暗闇の中を刀女は歩いていた。  
ところどころに壁にかけてあるたいまつのおかげで完全な暗闇は免れていた。  
時々カチン、と石を刃物で叩くような音が聞こえてくる。その音に混じり人の叫ぶ声が聞こえてくる。  
辺りには形の悪い荒廃した石棺が並べられてある。  
これらの雰囲気に刀女は怯えていた。右手に持っている刀を力一杯握り、震えを我慢していた。  
危険を探すように辺りをキョロキョロと絶え間なく首を動かている。  
その視界に石像の腕が動いたのが見えた。  
刀女は動きを停止し、その石像をじっと見た。石像は全身を鎧のように彫られ右手には石でできた剣を持っていた。  
顔はりりしくまるで生きているように精が込められているようだが、鼻の頭が一部崩れていた。  
刀女は石像が動かないことを確認し、フッと息を静かに吐き再び歩き出した。  
 
しばらく歩きシットリと汗で湿ってきた服に気付いた。  
袖の辺りを鼻に持っていき匂いを嗅ぐとうっすらと汗の匂いがした。  
早く街に帰ってお風呂入らなきゃ、と考えてた。  
少し前までの恐怖心は消えたのだった。  
石像が動き襲うのは途中で分かった。だが動きが遅いので悠々と逃げられる。  
盗掘犯も襲ってくるが石像と同じように動きは鈍かった。  
そのため刀女は安心して歩いていたのだった。  
右手に握られていた刀も今は左手に持ち替えたりと余裕が出ていた。  
ふと左手後方から石像がこちらに向かって歩いているのに気がついた。  
その動きを見てからゆっくりと走り出した。  
息が切れない程度の速さだが石像との距離は遠ざかっていく。  
石像が見えなくなったところで走るのをやめた。  
そしてしばらく歩くと大きな部屋があった。  
部屋の一番奥の壁に一人の男がもたれかかっていた。  
刀女はその男が探していた男だとすぐに分かった。  
頭は禿げ、顎には長い白髭を生やしている男は、遠くから見ていても威圧感のようなオーラが漂っていた。  
そう、血霧邪尊であった。刀女はゆっくりと近づいた。  
近くで見る血霧邪尊は生気もなくまるで死んだように下を向いていたが、赤い目には唯一彼の身体の中で生気がこめられているように  
見開かれていた。  
 
刀女は恐る恐る口を開いた。  
「あなたが血霧邪尊ですか?」  
血霧邪尊は眼球だけを刀女に向けたが、すぐにその眼球も元の位置に戻した。  
「好きにするがよい……」  
血霧邪尊は何もかもを諦めたような口調でしゃべった。  
「役人に私の居場所を言うのも良いだろう。この場で私の首を切っても良いだろう。好きにするがよい……」  
刀女はしばらくその場に立ち尽くしていた。血霧邪尊は邪派にとっては伝説的な人物であった。  
中原を血に染めたが自分の血は一滴もたらさなかったほどである。  
だが今目の前にいる男は同情心を誘うただの老人であった。  
そんな男を見て刀女はここへくるまでの決心は忘れ去った。  
「大丈夫?」  
そんな言葉が自然と出た。彼は黙っていた。  
しばらくの沈黙に耐えられず、刀女はその場を去った。街に足を向けゆっくりと歩いた。  
血霧邪尊の言葉と、万能の薬である牛黄清心元を思い浮かべながら。  
 
刀女は牛黄清心元を持ち再び血霧邪尊のもとを訪れた。  
前見た時と変わらない体勢で佇んでいた。  
刀女の姿が見えたときかすれた声でしゃべりだした。  
「お前一人か?」  
役人の人間がいないことに疑問をもっているようだった。  
「やはり私を殺す気になったのか?」  
刀女は血霧邪尊に近づきながら首を横に振った。  
血霧邪尊は不思議そうな面持ちで近づいてくる刀女を見ていた。  
刀女は目の前で立ち止まり懐から包み紙を取り出した。  
 
「毒か?」  
少し声が震えていた。  
「牛黄清心元よ」  
血霧邪尊はきょとんとしていた。  
「さぁこれを飲んで。きっと元気になるわ」  
そう言って薬を口の前までもってきた。  
「私がこれを飲んだらどうなるかわかっているんだろうな。自由の身体になるんだぞ」  
「分かってるわ。さぁ早く飲んで」  
差し出された手ごと食べるかのように大きく口を開けると刀女はその口めがけ薬を投げ入れた。  
薬を噛み砕く音が聞こえる。他に音がないのでやけに響いて聞こえる。  
ガリッガリッと、まるでガリガリクンをたべているかのようだった。  
ゴクリと言う音と共に静寂が戻ってきた。  
「後数分したら動けるようになるわよ」  
刀女は微笑を投げかけた。血霧邪尊それを避けるようにそうか、と一言素っ気無く答えただけだった。  
数分間刀女は一方的にしゃべった。血霧邪尊は相槌を打つのすらおっくうでただそこに座っているだけだった。  
「そうそれでね、そのときGMがね……」  
突如血霧邪尊が刀女を押し倒した。  
「何を……」  
「私は腐っても邪派でね。何年間も女には触れてなくてね。あんたを初めてみた時も興奮してたんだよ」  
そう言って、胸に顔をうずめた。  
服の上から左の胸を吸い、右の胸は手で揉んでいる。  
「ねぇちょっとやめてよ!」  
両手で血霧邪尊の頭を押しているがビクともしない。  
静寂の中に胸を吸う音と刀女の叫び声だけが聞こえる。  
 
