なんともだるい午後の授業を眠気と戦いつつやり過ごし、チャイムと同時に席を立ち、目覚ましに水道で顔を洗い雅孝は真っ先に道場のカギを開けるため職員室で鍵を借り柔剣部道場へと向かう。  
本来なら慌てることなく部活に参加できる時間だが、部長直々の勅命が下り部員唯一の二年生として自覚を持つべしとして一番早く道場に着き準備をするようになった。 
 
「普通一年生の新入部員がすることだよなあ…まあ引き受けてしまったことだし仕方ないか・・・!」  
 
相変わらず責任感の強い男である。  
そんな訳で道場の端から端に雑巾をかけていく訳だが・・・  
とりあえず半刻程経過したのだが部長はおろか後輩達さえ来る気配がしない。  
 
「・・・そーいや、前の時は部長と二人でやってたんだっけ、コレ」  
 
そして結局は自分一人でやるはめになったんだよなあ、部長が雑巾がけっていうのもいまいちピンとこないけど・・・  
と、思い出して苦笑する。  
あの頃の部長は今以上に思いつめていたよなあ・・・いや余裕がない顔をしてたというか・・・あれ、じゃあいつから切羽詰まったような顔あまりしなくなったんだとかついつい思い出しているうちに、  
雅孝の背後から、がらららら・・・、と扉の開く音がする。  
 
「うむ・・。きちんとやっておるな。いやすまんのう一人でやらせて・・・宗一郎達は外で亜夜がしごいておる。」  
 
やってきたのは、タオルを手にした真夜だった。  
そんな真夜を思わずまじまじと見つめてしまう雅孝に、  
 
「うん?・・・どうした? わしの顔に何か・・・?」  
「あーいや、丁度昔部長と二人だった時のことを考えていたときに現れたものですから」  
 
「・・・うん?・・・また懐かしいことをいうのう・・てっきり亜夜と見間違えたのかと思うたが・・・ククッ」  
 
「あ、いや別に! そ、そういう訳じゃ・・・と、とにかく、あのころ僕が柔剣部に慣れてきたころを思い出していただけです。」  
 
雅孝があたふたしながら腰を降ろすと、  
真夜もそれにならって隣に腰掛けて汗を拭ってやる。  
 
「ほれ・・・まったくすごい汗じゃのう・・ふふ・・がんばり屋さんめが・・」  
「あぅ、・・あ、ありがとうございます・・・」 顔を赤く染めながら礼をいうが、うまくしゃべれない。 
 
しばらく互いに沈黙したまま・・・黙って顔をタオルで拭ってもらう。 
セミの鳴き声だけが道場の外で鳴り響く。  
・・ふと汗をぬぐう手が止まる。 
 
「・・・あの、部長・・・?」  
「ん、す、すまん・・?」  
 
まだうっすら頬の赤い顔を向けられて、  
真夜は動揺を隠しています、と言わんばかりの表情で応じる。  
 
 
 
そしてまた、しばし沈黙―――言葉のいらない、親密な空気。  
すっ・・と肩が微かに互いの身体に触れる。  
 
「さっき、昔のことを考えていたって聞いて嫌なことを思い出させてしまいましたか?  
 き、気分でも悪くなったとか・・・・」  
「あ、いやその、別に・・・あのころは大分お主に支えてもらっていたのだなあ・・・とふと今思い出すと、・・そんな気がするのだ。」  
 
それを聞いて雅孝は安心したふうに笑う。  
 
「そんな・・・あのころは無理やり入部させてもらって・・迷惑ばかりかけていましたよ。」  
 
あはは、そういえばそうじゃのうとつられて笑い汗を拭う手を動かし始める。  
真夏の作業だったのでひんやりと冷たいタオルの有難さに思わずため息がこぼれる。  
 
「ふうっ・・・ いや、助かりました。誰も来ないわ、暑いわで、ちょっと参ってたところです。」  
 
真夜は微笑んで自らもタオルで汗を拭い、同じようにため息を吐いてから、  
 
「いや、・・・やはりわしはお主の存在に救われたのだろう。気付いておるじゃろう。入部したての頃わしの様子がおかしかったことぐらい」  
 
言って、くすっと自嘲じみに笑う。  
 
「・・部長の力になろうとした部員が次々と執行部につぶされていたから不安だったんですね。・・・でも僕はそれなりに格闘技を仕込まれていたから辞めずに部に居続けることができました。兄さんの弟だからかもしれないけど・・・だから辞めなかったわけじゃない・・・あのころ部長が時折みせる押し潰されそうな、体の芯から湧き上がるような怯えを必死にこらえようとする顔を見た時に思ったんです。」 
 
