ぴぴぴっぴぴぴっぴぴぴっ  
薄暗い部屋をカーテンの隙間から差しこむ朝日。  
その光と室内に響くオリジナルデジタル音に反応して、タオルケットを  
引っかけ、ショートパンツにタンクトップといった実にあられもない格好で  
丸くなってる若者がぞんざいに寝返りを打つ。  
肌の白さや体つきから女性とわかるが、その胸部は少々、心許ない。  
「う…う〜ん、何よ…朝から、うるさいんよ……まだ眠い――――――」  
デジタル音にぱちくりと開あった眼。途端にガバッと跳ね上がる上半身。  
ほとんど反射的に猫型めざまし時計を掴むと、そのデジタル文字に眼をこらした。  
「ああ…あああッ!やばい、やばい、めっちゃやばい!」  
寝癖で髪がはねまくっている頭のまま、洗面所にダッシュする若い女性。  
季節は蝉の鳴き声と風鈴の繊細な音が初夏の終わりを告げ、暑い夏へと移りつつあった。  
 
「次は貴志駅〜貴志駅〜終点でございます」  
夕焼けに染まる車内に響くアナウンス。  
これが何回目の車内アナウンスやろうか、私は『はぁ…』とため息をついた。  
そりゃそうだ、朝から寝癖でひっちゃかめっちゃかぁ髪を気合いでセットして  
焦げかけた食パンに貴志駅の売店で無料配布された『たまジャム』を塗りつけ、それを囓りながら着替えて、出社。  
23歳のお腹は、お昼を回った辺りから引きリなしに悲鳴をあげ続けてるちゅうわけよ。  
「あうう…お腹が空いた…」  
今日の運転はこれで終了だ、と運転席から降車して、次の運転士に引き継ぐ。  
「おや、みーこちゃん、今日もごくろうはんやねぇ」  
「おばちゃんも暑い中ごくろうさま」  
駅の売店のおばちゃんに声を掛けられ、挨拶を交わす。今の時間帯だと人はまばらだ。  
仮駅長室の前を通ると、たま駅長が『にゃあ』と声を上げた。  
「たま駅長、今日もごくろうさんでした」  
と敬礼して見せる。誰が仕込んだのか、敬礼をするとたま駅長は顔に前足をかけ、にゃーと鳴く。  
私の名前は神前みーこ。和歌山電鐵株式会社の運転士なんよ。  
貴志川線で主に「いちご電車」や「おもちゃ電車」「たま電車」の運転をしている。  
この季節、貴志川線はけっこうな賑わいを見せるんよ。  
夏休みを利用して日本各地から小さながきゃ達がこの貴志川線に観光をかねて来客するちゅうわけ。  
目的はもちろん、三毛猫の『たま駅長』。  
 
「ラーメン残ってるかな……」  
朝からパン一枚で過ごしたウチは、乗務員室に入り、ストックしてあるインスタント麺の箱を見た。  
夜食用として、何箱か買い置きしてあるが、その消費は凄まじく、すぐ空になる。  
私の場合、いつもはお弁当を持ってきてるんやけど、昨日は夜更かしして作っていない。  
(深夜アニメの新番組が始まる時に限ってハードを修理にだしてるなんて……)  
がさごそいくつかの箱を探ってると、底の方に一つあった。  
 
