「ん……」
カーテンの隙間から差し込む光に、満月は目を覚ました。
(……あったかい)
それは、隣で静かに寝息をたてている愛しい人の温もり。
満月はそっと体を起こし、気持ちよさそうに眠る彼の頬にキスを落とした。
(大好きだよ…タクト)
心に呟いた後、ベッドから抜け出し、床に散らばった下着を拾い上げて再び身に付ける。
満月がワンピースを着終わっても、托人に起きる気配はなかった。
喉の渇きを感じた満月は、飲み物を求めて台所へと向かった。
コップ一杯の水を口に含み、喉を潤す。
今日の仕事何時からだっけ、と考えていたのも束の間、突然のびてきた腕に肩を抱かれた。
「タクト!もー、びっくりしたぁ」
「目が覚めたらいないから、どこ行ったのかと思った」
「…どこにも行かないよ、私。ずっとタクトの傍にいるもん」
後ろを振り向きふわっと笑う満月に、自然と托人の表情も緩む。
「…うん。もう絶対離さねーよ」
そう言って、満月を強く抱きしめる。
彼自身、ずっと愛しく思っていた彼女が、今、自分の腕の中にいることが
未だに信じられない思いがあるのだろう。
三年の空白を隔て、やっと手にした幸せは大きすぎて。
あれから何度彼女を抱いても、もっと自分のモノにしたいという独占欲は増すばかりだった。
「満月…」
そっと彼女の顎を持ち上げ、可愛らしい唇に自分のそれを重ねる。
「ん…」
力強い口付けに、満月は抵抗することもなく必死に答えようと托人の腕にしがみつく。
そんな反応すら愛しいと感じる托人は、更に口付けを深いものに変えていく。
「ふ、ぅ……ん…」
だんだんと息苦しくなり、酸素を求めて軽く開いた満月の口に、待ち構えた彼の舌が入り込む。
二人の舌が絡み合う水音が台所に響く。
「は…っ…ぅん…」
満月の足に力が入らなくなり、今にも崩れ落ちそうだということに気づいた托人は、ようやく唇を離した。
「大丈夫か?」
「もう…タクトのばかぁ…」
托人は「なんでばかなんだよ」とからかい気味に呟き、顔を真っ赤に染めた満月の首筋にキスを落とした。
「んっ…ま、待って…タクト」
これからされるであろうことを予感した満月は、慌てて彼の動きを止めようとする。
しかしそれは叶わず、耳たぶを甘噛みされ、抵抗する力など掻き消されてしまった。
「待てない」
「で…でもっ…昨日もいっぱいしたし…。…あ…!」
口だけの抵抗を続ける満月の首筋を軽く吸った托人は、ワンピースの上から
彼女の柔らかい胸の膨らみを優しく撫でた。
幼かった彼女の体も、もうすっかり女性らしい色っぽさを漂わせている。
触れてしまえば、理性の壁というものはいとも簡単に崩れ去ってしまう。
それは、満月も同じであった。
初めは嫌がりつつも、托人の手と唇によってすぐに快楽の波に呑まれてしまうということを、
自分でも分かりきっているのだ。
「ひゃ…ぁん……」
托人の右手は満月の胸を攻め立て、もう片方の手は彼女の内股をゆっくりと撫で上げる。
ワンピースの裾を僅かに捲り上げ、下着の上から彼女の秘部にそっと指を這わせる。
「んんっ!ふ…ぅ…」
満月の甲高い喘ぎは、深いキスによってくぐもったものになっている。
下着の中に進入した托人の指は、とめどなく溢れ出す愛液を絡め取る。
「すげ。めちゃくちゃ濡れてる…」
「やっ!そんな、こと…言わないでよぉ…」