<また、ぼーっとしてる>  
 最近、都の様子がおかしくて、さすがに心配になったまろんは、都のうちに遊びにきていた。  
 学校で聞けば寝不足だというが、何か隠しているように見える。  
 そう考えれば考えるほど、都が無理に元気さを装っているように見えて、痛々しさすら感じた。  
 無理の原因が自分かもしれないという自覚。  
ジャンヌとしての自分の使命が、どれほど東大寺親子に負担をかけていたのか。  
 テーブルを挟んだ向こう側で、急に黙りこくった都を見て、意を決して声をかける。  
「ねえ、都。何か悩みでもあるの」  
 声をかけた途端に、みやこの表情がやにわに崩れた。  
「うわーん、まろん! お父さん、やっぱり警部クビになっちゃったあ」  
「えーーーー!! こないだは、私が…いや…大丈夫だって言ってたじゃないの?」  
「世間はそれほど甘くないのよ!   
ドリームキャストが売れなくて、じゃなかった生産がおいつかないで専務が元専務になったみたいに、  
対外的な降格人事でお父さんはヒラの刑事になっちゃったのよ。  
しかも仕事は今までのままよ、滝沢クンだって仕事手伝ってくれないのよ。  
怒って母さん実家に帰っちゃうし、そのうえ給料30%カットなのよーーー!!」  
 
「都、しっかりして。都が泣いてもお父さんは辛くなるだけだよ」  
「そんなこと言ったって、いつも作戦たててるのは私だし、私にも責任があるわ」  
「都………」  
自分が捕まらないせいだというのは、わかりきっている。  
しかし、どうしていいのか。  
すべてを言い終えた都は、ひどく気弱に見えた。  
いつも、元気で強気な都らしくない姿にまろんも動揺を隠せなかった。  
「ねえ、まろん。今晩、私といっしょにいて…。今日、父さん夜勤だから誰もいなくて、寂しいの。  
まろんがいっしょにいてくれれば、きっと眠れるから」  
「わかったよ、都。準備してくるから、ちょっと待ってね。  
自宅に帰ってお泊まりセットを整えて、再び都のうちのインターホンを鳴らす。  
ドアの向こう側の都の表情が気のせいか明るくなっている。  
少しほっとした。  
都のやることはそつがない。  
手料理は上手だった。  
満腹になって、バスを借りて、早々に休むことにした。元気そうに見えるが、寝不足のダメージはかなり深いはずだから。  
二人で都のベッドに入って、電気を消す。  
 
向かい合っていると、都の顔が月の明かりに照らされて美しく輝いている。あまりの美しさにまろんは息を飲んだ。  
「ねえ、まろん…」  
「何、都」  
「あのね、キスして…」  
「な、何言ってるの!」  
びっくりして起き上がると、みやこはうらめしそうな目をしてまろんをみつめていた。  
「だって…お父さんのことを思い出すと…」  
涙を浮かべているのだろうか、目のあたりがキラキラと光っているようだ。  
寂しげな親友の横顔を見ると、無碍には断れなくなってくる。  
<私のせいで、辛い目みてるんだから…>  
<都かわいいし、女の子同士だし、いいかあ>とも思う。  
「わかった。都の頼みだもんね」  
そういうと、まろんは再び横になって、二人の頭までふとんをかぶせる。  
「はずかしいから、暗くしてね」  
目を閉じて、おずおずと顔を近づけると、やがてまろんの唇が都の唇に軽くふれた。  
柔らかく少し湿った感触がした。  
たったこれだけのことなのに、まろんの鼓動は激しくなり、頬は紅潮する。  
瞬間で体温が上がったかのように、唇を離した瞬間、二人の間にひんやりとした空気が流れこむ。  
「落ち着いた? 都」  
できるだけ優しげに落ち着いた声でささやこうとしたが、語尾が震えた。  
「ありがとう、まろん。じゃ、お返しね」  
言い終わるが早いか、都はまろんの頭を両の手のひらで抱え、唇を重ねた。  
一瞬鼓動がとまりそうになったが、その直後には、早鐘を打つかのようにさらに激しい鼓動がまろんを襲った。  
深く長いキスだった。都のぬめる舌がまろんの口の中を犯す。  
舌を吸い、歯茎をくすぐり、次々とみやこの唾液がまろんの口の中に送りこまれる。  
最初こそ抵抗していたまろんだが、脳髄を直接刺激するようなみやこの執拗な、そして甘く痺れるキスに次第に力を失っていった。  
 
