――初めての時は、天界での戦いの時、二人は無我夢中で相手の唇を求め、いつのまにか眠っていました―――
「まろんっ!!早くしなさいよっ!!」
「んもぉ〜、分かってるってばぁっ!!」
マンションのエレベ−タ−前。大きく手を振ってまろんを呼び、一方まろんは大きな買物袋を持ち走ってきた。なんとか間に合い自分達の階のボタンを押し、ふ−っと息を吐く。
「それにしても、あんたたくさん買ったわね?」
「お母さん達今いないでしょ?だから、余分にお金があるのよ」
そんな話をしていると、エレベ−タ−が着きドアが開く。すると、青い髪の整った顔立ちが部屋から出てくるのが見えた。
「稚空!!」
声を出したのは都だった。その声で二人に気付き稚空は微笑む。
「買物行ってたのか?」
「そうよ、稚空は何処か行くの?」
「いや、別に散歩でもしようかと思っただけだよ」
「そぉ、じゃぁ、まろんと行ってきたら?私は御邪魔だから帰るわね」
今まで黙っていたまろんにウィンクすると高笑いしながら都は部屋に小走りで入っていく。
「ぇ、ちょっ都っ!!」
部屋に入る都を頬を膨らませて見ていると、いきなり持っていた袋が軽くなり、まろんの腕から離れた。視線を上に上げると微笑み荷物を持ち上げる稚空がいた。
「重いだろ?俺が持つよ。すぐそこまでだけどな」
笑いながらまろんの部屋の前まで行くと、どうしたんだ?というようにこちらを見てくる。それに気付き焦って小走りで稚空のもとへ行き鍵を開け部屋に入れる。
買物の中身は殆ど洋服だったので寝室まで運んでもらい、まろんはベットに座り、稚空は買った袋を眺めていた。
「随分たくさん買ったな」
「ぇ…うんっ、そ、そうなのっ」
素っ気無い返事のまろんを不思議に思い、まろんの横に座り直し肩を抱き寄せる。すると、まろんの顔は、みるみるうちに真っ赤になり俯いてしまった。
「…まろん?熱でもあるのか?」
顔を上げさせ額と額をくっつけようとすると、まろんは稚空を軽く押し顔を背ける。
「ねっ、熱なんてないから…気にしないでっ!!」
そんなまろんを見て再び抱き寄せ見つめながら囁いた。
「…この頃どうして俺の顔見てくれないんだ……?」
その言葉に顔を上げると辛そうな顔で自分を見ている稚空の顔があった。
「嫌いになったのか…?」
「違っ……違うよ、そんなんじゃない…ただ…恥ずかしくて……」
「恥ずかしい…?」
疑問の顔でまろんを見ると先ほどよりも顔を赤くして抱きついてきた。
「……稚空の顔見ると……天界での事思い出しちゃうんだもん……」
少しの間稚空は考え込むと、まろんの背中をゆっくり撫でた。すると、ぴくっと反応し稚空の胸に埋めていた、まろんの顔が稚空の顔を赤面しながら盻む。
稚空は微笑み、ゆっくり唇を近づけ触れるだけのキスをし再びまろんを見つめた。
「……稚空?」
「嫌われたのかと思ったよ」
稚空は安心したようにそう言うと再び顔を近づけてきた。
さっきは予想していなかったし、この頃避けていたせいか、
久々に稚空の顔を間近で見たまろんは、ふいに天界での事を思い出して、さらに赤くなってしまう。
薄暗い部屋、汗の匂いや稚空の体温、鈍い痛みと―――その後の頭が真っ白になってしまいそうな感覚。
そんな事を考えている内に稚空はまろんの唇を塞ぐ。
そして、稚空が唇の隙間を割り、舌を入れようとした時まろんの恥ずかしさは限界に達した
「んっ……、やだっ…!!」
まろんは思わず、稚空から逃げてしまった。
稚空の驚いた顔を見て、ぁ、と小さくつぶやく。
「ご…ごめんなさい…」
何だか、違う。私、恥ずかしいのもあるけど…そうじゃない。
それだけじゃなくて……
「大丈夫、慣れれば恥ずかしく無くなるよ」
稚空はそう言うと半ば強引にまろんをベッドへ押し倒す。
そのまま首筋に舌を這わせ、赤い印をいたる所に刻みこむ。
「ゃ…ぁ…、稚空…は、ん…」
その状態のまま稚空はまろんのブラウスのボタンを外していく。
その手をまろんは拒み目をきつく閉じたまま、
小さな小さな声で怖い、とつぶやいた。
その声を聞いた稚空は愛撫を止め、まろんの顔を覗きこむ。
「…怖い…?痛いのが、か…?
それとも…俺が怖いのか…?」
稚空の言葉にまろんは首を振った。
「違…うの…、稚空と…その……したとき…
満たされたし幸せだなって思ったの…」
だけど、とまろんは続ける。
「何だか…気持ち良くって…自分を保てなくて、
何にも考えられないまま、流されちゃいそうで…怖いよ…」
まろんはそれだけ言い終えるとやっと稚空の顔を見た。
稚空とまろんは見つめ合ったまま、時間だけが過ぎていく。
まろんは自分のことばに後悔していた。
怖いなんて、言わなければ良かった。恥ずかしい、気持ちいいとか
言っちゃって、稚空あきれてるのかな?