「よかった、最後の一個。しかもメン達人や!!」  
今日の晩ご飯がインスタント麺というのも寂しいが、お給金前だ。  
家に帰っても御飯と実家から送ってもらった漬け物や惣菜しかないし…悲しいけど、これが現実なんよね。  
給湯室のポットからお湯を注ぎ、蓋をして待つこと三分。  
「いただきまーす」  
はぐはぐと熱々のインスタント麺を食べる。ラジオをつけると夕方のニュースなんかが流れている。  
「もぐもぐ…メン達もけっこう美味しい……私が本当のラーメンを教えてやるぜ…なーんて…ずるずる」  
と一人で美味しんぼしながら食べていると  
「いやぁ〜、今日も暑かった〜。お、みーこ、今日はもう上がりなんか?上手そうだな、一口くれ」  
この男性、名前は野上 啓一(のがみ けいいち)といい、同期生の運転士だ。  
「いやや。暑苦しいんよ、離れてくれん?」  
ちなみに私の彼氏でもある。もちろん乗務員や駅関係者には内緒なんやけど。  
「固いこというなって、二人っきりやし、俺も上がりなんや。ラーメンのこっとる?」  
「あいにく私ので最後でーす。残念でした♪」  
ラーメンだけではまだ足りないので冷蔵庫を開けた。  
これも乗務員用の冷蔵庫でアイスやらヨーグルト、お菓子なんかが入っている。  
しかし、それは個人で購入したもの。名前を書いておかないと誰かに食べられてしまうので要用心なんよ。  
「あれ…?確かソリジョイがあったハズやけど…何でないの?」  
「あ、あれやったら俺が食ったで」  
私の耳が聞き捨てならない言葉を拾った。  
「『冷蔵庫にあったソリジョイ』やって?それ私のヤツなんよ!」  
「え、でも名前、書いてへんかったし」  
「ううううっ、もういいですよ。私の晩ご飯は絶対、恵んであげませんから」  
「ええ…恵んでよ〜今月は金欠なんや。家帰っても生野菜しかないんやで?」  
「はぁ……わかったから、どうせ私の家に来るんでしょ?お米くらいはあるから、それで我慢して」  
 
 
私服に着替えて、薄暗くなった夜道を啓一と一緒に歩いていく。  
駅を出ると商店や住宅が建ち並ぶ町に出るんよ。  
貴志川線が廃線の危機に直面したときに存続を願って、この町の人ら、みんなで『廃線反対』を訴えてくれた。  
そのおかげで私は運転士をやっていけるのである。感謝せずにはいられない。  
駅長さんと『たま』の功績も大きい、今では『貴志駅のたま駅長』とその名を全国に知らしめ、  
大勢の観光客を町に呼び込んでくれるんよ。たまグッズの売り上げも資金で町が潤い、町おこしに貢献した。  
私は後ろ振り返って、つい先日、改装されて『たまステーション』となった駅舎を見てじーんとした。  
「どうした、みーこ?」  
「ん……私達が運転士になった時、貴志駅がこがい有名になるなんて思ってなかったんよ。  
町の人やたまのおかげやなって思うと…何だか嬉しくて」  
「そうやな。屋根なんて檜皮葺やで、猫の顔しとるし、目んトコはステンドグラスよ。  
前なんて雨漏りする屋根にヒビが入った年代モンのガラスやったからな。町の人らに感謝せんとな」  
「うん」  
 
「そう言えば久しぶりだね、啓一がウチに来るの」  
「おー…前にみーこのトコ来たのはいつやったかな…」  
「じゃ、上がっ――――――ちょっと待ってて」  
「え、何でや?はよ入れてくれ」  
「いいから!待ってて!外で!」  
「はい……」  
アパートのドアを開ける前に思い出してよかった。  
今朝あわてて起きた為、部屋の中はめちゃくちゃなのだ。  
とりあえず啓一を外で待たせ、脱ぎ散らかした寝巻きや下着をあわてて洗濯機の中に放り込む。  
あとはテーブルの上を片づけて、蹴飛ばした雑誌を積み直し、コードを引っかけてひっくり返ったゲーム機を  
テレビの下に直して、部屋の隅っこに吹っ飛ばしたクッションを戻して……え、えーと…ベッドメイクして、できあがり。  
「はぁ…はぁ…お、お待たせ、上がってええよ」  
「あ、ああ…お邪魔しまーす。久しぶりに来たな、みーこの部屋」  
「御飯は今炊いて上げるから、冷蔵庫にある惣菜の中で食べたいのがあったら  
出していいわ。あ、麦茶、私の分も入れておいて」  
「りょーかい♪」  
 
