オリビアの鼻がカチュアの耳朶を軽くくすぐって熱い吐息を吹きかけ唇を寄せて甘咬を  
仕掛けてくる。オリビアは躰を蛇のように揺すりながらまるい肩を交互に露にしながら、ドレス  
を落として胴着も脱ぎ捨てていた。オリビアはコルセットをしていなかった。  
すぐに喘いでいるカチュアの肩に両手が添えられてオリビアの乳房を薄っすらと汗を掻く  
背中に押し付けてきた。肩の柔肉にオリビアの爪が深く立てられてカチュアの唇が開いて  
ヴァレリアの英雄に透き通った白い前歯を見せていた。無造作にオリビア素肌から落とされた  
ドレスはデニムとカチュアの肌に触れ着物の滑らかな生地の感触が官能を昂ぶらせる手引き  
をする。それはデニムの視覚にも訴え、汗にぬめりながら快美にたゆたうとするカチュアの裸身の  
肩越しにオリビアの淫蕩に耽った貌が執拗に朱を刷いた耳を責め立てるのと、カチュアの  
尻の背後でドレスのスカートの艶やかな波が女の裸身を浮かび上がらせ、ふたりの女の白い  
蠢きは英雄の肉欲の焔へと引き摺り込んでいた。  
 デニムの両手はオリビアに責められ喘ぐ乳房を絞った。「あああッ!」デニムに白い咽喉を  
曝け出して月に吼えた美神はイシュタルの愛憎を月夜に放って、咥え込んでいる弟のペニスを  
きつく絞り上げる。「ね、姉さん……喰い千切られそうだよ」 「ああっ、あっ、あぅうううッ!」  
 オリビアに責められ続けるカチュアに至ってもオリビアのしこった乳首で背中をいたぶられ、  
罠を仕掛けた相手に背中を赦していいように玩具にされているその感覚は羞ずかしさを  
越えて計り知れない快美をもたらしている。オリビアは耳朶を強く噛んだ。「うあぁああッ!」  
カチュアに走った痛みは熱さに、そして快美へと変る。  
 
「あっ、ああ……羞ずかしい、羞ずかしいわ……」 
「お義姉さまの胸に輝いているイシュタルよりもお綺麗です」 
「いわないでぇ!オリビア、いわないでぇ!おねがい、おねがい……」  
「どうしてさ、姉さん!とても綺麗だよ!」 
「イシュタルはイヤ!イシュタルはイヤなのおおおッ!」  
 デニムは上体を起こすと烈しい快楽に喘ぎ肋骨を浮き上がらせている脾腹を挟みこむようにして  
両手を添えカチュアの乳房にむしゃぶりついてゆく。ふたたびカチュアの顎が「うあああッ!」という  
叫びとともにあがりかけたが、英雄の首に腕は廻されカチュアの唇はデニムの柔らかい金髪に  
口吻するように俯いた。耳元で蠢いていたオリビアの顔は引かれ「お義姉さま、お母様みたい」  
と呟いていた。オリビアの柔らかい乳房がひしゃげカチュアの背中は硬くし凝った乳首を知覚し、  
オリビアは右乳房に残るサラマンダーの御身と鎖骨付近の紋章がチリチリと疼いている。デニムが  
戦後カチュアへの想いを封印していたことは薄々気がついていた。ふたりの間に割って入ったのは  
むしろ自分の方ではなかったのかという贖罪の念をずっと抱いていた。  
けれど今は……ただカチュアを……デニムを愛するベルサリア・オベリスを快楽で苛めたいだけ。  
カチュアがオリビアにもった薬がそうさせたのか、薬が背中を押しただけなのかは判らない。  
今は欲望のままに愉しむだけ。オリビアの美乳がカチュアの背中に押し付けられて醜くひしゃげていく。  
「どう、デニム?」 
「おいしいよ、姉さんのオッパイ」 
英雄は母に甘える子供のように乳房の柔肌に鼻と唇を愛しげに擦り付ける。弟の吐息が乳房を熱くさせていた。  
「ち、ちがうの……わ、わたしの膣内(なか)はどうなの……?」 
「いわなくたって、わかるだろ。痛いくらいに硬くなって……ほら、こんなに……」 
蕩けるカチュアのなかで英雄のペニスは跳ねる。  
 