一区切りおいて呟くように、しかしはっきりと  
 
「この人を一人にしてはいけないと!」  
 
 
「・・・そ、そのような台詞は亜夜にこそ言ってやればよかろうに」 
本当に分からない、といった表情を向けてくる真夜に、ちょっとだけ呆れたように頬を掻きながら気を取り直したように苦笑して、  
 
「亜夜ちゃんには宗一郎がいるじゃないですか。」 
 
(なら円殿にいってやればよいではないか・・・) 
と真夜は思ったのだが口にはしなかった、というより出来なかった。  
 
雅孝があまりにも真摯にこちらを見つめてくるからだ。 
真夜は一瞬だけ驚いたように身体を硬直させるが、すぐに緊張を解いた。  
思えばこうして二人きりの時間を過ごすのは亜夜達が入部する前以来のことで、  
半身に感じる互いの体温がたまらなく温かい。互いに想いを寄せる相手が別にいるというのに・・・だ。  
 
「なんだか・・・こうして二人になるの、久々だのう・・・」  
「はい・・・」  
 
そしてまた、しばし沈黙―――言葉のいらない、親密な空気。  
すっ・・と肩が微かに互いの身体に触れる。  
「部長・・?」 
「背中の傷は・・完治したのか?」 
 
「 傷跡はまだ残っているけど痛みはないし、もう開いたりもしないと思います。」  
「そうか・・・」  
 
本当に何でも無さそうに笑って答える雅孝だが、  
 
「・・・本当に心配いりませんよ?」  
「お主がこの傷を負ったとき・・亜夜からそのことを知らされた時・・・・怖かったのを覚えて居る。」  
「ぶ・・・部長?」  
「お主なら大丈夫と・・・いくら自分に言い聞かせても・・傷は異能の者の力で治ったから心配いらないとわかっても・・震えが、止まらなかった・・別に・・お主に思いを寄せているわけでもないというのに・・・自分のことがわからなくなってしまった。」  
「・・・・・・」  
「道場に帰ったとき、もう二度と雅孝の顔を見られないと・・・たとえ死ななくとも・・わしのせいで傷つき・・・道場に来られなくなったら・・・来てくれなくなったら・・話し掛けてくれなかったら・・笑いかけてくれなかったら・・・どうすればよいと・・!」  
 
真夜の声は、震えていた。  
傷の位置に手を置いたまま頭を雅孝の胸に押し当てて縋りつくように 
まるでこどものように小さく震えていた。  
部長として、毅然としていなくてはならないため言えなかった事が今になって感情と共に溢れ出したのか、他に理由があるのか・・・  
真夜のあまりに突然の変わり様に、雅孝はしばしの間無言で何かを思案していたが気を取り直し、 
 
