時は夕刻。日下部まろんは、昇進した正天使アクセス・タイムの相談を聞いていた。  
「だからなぁ…まろんに言うのもなんだが……フィンが感じてくれねぇんだよ」  
その言葉に一瞬固まり、少しして真剣なアクセスの瞳に気付き苦笑を浮かべながらまろんは応答した。  
「そ、そういう事は稚空に聞いた方が良いんじゃない?」  
「稚空に聞いたって、どうせまろんとの事思い出してまろん襲いにいっちまって話もへったくりもなくなっちまうよ…」  
肩を落としながら座り込む。  
 
まろんも床に座り、肩を落としているアクセスを不憫そうに見つめる。  
「力になってあげたいけど…感じるって…個人で違うとおもうし…」  
申し訳なさそうなまろんを見てアクセスは思いついたと言うように、まろんを床へ押し倒した。  
「なっ、何するの!?」  
「俺が今からフィンにしたようにするからまろんは何処が悪いか見つけてくれっ」  
にかっと笑うとまろんの衣服に手をつけ軽く上半身をはだけさせると首筋に舌を這わせてきた。  
「!!んっ…く……ぃや…ちょっ、アクセスっ!!」  
大声を出してもアクセスはやめてくれない。  
 
服を脱がされ下着のみとなったまろんはアクセスに身を任せてしまった。  
アクセスの愛撫はフィンが感じないのが不思議な位、まろんにとって気持ちがよく、稚空以外の知人にされてるという素恥が余計にまろんを熱くさせた。  
「ぁっ…そこ……っん!!ぁっあっ・・」  
下着の上から秘部を責め、まろんの胸を揉みしだき楽しむ。  
(…以外と胸でかいんだな……感度もいいし…フィンもこれくらい反応してくれたら…)  
「ぁ…っ、いい・・そこぉっ…ふ…あぁぁんっっ」  
まろんは自分からアクセスにこすりつけ、もっとというように腰を振る。  
 
二人は真の目的を忘れ夢中で愛しあった。  
「んっ…ぁっゃぁっ……はぁ……」  
まろんの胸を激しく揉みしだき、先端を舐め、責め、まろんは意識が無くなっていくのを感じた。その時、アクセスの指が下着越しに挿入され、まろんの身体はこわばった。  
「!!やっ、アクセスっストップっっ!!」  
「…まろん?」  
まろんが大声を上げ拒絶の声を張り上げたと同時にアクセスの顔が上がり指を抜く。  
{…私ったら・・どうしよぅ…稚空がいるのに何やってるのよ…それに……感じちゃったし……}  
 
「…こ、ここまでっ!!……稚空に・・フィンにも悪いでしょ…?」  
「…ぁ…あぁ、そうだな……」  
脱ぎ散らかした服で胸を隠し、顔を背きながらまろんが言うと、少し残念気にアクセスは頭をかいた。  
「……で、何処が悪かったか判ったか…?」  
その言葉に少し考え言葉を返そうとした時、部屋の外から声がした。その声の主は…名古屋稚空だった……  
 
「ただいま」  
名古屋稚空の声に焦り急いでまろんは着替え、アクセスはというとベランダに行きいつでも飛べる状態になっていた。  
「役に立てなくてごめんね…稚空にばれないように気を付けて…」  
「あぁ…無理やりしてごめんな……」  
そういうと、アクセスは飛んでいってしまった。別に今稚空と会っても話をしていたなどと言ってしまえば平気なのだが今の二人には稚空への罪悪感が先を行き嘘など考えつく余裕など無かった。  
「まろん?何処だ?」  
廊下から稚空の声が聞こえ急いで扉を開け稚空のもとへ向かった。  
 
 
「ぉっ、おかえり稚空っ」  
微笑みを稚空に向け小走りで近寄る。  
「ただいま、何してたんだ?」  
「ぇっ…ちょっと部屋を片付けてたの……はっ、早く部屋に入ろっ、ねっ」  
くるっと逆を向き扉を開ける。その時、先程アクセスとの行為のせいで出た女の匂いが風に乗って稚空に届いていた事にまろんは気付いていなかった。  
 
