「はぁ…んっぁあっ…」 
窓から入る日差しがぽかぽか暖かい春の昼間。寝所では二人の男女が熱く熱く絡み合っていた。  
「まろ、ん…もっと動いて……」  
男女の片割れの青い髪をした青年が女を横たわっている自分の上に乗せ結合しながら振動で弾んでいる胸を掴み命令する。  
 
「ふ…ぁっ奥までくるっぁあんっっ!!」  
ゆっくりではあるが命令に従うまろんを眺めながら胸の突起をいじくり遊んでいたその時、ピンポンとインターホンが鳴り、ぇ、と二人の動きが一瞬止まるがどうせセールスか何かだろうとまた動きだす。  
 
しかしそのインターホンはいつまでたっても止む気配はなく声は小さいが水無月が稚空の名前を呼んでいるのが聞こえる。  
「ったく…こんな時に……」  
舌打ちをし、しぶしぶ行為をやめて立ち上がろうとした時、  
「ゃっ…まだ終わってなぃょぉ……」  
まろんが結合し腰をそろそろと動かしながら伏し目がちに抱きついて制止してきたのだ。  
「まろんが満足してないのに終わりにしちゃぃゃっ…」  
少しの間目を丸くしていたがその言葉に稚空は目を細目再び横たわる。  
「じゃぁ、まろんが満足するまで行かないから自分で身体を満足させるんだ。俺はいっさい手伝わない」  
「……ぇ」  
「ほら早くしないと水無月が部屋に入ってくるかもしれないぜ…あいつうちの合鍵持ってるだろ?」  
昔稚空が水無月がいつでも遊びに来れるようにと合鍵を渡しているのを見たことがあった。それを思いだしてか一心不乱に腰を動かす。  
「ぁっ…は、ん……ち、ぁき…ぉねがぃ…っ」  
 
ん?と、口元に笑みをこぼしながら応える。  
「まろ、んの…ぁっ、くぅ…ぁそこ触ってほしぃっの…」  
それを待っていたというような顔をして稚空は応答する。  
「あそこって?」  
「………ぉっぱぃとクリちゃん…」  
素恥でぃっぱいの顔をしながら稚空に懇願する。  
「俺は手助けしないって言っただろ…自分で慰めるんだ…」  
「ゃぁっっ稚空に触ってもらわないとだめなのっ!!満足できないのぉっ!!」  
 
顔を蒸気させ首を振りながら稚空に思いをつたえる。それを聞きしょうがないなぁというように起き上がり結合したまま正常位にして腰をつかみグラインドしながら突いていく。  
「ぁっあっあっ…たくさん舐めてぇっ」  
笑みを浮かべ軽くキスすると赤ん坊のようにまろんの白いマシュマロのような胸に吸い付き舌で突起を刺激する。  
「ゃぁんっ、ぁっふっ…ぁ〜…んゃ」  
乳輪を丁寧に舌で舐め回し突起は歯で軽くくすぐる。まろんはシーツを握り喘ぐことしかできないほど稚空の愛撫におぼれていた。その時不意に稚空が己を抜いたのだ。  
「!!ぁっゃっだめぇ抜いちゃぃゃぁっ」  
「約束を守れなかったばつだ…」  
 
「っ…何でそんな事言うのぉ?約束なんてしてないもんっ…」  
半泣きの表情でまろんが反抗する。  
そんなまろんを無視するかのように、稚空は着々と衣服を身に着け始める。  
「お願い…最後までしてぇ…」  
ベッドの上、乱れたシーツの上でまろんが懇願する。  
窓から差す昼の光にうつしだされたその身体は、  
夜の月光の中で見るよりも遥かにはっきりと目に焼き付く。  
いつもは十分過ぎる満足感を与えられているせいか  
普段のまろんなら絶対にこんな言葉を口にはしないが  
欲求不満なままで放置されてしまうのは精神的に不安なのだろう。  
驚くほど素直に快感を求めている。  
「駄目だ。罰だって言ったろ」  
「っぅ…!」  
どれほど頼んでも態度を変えない稚空に、まろんが泣きそうな顔で唇を噛み締める。  
いじわる。バカ。頑固。こんなのってない。  
まろんの頭には色々な文句が浮かんでくるが、どれを口にすれば  
再び稚空が行為を再開してくれるか検討もつかない。  
「ほら、いいから服着ろ。  
それにそんな顔してたら何してたか一目瞭然だぞ」  
そう言うと稚空は寝室のドアを開け、  
玄関の方へすたすたと歩いていく。  
 