「心配をかけたのは本当にすいません。けどこうして今は部長の隣にいます。僕は慎さんのように死んだりしませんから元気だして下さい。その方が慎さんだって喜びますよ!」  
 
元気付けようと努めて明るく声をかける。  
それに応じたかのように顔をゆっくりと上げる―――  
が、その表情は・・・不安に満ちていた。  
 
「・・・本当にどうしたんです・・・?」  
 
流石に本気で気になってくる。  
 
「雅孝は・・・」  
 
かすかに震える声で・・・不安を宿した瞳で語りかけてくる。  
 
「何処にも行かないで・・・同じ道を歩んでくれるか・・・?」  
「・・・え・・・?」  
 
唐突な問いかけに口を噤んでしまう。  
真意を聞こうと――  
 
何を――と、言いかけたところで、ふぃと身体に感じていた温かみが消える。  
真夜は音も無く雅孝から離れ立ち上がっていた。  
 
「・・・すまぬ、・・落ち着いて話をするのが久しぶりだったのでな・・・  
 気にするな・・。忘れるがよい・・・」  
 
言葉少なく立ち去ろうとするが・・・ 
 
「待って下さい!どこに行くんですか?部長の居場所はここですよ。」 
 
後ろから雅孝が真夜を抱きしめる。 
 
「は、放せ!・・何をする。・・この・・痴れ者が・・」 
 
「話を・・・聞いてくれますか?・・・・僕は昔・・・部長に憧れていました。・・・でも兄さんを思い続けていることはすぐにわかったから・・・違う道を進んでもまだ兄さんを慕っているのが・・・すごく眩しく見えたから・・・せめて後輩としてそばにいようと・・・そして亜夜ちゃんを慕うようになって・・それでも・・・・部長を一人にしたくありません。」 
 
「わ、わしには・・・・」 
 
「ええ、兄さんがいますね。・・でも自分が自分でいるために違う道を進んで・・・望まない道を歩もうとしている兄さんに甘えたくなくて、・・・でもそばにいてほしくて胸が張り裂けそうですか?なら僕に甘えて下さい。受け止めてあげるなんておこがましいことは言いません。僕のエゴです。僕がわがままで頼って欲しいと言っているだけです。」 
 
「・・・わしは光臣を止めたい。しかし恋仲に戻れるとは思っておらぬし、もう望んでおらぬ。あ奴はもう人生長くない故、全てをかけて臨んでくる。全てが終わった後共に歩むのは無理じゃ。たとえ可能でもわしの気持が終わっておる。全身全霊をかけて止めたいだけなのだ。」  
 
数秒なのか何分もたっているのかわからないほどの静寂の後、喉から絞り出すように真夜は雅孝に問いかける。 
「・・・・それでも・・か?それでもわしを一人にしたくないと言ってくれるのか?」  
即答する雅孝。 
「はい。・・傍にいていいですか?兄さんの弟である僕が」 
「たわけが!・・・光臣の代わりでもないし、お前は光臣でもないだろうに、…弟であることは関係ない。お主の心を聞いておるのに」 
さっきまでおとなしく雅孝の腕の中で話を聞いてくれていたのに機嫌を損ねてしまい、また立ち去ろうとする。雅孝は慌てて呼びかける。 
「僕の隣にいてください。誰の隣でもなく僕の!」 
 
真夜はくるりと振り返り、いつもの猫のような笑顔を浮かべ 
「初めからそう言えば良い。この、ええかっこしいが、」 
うれしそうにまた抱きついて腕の中におさまってくれる。 
 
そして 
 
「いまわかったわ。なぜあのころ自分が雅孝に救われたと思ったのか、傷を負ったとき不安だったのか。知らず知らず、もっとも信頼できるのが雅孝になっていたのだの。」 
 
やがて目尻に雫が溜まり・・・  
目尻から一筋涙が頬を伝って落ちる。  
一度溢れてしまった涙は最早とどめることは出来ず・・・  
涙に濡れた目をまっすぐに向けられて・・・  
雅孝は、ただ真夜をさらに強く抱きしめた。  
 
真夜はそのまま胸に顔を埋め、雅孝のスポーツウェアを涙で濡らす。  
 
「う・・・あ・・・あぅ・・・うえぇ、うああぁ・・・」  
 
洩れる声は、やがてすぐに嗚咽に変わる。 心のタガが外れ閉じ込めていた感情は奔流となって溢れ出す。その全てを出し尽くすまで真夜は涙を流し続けた。  
 
 
 
やがて・・・静かになって、しばしの間を置いて―――  
 
「大丈夫です。これからは二人ですから・・・いや宗一郎達もいるんですよ」  
 
「そうか・・・そうじゃな・・・」  
 
それ以上は何も言わず互いの顔を見つめる。  
抱き合った互いの鼓動が、強く感じられる。  
雅孝の顔がだんだんと近づいて、真夜は目を瞑る。  
ただ愛しい人の鼓動だけを感じ、ふっと顔に息がかかるのを感じ、そして・・・  
唇が、触れた。  
 
長いのか、短かったのか・・・多分長かったのだろう、呼吸が辛くなって名残惜しげに唇を離し、  
再びお互いを見つめあうと、照れたように顔を赤らめて微笑む。  
固い抱擁とキスは、二人の周りを・・・道場を、温かく甘い恋人同士の空気で満たす。  
雅孝は真夜をゆっくりと押し倒した。倒れ込んだ二人は、再び唇を重ねる。  
 