「稚空、何か飲む?」  
「……」  
床に座り、稚空はまろんの問いに応答せず、まろんの身体を眺めていた。そんな稚空を不思議に思い近づき顔を寄せる。  
「どうかした?」  
「………」  
すると、まろんの腕を掴み後ろ向きに抱き締めた。  
「!!」  
「俺がいない間に誰を家にいれたんだ…?」  
「なっ、なんで…?」  
一瞬固まり、苦笑しながら後ろの稚空に微笑む。  
「遠回しに言ってもだめか……」  
 
すると、いきなりまろんのスカ−トをまくり下着越しに秘部を触る。  
「!!やっ…稚空っ」  
「…まろんは一人では絶対しないよな…したい時は俺にねだってくるし……なのにこんなに濡れてるって事は誰かとやったって事だよな……?」  
無表情でまろんを見つめながら秘部をまさぐる。  
「んっ…くぅっ……怒ら…ないで……っ」  
顔を赤くし潤目で後ろの稚空に哀願するが、稚空は応答せず、秘部の敏感な場所を摘みながら喋り出す。  
 
「!!んぁっ…ぁぁあっっ、んんっん……」  
「紫界道か…?それとも違う男か……誰としたんだ?」  
秘部をいじりながら稚空は、まろんを責めたてていく。  
 
「ちっ…違うの稚空…っ……」  
その言葉に行動を止めまろんを自分の方へ向かせる。  
「……何が違うんだ?」  
涙を浮かべ稚空へ強く抱きつき、稚空の胸板に顔を埋め話出す。  
「…ごめ…なさぃ……アクセスと…でも最後まではしてなぃ…ちゃんとアクセスもやめて…くれたし…」  
「………」  
話しかけても無言の稚空に不安になり、顔を上げ稚空を見つめる。  
「……稚空…?」  
そういいかけた時、稚空の声でまろんの声がかきけされた。  
「まろんは…もし俺が他の女と寝たら許す事できるのか…?」  
「…ぇ」  
 
「俺はできない…いくら未遂でも、俺以外の男にまろんを取られて許す事なんてできる訳ないだろっっ!?」  
まろんの肩を掴み大声で怒鳴る。まろんは目を見開き泣きながら稚空を凝視している。  
「…ごめんなさぃ……嫌っ、嫌いになっちゃいやぁっ…」  
「…………じゃぁ……俺を満足させて…」  
「…ま…んぞく……?」  
泣きながら応えると、稚空はまろんを抱き寄せこう囁いた。  
―――俺と別れたくないなら、どれだけ俺の事まろんが想ってるか証明してみせて――――  
 
しばしの時間が過ぎ先に口を開いたのは、まろんだった。  
「……満足したら……また好きになってくれるよね……」  
そう言うと服を脱ぎ出し、脱いだ服を床に置き下着のみになると稚空の前に座り唇を重ねた。  
まろんの下着は黒のレ−スで白い肌を一際美しく強調させた。今にも、その柔らかく豊満な胸を揉みしだきたかったが我慢して、まろんに全てを任せる。  
「…ん……」  
稚空の唇を割り開いて舌を差し込み、稚空の舌を求め口内を舐め回し絡める。それと同時に下にある稚空自身を形をなぞるように触る。  
 
すると、むくむくと膨れ上がり、それを確認すると服越しに片手でそれをしごきだす。  
「!!…っ………」  
舌を絡めている口から声が少し漏れ、稚空は少し辛そうな顔をしている。まろんはそんな稚空を半開きの目で見ると、こう思った。  
{私の手で感じて……}  
少しの間そうしていると、まろんは稚空を誘導させソファ−に座らせ自分は床に再び座り込むと、稚空のズボンに手をかけ稚空自身を取り出す。  
「……稚空の…大っきぃ……」  
反り返る程膨張した稚空自身に軽くキスすると口に含み舌を絡め始めた。  
「……くっ……!!」  
 
稚空の声を聞きもっと気持ちよくさせようと先端を舌でつついたり音をたてて舐めたりといろいろな方法で稚空を責める。  
「くっ……っぁっ……ま…ろん……」  
自分の頭を撫でられ名前を呼ばれたまろんはくわえついたまま上目遣いで稚空を見る。  
「…?」  
すると、稚空自身をまろんの口から出し、床に座ったまろんを抱き上げソファ−に座っている自分の膝に座らせる。  
「…ちぁ…き……?」「…舐めてどう思った……?」  
いきなり問う稚空の質問に頬を赤らめ、まろんは応えた。  
「……大きいし太くって口に入りきらなかった……です…」  
 
