〜天誅参〜「終わらない死」〜鬼陰編〜  
 
斬撃が闇に光りの尾をひく。  
渾身の一撃はかわされてしまった。東忍流究極奥義”裏疾風”は命を削り、繰り出される技だ。彩女にはもう、  
立つ力さえ残されていない。  
「冥王様の力を御借りしたんだ。昔とは違う。だが、まぁ良くやったよ、彩女。」  
鬼陰は歩み寄ると、束ねられた彩女の髪を掴み、無理矢理顔を引き上げる。彩女は痛みに顔を歪めたが、すぐに  
鋭い目つきで睨み返した。  
「あんたも──しつこい男──だね。なん──回、殺され──れば──気が、済む──んだい」  
彩女は、今にも消えそうな意識を、持ち前の気丈さで必至に繋ぎとめる。  
「はは、強がるのはよせ。さっきのは、裏疾風だろう?一日に何度も使える技じゃない。限界なんだろう?はっ、  
息があがってるぜ、んん」  
今の彩女の身体は、激しい運動の直後のような状態で、息を荒げ、汗が噴き出し、桜色に上気した顔は艶やかで、  
他人への興味を一切示さぬ一匹狼のような普段の彩女とはまるで違う、女性そのもを感じさせる。  
 
「しかし、良く育った。初めて会った時は、小便臭いガキだったが。」  
鬼陰は彩女の頬に指をのばす。指は、触れるか触れないかという、微妙なタッチで頬を這う。ゾクゾクと変な感  
覚が彩女の身体を伝い、思わす声が洩れそうになるが下唇を噛み、堪える。  
「な──にを」  
彩女は身体の異変に気付いた。究極奥義を使ったにしても、身体が重すぎる。いままでこんなに疲労した事はな  
かった。それにこれは、感覚が敏感過ぎる。  
術をかけられた?彩女は焦った。死を感じたからではない。彩女は死を恐れる人間ではない。汗が滴る。身体が  
熱を帯びている。彩女は完全に悟った。これは、催淫作用を持つ何かを、身体に仕掛けられたのだと。だからこ  
そ、焦った。  
 
「ふ、気付いたみたいだな。脛当ての刃さ。こいつには冥界産の蟾酥が塗られている。巨大な蝦蟇の毒液だが、  
どうやら人にはそういう効果があるらしい。どうだい、具合は?こんなのは味わった事がないだろう?」  
言いながら次は、彩女の耳たぶを捏ねた。  
「何が・・・」気持ち良いものか、と否定をしようとしたが、彩女の身体はそんな所にもぴくんっと、いちいち  
反応してしまう。  
「身体は意思と裏腹に、か?」  
鬼陰はニタァと微笑んだ。  
 
彩女は唾を吐いた。それを顔で受け止めた鬼陰は、何も言わず、彩女の髪を掴んでいる腕を振り下ろし、頭を地  
面へ叩きつける。  
「ぐっ!」  
彩女は額を激しく打ち付けられた。鬼陰は、頬を伝う唾を舌で拭うと、彩女の腕を後ろ手に縛り上げる。  
「く、何をする気だい」  
強い口調だったが、その瞳は明らかに不安で染まっていた。腕を縛り終えると仰向けにされる。  
「さて、お前に一つ聞いておく事がある。」  
二人の目が合う。彩女には、何を聞こうとしているのかは解っていた。だから、鬼陰がそれを聞く前に言い放っ  
た。  
「断るよ。あたいは郷田に仕える忍びだ。寝返ることはないよ」  
その言葉は力強いものだったが、頬は上気したままだ。汗のために前髪が額に張り付き、艶めかしい。  
「は、だろうな。東忍流の天才くノ一。天来がえらくお気に入りでな。殺してでも、連れて来いと言われている」  
 
