ある日の深夜、サンクルススタジアムのロッカールームにて  
リュークはマリアを押し倒していた。  
 
「ほ、本当にいいのかマリア…?」  
 
いざ事を成す前になると少し躊躇してしまうらしい。  
 
「ええ…リュークとなら…私…」  
 
笑みをこぼすマリア。  
月明かりに照らされた彼女の顔は幻想的で  
それころ神話に出てくるような女神のように感じられた。  
リュークはごくりと生唾を飲み込むとマリアの服に手をかける。  
リュークの手がマリアに触れた瞬間、マリアの顔が紅潮し  
まっすぐ正面を向いていた視線も少し横にそれた。  
リュークは心臓をドックンドックン言わせながらも無言で作業を続けた。  
しゅるしゅると言う、衣服を脱がせる音だけがこの沈黙の場を支配していた。  
 
しばらく経って作業は大方終了。  
リュークの身体の下には下着だけにされた姿のマリアがいた。  
 
「リューク…」  
 
顔を真っ赤にし、少し脅えた表情でリュークを見つめている。  
 
(来る時が来た… いいのか!? 行くぞ!? 俺はサンクルスのボスとしてなし遂げねばならない!?)  

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