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「あ、穴井っち!いいの飲んでんじゃん!ちょっと飲ませてよ!」  
嫌な声。僕はこの声が嫌い−いや、苦手だ。  
「紺野さん……」  
眉間に皺を寄せてしまうのがわかる。筋肉が強ばって身構えてしま  
うのがわかる。キャンキャンうるさい同級生は僕の手の中から殆ど  
中身を飲んでない缶ジュースをスルリと奪ってしまった。  
「紺野さん、返せよ」  
「いーじゃん、ちょっと位」  
彼女の頭の中の道徳観念はどうなってるのか一度じっくり見てみた  
い気もしたけど、馬鹿馬鹿しいそんな考えは一瞬でどこかに行って  
しまった。  
「あ……」  
唖然とする僕の目の前でこくこくとうまそうに缶の中身を飲む。  
「返せよ!」  
僕はカッときて、彼女の手から乱暴に缶を奪おうとした。  
「あ、ちょッ……!」  
つるりと彼女の手から缶が落ちる。僕の方へ落ちてきた缶は、その  
中身を僕の股間にぶちまけてから床に落ちた。カーン、カラカラカ  
ラカラ……という乾いた音が僕の耳の中にやけに大きく聞こえた気  
がした。  
「…………ぷ」  
空気が漏れるような音。いや、声?  
「……っぷぷぷぷぷ……きゃははははははは!」  
けたたましい声が、爆発するように昼休みの廊下に響き渡った。  
「穴井っち、お漏らししたみたいー!きゃはははははは!」  
最初は何を言われてるのか理解できなかった。けど、股間に広がっ  
ていく冷たい感触がだんだんと僕の意識を、思考を覚醒させていく。  
「そ、それじゃあね……あははははは!早く、着替えた方が、きゃ  
はははは!いいと思うよ……あははははは!あーおかしい」  
莫迦みたいに腹を抱えながら廊下を反対側へと去っていった。  
「おい穴井、漏らしたって本当かよ!?」  
「うわ、きったねー!」  
「中三にもなって……マジかよ」  
僕の周囲に集まってきた野次馬の声が別世界の事みたいに遠く聞こ  
える。僕は、立ち尽くすしかなかった。  
 
居たたまれなくなった僕は、結局午後の授業を早退した。  
家に帰ってから、ベッドの上でずっと泣いた。  
僕は悪くない。なのにどうしてこんな目に……!  
紺野遊季!あいつが関わるといつもこうだ!  
とっちめてやる!復讐してやる!  
「タカー、学校の先生がお見えですよー!」  
僕は返事をしなかった。  
「穴井君、僕だ、辻村だ」  
辻村先生……?担任でもないのにどうして?  
そんな疑問もよそに、辻村先生は僕の部屋に入ってきた。肩からは  
大きなスポルディングのバッグを下げている。  
「うわ、凄いな」  
僕の顔を見るなり先生は大げさに言った。そんなに酷い顔なのか?  
「紺野には、きつく注意してやった。君には何も落ち度は無い」  
「けど、あんな皆の前で……!」  
その時の事が思い出されて、僕はまた涙した。  
「……そうだな。お前の気持ちはよく分かる。屈辱だよな、皆の前  
であんなにされたら」  
黙って頷く。  
「そうしたら、お前が、お前の気の済むようにすればいい。今野に  
も恥ずかしい思いをさせればいいんだ」  
僕は辻村先生の口から出てきたおよそ教師らしからぬ言葉を疑った。  
「このバッグの中には穴井の力になる道具が入ってる。これを使っ  
て、好きなように紺野を懲らしめてやればいい」  
辻村先生の言葉は、海綿に染み込む水のように僕の心に染み入って  
くる。悪魔的な提案だと分かっているが、僕はその誘惑を払いのけ  
る事ができなかった。  
「必要なかったら返してくれればいい。困った事があれば何でも相  
談に乗るよ」  
辻村先生はそれじゃあと言って部屋から出て行った。  
バッグの中身を改めた僕は、その異常さに眩暈がしたが、そのくら  
くらする感覚を払拭して道具の一つを手にした。  
僕は、悪魔と契約した。  
 
 
カチリ。  
スイッチが入る。  
「紺野さん」  
「あ、ん?穴井っち、どうしたの?」  
「ちょっと……話があるんだけど、いいかな?」  
「ん〜、いいけど。何?」  
「大事な話なんだ。少し時間がかかるんだけど、もし急いでるんな  
ら後でもいいんだけど……」  
鼓動が早くなっていくのがわかる。口の中がカラカラになっている。  
「……あ、一昨日の事だったらゴメンね」  
一瞬僕の中の黒い塊が萎縮した気がした。けど次の瞬間には、  
(どうしてその言葉をあの時すぐに言わなかったんだよ!?)  
というもう一人の僕によってその黒い塊は一気に膨れ上がった。  
「あ、ううん違うんだ。一昨日の事は大丈夫。もっと……その、違  
う話なんだけど……」  
僕の良心を追いやって、悪魔的な僕が偽りの言葉を並べていく。  
「できれば二人っきりで話をしたいんだけど」  
胸の動悸を違う感情に置き換えながら僕は絞り出すように告げた。  
今の僕の顔は秋の山のように赤らんでいるだろう。緊張で心臓がバ  
クバクいってるのが聞こえる。アドリブにしては合格点だと思う。  
紺野さんは驚いたような表情を一瞬見せた後、  
「うん……いいけど……」  
唖然としたような、驚いたような表情で答えた。  
当たり前だ。今キミの目の前にいるのは『穴井孝明』じゃないんだから。  
 