「?」彩女はすぐに理解できなかった。殺してでも?殺さずに、の間違いなんじゃ?心の疑問に対し鬼陰は、満  
面の笑みで答えた。  
「殺しても、いいんだよ。蘇らせれば、天来の忠実な部下だ。もう、天来には手がだせん。くっくっく、ふはは  
はははは」  
彩女は奥歯を噛んだ。気分は最悪なのに、身体は火照っている。本来ならば青ざめるシーンだ。蘇生されてしま  
うのでは、舌を噛み切っても意味がない。  
「さて、理解して頂いたようなので」  
鬼陰は陰茎を取り出した。それは赤黒く勃起し、天を衝いていた。  
「楽しみながら、殺すとしよう」  
 
「くっ」  
彩女は、両足を頭の方へ勢いよく振ると後転して起き上がり、すかさず前方へ宙返りすると、その勢いを利用し  
て鬼陰へ踵を落とす。  
が、薬のせいで切れがなかった。踵落しは、あっさりと受け止められる。  
「ふん、さすがは東忍始まって以来の天才だ。よく動く。では、完全に自由を奪うか」  
鬼陰はクナイを取り出すと、彩女のアキレス腱を断った。  
「ぐ!うぅぅ」  
彩女に激痛が走る。額には、今までとは違う種類の汗が噴き出していた。  
「はぁ、はぁ──う、あぁ」  
顔が苦痛に染まる。足首からは血が溢れ、力が入らない。  
「はは、いいぞ。一年前だ、あの時、七年ぶりに逢ったお前は美しく成長していた。あの時は殺されてしまった  
が、ふ、この日を夢見ていた。お前を犯す日を、殺す日を!今までずっと、勃ちっぱなし  
なんだよ!──やっと、思いが叶う」  
言い終わると彩女の足を掴み、指をしゃぶり始める。ちゅるちゅるという音が辺りに響く。未知の快感に、彩女  
は背を反らせた。  
「ふ──ふぅ──ふうぅ」  
息が荒くなるが、決して声を出すものかと、責めに耐える。ほとんど感覚が無くなってきた足の先から、次々に  
情欲が流れてくる。一舐め事に、身体の奥から熱いものが湧き出るのを感じた。それは次第に量を増し、やがて  
袴の股の部分へ広がる。  
と、鬼陰が足から口を離した。彩女は安堵し、反りっぱなしの背中が、ようやく床につく。と同時に、彩女は絶  
叫した。  
 
「くああぁぁああ!!」  
ぢゅぅぅぅぅと、鬼陰は血をすする。鬼陰は、切断したアキレス腱にしゃぶり付いていた。振り払おうにも、究  
極奥義を使い、催淫薬を盛られ、アキレス腱を切断された足は、まったく動かない。  
「はぁああ、く、ぅぅぐ」  
彩女は身体の疼きと足首の激痛とで、吐きそうだった。たしかに、里での修行には尋問に対するものも、あった。  
だが、快感と激痛が同時に襲われるなどとは、聞いた事もない。彩女にはこの責めに対する術がない。  
 
そして、死も選べない。どうすればいいのか?天才と謳われたくノ一は、まるで初めて忍具を手にし  
た時のように狼狽していた。  
 
傷口をしゃぶりながら鬼陰は、彩女の血を陰茎に塗りたくり、扱いていた。  
「はぁ──はっ──は─はぁ──はぁ」  
鬼陰がようやく足首を開放した時、彩女は胸を大きく上下させ、汗が床に大きな染みを作っていた。  
勃起を扱きながら身体を上半身へ移動してきた鬼陰に対し、彩女は鋭い視線を向ける。  
鬼陰はニィと口の両端を吊り上げる。舌を左右にぬらぬらと揺らし、彩女の太腿の上に跨り、陰茎の先を袴の上  
から押し付ける。手は扱き続けたままだ。  
「彩女ぇ、お前。濡れているなぁ?」  
彩女の頭の横に手をつき、鬼陰は顔をよせる。彩女は顔をそむけた。  
「判るぞ彩女。先で感じるんだよ。お前の熱さを。」  
袴越しに鬼陰の物が押し付けられる度、肉芽が擦られ、彩女の身体はピクンッと跳ねる。膣口はヒクヒクと蠢き、  
奥から喜びを吐き出し、袴に染みを広げた。  
 