「美味い、美味いよ、銀シャリがこんな美味いなんて……ああ、幸せや」  
ふくほく顔で御飯に漬け物やらあり合わせの惣菜を掻き込んでいく啓一。  
「普段から節約しとかんからよ。どうせ毎食インスタントとレトルトなんでしょ?」  
「はぐはぐ…炊事はちょっとなぁ…もぐもぐ」  
「洗濯、掃除もや。啓一の部屋はいっつも汚い」  
そうだ、つき合って2年になるが、去年のクリスマス・イヴに啓一の部屋にいった時は酷かった。  
ひとりやもめに蛆が湧き…とはよくいったもんよ。  
綺麗なのはクリーニングされた制服と帽子、書類や時刻表をいれる鞄に靴だけ。  
それ以外は古びた雑誌は山積み、下着は脱ぎ散らかし、電車の模型は転がってるし、漢(おとこ)の部屋って感じだ。  
おかげで季節外れの大掃除に丸一日かかり、せっかくのごちそうが朝食になってしまった。  
レゼントの時計は嬉しかったケド……朝からフライドチキンて…悲しすぎる。  
「おっしゃる通りです。みーこ様、というワケで御飯おかわり」  
「はいはい、自分でついで下さーい」  
麦茶を飲み干し、持って帰ってきたバッグから、夏服の制服やら帽子、ズボンを取りだした。  
車内は涼しくても、車外に出ると汗だくになる為、定期的に持ち帰り、クリーニングに出しているのだ。  
「お、神前運転士の制服か〜」  
「そうよ。クリーニングにださんと汗くさくんるし、運転士は清潔じゃないとお客さんの眼があるんよ」  
「……………」  
啓一が御飯を食べる手を止めた。あの眼は何か、思いついたに違いない。  
「な、何よ…やらしい眼で見ないでくれる?」  
「み、みーこ……ちょっとええ事思いついたんやけど――――――」  
 
「そやからってなんで制服着て、ゲームしなきゃならんのよ!?」  
「ええやん、ええやん。ゲーム言うても電車でGOやし…いつもの感じでええやろ」  
くうう…な、なんで夏服の制服着て、帽子に白手までしてゲームせなあかんのよ〜!  
「お、カーブでトンネル入るぞ。減速せなあかんやろ、警笛、警笛〜♪」  
「う、うるさいな〜わかってるわ!」  
そうは言うものの私はこのゲームのシビアなトコとアニアックなトコが気に入っている。  
コツは掴んでいるがそれでもゲーム。よく失敗する。  
あ、あかん、ちょっとスピードが速い。タイムが…減速して――――――  
「ああああ〜ん、ブレーキ効き過ぎや♪」  
啓一に背後からガバっと抱きつかれた。  
「ひゃああっ!な、何するんよ!?げっ!」  
踏切に入っていた車にそのまま電車が激突する。凄まじく減点され、  
タイムが見る見るうちに減っていく、終(しま)いめには速度を上げすぎて何十mのオーバーラン。  
「はい、駅でオーバーランやね〜お客さんがみーんな怒ってしもた。みーこの負け♪」  
「啓一のアホッ!いきなり何するんよ!」  
―――チュッ―――  
「怒った顔も可愛いでみーこ」  
ムッとして怒る私のほっぺたに不意打ちのキス。  
「なっ…あ…何を…」  
「いや〜みーこが可愛えなぁって思ってな……かまわへん?今、ここで…」  
「そ、そんな……ん、いや…いや…はっ」  
啓一の手が私のアソコをズボンの上からクッと触った。  
「運転士の制服着たみーことヤるなんて……あんまできんし……クセになりそうや」  
「へ、変態の言う台詞やわ、この変態!」  
「みーこ……キスしてもらえる?」  
キリッとした啓一の顔。ああ、運転士の時の顔や……私はこれに弱い。  
「……そ、そう改まって言われると…は、恥ずかしいやけど……ん」  
私は目を閉じて、唇を差し出した。1秒…2秒…3秒…いつまでたっても啓一の  
唇と重ならない。おかしいな…と思い眼を開けてみると、そこにはきょとんとした啓一が  
さっきのままでこちらを見ている。  
「何してるん?」  
「それはコッチの台詞よ。キスしてって言うから…その――」  
私が恥ずかしそうにモジモジしていると啓一は『ああ』と言って何かに気付いたようだった。  
「あ、悪い。キスはキスでもコッチにキスしてくれん?」  
「……はぁ…変態」  
啓一が指す先には既にパンパンに膨れ、ズボンを押し上げているアレだった。  
 
