その日、まろんは新体操部で居残りをしていた。
他の部員はもう帰ってしまっている。体育館で1人で後片付けをしているまろんに近づく影。
「まだか?」
という声がした、稚空だった。
「まだまだかかるわよ」とまろんは言った。
ふと稚空の目にあるものが目に入った。競技で使うリボンである。
最近二人は関係がなかった。そんなわけで稚空の悪戯心が働いた。
そーっとまろんに背後から近づく稚空。そして次の瞬間まろんを捕らえた。
「ちょ、な、何!?」
驚くまろんを無視し、ロープで後ろ手に縛り上げる。
「な、なにするのッ!!」
怒りに任せてじたばたするがしばらくすると抵抗は終わった。
リボンで縛った結び目を持ちながら、キス。
「ん、ふ・・・」
久しぶりの行為に、唾液のいやらしい音が絡まる。
さいしょは唇から、そしてゆっくりと口内へと稚空の舌が侵入する。
口が終われば、耳、うなじ、そして全身をいとおしく愛撫していく。
抵抗をやめたまろんは最初嫌そうにしたがゆっくり愛撫を受け入れていく。
そのとき、稚空はあるものに気づく。
まろんの純白のレオタードの1点に薄いシミができている。
いつもよりだいぶ早い反応といえる。こんな状態だからだろうか。
「なんでこんなにでてるのかな?」
といういやらしい尋問とともに純白のレオタードの上からなじる。
するとさらに染み出してくるものがあった。くちゅくちゅという音の音量も上がっている。
「あんっ・・、ち、稚空のせいだからね」
「せっかくの新品だったのに、また洗濯しなきゃ・・」といいながら喘いでいる。
「それはまろんがこんなに濡らすのが悪いんだろ」
といいながら稚空はいっそう早く手を動かしていく。
そして稚空はついにレオタードの中にも侵入し、秘所を確かめる。
股間部分をずらして、まろんに自分で濡れ具合を確かめさせる。
これはまさに尋問というより、拷問にも近かった。
稚空は体育倉庫の鍵をしめるとまろんをさらにいやらしくする計画に取り掛かった。
競技用のロープを拾い上げると、まず胸から巻いていった。
胸の下を通し、今度は上へ、そしてどんどん胸を搾り出していく。
そして今度は股間部分へ縄を這わせ、股縄をつくる。
途中クリトリスやアナルにあたる部分にはコブを作っておく。
どれも雑誌から得た知識ではあるが真似すてみると意外と難しい。
どこで縛りを完結しようか迷った稚空は、最初に手を縛ったリボンに繋ぐことにした。
縛り終えてから稚空は自らの手で彩ったまろんを見た。
見れば見るほどに淫靡さを感じる。
身動きすることはできず、しかし股縄はしっかり食い込んで秘所を責める。
身動きしようとするとさらにきつく締まって自分を自分で責めることになる。
胸は上下に割られた縄によって隆起がつよくなり、乳首は突起されている。
稚空は、またまろんの秘所の具合をチェックした。
「ああっ・・ん」
まろんは肩で息をするようになっている。
前よりもさらに音が大きくなっている。
一体なぜここまでの反応を示すのか、稚空には一つ思い当たる節があった。
前に、新体操の大会中に悪魔が襲ってきたことがあった。
そのとき、まろんは魔物によってロープで縛られた。
そのときの表情を思い出すと、まろんにはMの素質があるのでは?
敵を目の前にしてあの表情はそうなのか?などと考えたこともあった。
だから思いつきで悪戯気分で確かめたのだが、反応は想像以上だった。
縛っただけでも快楽を得られるようである。
尋問官は言葉の勢いを緩めずさらなる尋問をする。
「まだ縛っただけなのにどうしてこんなんなんだ?」
稚空はいつもの表情で聞いた。
「わからない・・」
まろんはすでに恍惚の表情で答えた。
縄がもはや自分の体についての思考も奪ったのだろうか?