「どうだ、素直になれば、苦しませずに殺してやろう。犯すのは死体で我慢してやる。ん?」  
顔を近づけた時、プッ!と再び唾が吐かれた。  
鬼影は扱く手を止め、彩女の顔の横に両手をつく。そして、頭を高く上げると、彩女の顔へ一気に振り落とした。  
メチィ!とかゴチィ!という音がした。  
鬼陰の額が、彩女の眉間に食い込んでいる。彩女は目を見開き、気絶こそしていないものの、瞳は左右に揺れて  
いて、はっきりと物を認識しているかは定かでない。  
鼻の骨は完全に折れていた。そこから、ボタボタと血を滴らせる。  
鬼陰は意識がモウロウとする彩女の、半開きの口へ舌を差し入れる。鼻血により血まみれの口内を、丹念に舐め  
る。ふっくらとした唇を吸い、歯と歯茎を舐め、舌を絡める。彩女の口内は血と唾液で溢れかえる。  
突然、彩女の身体がガクガクと痙攣をはじめた。  
「ぁ・・ぁ、がっ!がはぁっ!──ごほっ──ごほっ、げほっ!」  
窒息寸前で眼を覚ます。喉の奥から血と唾液を吐き出した。  
「そうそう、それでいい。”簡単には死なせない”を選んだのは、お前なんだからな」  
鬼陰は彩女の小太刀を拾ってくる。それを彩女の上着へ裾から入れると、一気に服を裂いた。  
胸の部分は鋼と帷子で覆われている為、手で引き剥がす。  
二つの膨らみは、拘束するものが取り除かれると、大きく弾みながら左右に分かれた。服の上からでも目立って  
いたが、服を脱ぐとそれはより大きく見え、生々しい肉感が伝わってくる。  
その頂には、薄い桜色の乳首がツンと天を衝き、必至に自己主張している。  
 
鬼陰は乳房に手をのばすと、掌を使って捏ねはじめた。鬼陰の手は彩女の血がべったりとついている。  
掌全体で包むように乳房を揉み、指の腹の部分で乳首を刺激してやる。  
「んはぁ──んは──っはぁ」  
普通なら口を固く閉じて絶える所だが、鼻が折れた為に、呼吸もままならない。乳房がヌラヌラと輝きだしたこ  
ろ鬼陰は、袴を脱がしにかかる。  
 
秘部を隠すものは全て取り払われた。彩女は白く、美しい肢体を外気に晒す。恥丘を覆う毛は薄い。彩女は22だ  
が、そこにはどこか幼さを感じる。  
「ふぅん、なんだぁ、ガキみたいだいな。綺麗なまんまじゃないか。・・・処女か?」  
鬼影は素直に驚いたていた。有りえない話だ。くノ一が生娘などと。己の肉体を使って相手を惑わし、必要な情  
報を手に入れる。これはくノ一の常套手段だ。捕らえたくノ一への尋問は、最終的に必ず、性的な責めに行き着  
く。だから、くノ一は任務につけるレベルになるまでに、何度も経験しているハズなのだ。しかし、彩女は確か  
に処女だった。  
これは楽しめそうだ。鬼影は笑った。  
彩女の眼は睨んでいるが、そこには光るものがあった。涙。それは想い人と別れを告げた8年前に、すべて流し  
きったハズのもの。  
 
(・・・兄様)  
心で想い人を呼ぶ。処女も、彼に捧げると心に決めていたのだが、その男、龍丸は8年前に死んだ。東忍流の抜  
け忍として、彩女と対峙し、目の前で自刃したのだ。  
 
