「ルーク、具合はどうですか」
「………」
「…もう寝ちゃってましたか」
今日ルークはセシリーさんと外に出かけたのですが、夕方ごろに、ルークは真っ赤な顔をして、セシリーさんに支えられながら帰ってきました。
どうやら高熱が出てしまったみたいです。
セシリーさんも心配していましたが、仕事があるそうで先程帰ってしまいました。
「タオルだけ替えますね…、つめたいですよ…?」
額のタオルをかえると、ルークは少しピクッとしましたが、またすぐ眠ってしまいました。
ルークが熱を出すなんて珍しいです…。早く良くなるといいのですが…。
「よしっ。ではルーク、おやすみなさい」
もう既に熟睡しているルークにそう言って。
わたしが立ち上がった時でした。
「…待っ…、」
「へっ!?」
「…う…っ…」
「どっどうかしましたかルーク?どこか…ひゃっ!?」
わたしはベッドの上にぼふっと顔が埋まってしまい、慌てて飛び起きました。
すると、目の前にルークの顔があって。
気がつけばわたしの手首をルークが掴んでいて。
「ルーク…?」
ルークは少し息が荒くて、顔が熱そうで。
「…セシリー、」
「!」
ルークは高熱のせいでわたしをセシリーさんと勘違いしていたのでした。
「…っ、ゴホッ…」
「ルーク!」
「ゴホッ…っは…はぁ…」
なんだか苦しそうなルークを見ていたら、わたし…
「わたしに移していいですから、」
自分でもびっくりするくらいに大胆に、ルークに口付けたのでした。