僕たちは放課後の人気の無い社会科資料室に向かい合っていた。こ  
こはフロアのはずれにあって放課後にここの前を通る生徒はまず居  
ない。  
「暑いね。窓開けるよ」  
窓を開け放つと爽やかな初夏の風が密室に篭った熱気を吹き飛ばし  
てくれた。  
「で、話っていうのは?」  
ちょっと声が震えてるのがわかる。  
「紺野さん、芸能界に興味があるんだって聞いた事あるから」  
僕の口からそんな単語が出てきた事がよほど意外だったみたいな表  
情。  
「実は僕、プロダクションに知り合いがいて、もし紺野さんがよかっ  
たら担当の人に会ってもらってもいいかな、って……」  
「え、え?」  
「行きたいんでしょ?芸能界」  
『僕』から出された提案がよっぽどらしくなかったのか紺野さんは  
言葉を詰まらせてただぱくぱくと口を動かしていた。  
「う、うん!」  
紺野さんは僕の手を取ってブンブンと大げさに上下に振った。彼女  
なりの友好と感謝の表れだろうか。いちいち大げさだ。  
「ありがとう穴井っち!すごーい、見かけによらずにそんなスゴい  
知り合いが居るなんてさぁ」  
無邪気に喜ぶ少女に僕は憐れみさえ感じていた。  
「それでさ、ちょっと紺野さんの『適性』を見せてもらいたいんだ  
けど……」  
「え、うんいいけど」  
「それじゃあ……」  
紺野さんから数歩下がって、僕は呼吸を整えた。  
 
「遊季、会いたかった」  
「え?」  
奇妙な違和感と既視感で言葉を詰まらせる紺野さん。そう、君は  
『僕』をよく知ってる。  
「言い訳はしない。けど、もしも君が、僕を許してくれるなら……  
僕の残された時間を君だけの為に捧げたい」  
「シンくん……」  
二日前に放送されたドラマヒロインのセリフを呟く紺野さん。  
僕と紺野さんは、二日前に放送された連続ドラマのクライマックス  
のやり取りを再現していた。僕はその『シンくん』のセリフを全て  
空で言える。表情だって再現できる。  
「遊季……」  
「シンくん……」  
抱き合うフリをしながら僕たちはキスする真似事をする。  
ドラマではここでフェードした。けど、僕はそのまま抱きしめる密  
度を高めて、紺野さんの唇にそっと触れた。  
「ん……」  
これまでのやり取りで紺野さんは完全に役に没頭していた。僕にこ  
うしてキスされた事さえまだ夢の続きだと思っているに違いない。  
その証拠に突然のキスさえ抵抗しない。  
僕は彼女の口の中に舌を挿し入れて、口腔を舐め回して、柔らかい  
舌に僕の舌を絡めた。  
「んふぅ……」  
普段の素振からは想像もできない鼻に掛かった甘い声を出す紺野さん。  
強く抱きしめながらも、僕は彼女の身体を制服の上から優しく撫で  
回した。予想していなかった感触にびくりと身体を強ばらせる。  
「怖い?」  
唇を離して僕は囁くように尋ねる。  
「え……」  
恍惚とした眼差しで僕を見つめ返す。  
「う、ううん……」  
「いいの?」  
少し沈黙の間を置いて、  
「うん。……いいよ」  
微笑む仮面の下でニタリと笑い、僕は愛撫を再開した。  
 