「では、処女を頂く前にまずは、口からだな。アソコも十分に味わってやらないとな」  
鬼陰が彩女の顔に跨る。69の形だ。そのまま口へ挿入する。抵抗は出来なかった。鼻で呼吸が出来ないのだから、  
口をとじての抵抗はできない。  
彩女の口内は血と唾液でヌルついていた。それにとても温かい。  
「おぉう」  
あまりの気持ちよさに、先走りが溢れる。  
鬼陰は口に挿れたままで、彩女の腰を抱え、抱き起こす。彩女の脚を自分両の脇で挟み、まんぐり返しにする。  
縦にした69だ。鬼陰は腰を少し落とすと、スイングをはじめた。右手は指先で、なぞる様に大陰唇と小陰唇を刺  
激し、左手は肛門に刺激を与えていた。  
「んぶっ──ん゛ん──もふ──っんぐ──んん」  
鬼陰の陰茎が彩女の口往復し、鬼陰の舌は彩女の陰核を捏ねる。ちゅるちゅる、ちゅぶっちゅぶっ、くちゅっく  
ちゅっという濡れた音が、上と下から絶え間なく聞こえてくる。  
 
鬼陰は快感の真っ只中にいた。しかし彩女は苦しい。  
確かに、吸われ、捏ねられた肉芽は肥大し充血し、喜びを全体で表現している。肛門はヒクヒクと、なにか別の  
生き物のように蠢き、アソコは奥から熱い蜜を溢れさせている。それは糸をひき、彩女の喉にも降りかかる。  
身体は勝手にそのような反応を示す。後ろ手に縛られた上、このような体勢では、身体を支えているのは肩と首  
だけ、おまけに口には怒張したものが喉深くまで差し入れられている。  
足首の出血と鼻血、それにこの姿勢のせいで頭に血がのぼり、思考が鈍る。  
「──っん!!」  
急にスイングが速く、深くなり、意識を覚醒させられる。眼を見開いた。  
「んぶっ──おぶぅ──ふぶっ、おぁ!─っあ゛!─え゛!─あぉ!」  
口ではない、喉を犯されていた。鬼陰も愛撫を止め、陰茎に意識を集中させている。衝かれる度に激しい嘔吐感  
が彩女を襲う。舌を突き出し、外れてしまうのでは?というほど口を開く。口の中は胃液と唾液がぐちゃぐちゃ  
に混じり、口の周りで泡立ちながら頬を伝って、目尻や、コメカミへ流れる。  
さすがの彩女も嘔吐感の為に、生理的に涙を垂れ流す。  
さっきまで真っ赤だった顔は、今は酸欠で蒼白になっている。  
 
ちゅぶ、ちゅぶ、ぐちゅ、ぐちゅといった音と、彩女の嗚咽が混ざり合う中、鬼陰は一人、駆け上る。  
射精感が込み上げ、鬼陰はその時を感じた。  
「イクぞ!──彩女!──お前の──口に──初めて・・ぐっ!」  
一瞬、口の中で倍に膨れたように感じた。睾丸が引きあがり、尿道が白濁で溢れかえる。そして、陰茎が爆ぜた。  
どぶっ!びゅるぅーー!びゅくっー!びゅぅー!びゅるぅ!・・・・・  
なかなか、止まらない。陰茎はビクンッビクンッと跳ね、喉の奥のほうへと精液を送り込む。尿道を走る精液の  
感触が、更なる快感と射精感を煽る。  
彩女の眼は見開かれ、これは永遠に続くのか?自分はこのまま窒息するのか?と言ってる。  
やがて口内は精液だ満たされ、飲むしかないのか、と彩女が諦めたとき、鬼陰はさらに奥へと沈めた。  
最後の一滴を搾り出す為に。  
「ぐっ!ぶっ!─う゛ぇぇぇぇ─げぇぇぇぇ」  
だが、それで彩女も限界だった。精液だけではない。胃の中の物まで吐き出した。とっさに身を引く鬼陰。  
彩女は自分の顔に、精液と吐しゃ物を撒き散らす。辺りには酸味かかった臭いが充満する。  
「くっふはははは、800年も生きたが、お前ほどの女は居なかったぞ」  
鬼陰は彩女の頭を抱えると、汚物と精液にまみれた顔を舐めた。  
 
