可愛い可愛い俺のまろん。  
どこが気持ちいい?どうして欲しい?  
ねぇ、全部教えてくれるだろう?  
 
最初は触れてみることから。  
髪を撫でて、手をつないで、指を絡めて。  
次は優しく優しく抱きしめる。  
壊れ物を扱うようにして、大事にしていることをわからせる。  
それから、触れるだけのキス。  
唇だけじゃなく、いろんな場所に。  
まろんがもっと触って欲しいと思うような、甘いそれを。  
 
それから、そのあとは。  
 
********************  
 
こん、こん  
 
寝室で本を読んでいると、控えめなノックの音がした。  
このドアをノックする該当者は言うまでもなく、一人。  
「まろん、入って」  
言って、読みかけの本にしおりを挟んで机の上に放った。  
ドアを開けて入ってきたまろんに近づいて、その髪に触れる。  
「ん、ちゃんと乾かしたね。いい匂いがする」  
せっけん、入浴剤、湯気の香り。  
その中からふわりと漂うシトラス。  
「稚空、くすぐったいよ」  
柔らかい髪に鼻をうずめていると頭ひとつぶん下から声がした。  
耳にさわるその声が心地いい。  
「じゃあこっちは?」  
そういってまろんの頬にキスを落とす。  
続いて瞼、鼻、額、ついでに耳にも。  
最後に唇にちゅ、と音を立ててついばむキス。  
そうして顔を離すとまろんが物足りないような表情をする。  
何か言いたいことがあるんだろう?  
「…稚空、」  
「ん?」  
「ちゃんと…キス、して」  
はい、よく出来ました。  
 
顔の角度を変えて、まろんの唇に自分のそれを寄せる。  
柔らかい唇を甘く食む。  
ほんのりと色づく頬を手で包むと、まろんがおずおずと唇を開いた。  
そうだよ、教えたとおりに出来たね。  
その開いた隙間から舌を侵入させていく。  
ゆっくりと歯列をなぞり、上顎をくすぐる。  
舌を絡めると、ひくりとまろんの背中が仰け反った。  
ほら、逃げないで。  
仰け反ったせいで離れかけた距離を、頬を包んだ手で引き戻す。  
「ふ、ん、ん…」  
息が続かないのかまろんが苦しそうに酸素を探す。  
言っただろう?ちょっとずつ息を吐いて、そう、吸うんだ。  
少しづつまろんの脚から力が抜けていくので  
片手を腰にまわして支えることにした。  
そのままもう少しだけ唇同士の接触を楽しんでからまろんを開放する。  
「ぅ、はぁ……」  
「まろん、立てるか?」  
幾分かとろんとした顔でまろんがこく、と首をふるが  
離せば床に居座りこんでしまいそうな身体はそうとは示していなかった。  
「嘘。ほら、運んでやるから掴まって」  
そう言われるとまろんはシャツを掴んでいた手を離して  
大人しく俺の首へ手を回して縋りついた。  
腕の中にすっぽりと納まってしまうまろんを横抱きにして  
ベッドへ降ろす。  
 
ぽす、と軽い音がしてシーツに皺がよった。  
横たわったまろんの顔をのぞきこむようにベッドに片手をつく。  
「まろん、顔が真っ赤だ」  
くすくすと笑いながら言ってやるとまろんの頬が膨れた。  
「目もとろんとしてるよ?眠いの?寝る?」  
ますます膨れていくまろんがおかしくてつい意地悪を言ってしまう。  
何か言いたそうなまろんになに?と呟いて可愛い口元に耳を寄せてやる。  
言いたいことがあるんだろう?聞いてあげるから言ってごらん。  
しばらくぐずぐずとしてからまろんは俺の耳に口を近づけて囁いた。  
「ね……えっち、して…」  
いいよ、してあげる。可愛い可愛い俺だけのまろん。  
 
 
本格的にベッドに乗り上げて、まろんの上に被さる。  
首にキスを落としながら、パジャマのボタンを外すと  
白い肌があらわれて、ふわ、と風呂上りの香りが届いた。  
首から露になった胸元へ唇をずらしてやると  
無意識にだろうか、まろんが息を呑んだ。  
そのまま唇で鎖骨をなぞりながら、空いた手でそっと胸に触れる。  
形を確認するように包みながら指で頂点をこねくり回す。  
「ぁ、あ、ん、や…」  
頂点への刺激に合わせてまろんが声をあげる。  
少し前までくすぐったがるだけだったこの行為に、いまはしっかりと快感を見出せるように  
なったことに喜びを感じる。  
この甘い声を聞かせて欲しくてこうしているのだから。  
 
