目を覚まさぬ謙信を見つめながら、仏桃院は昔のことを思い出していた。  
昔の、ただ一度の過ちのことを・・・  
 
 
仏桃院が政景のもとに嫁いで数年がたったころ。夫のいないときに謙信が訪ねてきたことがあった。  
『姉上・・・本当に後悔されてませんか・・・?』  
まだ景虎という名前だった謙信は、姉の部屋へ着ていきなりそういった。  
『まだそんなことを言っているのですか。政景殿との争いの元を絶つには、これが一番良い方法だったのです。』  
 
 
桃姫―――仏桃院の若き日の名である―――は毅然として言った。  
もともとこの婚姻に反対だった景虎を、桃姫は越後のためといって半ば無理矢理説き伏せたのだ。  
 
 
『・・・わたしは、さびしい・・・』  
景虎は切なげに目を細め、桃姫のそばに座った。  
桃姫は姉として、優しく弟の頭を抱き寄せた。  
 
『母上亡き今、私の肉親はもはや姉上だけです』  
『嫁いだからといって、肉親の絆がなくなるわけではないでしょう』  
『姉上・・・』  
『・・・?』  
『今日・・・この日だけは、姉弟ではなく、男と女としてそばにいたいと言ったら・・・どうなさいますか』  
 
 
桃姫は驚いて体を離そうとしたが、逆に腕を掴まれて動けなくなった。  
その力は間違いなく大人の男のものだった。  
桃姫は弟の目を見た。昔と変わらぬ澄んだ目。危ういほどの純粋さを持った目。  
しかしそこに初めてみる欲望の色を見て取って、桃姫は不覚にも心ときめかせた。  
 
『姉上・・・』  
『景虎・・・』  
 
お互いの息が、交差する。  
景虎は、桃姫の唇を奪った。  
『・・・うっ、うん・・・、あふっ・・・』  
桃姫の甘い吐息が響きわたる。  
『・・・かげ、とら・・・』  
 
 
景虎は桃姫のの唇を離すと、 着ものの中に手を向けた。  
『・・・あっ、あんっ!』  
景虎は、着ているものを全て脱がせて桃姫を全裸にさせた。  
白く透き通るような肌に、決して大きくは無いが男性を魅了させるに充分過ぎるくらいの形の整った乳房があらわになった。  
 
桃姫は頬を赤らめた。  
 
『・・・は、恥ずかしい・・・景虎・・・』  
『とても愛らしいですよ・・・姉上・・・』  
景虎は、桃姫の乳房に顔をうずめてその名のとおり桃色の乳首を舌で舐め回す。  
 
『んっ…あんっ!』  
 
『ご覧ください・・・わたしのここは、こんなにもなっている・・・』  
景虎は、はちきれんばかりのモノを桃姫の顔に近づける。  
 
『・・・い、いやだ・・・景虎何を・・・』  
桃姫は恥ずかしそうに顔を反らした。  
 
『・・・姉上・・・して・・・』  
『景虎・・・』  
何を求められているのかわかって、桃姫はゆっくりうなづいた。  
 
桃姫は、景虎のモノを両手で包みこむと、小さな唇を開いてゆっくりと先端を舌で舐め回した。  
 
『・・・・・・』  
『・・・気持ちいいのか?景虎・・・あむ・・・・・』  
『・・・ええ・・・』  
『・・・では、もっと気持ちよくさせよ・・・景虎・・・』  
桃姫は、景虎のモノを口いっぱいに頬張り、口内でそれを擦りつける。  
 
景虎もたまらず桃姫の頭を両手でかぶせた。  
『うっうっ・・・うむっ、あふぅ・・・・・・』  
『・・・凄くいいですよ・・・姉上・・・』  
『・・・うふぅっ、んむっ、んっ、うんっ・・・・・・』  
桃姫の顔が、段々と速くなってくる。  
 
『姉上っっ・・・そんなにされたらっ』  
『・・・いいのですよ・・・景虎・・・・我慢せずにに出すがよい!うっ、うんっ、あふっ!』  
『・・・姉上!』  
 
景色は、ロザミィの口の中に自分の欲望を全て吐き出した。  
『うむっ!?・・・うっ・・・う、ふぅ・・・あつい・・・』  
『・・・申し訳ありません・・・どうか吐き出してください』  
 
しかし、桃姫はは景虎の熱い液を飲み干した。  
 
『・・・いいや、大切なお前様のものだもの・・・』  
と、桃姫は微笑んだ。  
すると、景虎のモノは再び膨れ上がる。  
 
『景虎の・・・また・・・』  
 
景虎は、再び桃姫を押し倒した。  
 
『・・・景虎?』  
『姉上・・・』  
景虎は桃姫の秘所に顔を近づけると、両手で花びらをかき分けた。  
 
『・・・な、ならぬ、・・・かげ、とら!』  
 
景虎は、何も言わずに舌で桃姫の急所を舐め回しす。  
『やっ、あっ、あんっ…あはぁっ!』  
みるみると桃姫の秘所から蜜が溢れてきた。  
 
『…美味ですよ…姉上の…』  
『か、かげとら!・・・私は、そなたと共に良くなりたい・・・』  
『・・・では、ねだってご覧なさい』  
景虎は挑発的に言った。  
 
『・・・えっ?』  
『・・恥ずかしいのですか?・・・ちゃんとしないと、このまま眠ってしまいますよ』  
『・・・・さい・・・。・・・げとら・・の・・を・・・私の・・・・・に・・』  
 
『聞こえませぬ』  
 
『・・・ください!お前様のを私のいやらしいところに!』  
桃姫は、泣きそうになりながらも景虎に訴える。  
景虎は桃姫に覆いかぶさると、首元を舌でなぞった。  
 
『あんっ、…』  
『あなたは本当にかわいい、姉上・・・。・・・・・・いきますよ?』  
『きて・・・・景虎・・』  
 
景虎は、桃姫の股を開いてから両手首を掴むと、ゆっくりと彼女の中に自分のモノを挿入した。  
『・・・あはっ・・・・・・景虎の・・・固い・・』  
『姉上の中は、温かい・・・』  
景虎は、そのまま腰を動かし始めた。  
 
『・・・あっ、あうっ、・・かげとら・・・・んっ・・・』  
『気持ちいいのですか?姉上・・・わたしもです・・・』  
『・・あんっ・・・景虎・・』  
桃姫はは、景虎のモノをキツく締め付ける。  
 
『・・ああっ・・姉上・・・・・』  
景虎は、さらに腰の動きを速めた。  
 
『あっ、・・あっん!・・・か、かげとらっ!』  
『姉上・・・もう・・・・・・・』  
『かげとらっ・・・あぁんっ・・・私も、わたしも・・・・かげとら、中に・・・・・きてっ・・・ああっ!』  
『・・・あねうえ!』  
『かげとら!・・・あはぁぁぁっ!!!』  
 
景虎は桃姫の中で、ほとばしるものを果たした。  
 
『・・・かげとら・・・・・あつい・・・・』  
 
景虎はもう一度、桃姫と唇を交わした。  
 
 
その数か月後、桃姫は二人目の子を身ごもっていることがわかった。  
 
 
<終わり>  
 

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