いいよ!オズ!もっと、もっと烈しく突きな!」  
女の名は暗黒騎士団・ロスローリアンの紅一点、オズマ・モー・グラシャス。彼女は弟の滾る  
ペニスをアヌスに受け悶え狂い赫いルージュを刷いた唇をいっぱいに開いて喚いている。  
「姉さん。そんなに烈しくすれば壊れるぞ」  
「あんたのペニスがかい?ハハハハッ!構いやしないよ!血の一筋や二筋ぐらいならね。おまえも  
その方が愉しいのだろ?ちがうかい?」  
 汗に濡れる肩にかかる赤毛を汗と烈しい情交に濡らし振り乱して後ろを振り向く。姉の妖しくも  
凄まじい鬼気迫る容貌に、その鼻っ柱の強い姉を御してみたいというサディスティックな欲望が  
むくむくと鎌首をもたげて、オズマのゴムのようなきつい締め付けの直腸のなかでオズのペニスは  
硬度を増していっていた。  
「いいのか!ほんとに構わないのか!」  
 姉の言葉は絶対だった。むしろ責める側にいながらも、傅く自分を鼓舞するためのもの。  
「なんどもおんなじことを言わすんじゃないよ!はあ、はあ……。はっ、はやく!突きな!」  
 二卵性双生児として育った姉弟は早くから互いの肉体に興味を持ち、禁忌の交わりを重ね合って  
きていた。度重なる情交においても姉の惜しげもなく弟に提供される肉体に、その魅力的は尽きる  
ことなくオズの前に晒けだされる。  
 
腰を振って女のなかに果てるだけの単純な行為に果てがなくどこまでも感覚が呑まれる歓びは  
数多ある女があるなかで、姉しか与えてくれていなかった。オズは姉を崇拝していた。弟は姉の  
欲求に衝動に突き動かされ従うように、性的嗜好が女を嬲ることでしか悦びを得られないものに  
変貌していた。選んだ標的を骨の髄までも虜にしてから、その仮面を剥ぎ取り愉しむというケダモノに。  
「わかった、姉さん。いま、行くから」  
 姉の肩に添えていた両手を、なだらかなスロープを描いてしっとりと汗ばんでいる背のなめらかな  
白い肌を滑らせて、弟のペニスを奥まで引き込もうとして蠢いている白き双臀を支える太腿をがっしりと  
捉える。  
 重量感のある衝きあげを繰り出して一撃でオズマの肩がベッドにがくんと沈んで、彼女の剣士  
然としない女の美の総称ともいえる綺麗な肢体が彼によって顫えて揺さぶられ、両手は服従を示す  
かのように前へと真直ぐに伸びて、その先の拡げられていた手はやがてシーツをしっかりと握り締めている。  
「ああ……。あうぅうッ!はっ、はっ、はあ、はあ、あ、あ、あああ……」  
「どうだい!姉さん!これで満足かい!答えろよ!」  
「ううっ、あうう、う、うっ……」  
「なんとか言いなよ!ほら、姉さん!」  
 オズマのなかに躰がバラバラになって弾けるような感覚が途切れ目なく襲い掛かっていた。  
「がはあっ!ああっ、ああ……。いっ、いいよ!オ、オズうぅうッ!うああ……!」  
 普段ならば、姉を壊したくないという思いからその欲望は捕虜の女戦士か娼婦にだけ  
向けられるべきものであったが、月下の妖しいオズマの蒼白に照らされた姿態とその蠱惑に  
魅せられて、オズはゆるやかに狂わされていた。  
 