「ぁ、あぁ」  
すっかり硬くなった突起を口に含むとまろんの首がひくりと痙攣した。  
唇ではさむようにして舐ったり、舌先でちょいちょいと突いてやるだけで  
まろんは華奢な肩を捩じらせる。  
ふうん、こうされると気持ちいいんだ。じゃあ、これは?  
「ん、やっ、それ、い、やっ…」  
軽く歯でしごかれるのは嫌?ほんとに?  
本当かどうか確かめるからもうちょっと続けるよ、大人しくしてて。  
「いやっ、い、ぁ、やぁー…」  
「まろん、気持ちいいなら『いや』じゃないだろ?」  
「ひ、ゃっ!だめ、しゃべったら、や…!」  
しゃべるときの口内の不規則な動きに、頂点にまた刺激が行ったらしく  
まろんがシーツに頭を擦り付ける。  
脚をすり合わせるまろんの様子に、最後にちゅう、とゆるく吸って口を離し  
パジャマの下を脱がせにかかる。  
 
下着まで一度に脱がせて直に触れるそこは熱くて、指先にぬめりを感じた。  
「まろんのここ、どうなってる?」  
ほら、言って。言えたらもっと気持ちよくしてあげる。  
「ぁ、濡れ、てる……や、もっと、ちゃんと」  
焦らすような触り方に煽られていたのか、まろんは躊躇うことなく答え  
腰を俺の指へと押し付けてくる。  
「ん、ちゃんとしてあげるから脚をもう少し開いてごらん。閉じないように我慢してて」  
稚空がそう言うとまろんは立てた膝を開き、その間に稚空が顔を埋める。  
「ひ、ん!いぁっ、や、あっ、あ、ぅあ」  
敏感な場所に感じる舌のざらりとした感触に、腰がぐっと引かれてまろんの脚が閉じる動きを見せる。  
「閉じないようにって言っただろ」  
言って、稚空がもう一度脚を開かせて舌を這わすがやはりまろんの脚は閉じようとしてしまう。  
 
「じゃあ、自分の手で膝を抱えてごらん。ほら、こうして膝の裏に手を回して」  
稚空がまろんの手に片方ずつ膝を持たせてやると、秘所が丸見えの格好に  
まろんは泣きそうな顔をする。  
「やだ、やだぁ…こんなの、恥ずかしい…」  
「でもこうしてたら気持ちよくしてあげるよ。な、出来るだろ?」  
稚空のその言葉に、少し躊躇ってまろんは顔を真っ赤にしたまま小さくうなずいた。  
その様子に稚空は満足そうに笑い、再び大きく開かれたまろんの脚の間へ顔を生める。  
「ひ、ぁあ!や、ん、んー!やっ、ぃあぁ!」  
指でそこを大きく広げ、舌を中へつきこんだり敏感な突起を舌先でちろちろと  
弄ってやるとまろんの口から切羽詰ったような声が上がり  
抱えあげた膝から下が宙でぴんと張った。  
「ぅ、だめ、ぁ…も、イク、の…あ、あああっ!」  
稚空がまろんのひくつく腰を押さえ、べろりと大きく舐め上げると  
一瞬置いてまろんの身体から力が抜けた。  
 
「まろん、もう手を離していいよ」  
脱力し、浅く息を吐くまろんは今も従順に稚空の言ったとおりに  
膝を抱えていたので、その手を離させ脚をベッドに沈めさせてやる。  
「偉かったね。じゃあ次は中で気持ちよくなる練習をしてみようか」  
囁かれる稚空の言葉に、まろんが小さく頷き返した。  
稚空はまろんの秘所に手を這わせ、乾いた指に蜜が絡みつくように全体を浅くかき混ぜる。  
その手が敏感な突起を掠めるとき、まろんは殊更大きな反応を示した。  
「じゃあ入れるよ。痛かったら言って」  
稚空はまろんが頷くのを確認してから、熱く潤むそこへ指を一本沈み込ませた。  
「ぅ、ぁ」  
ずぷ、と音を立てて飲み込まれていく指の異物感にまろんが小さく声をあげる。  
「く、ぁ、んん!…っふ、い、ぁあ…」  
それでも稚空の指がまろんの中を探るように動くたび、体の奥を這い回る指の感覚に  
まろんの口から自然と声が漏れ、それを抑えるように口元に手を当てて声をかみ殺そうとした。  
「ぅ、ぅ、っは、くぅ…」  
「まろん、口を押さえちゃ駄目だ。ちゃんと声出して、どこが気持ちいいのか教えて?」  
「や、そんなの、あ、っ……でき、なぃ…っ」  
「出来るよ。…ほら、目も閉じちゃ駄目」  
稚空がそう言って、まろんの口元を覆う手を退けると  
まろんはおそるおそる目を開けて覆いかぶさる稚空の顔を見た。  
「んっ」  
稚空の指が探りまわすことを止め、より深いところへ進められると  
まろんの身体がシーツの上でピクリと跳ねた。  
 