「あ・・・ん・・・っ、ちゅ・・・っ・・・んふ・・・ぅ」  
「っぷ・・・ふ・・・む・・・っ」  
 
互いに貪るように唇で唇を塞ぎ、吸い、舌を絡めあう。  
抱きあったままモゾモゾと動いて少しずつ身体をずらし、  
真夜の下になっていた両腕を引き抜くと、雅孝は自由になった手で彼女の身体に触れる。  
左手ははだけたシャツの上から豊かな胸を揉みしだき、  
右手は健康的に引き締まった太腿を愛でるようにさすりながらスカートの中へと伸びる。  
 
「んむ・・・!」  
 
潤んだ目を薄く開いて恍惚とした表情を浮かべていた真夜が、ぴくんと震えてその目を見開く。  
反射的に思わず膝を閉じそうになるが、  
既に雅孝の膝が両足の間に入っているので、その脚に脚を摺り寄せるだけの結果に終わる。  
そんな仕草が可愛くて、今度はどんな声を出してくれるのか気になって、  
手を真夜の敏感な内腿に這わせながら唇を離してみると・・・  
 
「んぷ・・・あ! ひ・・・ぅぅ・・・あ・・・ぅ、ふぁ・・まさた・・か・・」  
 
甘い吐息を洩らしながらも、少しだけ不満そうな顔を見せる。  
キスを中断したことが気に入らないらしく  
今度は首筋に唇と舌を這わせ、優しく吸い、舐め上げる。  
 
「ん・・・! あ・・あ、ひぅ・・・ふぁ・・・」  
 
塞ぐもののなくなった口からは控えめな、だが明らかに感じているとわかる喘ぎ声が漏れ出し、  
彼女に触れる手指や唇から、白くきめ細かな肌がぞくぞくと震えているのが伝わってくる。  
愛撫を受け入れてくれていることが分かると、更なる刺激を注ぎ込むべくシャツのボタンを外しにかかる。 その手は真夜の手に掴まれて・・・  
 
「だめ、じゃ・・亜夜達が・・・そろそろは・・・ふぅう・・・ひゃぅ」  
雅孝も少しだけ躊躇を覚えるが・・・昂ぶりつつある欲求を抑えるまでには及ばなかった。  
何より―――この状況を認識していながら、真夜が自分から身体を重ねることを求めてきたのだ。  
 
「じゃあ、こっちを・・・」  
「え・・っふ・・・ぁあ・・・あ!」  
 
豊かな膨らみを手のひら全体で揉み捏ねつつ、  
今度はスカートの奥で滑らかな太腿を撫でていた手を・・・  
 
「あ、や・・・あ! ひ・・ぅ・・・・」  
 
内腿に当てた指を脚の付け根に向けて這い登らせて、  
ショーツの上から真夜の最も敏感な部分に触れる。  
 
「―――っ!」  
 
声にならない声をあげて、真夜の身体がびくん! と揺れる。  
そのままショーツの布地ごと指を秘裂にぐいっと押し付けると、  
再びびくんと身体が揺れて、指から逃げるかのように腰がもぞもぞ動く。  
 
真夜の反応に手応えを感じながら、ぐりぐりと押し付ける指に少しずつ力を加えてゆくと―――  
 
「あ・・・ちょっとだけ下着、濡れてきましたよ・・・」  
「や・・・雅孝が・・そこ・・そんな・・・」  
「指をこんな風に押し付けられただけで感じちゃいました?・・・じゃあ、こうしたら?」  
「え、や、ひぁ! あ、ふぁ・・・!」  
 
僅かに湿った薄い布地越しに秘裂に指を沿わせると、最初は軽く・・・徐々に押し付けるように、  
割れ目に沿って上下に擦りあげる。  
 
「や! この・・・あ、ふ・・・! っひぅう・・・」  
 
真夜の腰の動きが徐々に速く大きくなり震えが混じる。  
漏れ出す声のトーンも高まり、いつも以上の艶かしさを帯びる。  
ショーツ越しに秘部を愛撫する指は初めこそ乾いた音を立ててスムーズに動いていたが、  
指が動く度に、にちゅにちゅと布地が潤いを増しやがて湿った音に変わる。  
 