さらにだまって考えていると、虜囚はついに口を割った。
「わたしってま、マゾなのかな・・?」
そのせりふを待っていたのだった。
降伏宣言ともとれる一言を。
この告白があればあとは一気に攻め落とすだけである。
まずいつもの弱点の耳を重点的に責めて行く。
身を捩じらすが抵抗はできるはずもない。
耳を十分とろけさせると今度は胸に標的が移っていった。
ここでまた稚空には考えが浮かんだ。
このまま普通にしていてはつまらない。せっかくの状況をいかすことを思いついた。
練習でいつも自分の姿勢を見るために使われているであろう鏡を
まろんの目の前に持ってきた。
これでまろんは自分の痴態をじぶんで見ることになり、いっそう羞恥を煽るであろう。
鏡を置くとき一瞬「いや・・・」と言う声が聞こえたように思えたが、
無視できる立場にあった稚空には関係のないことであった。
まず稚空はまろんの両足を掴み、左右に大きく開いた。
そして次にその位置でロープで固定した。
柔軟性の高い足は、抵抗の甲斐なく大股開きになり束縛された。
すると、先ほど置いた鏡にまろんの痴態が大写しになる。
まろんはみずからの痴性を見せ付けられた。
「恥ずかしい・・」
鏡に映った自分の股縄を這わされた秘所はすでにとろけきっている。
そしてそばにはいつもより少しにやけた稚空。
「なんでこんなことするのッ!」
「まろんの恥ずかしい所が見たいからさ」
「なんで稚空はそんなえっちな発想なの!?」
稚空はまず股縄をくいくいと引っ張ってみた。
既に縄には愛液が付着していたので引っ張るごとに音を立てる。
各秘所の点にコブができたその縄は確実に急所をとらえている。
「ふぁ・・ん。・・・」
稚空は調子に乗ったように食い込ませる速度を速める。
「まろんだってこんなにえっちな反応するのは何でかな?」
まろんはもう我慢の頂点にいるようだ。
さっきまでの強がりはどこかへ吹き飛んだ。
速くなる手の動きに併せて声が大きくなる。
誰も居ないとはいえ、ここは体育館の一室である。
さっきまで抑えていた声の抑揚が外れる。
「はっ・・あっ・・んっ・・ん」
今にも上り詰めそうなまろんを稚空はまろんの背後から責めながら見ていた。
鏡のおかげでまろんの喘ぐ様子はよく見える。
このアイデアによって頂点に達するシーンはよく見えることだろう。
そんなことを考えていると、まろんは一度目の絶頂を迎えたようだった。
まろんが肩で息をしているのを稚空は満足そうに見ていた。
次なる責めのために稚空は跳び箱を引っ張りだしてきた。
「今度は何をするの?」
と、不安がるまろんをまた無視し、跳び箱をまろんの股間下に設置する。これでまろんを責める木馬が完成した。
手や全身を縛られ、責めを受ける姿はまさに女囚である。身動きできない状態で股縄が木馬の効果でさらに食い込む。
もとより純白のレオタードはぴっちりしていたのでこの上ない締め付け感だろう。
さらにさっきの抵抗で自ら食い込ませてしまい自分を苦しめている。
このまま放置してもまた行き果てるだろうとも思えた。
ここでもまたアイデアが浮かんできた。
稚空は手具の1つである棍棒を拾い上げた
絶対有利の状態では稚空は思いつくままの行動ができる。
稚空はその棍棒を秘所にあてがうと、まろんを責め始めた。
バイブ代わりのその手具は男根にも似て非常にいやらしい。
それで稚空は敏感な場所を狙い撃ちにする。
レオタードの上から秘所を狙い撃ちされるまろんはたまらないだろう。
しかも普段から練習で使っている物である。この責めは一種の背徳感を生む。
普段は華麗な演技で使われる手具もここでは淫具と化してしまっている。
さっきから稚空は背後から秘所を責めるが乳首も責めていた。
コリコリという感触を楽しんでいると突起してきたようだ。
股間は棍棒と跳び箱、乳首は稚空の手によって三点責めが完成していた。
愛液のあふれ具合は尋常ではない。
棍棒の出し入れを繰り返し、絶頂に行きそうになると手をやめる。達したくても達せない、無限の責め苦を味わっている。
「おねがい・・もう・・そろそろ」
まろんは哀願するが攻撃の手は緩められない。
「いきたいの?」