真っ赤になり俯くと再び稚空は質問した。  
「他には?」  
”えっ”と、いうような視線を稚空に刺し再び俯くと答えだした。  
「……はやく私に……まろんに…挿入れて…………ほしいです…」  
すると、稚空はソファ−に寝ころび言った。  
「まろんから来て」  
そういうと目をつぶりそそりたつ自分自身を指指す。まろんはというと少しの間稚空を眺めパンツを脱ぎさると稚空に跨り秘所を自分で開きゆっくり膨張したそれを埋め込む。  
{んっ……稚空の入ってくる……}  
 
「くんっ…ぁっ……」  
密かな喘ぎ声と共に先程の行為で十分濡れているそこに音をたてて入っていく。  
「きゃぁっん……ぁっ、んっやぁっっ!!」  
奥まで入りきった時、声を上げて腰を上げるまろんの腰を押さえ再び奥まで突く。  
「まろんは俺を満足させてくれるんだろ?…じゃぁ我慢しないとな……」  
そう言うと稚空はまろんのブラを外し、今にもこぼれてきそうな、まろんの胸を寝ながら鷲掴み、胸の温もりを味わった。  
「ふ……ん…ぁっやぁ…はぁん…」  
胸を揉まれながら自ら腰を動かし高まっていく。  
「っ…ちぁ……はぁっっ……んんっ」  
 
「…まろん……もっと動いて……」  
すると秘部の最も敏感な場所を触りながら、胸の突起に吸いつく。  
「んぁっ、はぁっ、んんひゃぁぁんっ……ちぁきぃ…」  
稚空の与える快感で頬を蒸気させ、腰を先程よりも激しく動かすまろん。稚空が敏感な部分に触れる度に、きゅっ、と秘所が締まり稚空が一瞬辛い顔をする。まろんのそれに応えるように稚空も寝ながらも腰を動かしまろんを責める。  
何度もそれが繰り返され稚空も、まろんも限界までたどり着いていた。  
「ちぁきぃっ、んぁっ!!ちぁきっちあきっっ」  
 
まろんの締めつけに、まろんの限界が近い事を悟り、まろんをゆっくりソファ−に寝ころばせ体位を変え今は正常位になり、まろんの腰を支え貫き始める。  
「んっやぁぁっ…はぁっひゃぁぁんっっ」  
涙目で稚空を見つめながら身体を反らせ振動で胸を上下させているまろんを見て余計に稚空は興奮し腰の動きを早め激しくまろんを貫く。  
「んっっつぁああっっ!!はぁぁっ…あああああああああっっん!!」  
稚空の強い刺激に耐えられなく、まろんは稚空をきつくきつく締め上げ達してしまった。  
 
稚空はその刺激に耐えられた事に息をつき、まろんから己を抜きだす。  
「んっんぁ……」  
はぁはぁと荒い息を整えながら起き上がり稚空に抱きつく。  
「ちぁ…き……私の気持ち分かってくれた…?」  
抱きつきながら肩でつらそうに息をする稚空を優しく抱き締め軽く身体を撫でる。  
「ぁっ……」  
敏感になった身体は触れるだけでまろんの口から甘い声を出させる。  
「いつもこんなにした事なかったのに、よく頑張ったな…まろん……」  
その言葉に顔を上げ稚空を見つめる。その瞳には優しく微笑む稚空の姿が写っており、頬に軽く唇があたる。  
 
「愛してる…もぅ誰にも渡したくない…まろんは俺のものだ……」  
強く抱き締められ稚空の温もりを感じ、まろんは大きく息を吸い力を抜き稚空にもたれかかった。  
「ごめんね…大好きだよ……」  
その言葉に稚空は口元を緩め、再び強く抱き締めあった。明日の自分達の為に……。  
 
その次の日、いたる所に打撲の後があるアクセスに、どうしたの?と、疑問の声を上げるフィンだったが、アクセスはひきつった笑いを浮かべる事しかできなかった。 
 

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