「すごいな、どんどん濡れてきていますよ・・・感じてくれているんですね・・・」  
「ふ・・・っ、あぁ・・そんな、弄られたら・・・ぁ・・・」  
「じゃあ、ここもこうしたら、もっと気持ちよくなっちゃうかな・・・?」  
「っ・・ひゃぅうあ・・っ!? い! や、あ! ぁあっ!?」  
 
人差し指と中指でショーツの上から秘裂を擦りあげながら、親指でその少し上をまさぐり、  
布地越しにでもそれとわかる小さな突起を探り出す。  
 「やめぃ…! そこ、っひ! ひゃあ!? だめ、やぁあっ!」  
「でも、下着越しだと・・・丁度いいんじゃないですか? ・・・どう?」  
「あ、あ―――っ、そんなぁ! ふぁ・・・あ・・・っくぅ・・・!」  
  
びくびくと激しく身体を揺らしながら、それでも声にかかる甘い霞みは晴れるどころかますます蕩ける。  
それを確かめると、秘裂に押し当てる指はより強く速く、突起を弄る指も少しだけ強く、  
右手で敏感なところを責め立ててゆく。  
 
「は―――っ、あ・・・ふ・・・っ、ひぁあ! 調子に乗るな・・・そんな・・・ぁ、・・」  
「そんな声出されちゃうと・・・止められなくなりますよ」  
「あぅ・・・ふ・・ ・・・っふぁ! ・・」  
 
親指で下着越しに肉の突起をやや強めに押し捏ねて真夜の身体を一際大きく震えさせ  
その間に薄い布地の内側に手を滑り込ませる。  
その一帯は漏れ出した蜜でぬるぬるに湿っていて、生温かい。  
 
「あ、や・・童貞の・・・癖に・あ・・ぁあぅ・・・」  
 
秘所に直接指をあてがうと、それまでの愛撫に踊らされていた腰の動きは止まり、真夜の表情を見ると―――赤く火照って潤んだ目や、物欲しげに開いた口・・・  
 
「はやく弄って欲しいですか・・・?」  
「!? この! べ、べつに・・・その・・・」  
「でも・・・すごく、欲しそうな顔していますよ・・・」  
「そ、そん―――っふぁあ!? あ、いひっ! んぁああ!」  
 
真夜の言葉を遮るように、つぷぷ・・・と、中指を彼女の中に侵入させる。  
既に濡れそぼっているそこは、指程度のものならほとんど抵抗なく入り、  
それでいて咥え込んでしまうと今度はきゅうっ、と締め付けてくる。  
 
「あ・・・ひ・・・ぅく―――っ!」  
 
感極まったような声を聴きながら、指をゆっくりと沈めてゆく。  
奥へ進むにつれて指を包み込む秘肉は熱を増し、指先を動かし手首を動かして、狭いままの洞穴の肉壁を優しく、時に激しく擦り、抉り、捏ねる。  
 
「い、あ・・・! っふぁん! こん・・・な・・・っ! あ、あ・・・っあ―――!」  
 
雅孝の指に秘所を掻き回されて、真夜はびくびくと身体全体で震えながら艶やかな声を上げ続ける。  
切なげに眉をひそめ、目尻には涙すら浮かべて身体に刻み込まれる快楽に翻弄される姿は、  
あまりにも・・・  
 
「本当に・・・すごい顔してますよ。」  
「いやぁ・・・あ、っふぁ! そんなこと、言うでない・・・見ちゃ、ひぅ・・・! ・・・見ないでぇ」  
 
目の前で乱れる彼女が余りにも可愛くて、思わず・・・嬌声を上げ続けるその唇を奪う。  
目の前の年上の女性がただひたすら愛しくて、一心にその唇を吸い、舌を入れると真夜も応えるように自然に舌を絡ませてくる。やはり舌技は彼女にはかなわないらしく雅孝のほうにも余裕がない。  
 