「ん…ちゅ…あ…」  
「はぁ…う……久々や…みーこの口でシテもらえるんは」  
ベッドに腰掛け、その足元に踞る私は啓一のアレを口に含み、舌で鈴口を突いていた。  
は、白手で扱くなんて…最悪だ。  
「おお…ソレ…ん、効く…白手で…さすってくれる刺激が…あ、ああ、明後日の運転、それで―――おうっ!」  
私はむかついたので啓一のアレを強く握ってやった。  
「できるわけないやんか、アホ!」  
手で扱きながら、私は口を尖らせた。  
「そやけど……制服でフェラなんて小巻 小夜(こまき さよ)みたいやな」  
「だ、誰よ…ん…それ?」  
「え、知らんの?今、AV業界の制服系でめっちゃ有名な女優なんよ?」  
調子にのったアホな啓一は口を滑らせた。言った瞬間、しまったとそのまま固まってしまうが、  
既に時遅し。  
「お前、舐めてるだろ?」  
私の顔はきっと般若のように歪んでいただろう。ガリと歯を立てて、噛みつくように言ってやった。  
「あぐっ!?痛たたたたたたた。俺にはそっちの趣向はないんよ、許してくれ!!」  
「ふんっ……だ」  
本当に痛がっているので、気を取り直して口を窄めて、アレを舐めるのを再開させる。  
さっきよりも太く熱くなっている  
啓一のアレは大きくなると私の口にはおさまりきらない。  
袋を白手で揉みほぐしながら、裏筋に舌を這わせた時、頭をくっと掴まれた。  
「1回抜いとかんと…溜まっとうからな…口でええ?」  
「飲まへんよ」  
「んじゃ、ぶっかけで」  
「ふっ、ふざけるな、いややわ」  
「お願い、みーこ様」  
啓一がく〜んく〜んとすり寄ってくるような犬の体勢で迫ってくる。  
私はこれに弱い。アレを飲むなんてあまり好きではないが惚れたよしみなのだろうか  
しばしば承諾してしまうことがあった。  
「わかったよ、飲めばええんでしょ!飲めば!」  
私は諦めた顔で爆発寸前のソレを手で扱きながら、唇を覆い被せた。  
帽子に掛からないように、あらかじめ取っておく。  
「ご褒美は俺の家にある生野菜7日間分とたまのぬいぐるみで――――――」  
「ひ、ひらひゃいよ!」  
「くっ―――で、出る。受け止め――うっ」  
啓一が私の頭を抱え、股間に押しつけたと同時に口の中に特濃の白濁液が  
射精された。相当溜まってたらしく、液と言うよりは糊みたいな塊がとんでもない量で口の中に吐き出された。  
飲みにくいったらありゃしない。やっとのおもいで喉に絡みつくソレを私は飲み下していく。  
「はーはー…う、ううっ…ん」  
が、私が眼を閉じて、必死で飲み込んでいる姿に興奮しているみたいで、まだ吐き出し続けている。  
精液特有の臭いと苦みが口の中に広がって舌が痺れてくる。ああ…最悪や。  
「はぁ…はぁ……ああ、最高や…みーこ。今度はお尻を出して」  
「ゲホゲホ…ォオエッ…これじゃ身が保たんよ…ホンマ」  
 