という意地の悪い質問を返す。
こんなことを何度繰り返しただろうか。ついに二度目の絶頂を迎えた。
「こんなのじゃなくて、稚空の本物が欲しいの・・・」
と、瀕死の形相でまろんは切なくねだった。
「俺のが欲しいの?」と稚空は聞いた。
まろんは黙って顔を赤くしながらうなずく。ここまできたらもう後には引き返せない。
股間部の布をずらし、稚空はゆっくりと侵入していった。
すでに責めを受けた秘所は存分に潤い、稚空を飲み込んでいく。
と、ここで稚空のいやらしい思い付きがまた浮かぶ。
「そうだ」というと、まろんは一瞬「へ?」
と言うような表情をした。せっかく交われるのになにがあるのかという表情である。
「俺のここを名前で呼んでよ」と言った。
まろんは困った表情であるが。
「本物ってなにかな?」と意地の悪い質問をする。
物の名前は正確に言わなければならない。
しかし稚空はわかっているのにもかかわらず馬鹿げた質問をする。
気分の乗りが違うのだろう。
本人としては正式名称を呼んでもらったほうが燃えるのだろう。
すでに一度うけいれた秘所が熱くなったまろんは、理性などもうない。
一瞬のためらいの間のあと、決心したように言った。
「ち、・・稚空の・・お、おちんちんを、・・・・ください・・」
「よく言えました」
まろんの頭を撫でながら言った。
まろんは、さっき以上に締め付けてきている。
焦らした甲斐あってか、いつも以上に動きがは速い気がする。
スイングに合わせて、声が大きくなる。
無人の体育館に響き渡る。
断末魔のような叫びとともにまた昇天した。
「こんなのじゃ満足してないだろ?」と、聞くと
まろんは静かにコクンと頷いた。
「そーかー、まろんはいやらしいからなー」
と稚空は羞恥心を煽るように言った。
いつもなら喧嘩にでもなるところだが、今日は黙って赤くなり床を見つめる。
稚空はとりあえず大股開きにしていた腿部分のロープを解いた。
そしてまろんをひざ立ち状態にさせた。
もっとも、手は縛られたままなので手を縛った縄を稚空が持ちながら寝かせていく。
四つんばいにも似た状態ができると、稚空はバックから再び侵入した。
「あっっ・・」
とまろんが艶っぽい声を漏らした。
乾いたピストン運動の音が響く。
稚空は縄を掴み、まるで馬を御すように意のままにまろんを突いていった。
動物の性交のような荒々しい体位であるが、それがまろんの嗜虐感を満足させた。
稚空もまろんを自分で動かせることによってペースをつかめ、満足している。
なによりも征服感が満たされる。
稚空に快楽を制御され、声を荒げていくまろん。
「あんっ!あっ・・いい・・」
「まろん、すごく締まってるよ・・」
と稚空も息を切らせながら言った。
頂点はもうすぐのようである。
「稚空・・私・・もう・・イ・イきそうっっ」
「ハァハァ・・俺も・・イクっ」
稚空は最後まで縄を掴んだまま二人は同時に行き果てた。
ことが終わって、二人は後片付けに入っていた。
体育館の床はバケツをひっくり返したように一面濡れていた。
まろんが着ている純白のレオタードも一部が愛液でぐちょぐちょであった。
「んもう、稚空のせいで洗濯物が増えたわ」
と言っているもののまんざらでもない様子だ。
それらは二人の愛の行為の動かぬ証拠であった。
「え?まろんもあんな顔してイきまくってたくせに」
と稚空が笑うと、また下を向いて黙ってしまった。
その顔は絶頂の顔のように赤かった。
「でも、よかったんじゃないの?縛られてみて」
「うっ」
とまろんは核心をつかれてように言葉を詰まらせた。
「よかった・・かも」
と、まろんの敗北宣言をうけて稚空は喜色満面である。
「ねえ、稚空?」
「なに?」
「また、あんなことしてくれるよね?」
といううれしい質問に
「まろんがお願いしたらやってあげるさ」
と稚空は答えた。二人の愛情表現はまだ進化しそうだ。
「こんどはどんな縛りがいいかな〜」というと稚空はどこからか本を取り出しまろんに見せた。
「もうっ!稚空も掃除手伝ってよ!」
とまたまた真っ赤になりながらまろんは叫んだ。声は体育館に響いた。
=== 完 =========