「・・・んんっ! んむ・・・っぷ、あ! うぁあ! っん、む―――っ! んぶ・・・ぅ・・・」  
 
上下の口を内側から執拗に愛撫され、注ぎ込まれる強烈な悦楽に身体を激しく震わせながら真夜はくぐもった呻き声をあげる。  
 
「んん・・・っ、ん・・・んむ!? ん! んんん! ん―――っ、んむ、んぶ、んんん―――!」  
 
垂れ流される蜜を絡めながら、二本目の指が秘唇を掻き分けて中に侵入する。  
二本に増えた指はそこにあるだけでも媚肉を圧迫し、  
それぞれが別々に動き、届く範囲の膣内を余すところなく責めたてる。  
その指が生み出す快楽に真夜の意識は振り回され、  
溢れ出た官能の喜悦が彼女の身体をガクガクと揺らし快楽の炎となって脳髄を焦がす。  
 
「んむっ! 、あ! うぁああ! ゆびぃ、すご、あ、ひゃああ!」  
 
強烈な快楽に意識はとうに霞がかかり、格闘家としてのリミッターが外れはじめる。  
頭を振り乱して悶え、弾みで解放された口から漏れる卑猥な声は、  
彼女の秘所と雅孝の指が立てる水音と相まって、二人の行為を淫らに彩る。  
 
「や! あ・・っく、ひう! らめ、だめぇ!  ゆびじゃ、や、やあぁああっ!」  
 
真夜の訴えを素直に受け入れて動きを止め、熱く蕩ける秘所からすぐに全ての指を引き抜く。  
 
「そろそろ我慢できません・・・いいですか・・・」  
「はやく・・・・こい、・・・・・わしも・・・雅孝が・・・欲しい」  
「ん・・・」  
 
雅孝が覆い被さってくるのを感じて逸らしていた顔を正面に向けると彼と目を合わせる。  
硬く握っていた手に彼の手が優しく重ねられたのを感じて大きく頼もしい手を握り返す。  
二人の距離はすぐに縮まって、やがて屹立した尖端が秘所に触れる。  
 
「ん・・・っ」  
 
びく、と身体が一瞬だけ震えるが、火照った顔を逸らしたりはしない。  
 
「っ・・・ふぁあ、あ、熱・・・っ、あ、あ! あ!」  
 
ずぶ、ぷ、ぷぷ・・・  
熱く固い肉の槍と化した雅孝のモノが、秘唇を割り拡げてゆっくりと真夜を貫いてゆく。  
 
「あ・・・は・・・っ!こすれ・・・うぁああっ!」  
 
「や! あ、深・・・ぃ、あぁ・・・お、奥までぇ・・・あ、っく! あ! ひぁあ・・・」  
 
敏感すぎる膣内を押し広げながら肉茎はずぶぶ・・と、より深く沈み込み、  
蕩けそうなほどに甘美な刺激が身体の芯から頭の先まで響き渡る。  
「大丈夫ですか?真夜さん。」 
「あ、・・・・やっと名で呼んでくれるようになったの、・・ふふ、心配するな。」 
会話を終えると同時に、肉杭が真夜の中から引き抜かれ、  
雁首のあたりまで抜いたところで反転速度を緩めることなく再び沈み込む。  
先程のようなゆっくりした挿入とはかけ離れた速度で肉杭は真夜の中に打ち込まれ、  
全て埋まってしまうと二人の腰が衝突して、接合部からずちゅずちゅ、と溢れた蜜の弾ける音が響く。 それに構うことなく一瞬の静止後に再び肉杭は引き抜かれ、  
そして同じように打ち込まれる。  
 
「あ・・・ぁあ・・・ひぁ、あ、あああ! っく、ふぁ、・・・ふわぁああ!」  
 
「っふぁあっ! は、わ・・・んあぁあ! ! はげしっ、あ、ひゃあああ!」  
 
トーンが上がりこそすれ下がることはなくなり、甲高い声で喘ぎ悶えるばかりになる。  
 
「っ、真夜・・・さんっ! なか、凄い・・・柔らかいのに、キツくて、熱くて・・・気持ち、よすぎる・・・」  
「あふ! ひゃ、うれし・・・っ! わしも・・・きもち、い、あ、んむんぅ・・けど・・もう少し・・ゆっくり!」  
 