「いやよ、デニム。言葉にして、おねがいだから」 
「気持ちいよ、とってもだよ!いっぱい射精そうだ!」  
カチュアは躰を烈しく揺らしながらも、弟の髪に頬を擦り付けるようにして乳房のお返していた。  
オリビアはカチュアのその言葉を聞いて、胸に残っているサラマンダーの御身を熱くさせて、義姉と弟の淫絵図を思い描いていた。興奮なのか嫉妬なのか口腔から唾液が後から後からと、たっぷりと  
込み上げてきていた。けれど今はカチュアのうなじを舌と下唇で滑らせていて、オリビアの開かれて  
いる唇からは、とろっと唾液を滴らせるのだった。カチュアのうなじを這うオリビアが呑み込もうと  
していた唾液が背中へとツーッと滑り落ちる。快楽という名に彩られた、男と女の耽溺の夜が華開いてゆく。「華、華に……」 躰を揺らしながらカチュアが何事かをデニムに伝えようとしていた。  
「どうしたんだい、姉さん。ほら、答えてよ」 
「あっ、ああっ、デニムっ!いいっ!」  
 オリビアはカチュアの尻を割り開くように双丘を腕を下げて掴んでいた。そしてゆっくりと手で撫で  
回す。オリビアの細く尖った顎はカチュアの肩にのって爪の変わりに突き刺さるような重みを与えて  
いた。ひとしきりオリビアがカチュアの臀部を撫で回し終わると、今度はカチュアとデニムとの肉の  
繋がりに指を入れてきた。ペニスを指で挟むようにして、男を咥え込んでぷっくりと膨らんだ花弁を  
指の腹で擦る。「んんっ、はっ、はっ、はっ、はあっ」 喘ぎとともにカチュアも半開きになった唇から  
唾液を垂らしていた。デニムの唇が乳房からあがってきて首を舐め唇を捉える。カチュアの唾液を  
唇を密着させた英雄はイシュタルの造りしカンタリスとばかりに、こくんこくんと咽喉を鳴らして貰い  
受ける。 
「んっ、んんっ、んうぁあああう!」  
 密着していたはずのカチュアの唇はデニムから解けて、唾液は鞭がしなるように伸びて月明かりに  
煌きながらテラスの床を濡らす。  
 
 新たな快楽を捉えたのは、オリビアのアヌスを刺し貫いた中指であり、上に少しだけくいっと  
吊り上げた責めだった。 
「ああっ、うぁあああっ!あっ、あっ!」 
カチュアが味わっている快美はヴァギナのこれまでになかった締め付けとしてデニムの肉へと伝わってくる。カチュアのアヌスを吊り上げられて拡げられていたオリビアの指に今度は抽送が加わる。カチュアの情けを掛けたのは人差し指ではない中指であったこと。それとも左手の方がよかったかしらと無垢だったオリビアの瞳の奥に妖女(あやかし)のベルゼビュートのように……。  
 女たちの華はしとどに濡れそぼり霧の立ち込める朝には何もかもを忘れてグッタリとなって  
ヴァレリアの英雄に裸身を預けて眠り惚けているだろうか。カチュアは一夜だけに月光の下で  
咲いてしおれてしまう異国の花の名前を思い出そうとした。快感の陶酔に阻まれ記憶すら  
あやふやに途切れて肉欲に溺れて。自分もデニムの精を受けてベッドで泥のように眠りたい。  
一夜だけならできるかもしれない。でも、一夜だけなんて……イヤ。  
「華に、華になりたい!デニム、デニム、お姉さんなんかじゃイヤなの!」  
「カチュア……!」 静かにそして力強く。 
「ダメだ、姉さんは、やはり姉さんだよ!」  
「カチュア……カチュアでいいから、どうかそう呼んでください」   
ベルサリアは英雄に傅く。オリビアはカチュアのアヌスから指を抜いて背中からゆっくりと離れる。  
「デニム、カチュアを愛して」 
「ああっ、カチュア!」 
「嬉しいッ!」  
 背中からオリビアの気が消えたことを悟って、カチュアはヴァレリアの英雄に哀訴すると、  
その言葉を待っていたかのように、躰を起こしてカチュアの背中を抱えいたわりつつオリビアの  
脱ぎ捨てたドレスの上にその白い躰を横たえ、強い一撃をヴァギナに与える。カチュアの躰は  
待ち焦がれていたデニムの衝きあげに躰は弓上になってぐんっと反りあがった。  
 
