今度は、症状が出てもその苦しみにたえられるくらい好きになれる人みつけるんだ
「ここにくれば式典でみつけたバラの舞姫に会えると思って…」
優しい笑顔の彼が照れながら言うから、ときめいてしまったの。
この人かな?ううん、この人ならいいな。涙が出ても我慢できる人。
私の運命の人。
優しく私に触れる彼。
条件反射で涙があふれる。
今までは名前の知らない涙だったけど、今は胸がきゅっとしてどきどきしてもどかしくて、きっと幸せすぎて溢れる涙。
あなたでよかった。
彼の指先が私の髪をくすぐる。
やさしく絡みあって、飛び散った花びらで演出される。
「こんなに触れてたら、涙枯れちゃうかな?」
ゆっくりと彼の指が頬をなでる。
「うん、枯れちゃえばいいのにな」
「本当に平気?」
「平気よ。鳥羽さんだもん」
そっと彼の唇が触れる。
頬に
睫に
唇に
そっと触れるだけのキス。
押し付け、つつき、くわえて、
彼の一つ一つの動作に唇が声をあげる。溜め息がでる。
指先で私の涙を拭い、髪を撫で、今度は押さえ付けるように唇が合わさった。
食べられるようなキス。恥ずかしくて閉じていた唇も彼の舌で開かれて、舌と舌があわさっていった。
顔の角度を変えて、口内全てを攻めてくる。
唾液が混じりあう。
酸素を求めて離れようとすると追っかけてくる。
なんだか頭がぼーっとして、なすがままにされていた。
唇が離れて、ベットに横にさせられる。
その上にそっと鳥羽さんが重なった。
続けてもう一度唇にキスをして、頬や首に執拗なほどに優しく、キスの雨を降らせてきた。
全身から力が抜けてく感じがする。
指先で身体のラインをなぞられると、ぴくんと身体が揺れた。
鳥羽さんの右手が私の胸を包み込む。
ゆっくり、やさしく愛撫を始めてきた。
「…んっ…」
もう片方の空いている手で私の服を脱がしてくる。
脱がせやすいようにと少し身体を持ち上げると、その隙間から背中に手を回して、するっと表現するのがものすごく正しいくらいに服を取り外された。
空いている方の胸にキスの標的を変えて、何度も何度もキスをする。
壊れ物を扱うように、愛撫も、キスも優しかった。
「ん…ふ、ぁん…」
溢れ出てくる涙を拭う。
すごいせつない気分で、お腹の奥のほうが熱くなっていく。
胸の先端が固くなっていくのを感じた。
その固い部分を口に含み、ころころと舌で転がしていく。
「…あ、ふっ…」
ぞくぞくした感覚に身をよじらせた。
「大丈夫?華蓮…」
「ん…平気…」
なんだか恥ずかしくて、テレながら答えた。
その様子を見て鳥羽さんは優しい笑みを返してくれた。
指が下腹部に伸びてくる。
そのまま秘裂をそっと撫で上げる。
「はぅ…ん…あ、はっ…」
びくんと身体に電流が走った。
「んっ…く…ぁ…」
くりくりと中心を弄ぶ。その間も胸への愛撫は忘れていない。
キスがだんだん下に下りてきて、その部分に到達した。
「あ…やん…ひゃ…んっ…」
ざらざらとしたものが巧みに動いて快感へと導いてく。
「あ、ああっ、ん…く…」
そのまま中指を私の中に侵入してきた。
秘唇を舐められ、中をかき混ぜられ、敏感な部分を軽く吸われて、とろけそうなほど熱くなる。
涙を拭うのを忘れるくらい快感に溺れていた。
「華連…いい?」
身体を離され、髪についた花びらを1枚、指ですくう。
涙も手の甲で拭われ、優しいキスをおとされた。
気持ちよくて、もどかしくて、麻痺した頭でこくんとうなずいた。
覆うようにしてぎゅっと身体を密着させ、鳥羽さんを抱きしめる。
固いものが秘部に触れて、身体がこわばった
ゆっくりと腰を沈めてくる。
「んく…ふっ…!」
中に異物が侵入してくる。
慣れない不思議な感覚に戸惑い、鳥羽さんにしがみついた。
「と…ばさ…っ!ぁあっ…!」
彼が動くたびにベットに散らばった花びらが舞い踊る。
身体の芯が痺れるような快楽が流れ込んでくる。
「ぁ…!やんっ!」
かき混ぜるように強く押し込んでいく。それでもどこか優しさは残っていて。
満さんと交じり合った時とはまた別の快感が広まっていた。
「あ、はっ…も、だめぇっ…!!」
どこか自分の意識が別の所に飛んでいってしまうようで、不安でぎゅうっと抱きつく。
同じくらいの強さで抱きしめ返してくれる腕に安心できた。
この人でよかった。
あなたとなら、どんな苦しみも耐えてみせる。
男性恐怖症の原因はわからないけれど、鳥羽さんなら我慢できる。
激しくなった腰の動きに声にならない声をあげる。
「鳥羽さっ…!もっ…!!」
大きな波が襲い掛かってきた。
「や、だ、だめぇっ、あっっ、やぁぁんっっ!!」
反射的にぎゅぅっと鳥羽さんを締め付ける。
低く唸って、鳥羽さんも中へと放った。
どくんと波打つモノを全て受け止め、発作とは違う涙をこぼした。