でも目がそらせないよ…。
稚空は顔こそ真剣だったが、口元が緩まないようにするので
必死だった。
まろん、かわいいこと言うじゃないか…
この状態でそんなこと言って、火に油を注ぐようなものだよ。
稚空は目を開いたまま、まろんに軽く口づけた。
目が合う分いつもより二人は興奮していた。
「まろん。俺は、まろんのこと…
わけがわからないくらいに流したいよ。滅茶苦茶にしたい。
俺は天空で、まろんの告白を聞いてもう流されて大変
だったんだから、仕返しさせてくれよな」
そう言うと稚空は、くすっと笑って頬に唇で触れた。
「でも…でも、私どうなっちゃうかわからないよ。
稚空に嫌われるくらいに……」
「なに?」
「…おかしくなっちゃう、かも……」
そう言うとまろんは、目をそらした。赤くなって俯いている。
稚空は、自分がさらに暴走するのを感じた。
「俺がまろんを嫌いになることは絶対にないから大丈夫。
それに、流されたまろんのこと…見たい。」
そう言うと、すでにはだけたブラウスをぱっと開いた。
ブラジャーを乱暴に押し上げる。
胸がきゅうくつそうに現れて、ブラジャーの端でつぶされて
ゆがんでいた。
「稚空っ…きゃっ」
ちゃんと脱がせてほしい…なんて言えるはずもなく、
まろんは稚空の愛撫に溺れていった。
ゆがんだ胸をさらにゆがませるように、噛みつくように
愛撫をする稚空。
「ん、やあっ…」
まただ。まろんは天空での夜と同じ感覚を抱いていた。
どんどん、おかしくなってく…自分がとめられない。
もう、目の前は稚空だけになる。
私が感じているのはあなたの温度だけ。
熱くて、なんだか……おかしくなりそうなの。
気が付くと、腕が稚空の背中に回っていた。
やだ、私、これじゃ…「もっとして」って言ってるみたい。
恥ずかしくなって、腕をぱっと離す。
稚空は、それに気づくがそのまま胸を舐め回し続ける。
「ふっ…ぁ、あっ!」
舌が乳首をなぞるたびに、まろんはひくんと動く。
触れるか触れないかギリギリのところを、稚空の舌がかすめていく。
「んっ…くぅっ…、あぁん!」
まろんは声を殺そうとしているが、どうしても声が上がってしまう。
なんとか自分の方にひきつけておいた手が、
シーツを後ろ手でつかんで痙攣していた。
「んっ……んんっ…」
唇を噛んでも効果はない。稚空は押し殺した喘ぎを楽しんでも
いたが、やはりまろんに流されて欲しいと思った。
「まろん、声を出してもいいんだよ…もっと聞きたい。
聞かせて?」
そういうと稚空は、スカートの裾から手をすべらせ、たくしあげた。
天空のときにはお互いちゃんと服を脱いだが、
今は違う。稚空は全く乱れない姿でまろんを攻めている。
まろんは、自分だけがこんな姿でいることで余計恥ずかしくなった。
それに、声を我慢していることもばれているし…
「稚空ばっかりずるいよ…」
「え?」
「な、なんで、ん、私ばっかり…こんな格好……
恥ずかしい…」
胸元には赤い印がそこかしこに散らされ、ブラウスは完全に開かれている。
押し上げられたブラジャーから覗く豊満な胸はゆがみ、稚空の
愛撫によって濡れて光っていた。
スカートはたくし上げられて、小さな布だけがまろんを覆っている。
それに天空のときと何より違うのは、明るいということだった。
「ずるくてもいいよ…まろんを気持ち良くさせる為なら俺はなんでもする……」
その言葉に稚空の顔から視線を反らし、押し倒された状態の身体を器用に動かしうつ伏せになる。
「そんな事言われたら…何もいえなくなっちゃうよ……」
小さく縮こまり顔や耳までも真っ赤に蒸気させ呟く。稚空はそんなまろんを眺めながらうつ伏せのまろんから身体を離し隣に座り込む。
稚空が離れた事に気付き身体を起こし上目で稚空を見るとあぐらをかき膝に肘をつきながら指でまろんを呼び顔を近づける。
まろんはというと少し戸惑っていたがゆっくり唇を近づけ稚空に重ねる。
「…俺はまろんの為ならなんでもする……まろんを…喜ばしたいんだ…」
すると、稚空はまろんを抱き上げあぐらをかいている足の上に背中向けに座らせ後ろからブラウスをずらし背中にキスを降らしながら胸の突起を刺激する。どんどんまろんの呼吸は荒くなり稚空の刺激に合わせ身体が反応する。
「ちぁきぃ…ぁっ……んぅ」
後ろから愛撫され愛しい相手の顔が見えなく不安になり、愛撫している手に自分の手を重ね温もりを感じる。
背筋に合わせ舌をツ−っと舐め上げられると、
「ぁぁあああんっっ!!」
