心臓がひっきりなしに動いている。  
病気ではない。  
びっくりしていた。  
ルークがいきなり後ろから抱きついてきた。  
「ル、ルーク!」  
いきなりのことに頭の処理が追いつかない。  
「リサ……」  
ルークの手が作業服を脱がそうと動く。  
その手から逃れ、ルークの顔を見る。  
「ルーク、い、いきなりなんですか!」  
全く訳がわからない。ルークがなぜ抱きついてきたのか。服を脱がそうとするのか。  
「リサ、もう我慢できない」  
「何がですか?」  
動揺に声が上ずる。  
「リサ、分かるだろ」  
ルークはそう言って、再び、私に近づいてくる。  
ルークの手が私の作業服に触れる。  
「それは、私が……私が……リーザに  
似ているからですか?」  
心が締めつけられる。しばしの沈黙。  
ルークは、手を下ろした。そして、私の目をじっと見た。  
「リサだからだ」  
ルークはハッキリした声で言った。  
心の締め付けはもうとけていた。  
「リサ……」  
ルークは私の顔に近づき、そっとくち……。  
 
 
「……」  
朝。  
窓からは朝日がさんさんて降り注いでいる。  
私はベッドの上で目を覚ました。  
「な、なんて夢を……」  
先ほどまで見ていた夢をを思い出し、顔を真っ赤にする。  
「ルーク……」  
「あっ、朝ご飯つくらないと……」  
今日もがんばらないと。  
 

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