二人の唇が貪りあう、ぴちゃ、ちゅぱ、という軽い音が絶え間無く響き、  
そこに二人の荒い息遣いと喜悦の呻きが重なる。  
 
秘所に肉の杭を何度も何度も突き込みながら、 いつも一人でするより遥かに早く最初の限界が近付いているのを感じる。  
真夜の中はどう角度を変えて突こうとも、浅かろうと深かろうとも、  
モノに絡み付くような締めつけでしかも蕩けそうなほどに熱い。  
「ん・・・むぅ・・・っ、ぷはっ・・・くぅ・・・真夜・・・さん・・・っ」  
「っぷぁ・・・っ、はぁ・・・ぁ、あ! どうした・・・? あ、っふぁ!」  
「もう・・・いつもより、気持ちよすぎて、ダメだ・・・そろそろ・・・」  
「え・・・っはぅ! じゃあ・・・あ、ひぅ・・・っ、い、いっしょ・・!!」  
「は。はい・・・! 一気に、するから・・・それまで我慢して・・・」  
「わ、わかった・・・ぃ!? あく! ・・・っぅあぁああっ! は、はげしっ!」  
 
限界近くまで昂ぶったモノを開放させるために腰の動きが格段に激しくなる。  
抽送の速度は更に増し、腰を真夜の腰にぶつけるような勢いで肉槍を突き立てる。  
動きは単調になった変わりに勢いが増し、その分だけより深くまで抉り込まれることになり、  
 
「ひぁあ! 、あぁあっ!奥に当たって、ああ―――っ!」  
 
真夜の意識が真っ白に弾けそうになる。  
突き込まれる度に達してしまいそうな激しすぎる悦感を繰り返し注ぎ込まれ、  
彼の手を一層強く握って崩れかけの意識をどうにか保ち続けて―――  
 
「うぁあっ! まさたかっっっはやくっ! わしも、も、あぁあっ! ダメ、もう、あ、ひぁあああ!」  
大きく一度突き、  
 
「いひゃああっ! も・・・っ!」  
 
強くもう一度突き、  
 
「っひうぅ! もう―――」  
 
一度引いたところで僅かに止まって、  
 
「イきます・・っ!」  
「あ、きて! わしも、いっしょに・・・いっしょにイき―――」  
 
最後に思いきり深く突き込んで―――  
 
「ひ! お、あ! ふか・・・っあぁあああ――――――!」  
 
腰をぶつけるように押し付けらて、肉杭を一番深いところまで突き立てられて、  
先端で子宮口を圧迫されて―――  
 
「イ・・・っ、イっちゃ・・・っぁああああああ!」  
 
背を弓のようにぴん! と反らせ、甲高く絶叫のような喘ぎ声を上げて――― 真夜は絶頂に達する。  
その反動で膣は咥え込んだ雅孝のモノをきゅうううっ、と締め付け、  
 
「僕も・・っくうっ――出るっ!」  
 
それが最後のトドメとなって滾りつづけていた熱い精を中へ解き放つ。  
 
・・・やがて完全に射精を終えると、  
真夜は荒い息を吐きながら身体全体をぐったりと弛緩させる。  
雅孝も射精を終えた後の独特の気だるさを感じながら体を反転させ真夜を身体の上に被せて密着する。  
鍛え上げられた肉体は彼女の体を楽に受け止め、相手の体温を感じられることが心地よくて、  
 
しばらく二人は何も言わず蕩けあうような交わりの余韻に浸っていたが、  
どちらともなく開いた目が合うと頬を染めて、だが目を逸らすことはなく・・・  
「はあ…はあ…と、とりあえ、服装をなんとかせねばなるまい。その後で亜夜たちが帰ってくるまで、わしを抱きしめて居れ。」 
「ふふっ、部長の勅命ですか?」 
「ええい、いいから早くせぬか。二人きりでいられる時間は残りわずかなのだぞ。」 
「みんなの前で抱きついても僕は構いませんよ。真夜さん♪」 
「ほう、それなら今からわしを抱きしめたままボブ達の指導をしてもらうぞ。楽しみじゃなあ。あ奴らがあっけにとられる顔が。ときおり我慢できなくて頬擦りしたり耳たぶを甘噛みするかもしれぬが?」 
「す、すいません。帰ってくるまでで。」 
やっぱり真夜には勝てない雅孝である。  
 

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