しばらくすると刀女の叫び声が静かになり熱い吐息をはくようになった。  
「どうした? 気持ち良いのか?」  
「そ・そんなことないわよ!」  
「これでもそんなこと言ってられるかな?」  
そう言うと血霧邪尊の手が刀女の股へとのびていった。  
「ダメ!そこは!」  
叫び声も虚しく虚空に消えていった。  
下着の上から恥部をなぞっていった。ゆっくりとそれでいて強く刺激するように上下に動かしていった。  
刀女は時々ビクッと身体を浮かしながらも  
「ダメ…やめて……」  
と静かに叫び続けた。  
血霧邪尊は刀女の抵抗が小さくなったのを見て服を脱がしにかかった。  
胸を外側へと引きずると、服の隙間から胸がプルンと振るえ顕わになった。  
真っ白く張りのある乳房に小さな突起、乳首が、尖っていた。  
血霧邪尊はその突起物にしゃぶりついた。右手はまだ恥部をこすりながら。  
乳首を下で転がし、時には赤子のように吸い付いた。  
そうするうちに刀女は叫ぶ声も聞こえなくなる。虚空に響くのは甘い吐息だけであった。  
「ン……ンン……」  
陵辱されている自分が声を出して感じるのはまずいと、声をかみ殺していた。  
刀女の白い肌は次第に赤みがかり火照ってきていた。  
特に吸い付いていた胸はピンク色になってきていた。  
刀女の額にはうっすらと汗が浮かんでいた。股間には汗とは違う液がでてきていた。  
 
血霧邪尊は胸から口を離し、その顔を股間のほうへとやった。  
股間に鼻をつけた。下着の上からではあるが、雌の匂いがした。  
その匂いで血霧邪尊の男は消え去った。雄のみが残った。  
刀女の下着をずらすと恥部が顕わになった。  
しっとりと湿り、光っている様は雄を誘っているようだった。  
血霧邪尊は夢中でしゃぶりついた。クリトリスを舌で舐めては、はじいては、しゃぶりついてはした。  
恥部の周りを舐めまわした。特にこれから入れるであろう膣の周辺はきれいに舐めた。  
舌の上に恥部から出る液が垂れてくるのが分かる。  
それを口に含み味わってからノドを通す。  
数十年ぶりの女の味であった。媚薬にも似たこの液を飲むと俄然血霧邪尊は活性化した。  
声を押し殺し快楽と苦痛の真ん中で喘いでいる刀女を抱き上げ、服を全部脱がした。  
刀女は抵抗することはできなかった。いや、しなかったのかもしれない。  
刀女は経験が豊富なほうではなかった。二度ほど小さな男と経験しただけだった。  
だが二度とも快楽とは無縁だった。一度目は処女喪失の苦痛。  
二度目は、一度目の後に覚えた手淫の快楽に遠く及ばなかった。  
ところが血霧邪尊の愛撫は手淫を超絶していた。  
自分でクリトリスを触ることもあった。手で包み込み転がすのが気持ちよかった。  
だが血霧邪尊の舌の動きではそれも子供の遊びだった。  
初めて味わう男の技に圧倒されていた。  
このまま男の物で突かれたらどうなるのか、そう考えると余計に興奮する。  
だが自分は今陵辱されているとの考えが快楽を遠ざけようとしていたが、  
すぐにそんなものはどうでもよくなった。  
男のものが恥部を貫いたのだ。  
「ツッ……」  
 
初めて味わう大きさだった。巨大なことが膣を通してすぐに分かった。  
膣の中を味わうように合体したまましばらく動かなかった。  
結合した部分からは液が滴り落ちている。  
男のがまん汁、女の愛液が混ざり合いポタポタと落ちている。  
「早く動いて!」  
刀女の性欲が陵辱に勝った。  
「そうか動いてほしいか……」  
一語一語はっきりとしゃべった後、ゆっくりと動き出した。  
「アッアッ……イイ!」  
恥ずかしげもなく快楽の声を発し始めた。  
静かなピストン運動だが汁の混ざり合う音は凄かった。  
ピチャピチャと動くたびに大きな音を立てた。  
血霧邪尊は腰を少しひいて一気に奥まで貫いた。  
奥まで当たった。  
「はぅ!」  
刀女は身体をビクッと動かし、手足をだらしなく下にたらした。  
息が荒くはぁはぁと、苦しそうではあった。  
「まだ私はいっていないぞ」  
そう言うと再び腰をピストン運動し始めた。  
「あ、まって、もう少し、あっ……」  
口で刀女の乳首を舐めながら、手で刀女のクリトリスを触りながら、  
そして性器を女の性器に入れながら、女を堪能した。  
男の性器が奥に当たるたびに刀女は快楽の悲鳴を上げた。  
次第に悲鳴をあげる間隔が短くなってきた。  
ピストン運動が早まってきたのだ。早まるにつれて血霧邪尊の息が荒くなってきた。  
血霧邪尊が少し声をだした瞬間、膣の中に精液が出た。  
ドクドクと音を立ててでる男の液は膣の中を泳ぎ膣の壁にこすりつき余計に快感を与えた。  
その量は凄まじいものだった。膣の中が精液で一杯になったと思われた。  
 