暗闇の中での初めてのディープキス。  
暗さは怯えに通じていたが、快感が勝るに連れ、暗さゆえの大胆さがまろんを支配し、徐々に自ら舌をからめていった。  
どれほど時間がたっただろう。  
都の唇が離れると、まろんはうつろな目で、浅い息を繰り返す。  
「気持ちよかった? まろん」  
息も絶え絶えに小さくうなづくと、都は再び唇を重ね、まろんの体をパジャマの上からまさぐり、ショーツの中に手を忍ばせた。  
びくりとまろんの体が跳ねたが、かまわず、さらにきつく唇を重ね、今度はまろんの秘所にまで指をはわせる。  
そこは、すでに濡れすぎるほどに濡れていた。  
ねばつく液を手のひらに延ばして、包皮の上からまろんの中心をゆるやかに刺激する。  
そして空いた手と足を器用に使って、まろんを裸にしていく。  
唇を離し、初めて見る全裸のまろんに都は感心したようにつぶやく。  
「まろんの胸ってこんなに大きかったっけ。とってもきれいよ」  
「いつもは…、キツ…めの…ブラ…してるから…」  
息も絶え絶えで答えるまろん。  
自らも着衣を脱ぎ捨てると、都はまろんの股間に潜り込み、秘所をぺろぺろと小犬のようになめだした。  
「すごいよ、まろん。どんどんあふれてくるよ。私の顔もおっぱいもまろんのエッチなお汁でベトベト」  
もはや、まろんは都の声に返事をすることもできないほど、快感に酔い痴れていた。  
「かわいい! まろん、サービスしてあげる」  
都はまろんの股間から湧き出る愛液を両手ですくい取ると、まろんの豊かな胸全体に塗り付けた。  
「きれいよ、まろんのバスト、月の明かりでキラキラ光ってる」  
まろんに上に体を重ね、自らの胸をまろんの胸に合わせた。  
 
「ああん、まろんのバストきもちいい。ヌルヌル私のおっぱいを刺激するのお」  
まろんに比べれば小振りだが、都の胸も十分に快感を受け止めることのできる美しい胸だった。  
二人の美少女が月明かりに照らされ、あふれ出る愛液で体をぬめり光らせる様はこの世の物とも思えないほど幻想的な光景だった。  
身をよじる度に、ぐにゅぐにゅとリズミカルに形を変えている二人の乳房。  
時折二人の乳首が触れ合う度に、時を同じくして熱いため息が漏れる。  
それだけでは飽き足らず、さらに脚をからめ、快感をむさぼりあう。月の明かりが少女たちを狂わせ、その淫蕩な本性をさらけださせる。  
二人以外には誰も見ることのない密やかな風景。  
あと、一人を除いては。   
「ん…、上手すぎだよ、都」  
甘えるような声で、かぼそくまろんがつぶやく。  
「ねえ、こうして近くで聞くと、やっぱり、まろんの声ってジャンヌそっくり…」  
都の不意の言葉に宙を漂っていたまろんの意識は、瞬時に引き戻された。  
「いじめたくなっちゃった」  
突然、都が体を起こし、まろんの乳首をひねった。  
「痛!…い、やめ……」  
さらに股間を荒々しくこすり出す。  
「やめてえ、痛くしないでえ」  
「がまんなさい、まろん。じゃないと後で痛くなるわよ」  
「やああ、気持ちよくしてえ!」  
「だめよ、これからちょっと辛いことがあるんだから、その準備運動と思いなさい」   
都はやにわに、いつの間にか半開きになっていたドアの方を向いて声をあげた。  
 