「ん…はぁ…け……啓一、こ、これでええの?」  
今の私はとんでもなく恥ずかしい格好をしている。  
汗で濡れたウールシャツを来たまま、胸をはだけさせて、ズボンは脱いでいる。  
そ、そやのに…運転士の帽子とショーツとニーソックスなんて……な、何やのコレ?  
「さすがは俺のみーこ様!みーこは肌白いし、胸もええけど尻はパン生地のように柔らかいからな」  
後ろから既に反り返りガチガチになっているアレを私のお尻の谷間に擦りつけながら、啓一は私に言った。  
「う、うるさいな、胸なくて悪かったな!しかもニーソックスなんて…」  
ヤケに私の太腿に食い込むニーソックス。これはワザと小さいサイズを選んでいるに違いない。  
「胸ないなんて言うてへんのに……おれは胸なんてなくてもみーこのことめっちゃ好きやもーん♪」  
といって啓一は背後からギュッと抱き締める。  
「く、苦しいって、そ、それに…啓一…ゴム付け…私―――」  
「妊娠したら責任とるで?俺の赤ちゃん生んでくれるんやったら百回くらいしよ。俺の嫁になれってくれ」  
「そ、そういう問題ちゃうやろ!」  
これって、ある意味プロポーズなんだろうか?ああ、啓一にロマンとムードって言葉は無縁なんやわ。  
ついでゴムも!その啓一両手が一気に私のショーツをずり降ろした。  
「あっ、い、いや!」  
私が抗議の声を上げる前に押さえつけられていた尻肉がぷるんっと弾みを付け、あらわになり、  
間髪おかず啓一の手が下から上へ尻肉を持ち上げるように揉みしだき、鷲掴んだ。  
「ひゃん!?」  
むにゅっとお尻に食い込む指の感触に私は思わず声を出し、飛び上がってしまう。  
「そう………ゴムつけて欲しいん?」  
啓一が私の背中にぴたっと密着して、さらにお尻をむにゅむにゅと揉みながら耳元で囁いてくる。  
「あ……つ、付けてよ。…ん…私はまだ運転士したいんよ」  
「ん〜ここはそう言ってないみたいやけど?二人で駅長に結婚報告したろーぜ、『僕達、結婚します』って」  
そう言って手を私のアソコに回し、濡れている割れ目を指でなぞった。  
「い、いやよ!ひゃ…あッ…あ、あかん。そ、そこは反則―――」  
実を言うと私もかなり欲求は溜まっていた。  
何ヶ月もセックスしてないし、夜は疲れて自分でもほとんど自慰をする事はない。  
運転席越しにイチャついている大学生とかみていると悶々としてくる時もある。セックス嫌いな人はええかもしれんけど  
あいにくと私はそういった都合のいい身体にできてへんのよ。  
「ん、じゃあ『私のマンコに啓一の2ヶ月分の精液をちょうだい。チンポ、ハメまくって』  
と言ってくれたら付けたろ。言わんかったら、そのまま突っ込んで、中出し。」  
「……………」  
「そんな鬼のような顔せんといてよ。問題ないやん、前ヤッた時は  
もっとスゴイ事ことを言ってたやん。『啓一のイチゴミルクおいしい』とか  
『ああ!すごいっ、すごい!運転士さんのDD13形、最高なんよ!』って」  
「あ、あれは酔わせまくった上にお前が言わせたんやろーが!」  
がお!とライオンのように私は吼えたが  
「悪かった。じゃあ、ナマの中出しコースで…」  
「ちょっと待て!意味わからんわ!何が悪くて中出しなよ!?ああ、もう―――わかった、わかったから!」  
「ホント?」  
「お、おっぱい揉みながら言わないで」  
「気持ちええ?一回りくらい成長したんちゃう?」  
「知らない。測らんし……ん、…だ、だから触らな…」  
後ろからむにゅむにゅと揉みほぐされる私のおっぱい、少し小さいのは悩みの種だ。  
思春期真っ盛りの学生さんの「えっ!?」と驚きの視線が私の胸に注がれるのはかなり恥ずかしいし、  
一部のマニアな人にオカズにされてるかと思うと何とも複雑な気持ちになる。  
 
「今度はその胸にぶっかけ―――」  
「いやや、ぜーったい、あかん」  
「つれないなぁ…じゃあ、みーこ…言って」  
「……ん、一回しか言わんよ!!」  
啓一の甘い声がうなじにかかると私はビクッと背を震わせた。  
いつもこのまま流される私は胸中で溜息をついた。  
「わ…私の…ア、アソコ…に…け、啓一…の…2ヶ月分…の…せ…精…し…ち、ちょう…だい……」  
「え、どこに?」  
みーこのお尻?っと、とぼける啓一に私は涙目になりながら言った。  
「ううう〜…わ、私の…マ…マンコ…に」  
「はい続き、続き。チンポ、ハメまくって〜」  
「チンポ……ハ…ハメ…まく…って」  
は、恥ずかしすぎて死にそうや。  
「よく言えました。わー素晴らしいみーこ様!!愛してる。ホンマ、愛しとるでえええ!  
今、ハメまくったるからな。俺のと連結させたる」  
「ちょ…ちょっとゴム!約束がちがっ!しかも連結なんて――――――ん、くううううっ」  
啓一のアレが私の中にぐにゅっと挿入された。ああ…み、認めたくないけどき、気持ち………ぇぇ。  
眉をひそめて、甘い声が漏れないようにするが、そんな顔に興奮したのか啓一が言う。  
「ちゃんと計算しとったで。今日は安全日」  
「な、なッ!?どうしてソレ!」  
確かに今日は安全日になっているが、それは私の手帳にしか印を付けてないハズだ。  
何故、コイツは知っているんだ?  
「あ、俺、時刻表とか暗記するん得意なんよ。そやからみーこの生理周期暗記してるんや。  
計算ずれてへんと思うけど……ズレっとたら責任取るから大丈夫」  
といいつつ、ガンガンと激しく突っ込まれる私には反論する余裕はない。  
コイツはホンマにアホや。  
「大丈夫なワケないわ!!や、やだっ!やめっ…ああっ…こ、これ…くううう」  
久しぶりの異物感に私の意志とは逆に身体が歓喜しているみたいだ。お腹が熱く、  
アソコはもう洪水のように濡れそぼっている。頬をベッドの上にすりつけながら私は喘いだ。  
「あっあっ…は、はげし…け…けい、いちふっ…あ…」  
「く…絡みついて痛いくらいだ…それに…まだキツ…ニ、ニーソの生地が擦れて…  
みーこのみーこの尻、めっちゃ柔らかい…」  
啓一が私の背中に密着して、腰を上からパンッパンッパンッとお尻に叩きつける。  
膣壁が熱いアレで擦られる快感は何物にも代え難く、抗えない。  
ベッドに押しつけられた乳首が擦れて、ピクン、ピクンと快感を感じる。  
「むーこ…こ、今度は上に…」  
と今度は私を両肩を掴み、体勢を変えた上気した啓一の顔が見える。  
正常位だ。啓一が突く度に反動で小さな胸がぷるっと踊った。  
「みーこ、みーこ…ん、は…気持ちええ?気持ちええ?」  
両手でちっちゃいおっぱいを揉みくちゃにされながら私は呂律の回らない口で答える。  
「う…う…はぁ……ええ、ええよ…け、けいいち…啓一の…」  
「すまん、もうイキそうや…あ、ああ…くう…」  
「えッ!?や、やだっ、膣内は…あかん、あかん、あかん!!」  
いやいやと首を振るが、逆にそれで啓一の興奮が最高潮に達したのか  
私の上にのしかかり、スパートを掛けてきた。  
 