血霧邪尊は精液を出し尽くしても女の身体を自分に染み付けるように結合したままにしていた。  
刀女は虚ろな顔で疲れ果てていた。  
血霧邪尊がしばらくして性器を抜いた。  
刀女の膣からゴポッと精液が溢れ出した。  
濃く、匂いも強烈であった。  
血霧邪尊は満足したように後ろを向きつぶやいた。  
「すまなんだ。私はもう満足したから好きにするがよい……」  
後悔するように本当に小さな声でつぶやいた。  
刀女は自分の性器からあふれる精液を掬い取りぺろりと舐めた。  
男の味だった。  
「いいからこっちを向いて」  
刀女は優しい声で血霧邪尊に語りかけた。  
血霧邪尊が振り向くと、垂れた男のものは液まみれになっているのが見えた。  
「私はまだ満足してないの」  
刀女はそう言うと血霧邪尊の男根をくわえこんだ。  
血霧邪尊は黙ってその様子を見ていた。  
よく見た刀女の身体は少し華奢ではあるが武芸者らしく締まった身体をしていた。  
だが性交の後ということで白い身体は熱を帯びていた。  
それがより一層色気を出していた。  
刀女は男根を丁寧に舐めた。  
ますは綺麗にするように、男根の全体を嘗め回した。  
血霧邪尊の精液の味や自分の愛液の味そして二つが混ざった味が口の中に広がった。  
一通りきれいにすると今度は、亀頭を口にくわえた。  
 
口を動かすわけでなく、中で舌を動かし尿道の辺りを舐め回した。  
男根が元気になってきた。口の中で少しずつ広がった。  
口の中に入りきらなくなる前に男根の根元まで咥えた。  
亀頭がノドの奥に当たる。  
口を上下に動かす。両手は袋をのせ転がしている。  
何度か根元まで咥え込んだがもう、そこまで咥えこめなくなるほど膨張していた。  
刀女は責め方を変え、裏筋を舌で擦りはじめた。  
がまん汁が出てくるとそれを吸い込み、裏筋を擦る。これを繰り返した。  
刀女もこの大きなものが入っていたのだと考えると、性器が再び湿ってきた。  
刀女はたまらなくなり、右手を自分の股間へうつし、二本の指を膣へと入れた。  
血霧邪尊のものははちきれんばかりになり、亀頭をくわえるのも一苦労となった。  
そのため舌で全体を舐めるのが多くなった。  
裏筋はもちろん、一段低くなっているところ、尿道の中などありとあらゆる場所を舐め続けた。  
その間自分の手は絶えず動き続けた。ジュクジュクと音を立てながら指を抜き差しした。  
たまにクリトリスをつまんだりした。  
しばらくすると血霧邪尊は再び刀女を押し倒した。  
一気に自分のものを刀女の膣に押し込んだ。  
今回は容赦なしに激しい動きを続けた。  
「もっと!もっと!」  
刀女は狂気じみた声をだした。  
男はしばらく動くとすぐにものを抜き、刀女の胸の間に置いた。  
刀女はそれが何かをすぐに察し、胸を外側から押し上げ、膨れあがったそれを胸でこすり始めた。  
白い胸が男の汁で濡れた。うっすらとその汁が光った。  
乳首が男根を刺激した。ツンとたっている乳首が絶えずあたった。  
血霧邪尊が果てるのはすぐだった。  
白濁の液が胸の間から刀女の顔へかかった。  
刀女は口を開けその液を誘導した。顔は液で白くなった。  
男が完全に果てたとき口を閉じて味わうように、舌の上にのせていた。  
そうして、精液をノドに流しこんだ。刺激的な味だが、不味くはなかった。  
 
刀女は、胸についた精液も舌で掬い取った。  
血霧邪尊はその姿を見ていてまたも元気になってきた。  
刀女は胸の精液を全部飲むと、顔にはまだ精液のついた姿で、血霧邪尊の男根を口に含み始めた。  
虚空にはクチュクチュと卑猥な音が響いていた。  
その音を聞くのは血霧邪尊と刀女と役人達だけだった。  
役人は柱の影から二人の姿を凝視していた。  
 
                  続く?  
 

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