24話で守衛さん達が来なかったらっていう設定で
「閑雅様が好きです」
「じゃあ奪う事になるな」
そう言って高成は灰音の首筋に自分の唇を押し付けた。
「や…っ!嫌…止めて下さい!!」
灰音はその行為から逃れるため
腕に力を込め、高成の身体を引き離そうとするが
女の力ではまったく歯が立たない。
「ん…っっ!」
高成は、まるで、これは自分の物だと印でもつけるかのように、
嫌がる灰音に何度も何度も唇を押し付ける。
そして首筋へのキスから再び口と口とのキスへと変わる。
しかし今度は先程までのキスとは違っていた。
舌を入れてきたのだ。
「!!!」
既に何度かキスの経験のある灰音だったが
ディープキスは初めてだった。
驚き身をよじるが、そんな灰音にお構いなく高成は舌で
灰音の口内を犯していった。
唾が、舌と舌が、いやらしく絡み合う。
先程から何とか抵抗しようとしていた灰音だったが、
しだいに頭の中がぼんやりして
身体から力が抜けていくのがわかる。
(高成様…)
しかし次の瞬間、頭の中に「あの夜」の事が浮かび上がった。
−あの夜、家にも帰れず行き場のなかった不良だった自分を
やさしい言葉で包んでくれた。立ち直らせてくれた。夢をくれた。
そう、自分の好きなのは高成様じゃない−
灰音は残った全身の力を込めなんとか高成のキスから逃れると
まっすぐ瞳を見つめ、再び言った。
「私の好きなのは閑雅様です…!高成様じゃありません!」
−そうだ、私の好きな人は閑雅様ただ一人−
「だからもう…こんな事はやめて下さい!」
−これでいいんだ。閑雅様と別人だとわかってからも
高成様を見る度に感じる不思議な衝動も、きっと何かの勘違いに違いない。
だって私の好きな人は閑雅様だけだもの…−
その言葉を聞き、手を離しジッと灰音を見つめる高成。
辺りはしばらく静寂に包まれる。
(良かった…わかってくれた…?)
ホっとしたのもつかの間、
物凄い力で肩を掴まれ、床に押し倒された。
ドンッ!
「ひゃあ…!あうっ…」
うめき声を上げる灰音の服に乱暴に手をかける
ブチブチブチッ!
ボタンが引きちぎれる音が静かなプールに響き渡った。
「い…いやぁ!!」
制服のボタンは全て取られ
ブラジャー一枚に覆われただけの大きな胸が冬の冷たい空気の中に晒された。
「やだやだ!止めて下さい高成様!!やだぁ!!!」
「言ったじゃないか!」
大きな声で懇願する灰音の声を遮る様に高成は叫んだ。
驚きビクッとして抵抗する手を止め、大きな目で高成を見つめる。
「言ったじゃないか、あの時。お前…俺の事が好きだって…!」
そう言って高成は灰音を見つめた。
その瞳には、怒っいるような悲しんでいるような表情が浮かんでいた。
「あ…だってそれは…ふぅっ!うぅんっ!」
言いかけた灰音の唇を自分の唇で覆い隠した。
舌をねじ込み
逃げようとする灰音の舌を執拗に追いかけて、摩り付け、吸い上げる。
さっきに増しても乱暴に、ねちゃねちゃと口の中を犯しまくった。
そして右手でブラをずらす。ポロン、と高校一年生にしては
大きく成長した胸が剥き出しになった。
その胸を高成の手がいやらしく揉みしだく。
「んん…んぅっ!!」
口と胸を同時に攻められすっかり力が抜ける
(こんなのダメ…!嫌ぁ…!!)
高成は右手で胸を愛撫しながら人差し指で乳房の周りをクルクルと刺激し、
乳首をクリっと摘んだ。
瞬間びくっと電流が走るような感覚が灰音を襲う。
「ひゃあぁぁん!!」
(やだっ!何っ!?今の!?)
−閑雅様が好きなのに。それ以外の男の人からこんな事されたら
嫌なはずなのに、もしかして私−
感じてしまっている?
(違う!私は好きでもない男の人からエッチな事されて
感じるようないやらしい女なんかじゃない…!!)
そう自分に言い聞かせたが、高成はその反応を見逃さなかった。
「どうした灰音?お前が好きなのは閑雅なんだろう?
