ある日のこと、いつものようにまる子とたまえは
お喋りをしながら家に向かい歩いていた。
「あたしゃ、今日の大野くんには腹が立ったよ!!
何さ、ちょっと花輪くんとしゃべってただけなのに
あんなに怒らなくったってねぇ!?あんた、あたしの何なのさ!!
ってカンジだよ。まったく。ねぇ?たまちゃん?」
まる子は隣を歩いているたまみの方を向き、同意を求めた。
そんなまる子を見て、たまみは微笑み曖昧な返事を返した。
まる子はまだ怒りが冷めない様子で、まだ愚痴を言っている…。
そんなまる子を見てたまえはなぜか嬉しそうに笑っていた。
「じゃあ、わたしこっちだから…じゃあね、まるちゃん♪」
たまえはまる子に向かい手を振った。
「うん!じゃまた明日ねぇ〜♪バイバイたまちゃん」
まる子もたまえに向かって手を振った。
たまえは家に着くなり大きな声で叫んでいた。
「よかったぁぁああ!」
その声にびっくりして、たまえの父が顔を出す。
「どうしたんだい?たまえ…帰って来るなり大きな声を出して……
そうだ!!たまえが大きな声を出した記念に写真を撮ろうか!!」
たまえはそんな父親を見て一気にクールダウンし、何でもない。
と軽くあしらい自室へと入っていった
部屋に入るなり、たまえは狂喜乱舞しながら妄想の世界へトリップしていた。
まるちゃんは大野くんの気持ちに気付いてナイんだ…
大野くんも大変だよね。まるちゃんみたいに鈍感な子を好きになっちゃって…
うふふ…大変なのはわたしも同じかな…
うぅん…まるちゃんと一番の仲良しはわたしなんだから!!
まるちゃんは誰にも渡さない。
まるちゃん……好きだよ。だぁーい好き
とアッチの世界から帰って来たたまえはクスリと笑った。
オワシ