大きな喘ぎ声と共に前にも似た感覚を得た事を思い出す、そう、初めて貫かれ愛しい人から受けた淡い絶頂感。
稚空は、先程の快感でぐったりしているまろんを
自分の方へ向き直させるとゆっくりベットへまろんの身体を倒し唇を重ねていく。
そのまま舌を差し込み口内をなめ回しまろんの舌を絡め取る。
「…ん…は、ぁ…」
まだ激しい口づけに慣れていないまろんは
息苦しさを感じ空気を求め唇を離そうともがくが、
力があまり入らず無駄に終わってしまう。
「はぁ…っ…」
やっと唇が離されると二人の間に唾液の糸が引く。
稚空は左手でまろんの頬に優しく触れると
右手は上半身をなぞり、撫でるように下半身へ向かって行く。
稚空の手がスカートのウエストの付近まで下りたときまろんはビクッと反応してしまう。
「まろん…まだ恥ずかしい?…怖い?」
目を閉じ顔を背けているまろんの耳元に息を吹きかけながら囁く。
「…う…ん…」
視線を外したまままろんは言う。
稚空はその答えに苦笑し、愛撫を再開する。
ウエストの部分から手を入れ、下着の上から触れるだけで
まろんの口から甘い声が漏れる。
稚空は少しの間そうしていると、まろんの敏感な場所に手をのばす。
「!や…だぁ…っ」
まろんは天界での時もそこを触れられるのを嫌がった。
嫌か?と聞くと快感が強すぎて耐えられない、とまろんはつぶやいた。
そんなまろんを愛しく思い、その時は止めたが、
今の稚空はまろんを感じさせたいという欲求にかられてしまっていた。
「…ぇっ…や……ちあっ…やめ…!」
前は嫌がると、ごめんな、と言い
すぐに止めてくれたのに、と戸惑うまろんの目を見つめ稚空は
「駄目だよ、今日は止めない」
とはっきりと言い愛撫を止めようとしない。
稚空は下着の上から敏感な部分を摘み、優しい手付きで揉み込む。
自分の身体を突き刺すような激しい刺激に
まろんはどんどん高まっていく。
「稚空っ…!やぁっ……そんなの、私っ…」
―――壊れちゃう…!
まろんはもう何も考えられなかった。
「はぁ……は、ぁ……ぁあっっ!!」
何度も敏感な部分への激しい愛撫のせいで虚ろになった瞳で稚空を見つめシ−ツを握り締める。
{……もぅ、良い頃だな………}
今まで愛撫をしていた手を止め、まろんから離れるとまろんの足元に行き軽く太股を開き秘部に顔を埋める。
何をされるか判らず稚空の行動を荒い息を落ち着かせながら追っていたまろんは何をされるか気付き足を閉じようとするが一足稚空の舌が早くツ−ッと秘部の溝に合わせてなぞる。
「っぁぁぁあああんっっ!!ぁっぁっ」
稚空の舌の快感に身体を震わせ少しでも声を出せまいと唇を噛むが、それは無駄に終わる。音を立て舐め時折吸い立てる。そんな刺激の強さに、まろんは何も考える事が出来なくなっている。
「………まろん‥ここ、こんなに濡れてるよ…」
秘部の愛液を指で取りまろんの頬に付ける。
「ん…やぁ……」
首を横に振り必死に素恥から逃げようとする。そんなまろんを見て、再び愛液を取るとまろんの口に指を入れ、耳許で「舐めるんだ…」と稚空は囁いた。
その言葉に指をくわえながら稚空を見上げると嫌とは言わせないと瞳でまろんを見据えていた。
その瞳に観念し戸惑いながらも稚空の指……自分の愛液を舐め出した。その様子を見て自分のモノをくわえさせたい衝動に駆られる稚空だが、まだくわえさせるには時期が早いな…俺も我慢できるか分からないしな、と自問自答しながらその気を抑えていた。
そんな事を考えていると、まだ舐めなきゃいけないの?と言いたげなまろんの視線を感じ口から指を抜き、よくやったと軽くキスをし再び下腹部に移動し舐め始める。
「ぁっ、ん…きゃふっ…ゃん…」
最初は悲鳴に近い喘ぎだったが今は甘い誘う様な喘ぎになり身体も自分から稚空の顔に敏感な場所を腰を動かしこすりつけ、おねだりしてくる。
「まろん…気持ち良いか……?」
まろんに舐めながらそう問うと喘ぎが止まり頬を真っ赤に蒸気させ稚空から顔を背ける。そんなまろんを見て秘部の一番敏感な突起をちゅぅうっと吸い立てる。すると喘ぎをもらし耐え切れない快感に腰を浮かす。
「ゃっは、んっ、きもち…ぃい…ぁぁあ…」
満足気にまろをを見て微笑むと先程からズボンをはちきらんばかりに反り返っている稚空自信をまろんの秘部のみぞに合わせて擦り合わす。
「ぁ…ふっ……んぁっ」
「まろんを見てこうなったんだ…責任とってもらうからな」
そう言い稚空は微笑み秘所に少しずつ挿入れていった…。