まるちゃんと私は、とても仲のいい親友だった。  
そう、あの日まで……  
 
「ねえねえ、きてごらんよたまちゃん」  
お父さんとお母さんがお仕事で留守にしていた夜、たまちゃん一人  
じゃ寂しいから、ってまるちゃんが泊りに来てくれたんだ。  
一緒にごはんを作って、お風呂に入って、寂しいなんてちっとも思わなかった。  
でもね、テレビを見てたまるちゃんがなんだかさっきからおかしいの……  
「ほらほら、きてごらよねえったら」  
……まるちゃん。その口調、まるで井戸端会議のオバちゃんみたいだよ……  
お風呂あがりのジュースを注ぐ手を止めて私はまるちゃんの側に行った。  
「どうしたの?まるちゃん」  
「おお来たねたまちゃん。ほら、これこれ」  
きしし、と妙な笑いを浮かべてまるちゃんが指さしたのは、多分深夜映画だと思う。  
カップルが裸で抱き合ってベッドの上でいろいろやっているシーンだった。  
「おもしろいよコレ、ねえたまちゃん」  
「だめだよまるちゃん。こんなの子供が見たら、お父さんに叱られるよ」  
私はまるちゃんの手からリモコンを取り上げようとした。  
この時、まだ私はまともだったからだ。  
だけど、まるちゃんはそうじゃなかったんだ。  
「子供じゃなければいいんだよね?……ねえ、たまちゃん。やってみようよ……アレ」  
「え、ええっ!?」  
私はすごくびっくりした。まるちゃんが指さした画面の中では……  
「まるちゃん、ア、アレは、男の人と女の人だからいいんだよ!わ、私たち……!」  
「いいからいいから……ね、口をくっつけてみようよ、ね」  
まるちゃんの目はすごく真剣で……振り払えないよ。  
「まるちゃん……口だけだよ。絶対だよ」  
 
「ん……っ」  
これって、キス……?  
ぼうっとした頭で私は一生懸命考えた。  
ドラマで見るキスは、とってもロマンチックで憧れるけど、男の子と口をくっつけあうなんて、汚いと思ってた。  
だって、ジュースの回しのみなんか絶対イヤだったもん。  
でも、今私がふれてるまるちゃんの唇はとっても柔らかくて……  
「まる…ちゃん……」  
私はうっとりしてまるちゃんの名前を呼んだ。  
「気持ちいいんでしょ、たまちゃん」  
「えっ、な、なにを言い出すのまるちゃん!」  
うろたえる私にまるちゃんが意地悪く笑った。  
「だって、すごくモジモジしてるよ。おしっこでそうなんじゃない?」  
「そ、そんなことないもんっ!!」  
……嘘だった。本当は、さっきからおしっこが出るところがジンジンして恥ずかしいくらいだった。  
「ねえ、たまちゃん……見せてよ」  
いつのまにか、まるちゃんの手がパジャマの中に入ってくる。  
 
「やだ、やだ、まるちゃん、やだあっ!」  
いくら親友でも、さっきお風呂に一緒に入ったけど、それだけはいや。  
一生懸命抵抗したけど、まるちゃんの力は意外に強くて、私はあっというまに裸にされてしまった。  
「わあ……ビショビショだよ、たまちゃん。……これって、おしっこ?」  
「ちがう、ちがうよっ!!」  
いくらなんでもおもらしなんかしない。ひどいよまるちゃん。私は泣きそうになった。  
「わかってるよたまちゃん。だって、私もおんなじだもん」  
そういうと、まるちゃんは自分のアソコに私の手をさわらせた。  
「あっ……まるちゃん……」  
まるちゃんのアソコ、すごく柔らかくて、すべすべして……グチュグチュしてる……  
「あっ、あっ……たま…ちゃん…」  
「まるちゃん、まるちゃん、まるちゃん……!」  
 
 
その日からまるちゃんと私は、とっても中のイイ親友になったのでした。  
 
終  
 

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