ここは活気のあるナルビクの中央広場から少し離れた小さな広場、  
そこで怪我の治療や、心のよりどころを求める者を待つ女性が穏やかに  
たたずんでいた。  
 
「ふぅ、今日もたくさんの人のお手伝いができました。」  
少しでも多くの人の手助けをするため、できれば人通りの多い中央で  
修行をしたいと思っている彼女だったが、活気があるゆえの黒い部分・・・  
いわゆるならず者の多い街という顔を持つこの街に彼女はひどく  
扇情的に移ってしまうらしく、無用のトラブルを避けるために  
このような少し外れた場所で修行をしているのだった。  
 
日もすっかり暮れた夕方と夜の隙間のような時間帯、静まりつつある威勢のいい  
商人達の声を遠くに聞きながら彼女はそろそろ下宿に戻ろうかと考えていた。  
 
その時だった、そこへ血相を変えた人相の悪い・・・悪そうな一人の男が  
彼女の元へ走りよって来た。  
彼は目の前に来るなり一気にまくし立てた。  
「大変だ、ヒーラー様!むこうで酷い怪我をしたやつが居るんだ、  
お願いだから助けてくれ!」  
人を見かけで判断してはいけないと思い直しつつ彼女は  
「分かりました、すぐ行きます!怪我人の元へ案内してください。」  
男は頷きつつ路地裏の方へ向かって走り出して行った。  
彼の後を追う彼女には彼の口の端に浮かんだ笑みに気づける  
はずもなかった・・・。  
 
薄暗い路地裏を男は奥へ奥へと進んでいく。  
こんな路地裏に怪我人だなんて、喧嘩でもあったのかしら?  
と彼女は怪訝に思いながらも急がなくてはと決して遅くない  
男の背を追っていった。  
 
男が路地裏の奥・・・この時間でなくとも人通りはほとんど  
ないであろうこの場所の行き止まりで立ち止まった頃には、  
辺りはもうすっかり暗くなり、夜の帳を下ろし始めていた。  
 
「はぁはぁ・・あの、一体怪我人はどこに・・・?」  
男が振り返るとそこには彼の、暗がりでも確かに感じられるほどの  
品のない笑みが浮かんでいた。  
「実はなヒーラー様、怪我人なんてここには居ねえんだ。」  
「え・・・?」  
「けどあんたに癒されたいやつならたくさん居るぜ。」  
意味が分からず困惑していた彼女だったが、男の自分の肩を通りすぎて  
走る視線に気付きはっと振り返ると、そこには数人の男達がこちらに向かって  
歩み寄っていた所だった、一人はカンテラを持っている。  
薄い明かりに後ろの男に負けず劣らずの笑みを浮かべて・・・。  
 
先頭を歩いてきた男は近付いてくるなり彼女を照らさせると、  
彼女は急な明るさに思わず目を細め、逸らした。  
まだ目が慣れず少しうつむき加減に彼らをうかがう彼女を  
彼は上から下まで舐めるように観察し、暫くすると口を開いた。  
「あのよぉヒーラー様、俺達のここがどうやら病気なんだ、  
ヒーラー様の体で治して欲しいんだ。」  
 
男性器の辺りを指差す男にさすがに事態を理解した彼女は、  
ここはすでに暗い穴の中だということにも同時に気付いていた・・・。  
 
「さーて、早速治療を開始してもらうとするか!おい、おまえら  
最初は・・・分かってんだろうな」  
男達のリーダー格であろうこの男と、無言で彼の指示に頷く  
彼らに怯え青ざめながら後ずさる彼女の両肩を、この穴に誘い込んだ  
偽りの怪我人の救難者がしっかりと押さえた。  
 
「いやっ・・・。」  
リーダーの目配せで彼女の体の自由を奪うために近寄る男達に、  
彼女は半ば無駄だと分かりつつも両肩を押さえる手を必死で  
振りほどき、突破するべく穴の出口に向かって賢明に走り出した。  
 
結果の分かりきった戦いに勝利した男達は、取り押さえられ四肢の自由を  
完全に奪われた彼女を獲物を見つけた獣の様な目で見下ろしていた。  
 
「治療してくれる人を押さえつけちまうのはちょっとおかしいかな?  
へへ、まぁそんなことはどうでもいいか。」  
彼の手が獲物に向かって伸びてゆく。  
 
「いやっ、やめてください・・お願いです帰らせてください!  
誰か、誰か助けてください!!!」  
とうとう恐怖が怯えに勝ったのか、彼女は力の限り助けを  
呼ぶ声を上げた。  
 
「こんな場所に人なんてくるはずはねぇが、こう騒がれると  
もしもって事もあるしな、もうちょっとあんたの叫び声を  
聞きたかったんだがアクシピターの連中に万一知られると  
面倒なんでな・・・ちょっと静かにしてもらうぜ、心配すんなって  
すぐに声もあげられなくなるからよぉ、息苦しくても少し  
我慢してくれよ。」  
 
猿ぐつわを噛まされ彼女はまた一つ自由を失った。  
 
「むー!むー!むー!む・・・ん・・・んんっ・・ん・・・。」  
叫ぶことさえできなくなった彼女のくぐもった声を聞きながら、  
男は彼女の修行衣の上からでもはっきりと分かる  
豊かな胸を揉みあげていた。  
 
「なんだもう感じてるのか、まぁ無理もねぇか職業柄・・・  
こういうことは禁止されてるんだろ?可哀そうにそりゃ溜まっち  
まうよなぁ。」  
むー、むーと首を横に振る彼女を無視し、男は胸を揉むのを一旦  
中断し修行衣の襟元の真ん中辺りに手を伸ばした。  
 
ビリビリビリッ・・・  
 
何をされるのか、彼女がそれを想像する間も無く男は一気に  
その服をお腹の辺りまで引き裂いた。  
「そろそろ直に触診させてもらうぜ・・・。」  
 
彼女の一層強くなった抵抗をやはりまたあっさり制圧させ、胸を  
隠す下着をゆっくりと、今度はそれをしっかりと彼女に実感させる  
ようにしながら取り払った。  
 
『おぉっ・・・』  
彼女の服を着ている時よりも一段を大きく見える、そしてなにより  
形の良い美乳と呼べるその胸にその場に居た全員が息を呑んだ。  
 
「俺が終わったらちゃんとおまえらに回してやるから我慢しろよ。」  
そう言いながら男は今度は優しく、じらすように揉んでいった。  
哀れなヒーラーは少しずつ、だが確実に変化していく体の異変にまだ  
気がつけないでいたのだった。  
 

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