「いいわよ、お父さん」  
そう言われて部屋に入ってきたのは、紛うことなく都の父、東大寺元警部だった。  
しかもその姿は粗暴なまでの筋肉を剥きだした一糸まとわぬ姿だ。  
「あいかわらず、オマエの前戯はねちっこいなあ」  
「あら、刑事には粘りが大切だって言ったのは、お父さんよ。」  
含み笑いをする親子に、気押されたまろんは、やっとの思いで声をひねり出す。  
「な…なんで、おじさんが」  
怯えるまろんを尻目にベッドから降り、父の首にぶら下がって唇をせがむ都。  
「ふふふ、寝不足の理由はね、お父さんだったんだ。うちのお母さんってセックス弱いから、  
いつもお母さんがイッちゃって気絶した後は、私が相手してあげるの」  
父の唇を堪能すると、筋肉を指でなぞり、さらに清めるかのように舌を体のあちこちに這わせる。  
「私だけじゃなく、パパも辛かったのよ。  
ジャンヌが現れてから、ストレスをセックスで発散させようとしたんだけど、  
降格されてからは一層激しくなっちゃって、ついにお母さん体を壊しちゃったんだ」  
踵を返して、再びまろんの近づくと、頬にキスをしながら、耳元でささやく。  
「私もお父さんに似て、かなりタフな方だけど、毎晩何回も求めてくるから、さすがに体がもたなかったの。  
それで、腹いせにやるんだったら、私よりジャンヌに声が似ているまろんの方が燃えるだろうと思ってね。」  
「そんなあ」  
頭が混乱して、情けない声を上げるのか精一杯だった。  
自分の知らないうちに、同じフロアの隣家では毎晩どんな性の狂宴が繰り広げられていたのか。  
まろんには想像の及びもつかなかった。  
いつの間にか、まろんの背後をとったみやこは、まろんを後ろ抱きに羽交い締めして耳元でささやく。  
「さあ、これからアレがまろんの中に入るのよ」  
都の視線の先にあるのは、東大寺元警部のペニスだ。  
月明かりのシルエットとなって浮かびだすその物は、ひたすら黒く、まろんに恐怖を植えつけるのに十分な巨大さを示していた。あまりの恐怖感に目を離すことすらできない。  
 
まろんの耳に舌を這わせながら、都がささやく。  
「素敵でしょ。私の自慢のお父さんのちんぼよ」  
ぴちゃっという、音がまろんに耳に届いた。  
都の舌なめずりだった。  
「私がよく濡らしておいてあげるからね。お父さん、まず私のお口にちょうだい」  
自分の顔のすぐ横に東大寺元警部の腰があり、そこから伸びた長大なものが都の口に飲み込まれる。  
つい先程まで自分と熱い口づけを交わしていた親友の唇が、その父親の禍々しい逸物に犯されてゆく。  
しかも、そこにはなんのためらいも感じられない。むしろ、都の目には、これまでにない陶酔の光が宿っていた。  
深くくわえたかと思うと、吐き出して竿にそってなめ上げなめ下ろし、その舌の皺袋にまで、舌をのばす。  
「ああ、都。オマエのフェラは、かあさんよりいいよ」  
「うれしい。まろんと二人で、もっともっと、お父さんを気持ちよくさせてあげるからね」  
心持ち頬を染めて、答える都。  
おぞましいはずの風景だった。しかし、まろんには、そうは感じられなかった。  
自らの使命の生贄にこの親子はなったのだ、と思うと、  
甲斐甲斐しく父親のペニスに舌をはわせる都の姿が、ひどくいとおしいものに見えてきた。  
<アレが私の中に入ってくる>  
改めて、胸の中でつぶやいた瞬間、まろんの股間から再び愛液が湧いてきた。  
そして、まろんの心にひとつの波紋が広がった。  
<私のために苦しんでいるのなら、せめて一時でもそのことを忘れさせてあげたい。  
それもジャンヌ・ダルクとしての生まれた私の使命>  
「都、そろそろまろんちゃんの中に入れたいんだが」  
都はなごり惜しそうに、唇でペニスを一しごきすると、ちゅぽんと音をたてて離した。  
「素敵! 愛液と私の唾液とグチャグチャのまろんのマンコに、  
先走りのお汁と私の唾液でつやつや光るお父さんのちんぼが入るなんて!」  
夢見心地の瞳で都がつぶやく。  
「まろんちゃん、入れさせてもらうよ」  
大人の男のキスは、たばこの匂いがした。  
 