放り投げるように拡げられていたカチュアの両脚……。デニムに捨てられたというわけでは  
ないのに心の安らぎはなかった。肉親の愛情に飢え、個に生きた戦火を駆けて王位に就き  
カチュアの求めていた変る事のない民の信頼を得たのだった。あれほどまでに個に固執して  
愛情を求めたのに。  
しかし終戦とともにほんとうにカチュアが欲しかったものは彼女の元を旅立って行った。  
デニムのカチュアへの愛が普遍なものと知りつつも、これからを生きていく証(あかし)が姉  
ではないひとりの女としての躰にカチュアは欲しかった。オリビアのようになりたい自分を  
捨てて王として生きて行くためにも。  
今その心の安らぎはデニムの硬くなって膨らんだペニスがカチュアの灼熱のヴァギナを  
いっぱいに拡げて満たされて打ち付けてくれる逞しい英雄。自分がデニムの躰に跨って得た  
感慨よりも深くカチュアは快感にのめり込むことができる。  
帰還後にデニムとオリビアをすぐに招いて策を弄してゴブレットに催淫剤を盛った。  
明日は無いだろう。ならば一夜の月光の下に咲く華に……なりたい。たとえ躰が壊れても。  
「あっ!ああっ、あうっ!はあ、はあ、はあ……離したくない、デニム」  
「僕はどこにも行きはしないよ、姉さん」 
「ね、姉さんなのね。あなたのなかには……ひいっ!」  
 カチュアの不安を打ち付けるような腰使いでデニムは抉る。 
「あああっ、気持ちいいッ!」  
眉間に縦皺が刻まれて細い眉が快美に吊り上がり、眦からは歓喜の涙がこぼれる。  
投げ出されていた両脚はゆっくりと折り曲げられて、オリビアの脱ぎ捨てていた綺麗なドレスの  
波に浮ぶ官能の小舟は極みへと態勢は整えられた。  
 
デニムが衝きあげるたびにカチュアは性愛に耽溺する貌を仰け反らせて白い咽喉を晒す。 
そして、頭上からは退いたオリビアの両手が快美に揺さぶられるカチュアの  
容貌を挟んで額に唇を擦り付け、オリビアの右手の指からは先ほどの生々しい自分の匂いが  
漂い、喘ぎ眉間に皺を寄せて柳眉を吊り上げて前歯をこぼす唇に両側から人差し指を挿入して  
口をこじ開けるような仕草をするのだった。  
それがデニムとの烈しい性愛のアクセントとなり、脚は掲げられてデニムの打ちつける腰の上で  
キュッと締まった足首は交差して完全にカチュアは弟を手中にした。快美の小波は徐々に  
烈しくなりカチュアの小舟はゆらゆらとシルクの波に漂う。腕はデニムの脇から這い上がって  
天使の名残りの肩甲骨をしっかりと抱きしめてデニムの躰をグッと曳き付ける。  
「これじゃ、動けない、カチュア……」 
欲望のままの律動で愛そうとしていた英雄は混乱した。  
「い、いいの!いいの!これで!このままで!デニム、来て頂戴!おねがいよ!」  
 オリビアの両手の拘束を振り切るようにして、烈しく貌を左右にカチュアは振る。カチュアの  
綺麗な金髪が月光に煌いて敷かれたドレスの上に妖しく散っていった。  
デニムはカチュアを貫きながら乳房の上で揺れる赫と、カチュアの頭上で下がってふたりの  
愛し合う姿を眺めて熱い吐息で喘いでいるオリビアの胸に揺られし藍のイシュタルの瞳に、  
ふたつの瞳に見られながら、おびただしい精液をカチュアの膣内へと解き放った。オリビアは  
カチュアの口に挿入していた指を取り除いて、カチュアの喘ぎを解放した。唾液を垂らしながら  
イシュタルは月に吼え、英雄は女神を組み敷いて犯していた。  
「あうぅうっ!あぁあああっ……」 
太腿の筋肉が緊張しデニムのつばさ、抱きしめていた肩甲骨へカチュアは爪を立てて烈しく引っ掻いていた。 
「うっ……」 
デニムは顔を少しだけ上げて暴れ馬のように貌を揺すり続けるカチュアの汗に濡れる額を押さえて、吐き出すものがなくなっても尚、抉るように腰は打ち続けられていた。  
 