「ったく、なんのためのチャイムなんですか!居留守使う気だったんですか?!」  
「……仕方ないだろ、寝てたんだから」  
やっと開いた玄関先で文句をたれる水無月に、稚空はばつが悪そうに答えた。  
「あ、まろんさんも来てるんですか?」  
ふと視界に入ってきた白いミュールに、水無月が目を瞠る。  
「まろん?大概はここにいるって」  
「……やっぱり、親しいんですね」  
「あ、水無月くん……いらっしゃい」  
水無月が独り言のように呟いたのと、まろんが寝室から出てきたのはほぼ同時だった。  
 
「なんか、ごめんね。私、髪とかぼさぼさだし」  
ドアにもたれたまま、まろんが困ったように笑った。  
「あ、いえ。そんなの全然気にしませんから」  
水無月がそう言うと、まろんが憮然とした表情になった。しかし、水無月は  
それにすら気付かないほどにまろんを凝視している。  
「……水無月、どうかしたか?」  
あまりにも長い間そうしているので、稚空が水無月に訊ねた。  
「あ、いえ。なんでもないです」  
ぱっと顔を赤くして水無月が首を振った。まろんも不思議そうに首を傾げる。  
「私、何かおかしいのかな?」  
まろんがまた困ったように笑い、稚空を振り返った。水無月の手前、  
なるだけ不自然にならないよう、腕をとる。  
「いや、顔には何もついてないけど」  
「ホントに?」  
まろんが稚空を上目遣いに見やった。ごくごく自然に腕に胸を押し付ける。  
「あの、僕、お邪魔でしたよね……?」  
流れる甘ったるい雰囲気に居心地が悪くなったのか、水無月が遠慮がちに訊ねた。  
その一言にまろんは頬を少し紅潮させ、稚空は眉間に皺を刻んだ。  
 
話は、少しだけ前に遡る。  
 
―――――「待って!」  
寝室を今にも出ようとしていた稚空の背に、まろんが縋りついた。  
搾り出すような切なげな声に興味を引かれたのか、そのままじっと立ち止まっている。  
「いかないで……行っちゃ、嫌」  
細い腕を稚空の胸に廻し、まろんが囁いた。そのまま伸び上がって首筋に  
口付ける。  
「……私を置いて、水無月くんの所に行っちゃうの?」  
そう多くない男性経験の知識をフル回転させて、稚空の悦ぶ行動をし、台詞を吐く。  
そんなまろんに煽られたのか、稚空が目を見開いて振り返り、  
まろんを抱き上げベッドに沈めた。  
これでようやく満足できる。そう思いまろんは至福の笑みを浮かべた。  
しかし、まだ考えが甘かった。稚空は極めて無機質に机を漁ると、何かを手にした。  
そのまま彼女に被さりキスし、しっとりと潤んでいる秘所を撫でた。  
まろんが快楽に身を震わし、稚空の背に腕を廻す。  
そしてそのまま稚空のモノを入れてもらえると信じていた。しかし、秘所に  
押し当てられたのは固くて冷たい異物だった。  
「ちょ、何、これ……」  
 
ずぶずぶと侵入してくるそれに、まろんが体を固くする。  
「なんだと思う?」  
稚空がくすくす笑いながら訊ねて来た。異物は瞬く間に体の中に入り込んでくる。  
「わかんな……やっ!!」  
いやいやするまろんを無視し、稚空はそれを彼女の秘部に埋め込んだ。  
「なに、これっ!っや、おねがっ、とってぇ……」  
「とったら面白くないだろ?大丈夫、絶対に気に入るから」  
「気に入るって……これ、本当になに?!」  
相当の恐怖なのだろうか、膣内の異物にまろんが涙を浮かべる。  
「泣かなくてもいいだろう?別に普通のバイブだよ」  
まろんの涙を拭ってやりながら、稚空がしれっと答えた。その言葉にまろんが目をむく。  
「ばいぶっ!?」  
「そう。いつか試したいと思ってて。痛くはないと思う」  
かちりとスイッチが入って、膣内のそれがうねり始めた。まろんが驚いて飛び上がる。  
「ひゃっ!ゃ、ちょ、なにこれ、おかしいよぉ……っっ!」  
初めての感覚に戸惑い、混乱しているまろんに稚空は平然と服を投げつけた。  
「ほら、早く服着ろ。いい加減にしないと水無月が入ってくるぞ」  
「わ、たしっ……どうなるの?」  
 