「頃合だろう、そろそろいくぜ」  
そいうと鬼陰は彩女の脚を抱え、いまだ硬度を保つ陰茎を彩女のアソコに擦りつける。  
もはや、意識が薄れている彩女だが、陰核が擦れる度にピクンッと身体は反応する。  
何度も何度も擦りつける。陰茎の先が秘部を上下になぞる。暫くそうしてから、思い出したかのように挿入をは  
じめた。  
亀頭が沈むと抵抗を感じた。幕だ。鬼陰は、くノ一の処女幕という極めて珍しいものを、長く楽しもうと、軽く  
突いてその圧迫感を味わう。  
「うん・・」  
と、気を持ち直した彩女と目を合わせると、一気に貫いた。鬼陰はまたも、笑みを浮かべている。  
 
彩女の耳元で、ぶつんっ!と何かが千切れる音がした。  
「がっぁ──」  
それは処女幕の破れる音だった。  
激痛が全身を駆け抜ける。歯を食いしばるしかなかった。  
鬼陰が腰を振る度に、痛みが襲う。これが破瓜の痛み。龍丸と分かち合うハズだった喜び。彩女はまた、一筋の  
涙を流す。  
 
彩女の膣は最高だった。焼けるように熱く、とても柔らかく張りもあるヒダが吸い付き、腰の動きに合わせて肉  
棒を扱き上げる。腰の動きを止めても、勝手に刺激を与えてくれる。  
鬼陰は負けまいと、陰核を親指で捏ねる。  
「あっ!?」  
と歓喜の声を上げると、ビクンッ!と身体が仰け反り、彩女はイッてしまった。完全に意識が飛んだ顔だ。  
「なっ!?くぅっ!!」  
鬼陰も道連れにされた。びゅるるるるぅぅぅーー!!と精液が尿道を駆ける。胎内へとぶちまけた。  
誤算だ。彩女だけをイかせようと思っていたのに。  
(何なんだ!?・・この──動きは?)  
それは今まで味わったことのない感覚。彩女がイった瞬間、膣全体が収縮し、とてつもない速さで複雑に蠢きだ  
したのだ。まだ動いている。最後の一滴まで絞り取ろうというのか。  
当の彩女本人は、余韻を漂いピクピクと痙攣している。  
その、本人の意思とは関係なく動き続ける膣により、鬼陰の肉棒は再び硬さを取り戻す。  
 
「う──く──んん」  
(くそ、こんなヤツに操を奪われた挙句、何度も、イかされちまって)  
度重なる責めにも馴れ、ようやく普段の自分を取り戻した彩女だったが、その身体には今も、鬼陰が覆い被さっ  
ていた。  
あれから、どれだけの時間が流れただろう。  
 
鬼陰は、最初の膣内射精から一度も勃起を抜く事なく、延々と彩女を犯していた。胎内で果ててもすぐに、硬度  
を取り戻す。  
すでに膣壁は腫れあがり、破瓜のものではない血が流れている。  
抜かずの連続射精で胎内は精液で溢れる。  
子宮は、限界以上の量の精液を流し込まれ、精液は膣に逆流したが、その膣でさえ陰茎に占拠されているのだ。  
行き場のない精液は、膣に陰茎が押し入ってくると、膣口と陰茎の隙間からぴゅるるぅぅぅと溢れ出し、彩女の  
尻を流れて床に白い池を作っている。  
その光景はまるで、ポンプで水を汲み出しているようだ。  
腰を沈めるとぴゅうぅぅぅ。また沈めると、ぴゅるぅぅぅぅぅと精液が放物線を描く。  
二人ともグチャグチャのぬるぬるで、精液はいい加減泡立ち、腰を引くと彩女の股と、鬼陰の腹の間に無数の白  
い糸を引いた。  
 
(まったく、力丸のヤツは何やってんだい。コイツの子を孕んだら、只じゃおかないよ)  
むせ返るような青臭さの中で、完全に平静を取り戻した彩女はそんな事を思い、天井を見つめている。  
 
鬼陰は23回目の射精を、やはり膣内に行う。彩女の子宮に圧迫感が伝わった。  
その数分後、鬼陰は再び腰を振りはじめた。  
 
ここは、からくりの巣くう城、尼飼城。力丸の姿はいまだ見えない。  
 
 
〜天誅参〜「終わらない死」〜鬼陰編〜  ─ 完 ─  
 

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