 気だるい倦怠がカチュアの躰を包んで、冷たい風が吹いて肩を撫でていく。  
デニムの尻で組まれていた脚は解かれてまっすぐに伸びると、カチュアの爛れた赫い  
華に最後のデニムの一撃を受けていた。  
だが、できることならもう一度、脚を掲げてデニムの腰を引き止めていたい。まだ  
繋がっていたい……もっと繋がっていたいと切実に思う。  
 
「姉さん、だいじょうぶ……?姉さん」   
 
 頭を押さえ込まれていたカチュアのデニムの手の力が弛緩していった。快美に顫えて  
揺すろうとしていた貌を弟に無理やり押さえつけられて、カチュアは往き場所を失って  
狂おしいまま、犯されるようにしてヴァレリアの英雄に躰を捧げた。一瞬、タルタロスに  
散らされた時の闇も垣間見る。  
 
「ああ……デニム、わたしのデニム……」  
 
 わたしの膣内で満足してくれたとは、さすがにオリビアの前では聞くことが出来ない。  
ただ瞳を見開いてその表情を覗くだけ。秘肉は解き放ったペニスをまだ名残り惜しそうに  
咥え締め付けていた。まだいて、まだわたしの膣内にいてと肩甲骨に掻かれた爪痕が  
わずかに伸びて皮膚に爪を喰い込ませる。  
 
 デニムによって衝きあげられて散った赫い華、そしていまは蒼白の月に照らされて  
ぐったりとしている華にオリビアは連帯感めいた感情を抱いていた。デニムによって  
逞しいペニスで貫かれて歓喜に顫える様を客観的に見られたのだから、躰の火照りは  
尋常ならざるものとなっていた。  
 
 オリビアは荒い息を吐いて喘いでいるカチュアの頬をまた両手で挟んで、閉じられた  
その瞼にそっと口吻をする。カチュアの長く可憐な睫毛はぴくっと揺らいだ。  
 
 カチュアの瞳はオリビアの唇の愛撫を受けて瞼を開いた。片方の瞼にはまだ熱い  
感触と眼球をくすぐる舌の動きがある。  
 
「た、たすけて……デニム」  
 
 ペニスを咥えていた膣が痙攣していた。カチュアの肩に顔を埋めるようにしてぐったりと  
なっていた英雄は頭を起こした。  
 
「オリビア……姉さんが怯えている」  
「こわがらないで。愛したいだけだから」  
 オリビアの左手の親指が頬骨に掛かり残りの細い指が貌を強く押さえ込んだ。  
「オリビア……なにをするの……。わたしを憎んでいるの?」  
 カチュアの胸にある紅光の首飾りが烈しく昇降しはじめる。  
 
「ゆ、赦して、オリビア。おねがい」  
 
「何かやましい事でもおありなのですか?オリビアはあなたさまを愛してさしあげるだけ」  
 カチュアはオリビアのなかにイシュタルの愛憎の瞳の輝きを見た気がした。  
オリビアの親指は曲がっていってカチュアの目を剥かせていった。  
 