不安げに訊ねてくるまろんに、またも稚空がしれっと答える。  
「水無月のいる間は普通に振舞うことだな。あいつが帰ったら、続きしてやるから」  
「やだっ、これ、いま取ってぇ!」  
まろんが目を見開いて大きく頭を振ったが、稚空は顔色一つ変えない。  
「じゃあ水無月が居づらい雰囲気でも作ればいい。なんにせよ、まろん次第だな」  
言いたい事だけ言い終わると、稚空はまろんに服を着せ、そのまま本当に  
水無月を家にあげてしまった。  
「〜〜〜〜〜〜っっ、ばかっ!!」  
 
そして話は今に至る。  
 
「水無月君、紅茶で良い?」  
リビングに通された水無月に、キッチンからまろんが訪ねた。  
「あ、いえ、お構いなく」  
あの後玄関で水無月が、稚空とまろんの間の甘ったるい雰囲気に堪えられず  
「名古屋君に借りた本を返しに来た」という用件を伝え、さっさと退散しようとしたのだが  
稚空に「わざわざ来てくれたのに悪い。それに待たせてしまったし」という理由で引きとめられ  
こうして3人でお茶を飲む、という状態が成立したのだった。  
正直言って居心地は、悪い。  
なんというか、学校で4人で行動するときとは異なり稚空とまろんの雰囲気はまさにに恋人のそれだった。  
学校でも十分恋人、という雰囲気は感じるが、二人きりだとその密度は学校とは比べ物にならないらしく。  
そんな中に水無月がはいったところで馴染めはしなかった。  
そしてもう一つ。  
恐らく二人は、行為をしていた、またはその最中だったのだろう。  
こんな昼間から二人で寝ていたなんて、水無月にはそうとしか考えられなかった。  
そういう仲なんだろうと予測はしていたものの、経験の無い水無月には  
そのような雰囲気を出されただけでどぎまぎしてしまう。  
いろんな思いが交錯し、二人の顔をまともに見ることができない。  
 
「はい、どうぞ」  
キッチンから戻ってきたまろんが水無月の前に温かい紅茶を置いた。  
「ありがとうございます」  
ふと視界に入って来たまろんの腕は白くて細い。  
その指先には細く光る銀色の指輪。  
彼からこれを貰った時の彼女のうれしそうな顔が目に浮かぶようで  
なんとなくじっと見ていたら、ふいにその指先がピクッと動いた。  
 
「え」  
驚いてまろんの顔を見ると、まろんは慌てて微笑みを返した。  
「どうした、の?」  
少しだけ語尾が震えている。  
「いえ、あの、まろんさん、体調悪いんですか?」  
さっきからなんか身体がこわばってますし、と続ける。  
「そんな事無いけど…全然平気よ?」  
まろんがそう言って、ふと稚空の方へ顔を向けるとニヤニヤと反応を喜ぶ彼の顔。  
(やっ…イっちゃった…)  
水無月に見られた瞬間、まろんは一度目の限界を向かえていた。  
声にも表情にも出すこと無く堪えていたが、身体の細部まではコントロールしきれなかった。  
それでも変わること無く、足を動かすたび、少しでも姿勢を変えるたびに中のバイブはまろんを責める。  
その上、限界を迎えた余韻の上では、更に体は敏感な状態になっていた。  
 
「あの、お手洗い借りても良いですか?」  
ふいに水無月が立ち上がり稚空に訊ねた。  
「ああ、そこの廊下のドアだよ」  
すいません、と言って水無月が歩いていき、トイレのドアがパタンとしまった。  
この距離なら声は聞こえない。  
「お願い、ねぇ、稚空…」  
「まろん一回イってたな。あんな調子じゃ水無月にばれるぞ?」  
潤む瞳でまろんが稚空に哀願したが、彼はそれを受け入れること無く楽しそうに笑いポケットから有る物を取り出した。  
「まろん、これ、なんだと思う」  
「わかん、なぃよっ…や、ぁ、」  
それが何かを考える余裕なんてまろんには無いらしく、懸命に喉の奥から沸き上がる声を抑えていた、が。  
「ぁあっ!」  
稚空が手に持った物のボタンを押すと、まろんが高い声をあげた。  
「ぇ…なに、…」  
そこでようやくまろんの意識が稚空の持っている物へ向けられた。  
「それ、このリモコンで操作出来るんだ、さっきはちょっと強くしてみた」  
楽しそうに笑う稚空に、まろんは血の気が引いていくのを感じた。  
 

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