「で、出るで、出るで…みーこの中に出るで!」  
啓一が私のお尻にがっしりと指を食い込ませ、最奥にアレを叩きつけたのと同時に短い悲鳴を上げた。  
「く…ふ…うッ!」  
啓一の短い呻きと共にアレの先端が膨れたように感じた。続いてその先端から  
どびゅるっと熱い糊のような体液が体内に凄まじい勢いで射精されたらしく、  
私の下腹部に熱いモノが広がる感覚をヤケにはっきりと感じた。  
「んんうう…で、出とる…私の中に…啓一のが…出とるよ……」  
啓一が「う…うう…」と短い痙攣を繰り返し、ようやく出尽くしたのか脱力し、私に抱きついてきた。  
啓一が私の髪に鼻を埋め、優しく頭を撫でた。  
「みーこ…可愛かったで……みーこの髪、ええ匂いや」  
「……アホ…ホンマにできたら責任とってよ……」  
「ああ、約束や…絶対に、嫁にしたる」  
「………うん」  
この言葉に偽りはないだろう。それだけは確信できる。  
私はそのまま抱き合って、互いの体温を確かめ合いながら余韻に耽った。  
 
 
「ずるずる……ん〜美味いなぁ、サッポロ一番味噌ラーメン。でもみーこ、何でカップちゃうの?」  
その後、なんだかんだでお腹が減った私達は二人揃ってラーメンを食べていた。しかも袋のヤツ。具は何もない。  
「うるさいなぁ…袋のヤツが一番安いんよ。啓一が冷蔵庫にあった惣菜、全部食べるんが悪いんよ」  
そういう私はシャツにブラを付け、ショーツを掃いただけの半裸の状態。  
啓一も下着にシャツだけの実に涼しげな格好だ。  
「そやかて朝からソリジョイしか食ってないし、もぐもぐ」  
「はぐはぐ…しかも明日の朝ご飯まで食べて!明後日、実家から送ってもらうまでお米ないんよ!?  
どうしてくれるんよ!?」  
ウチに置いてある食材はもうほとんどない。給料日まで食パンにたまジャムが最低でも2日は続く。  
ソリジョイやヨーグルトを兼用しても貧しい食生活は御免や。  
「あははは、そいつは悪い、悪い、食った後、コンビニ行こ♪貯金、少しおろして奢るから」  
笑うな!!と言いたいが、啓一の笑顔を見ていると『む……ぐ…』と口をつぐんでしまう。  
「ゴムも買ってこなあかんし」  
一言多い、啓一の台詞に私は思わず口に出してしまった。  
「このアホ!」  
 
鉄道むすめSS『お願い、みーこ様』  
 
END  
 

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