30世紀の未来にもVALENTINE DAYという風習はまだ残っていた。そう、今日は2月14日。
「とうさま、はい。チョコレート!」
「おお!嬉しいぞよ」
「はい、氷月にも!」
「ありがたき幸せです」
「はい逆滝の!」
「ありがとうございます響古様………ん?」
―その晩―
婚約を交わした2人は同じッドで夜を明かす(氷月は別室)。
「…響古」
「な、なに?逆滝」
背中を向けたままの響古に言葉をかける。
「なんで俺のはチョコレートじゃないんですか」
「ぎくっ」
逆滝はチョコレートを食べると酔って制御不能になってしまうのだ。しかも本人には記憶がない。
「べ、別に深い意味はないわよ」
「深い意味がないならチョコレートを下さい」
「だめっ!」
「そこまでおっしゃるなら…分かりました。」
(ほっ…やっとあきらめ)「チョコラからもらったチョコを食べます!」
「だ、だめ〜っ!!!」
一途な逆滝は、たとえそれが猫型アンドロイドだろうが、響古以外の女の子ら(?)からのチョコは断っていたらしい。
「ぱくっ」
「あ、こら!だしなさい!だしなさいってば!」
「・・・」
響古は逆滝の肩をつかみ激しく揺さ振る。
すると、突然その手を振りほどき彼女の体を押し倒したのだ。
「きゃっ!」
「そんなに俺に襲われたいんですか、姫様?」
「な、なに馬鹿なこと言ってんのよ!早くその手をどけなさい!」
「本当はずっとこうされたかったんでしょう?」
そう言うと響古のネグリジェの紐を解き、隠されたそこが露になった。
「やっ・・・だめ、やめてってば、逆滝!」
不敵な笑みをうかべた彼は、やはり正気ではないようだった。
―クニッ―
「ひあっん!」
「敏感なんですね、もう立ってる」
「そんなの…っあんっ」
言葉どおり、逆滝は響古の乳房と蕾を弄んでいる。舌でつつき、吸い上げ、ときには甘噛みして。
「もうやめっ…てぇっ…あぁっ」
まだ逆滝の酔いは覚めそうにない。
「っはぁっ…っん…さか…たき?」
潤んだ瞳で逆滝を見上げる「どうかなさいましたか?」
「…なっ…」
「くすっ…触ってほしいんですか?姫?」
「…そんなわけ…っ…ないでしょ!」
「御正直じゃないなあ」
響古のショーツにはもうすでに明らかな染みができていた。
「邪魔なものは排除しないといけませんね」
「あっ…やあっ…」
響古の抵抗もむなしくあっさりとショーツを脱がされる。「ふうっ」
「…ふっ…んっ」
「こんなにヒクヒクさせて…響古様は淫乱ですね」
「さ…かたきっ!いい加減…お、怒るわよ!」
「…愛してる」
「…へ!?」
「俺はこんなに響古を愛してるのに…響古は王様や、憂姫様や、氷月や…この国全てを愛される」
「逆滝…」
「俺の姫様でいてほしいのに!」
「…ごめんね、でも…」
「でも俺は、そんな響古のナイトになりたかったから」
「…ありがとう」
響古は解放された両手をそっと逆滝の背中に回した。「私はみんなの王女だから…でもね…私は逆滝の前でだけ、普通の女の子でいれるの」
「響古…」
「続き、して?」
2人はどちらからともなく唇を重ねあわせ、互いを求めあった。
…っん ちゅぱっ はぁ…ちゅ……っ たきぃっ…っあんっ
逆滝は長い指をいれた。そこはもう十分な程湿っていて、確かな収縮を繰り返している。
「…っ優しく…しな…いでぇ…」
なにかがふっきれたように、ぐちゃぐちゃに響古のなかを掻き混ぜる。かと思えばその乳房にしゃぶりつく。
ぴちゃぴちゃ…ちゅぱぁっぺろ…くちゅっ
ぁぁんっ…ん…ぁん…たきぃっ……は…ぁんっ……はぁっん
「響古…」
「…ぃれ…て…逆滝…」
「え?」
「っ…逆滝がっ…欲しい…のぉっ」
もう2人を止めるものは何もなかった。逆滝は自分のそそりたつモノを取り出した。
「…いいのか?」
コクンと頷いた響古の潤んだ瞳に迷いはない。
ずぷぅっ…
「…っ」
ぽろり、と一粒の涙が頬を伝った。
「痛い?」
「ぅぅん、違う…の……こんなこと、言うの変…かな?私…」
ドキドキとお互いの鼓動が聞こえるような気がした。
「私、逆滝と1つになれてうれしい」
そして2人は1つになった
じゅぶぅっ…ずぼぉっ……
…ぁぁんっ…っはぁん…ぁっおくに…ぁぁっ…らめぇ…ああっん…
「っ響古…っ…」
「さか…たきぃ」
そのベットにいたのは紛れもなくただ一組の男と女だった。
…はっはっあぁっん…ぁいっ いっちゃうぅ っんぃっいっちゃうぅ…たきぃ…
「っく…一緒に…いこう」
身分なんて関係ない、そこにあるのが愛なら。今ここにいることが唯一で絶対の証なんだ。
さか…ぁんいっちゃ…あ あ あ あっぁぁぁぁぁああああああああんっ!!
っくは…っ響古っくぅ…ずぼっ…ドクドクッ ドクドク…
気が付くと朝のやわらかな日差しがレースのカーテンごしに降り注いでいた。
「あれ…俺昨日……」
「わ、やっ、逆滝、こっち見ちゃダメ!」
バシンッ!
痛そうな頬を押さえ、必死に思い出そうとしているようだ。
(もう…本当に何も覚えてないの?!ちょっと残念…てなに考えてるの!)
「…そういえば響古、昨日は素直だったな」
「…て、ええぇっ!?」
「…またチョコ食べようかなっ」
「ちょっと逆滝!?」
「姫、朝の接吻を。」
―!!―カアァァッ…
「っ逆滝のばかぁっ!!」
END