痛みは感じてなさそうなまろんの様子をみて稚空が耳元へ口を寄せて囁いた。  
「まろん、今日は指を増やしてみようか」  
できそう?と尋ねる稚空に、まろんは中の指の感覚に耐えたまま頷き返す。  
「っう、あ」  
二本目の指が入っていくと、まろんが少し苦しそうに眉を潜めた。  
「まろん、大丈夫か?抜くか?」  
まろんの様子に稚空が顔を覗き込むが、しかしその稚空の問いには首を振って否定する。  
「じゃあ慣らすくらいにしとこう。辛かったら言えよ」  
そう言って、稚空はまろんに埋め込んだ二本の指を抜き差しではなく  
中でゆっくりと掻き回したり、蜜を内壁に塗りこむように動かす。  
「ん、んっ、はぁ、」  
指が増えたことで、刺激される面積が増え  
まろんの口から吐息が漏れる。  
中でイくことはまだ無理、かな。気持ちよさは感じてるみたいだけど。  
まろんの様子に稚空はそう結論づけて、余った指を敏感な突起へ這わす。  
「ふぁっ、あ、や、なに…ぁあ!」  
中への刺激と、達したばかりの突起への刺激が混ざり合い  
まろんはわけがわからなくなる。  
「いや、あっ、――だめ、も、また、っイ、く…!」  
稚空がまろんの胸に唇を寄せて、その頂点に歯を立てた瞬間  
組み敷いた白い体がびくびくと震えて、中に埋め込んだ稚空の指を内壁が強く締め付けた。  
 
「大丈夫か?苦しくない?」  
「…ん」  
「可愛かったよ」  
唇に軽くキスをしてから、はあはあと荒く息をするまろんの上から稚空がゆっくりと離れると  
ベッドから降りようとする稚空のシャツの端がくい、と引かれた。  
「…どこ行くの?」  
「タオル持ってくるだけだよ。身体拭かないと気持ち悪いだろ?」  
べとべとで。  
そう言うと、まろんが目を伏せた。長い睫が頬に影を落とす。  
「なんで……最後までしないの?」  
赤く色づく唇が、おずおずと開かれた。  
「稚空、いつも我慢してくれてるけど……わたし、大丈夫だよ?痛くても、我慢するよ…?」  
一度快楽に飲み込まれたまろんの身体はほんのり上気し、大きな目は少しだけ潤んでいる。  
まろんのその様子に稚空はそっと息を吐く。  
そんな顔するなよ。今だってギリギリなんだぞ、わかってるのか?  
抑えが利かなくなったらお前を怖がらせるかもしれないだろ?な、だから。  
「いいよ、指二本でもまろん結構ギリギリだっただろ」  
「だけど…」  
「本当にいいんだよ、無理しなくて。今のところはこれで満足なんだから」  
な、と言い聞かせてもまろんは納得いかない、という顔をしている。  
「まあ…したくないといえば嘘になるけど、俺だってまろんが痛いのは嫌なんだ。  
あと…何回か指で慣らせば少しは楽になると思うから、待つよ」  
「…でも、だって…稚空の、そこ…苦しそうだもん」  
さすがに直視は出来ないのか、まろんが目を逸らしつつも昂ぶった稚空自身をさす。  
まあ、確かにこんな風になったのを見せられれば戸惑ってしまうのはわかるが、  
あんなに可愛いまろんを見て平常のままでいろと言う方が無理があると思う。  
「無理って言うなら、手とか…く、口とか使ってみるよ…?したこと、ないから上手くないと思うけど」  
頬を真っ赤に染め、上目で小さく呟くまろんに稚空の体中に熱が増す。  
 
駄目だ駄目だ駄目だ。  
まだ、まだ我慢だ。  
鉄のような精神力で耐えるのだ。  
もっとまろんを慣れさせて、手なづけて、この俺なしではいられなくなるまで。  
それまで理性をぎりぎりまで引き絞るのもまた一興。  
いろいろ楽しませてもらうのは、全てが手に入ってからでも遅くはない。  
 
――その日のために今はまだ、我慢を。  
 

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