「ああ……いやあ……ああっ」  
「オリビア!」  
 デニムがオリビアの手首を掴んで静止させようとするが、カチュアの締め付けも  
捨てがたかった。  
「お義姉さまを愛するだけよ、デニム」  
 オリビアは唇を開いて舌を出すと、カチュアの剥かれた眼球へと近づいて、それを  
すっと舐めた。  
「ひいっ!」  
 カチュアの総身が緊張する。  
 
カチュアの目は泳ぎ、デニムの怒張をきつく締め付ける。  
 
「どう、気持ちいいかしら、デニム」  
「やめろ、オリビア。ううっ、ああっ、ああ……」  
 自分の手で扱くような締め付けがデニムのペニスに襲ってくる。  
 
「ご、ごめんなさい……オリビア……オリビア……あうううっ!」  
 
 デニムのペニスがまた膨らみだして腰を動かし始めていた。  
「お義姉さま、デニムはうれしいっておっしゃってるわ」  
 オリビアの舌はもういちどカチュアの瞳を舐めて、それ以上はもうしなかった。  
 
「いっ、いやあ……こんなのはイヤよおうううっ……!」  
 
 自分がふたりの杯に催淫剤をもったのとおなじように、オリビアの手によって躰を  
操作されデニムを焚き付けた。  
「姉さんの膣内、すごい締まるよ」  
 
「イヤ、イヤ……そんなこと……イヤよ!」  
 
 カチュアの両手がデニムの肩を掴んで躰を押し返そうと試みていたが、律動の一撃一撃  
がまた極まって、カチュアの足の指をくっと曲げさせて足裏に皺を作らせるまでに至っていた。  
カチュアの躰はバルコニーの床下でオリビアのドレスの波に揺られて漂っている。  
 
 デニムは肩に掛かっていたカチュアの手をとって頭上へ掲げさせると腋の下を舐め廻して  
腰を打ちつけ果てていった。オリビアのカチュアの行為に踊らされた結果となってしまっていた。  
我に返ってみると、カチュア掲げられている腕に貌をよせるようにして歔いている。  
 
「ご、ごめんよ。姉さん」  
 
 カチュアは歔き声は止まず呼吸を深くして喘いでいた。デニムは揺れるカチュアの胸に  
耳を寄せて、その鼓動を感じ取っているとオリビアの手が肩に触れた。  
 
「あなたは、汗を流していらして。わたしはお義姉さまを寝室へお連れしますから」  
「寝室へ?」  
 
 デニムはこのまま三人で湯浴みをと誘おうとして言葉を呑んでいた。  
「わ、わかった。頼むよ、オリビア……」  
 デニムはカチュアの躰からゆっくりと離れる。カチュアはデニムが躰から離れて行く  
遠ざかる愛のしるしに微かに声をあげて嗚咽していた。オリビアはカチュアの脱ぎ捨てた  
衣を掻き寄せる。  
 
「お義姉さま、寝室へまいりましょう」  
 
「デ、デニム、わたしをもう置いていかないで……おいていかないで……おねがいだから」  
 
 雪降る夜のカチュアとなりて汗に濡れた裸身を起こしデニムに右手を差し出していた。  
 
「お義姉さま、寝室で仲直りをいたしましょう。それからでもよいでしょう」  
 カチュアの秘孔からはデニムの放ったものがトロリと流れ出てきていた。  
 
「わ、わかったわ。オリビア」  
 
 カチュアはデニムに差し出していた手を降ろした。オリビアに対する恐れはなかった。  
それなりのことをした報いは甘んじて受けねばならないと覚悟している。  
「姉さん……」  
「とりあえず、寝室へ行きましょう。ねっ。あなたもいってください」  
 デニムは頷くとその場を名残り惜しそうに去っていった。残ったオリビアはカチュアをかいがしく  
世話をして背中を丸めて小さくなったカチュアを寝室へと連れて行った。  
 

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