それなのに、もしかして感じてるのか?」
「やぁ…!ちっ違います…。感じてなんて…!」
しかしその言葉とは裏腹に灰音の乳首は硬く隆起していた。
耳まで真っ赤になりかたく目を閉じた灰音を見ながら
高成はにやりと笑い意地悪く囁いた。
「閑雅なんてどうでもよくなるぐらい気持ちよくしてやるよ。」
そう言うとスカートをまくりあげ、下着の上から割れ目に沿って
ツーと指で撫で上げた。
「!!!」
またさっきの電流が走るような感覚が灰音を襲う。
「ひぃっ!やだ…やめて…!」
もちろんそんな言葉でやめるわけもなく
更に灰音の敏感な部分を指で攻めあげる。
クチャクチュクチャ…卑猥な音が二人以外誰もいない学校に響く。
さっきプールに落ちたので当然灰音の下着は濡れていたが
明らかに水以外の液体が灰音の下着をどんどん濡らしていく。
「あぁん!…や…嫌…いやぁん…!」
嫌と言いつつ、しかしその声にはもう
「嫌」という感情はまったく込められていなかった。
もはや、ただの快楽に溺れた女の嬌声になっていた。
高成はそんな灰音のぐちょぐちょに濡れた下着を剥ぎ取る。
灰音はもう抵抗すらしなかった。
いや、それどころか次に行われるであろう「行為」に期待すらしてしまっていた。
高成がカチャカチャとベルトをはずすと
既に大きくなっていたそれが灰音の目に飛び込んだ。
「うわぁ…」
さすがに初めて見るそれはグロテスクで少し怖いと思ってしまった。
しかし身体は正直なのかまたじんわりと下が濡れるのがわかる。
高成は灰音を抱き上げ四つん這いにさせると
充分に濡れた灰音の中に、後ろから自分のそれをほんの先っぽだけ押し込んだ。
「ひぃぃっっ!!あぁぁっっっ!痛い!痛いっ!」
本気で痛がる灰音にさすがに罪悪感を感じ抜こうとする高成だったが
灰音がそれを制した
「あぁぁ…!いやぁ…まっ待って下さい…!大丈夫ですから、抜かないでぇ…」
この言葉にはさすがに驚き尋ねる。
「お前…閑雅が好きなんだろ?いいのか挿れて?」
「う…それは…そうですけど…」
(でもなんでかわからないけど止めてもらいたくない…
うぅ…ちゃんと好きな人もいるのに、私ってなんか最低…)
「あっ!そ…そうだ!さっき気持ち良くしてくれるって約束したじゃないですか!
約束はちゃんと守らなくちゃ駄目です!」
と、もうなんだかわけのわからない事を言った。
高成はキョトンとした顔をし、ぷっと吹き出したかと思うと大きな声で笑った。
「あっははは!約束ってお前…。」
その笑った瞳はさっきまでの怒ったような目とは違い
いつもの優しい目をしていて
なんだか灰音は安心した。
「わかったよ、続けよう。ちょっと我慢しろよ。」
「はい…」
灰音を床に寝かし今度は正常位で抱きしめる。
さっきまでとは違い優しく口づけをし、ゆっくりと挿入していく。
「うっ…うぅぅっ…!」
しかしやはり初めてで痛いのか灰音は呻き声をあげる。
だけどこんなに痛いのに−灰音は確かに「気持ちいい」と感じていた。
(どうして…だろう)
そんなの考えるまでもない
−そうか私は好きなんだ。高成様の事が−
(ごめんなさい。閑雅様…)
心の中で灰音が閑雅に懺悔している一方で
高成はゆっくりとだが確実に挿れていき、やがてやっと奥の方まで到達した。
「は…ぁ…入ったぞ灰音…大丈夫か…」
「はぅ…ん…大…丈夫…です。」
灰音を気遣い大丈夫かと声をかけたが、正直高成の方もあまり大丈夫ではなかった。
灰音の中は物凄くきつく締め付け、気を緩めるとすぐにでもイってしまいそうだった。
しかし初めてで痛くないわけがないだろうに…
目に涙を浮かべつつ「大丈夫」という目の前の少女が
とても愛しくてしょうがなかった。
それなのに自分は−
感情に任せ押し倒し散々陵辱しこの子を傷つけた。
今更ながらとてつもない罪悪感に襲われ
「ごめん…」
と呟いた。
灰音はそんな高成の瞳をまっすぐと見つめ、言った。
「すきです」
「すきです高成様…愛してます…」
瞬間、高成の中で何かが弾けた。
「灰…音!」
抱きしめ、深く口づけをした。
「愛してる…!あんな奴なんかに渡したくない…」
灰音と繋がったまま腰を動かした。
「ああっ!あぁんっ!あぁぁんっ!」
灰音の口から色っぽい嬌声が漏れる。
もう腰の動きを止めることなんて出来なかった。
「はぁ…灰音…愛してる…愛してる…っ!」
「うぅ…私も…っ!愛してます高成様ぁ…!」
どれくらいの時間が経っただろうか。二人は寝転んで星空を見ていた。
「くしゅんっ」
灰音が可愛らしいくしゃみをした。
「風邪か?お前って風邪ばっかりひいてるよな」
高成がからかうように言うと
「な…なんですか!そりゃー真冬にこんな所で裸で抱き合ったりしたら
風邪だってひいちゃいますよ!」
灰音がプンプンと怒ると
「でも水に濡れた身体が暖まっただろ?」
と笑いながら言った。
「さて、と…。
十夜にさっき連絡したからもうすぐロックも解除されるはずだけど、
もう遅いから家まで送るぞ。」
「え…!だっ大丈夫ですよ!ていうか、私の服びちょびちょだから、
あの高そうな車にはとても乗れません…!!
「ぬれてるくらい別にかまわん。
それより変質者に襲われでもしたら大変だからな。」
「いやいやでも…!ていうか今日の高成様以上に
危ない人はそうそういません。」
「なんだとコラ」
そう言って灰音の頭をパコっと叩いたがその言葉とは裏腹に
高成の顔は穏やかに笑っていた。