「姉さん!往くから!たっぷり出すよ!」  
 オズが姉にそう叫ぶと、彼女は伸ばしきっていた腕を宙に掲げ拳をつくってその衝撃の刻を今か今かと  
受け入れる態勢に入っていた。やがて直腸内のオズの傘が開いて灼けるような白濁が飛沫、  
その衝撃を受けて、掲げられていた拳に華が咲くように白魚のような細く綺麗な指がいっぱいに拡がって慄き、臀部もまた快美感に酔いしれて痙攣する。やがてオズマの白くなだらかな肢体はベッドにやすらぎを求めてゆるやかに伸ばされてゆき、オズもまた姉に覆い被さって、アヌスの痙攣の余韻を噛みしめながら二人は重なり合って溶けてベッドに深く沈でいった。  
 快美の刻を経て、オズは躰が揺さぶられるのを感じて薄目を開けていた。むろん気が置けない  
姉であればこそのことで、戦士としての感覚も鈍化し性愛だけに純粋にのめり込める。オズマは弟の  
弛緩した躰を仰向けにすると逆しまに跨って膝立ちになったままで、両の手を彼の腰の脇に付いて穢れて  
臭気を放っているペニスをなんの躊躇いも見せずに唇を開いて呑み込んで清めてくれている。  
オズにとってはいつもの見慣れた眺めが展開されて、穴からはまだ解き放った白濁が一条の朱を  
混じらせてこぼれ彼の胸板に滴り落ちている。その光景は彼を男にさせる瞬間でもあり、彼女自身の  
糞便に塗れて穢れたペニスに一時であっても傅かせていることは至福の刻となった。じゅぷ、じゅぽっ  
という姉の淫水の奏でる調べが耳に躰に心地いい。  
 姉がアヌスからこぼした残滓を指で掬って眺め、口にやり含んでいた。そして姉のひくつく窄まりを  
双臀を鷲掴みして割り開いて指を突っ込んだ。  
「姉さん。尻を落としてもいいぜ。また、前の方を……」  
 オズがいい終わらないうちに、女らしいむっちりとした白い臀部が降りてきた。姉の温かな口腔に  
包まれて、またペニスが膨らんでくるのがなによりも嬉しいのは、無限の力を感じさせてくれるからだ。  
 
 オズマは尻を落としていって、ヴァギナに弟の唇の感触を感じる。舌の蠢きと爛れた肉襞の蠢きが  
妖しく蕩けあっていた。ペニスも舌の蠢きと口腔の温かさに加えて、唇と頬の窄まりに扱かれて、  
還るあるべき鞘を求めて渇望して跳ねていた。  
「はあ、はあ……。また射精しておくれでないかい」  
 オズマは弟のペニスをゆっくりと吐き出すと、暫らくなくしたものを求めて駄々を捏ねるように  
痙攣していたペニスを眺めて頬摺りすると、そのまま臀部を移動させてベッドに膝立ちになると  
裏側からペニスを手に包んで秘孔にあてがうと尻を一気に落とした。  
「ああ……。もちろんさ。姉さん……。気持ちいいよ」  
 オズは躰を起こして姉の細い肩を手のなかに収め、戦士の痕跡を留める背中の筋肉に白い素肌  
に口吻をして頬を擦り付けていた。今交わっていることの確かさをさらに実感しようとその手を脇の  
下にもぐらせて喘ぐ脾腹を挟むように愛撫してから前に廻して、戦士らしからぬ豊満な美乳を乱暴に  
愛撫する。それに応えるかのようにオズマも弟を実感したく廻された腕に手を添えてしがみ付いていた。  
そしてオズマの尻が弟のペニスを引き千切らんかのように回される。  
「姉さん。ヴァレリア解放戦線の連中を狩だとさ」  
「シラミみたいな連中に私たちが手を下さねばならんか。仕事だから栓なきこと。でも、あんたは嬉しいのだろ。  
ふふふっ、ハハハハ!」  
「そんな姉さんだって、愉しむつもりなんじゃないのかい?」  
 姉の肩にオズは顎を載せると囁いた。  
「暇つぶしにでもなればね。今はこっちの方が愉しいのさ。ほら、射精しなよ」  
「じゃあ、姉さんも俺をきつく締め付けてくれよ」  
「言うね。ふふふっ」  
「ハハハハ」  
 オズマは上体を前に崩すとオズの脚にしがみ付いて豊満な美乳をひしゃげていった。  
 

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