「さあお父さん、たくましいのを早くまろんにぶちこんであげて!」  
東大寺元警部はまろんの両足を抱えて屈曲位の態勢を取ると、その股間にペニスをあてがった。  
ほんの少し先端が膣に押し込まれただけで、激痛がまろんを襲う。  
半ば覚悟は決めていたのだが、実際に痛みを感じると辛く、思わず叫んでしまった。  
「い、痛ーーい! やだあ、やめてえええ」        
「大丈夫だ。まろんちゃん、入るよ」  
「いやあああああああ、やめて」  
処刑台の上で、ジャンヌはこんな思いをしたのだろうか。そう考えると涙が一筋こぼれ落ちた。  
痛感が勝って何が起こっているのが、よくわからない。  
一旦動きを止めた都の父だったが、すぐさまゆっくりと腰を動かしだした。  
「もう、遅いわよ。だって、まろんのまんこったら、真っ赤な涙を流しながら、お父さんのちんぼをずぶずぶくわえこんじゃってるんだから」  
非情な親友の宣告に自らの股間に目を落とすと、男の股間から生え出たものが、自分の秘所に呑み込まれているのがわかった。  
「ああ、まろんちゃん、キツくて気持ちいいよ」  
のどをのけ反らせて、声を絞り出す。  
「でも目をつむると、まろんちゃんの声がジャンヌの声に聞こえるんだ。すまん、しばらくおじさんの自由にさせておくれ」  
そういうと都の父はまろんに深々とはめたまま、脚を組み換え、軽々とまろんを四つんばいにして再び後ろからまろんを責めたてた。  
「ジャンヌ、ジャンヌ、思い知ったか!」  
一方、都はベッドの下から二人の痴態を余すことなく眺めていた。フローリングの床に腰を下ろして、大きく脚を広げて、指で自分を慰める。  
「ああん、まろんのバストいもエッチだよお。パパに後ろから突かれて、ぶるんぶるん震えてるよ」  
後ろから突かれるたびに、まろんの胸は激しく前後に揺れる。  
「どおれ…ははははは、ジャンヌ、こんなでかい乳じゃ、通風孔に忍びこんだときゃ大変だっただろう」  
絞るように、なぶるように揉みしだく。  
ごつごつとした大人の男の指にいたぶられては、少女の胸には刺激が強すぎた。  
「痛い、痛いよお、強く揉まないでえええ」  
まろんの懇願に一層、東大寺元警部の興奮が増す。  
 
「ああああ、お父さん! もっと、ジャンヌをいたぶってええええ」  
都の指の動きが激しさを増す。  
そして、東大寺元警部の腰の動きが急激にスピードを上げると突然、大声で叫んだ。  
「うおおお、この女狐め、観念しろおおお!」  
感極まった、都も叫ぶ!  
「ジャンヌ、おまえなんか世界中の男にレイプされて、狂い死んじゃえ!」  
静寂が広がる。しかし、その静寂も間もなく別の音に包まれていく。  
「ふふっ、まろんのまんこもお父さんのちんぼも血まみれでキレイ」  
うつぶせのまろんの股間に顔を埋めて、都が精液と処女血をなめ取る音だ。  
「おいしい。こんなの私の初めての時以来ね。ほら、まろんも味わって」  
背中からまろんの唇を奪い、口の中に溜めた混合液をぐったりとしたまろんの口に移す。  
それは生臭く鉄臭く少し甘い、なんとも例えがたい味だった。  
「まろんちゃん、よかったよ。もう一回やらせてくれるかい」  
東大寺元警部のペニスは、まったく衰えることがなかった。  
むしろ、鬱血したせいか禍々しさを増しているようでもある。  
「ダメよ、お父さん。今度はおとなしくしていたみやこのまんこに、  
まろんの初めての血とお父さんのザーメンでドロドロのちんぼをぶちこんで」  
都は高々と尻を上げ、父を誘った。  

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