ソフトボールで活躍している割に華奢な身体だった。僕の胸に当た  
る胸や、ショーツの下のむっちりしたお尻は今まで相手してきた女  
の子の中でも特上のランクに入れていい。  
身体を完全に密着させるように抱き合いながらキスをする。お互い  
に貪るようにくちゅくちゅと舌を絡めあう。キスしながらスカート  
の下の汗ばんだ太腿を執拗に丹念に愛撫する。外側から内側へ、時  
に大胆に時に触れるか触れないかの距離で繊細に。触れる度にぴく  
んと強ばる感触が初々しかった。  
「可愛いよ……遊季……」  
囁きかけながら耳たぶを唇で甘噛みして、うなじにそのままキスす  
る。  
「ん……」  
彼女に悟られないように素早くシャツのボタンを外してブラに包ま  
れた柔らかい胸を露出させる。淡いパステルブルーの可愛らしいブ  
ラは見せブラだろうか。けど関係ない、僕に脱がされるんだから。  
「かわいいブラだね。すごく可愛いよ。似合ってる」  
汗ばんだ胸の谷間を舌で上下に嘗め回す。そして不意を衝いて口で  
起用にフロントホックを外した。ふわりと前がはだけられる。  
綺麗な突起だった。興奮で濃い薔薇色に色付いた乳首がぷっくりと  
隆起してる。  
「は、恥ずかしい……」  
赤面して顔をそむける。へぇ、意外に女の子らしい所もあるんだ。  
「恥ずかしくなんかないよ、綺麗だよ。ため息が出るくらい」  
遊んでないのは色でわかる。さんざん遊んでる芸能界の女達に食傷  
気味だった僕には素人の裸の胸は新鮮だった。  
矢継ぎ早に僕は彼女の胸を味わい始めた。右手で柔らかい左胸を揉  
みしだくようにしながら指でポッチを弾くように、擦るように弄っ  
てやる。右胸は僕の口が担当する。吸い付くようにキスをしたり、  
硬くした舌先で薔薇色の突起をこね回してやる。  
「!あぅ!んッ!」  
恥ずかしげに眉を八の字にして声を殺そうとするものの快感には  
抗えない様子だった。  
太腿を愛撫していた左手をお知りの方に上げて、お尻を撫で回す。  
ショーツはもう汗を吸ってじっとりと湿り気を帯びていた。肉付き  
がいいお尻は撫で回すよりも少し乱暴に揉んでやりたい所だが、ま  
だそこまではしない。  
僕の左手が愛撫の動きを止めたのは、指先に汗とは違う液体の感触  
を感じたからだ。  
 
「遊季、感じてるんだね?」  
僕はあえて声に出して確認してみる。  
「そ、そんな……」  
「ううん、嬉しい。僕で感じてくれて」  
紺野さんはまた恥ずかしそうに黙って顔をそむけてしまった。  
「ね、見てみたいな」  
「……え?」  
何の事か最初理解できなかったみたいだが、僕が言わんとしている  
事を理解してまるで古い電球みたいに次第に顔の色を赤らめていった。  
「ヤだぁ……」  
駄々っこの様に甘えた仕草でイヤイヤと首を左右にする。  
「ね……」  
僕は彼女の小さな手を取って股間に導いた。  
「!」  
「遊季の可愛い姿を見てたらこんなになって……。僕は遊季の可愛  
い姿を見るだけで我慢できなくなるよ」  
ちょっと困った表情はまるで「じゃあどうすればいいのよ?」と言っ  
ているかのようだった。  
「僕は遊季が好きだよ。誰よりも、愛してる」  
「……ねぇ」  
細く消えそうな声をようやく絞り出して一言。  
「……信じて、いいの?」  
「僕は君を裏切らない。僕の時間は、君だけに捧げられたんだから」  
ドラマのセリフを織り交ぜて、現実に戻ろうとする思考を幻想に引  
きずり戻してやる。  
何か考えた紺野さんは、やがて意を決した表情になってショーツに  
手をかけて、そして一気にそれを下ろした。  
 
「きゃッ!あッ!やッ!……んッ!」  
壁に身体を預けて腰をぐっと突き出す紺野さんの脚の間に顔を埋め  
て、僕は顕わになった女の子の秘めやかな渓谷を味わっていた。  
粘り気の少ない、少し酸味がかった体液をわざと大げさに音を立て  
ながら吸い取っていく。両手で唇を左右に押し広げて、奥の奥まで  
舌を挿し入れてほじり出す様にして秘花を味わう。  
そして左右の花びらが出会う所にあるコリコリした突起を包皮の上  
から唇で優しく噛んでやる。  
「きゃ!や、ああン!」  
唇に力を入れる度に僕の肩に乗せた左足がびくん!と痙攣する。そ  
してそれに呼応してじゅくっ……と粘液が溢れ出す。  
今度は指で包皮をきゅっと剥いて、濃い薔薇色の真珠にじかに口づ  
けする。同年代の女の子よりもクリが大きいような気もする。オナ  
ニーする時はクリを弄るタイプと見た。  
「強い……ィ!もっと、優しく、シてぇ……!」  
腰をがくがくとしながら、もう上手くろれつの回らない口調で訴え  
る。  
まぁいいさ、これから僕の好きなようにさせてもらうんだから。僕  
は彼女の願いを聞き入れた。  
鼻先や顎までも愛液でどろどろに汚しながらも僕は丹念に紺野さん  
の中心を舌と指を使って愛撫した。驚いた事に、この娘は処女だっ  
たからだ。絶対遊んでいると思いきや、これは意外な収穫だった。  
そのクセに性器はそれなりに発達しているのはオナニーのし過ぎか、  
それとも『あの噂』が本当なのか……?まぁいい、後から本人に訊  
いてみればいいんだから。  
「ね、遊季」  
「……?」  
「遊季が、欲しい」  
「……」  
無言でただ一度だけ、こくりと頷いた。  
 
ズボンとトランクスを脱いで、僕は固くなったペニスにゴムを着け  
た。別に彼女に対する気遣いからじゃない。  
「好きだよ」  
何かを言おうとした唇をそのままキスで封じ込めてしまう。ねちっ  
こく舌を絡ませる。くちゃ、くちゅという粘膜と唾液が絡まる淫靡  
な音が恥じらいもなく二人きりの社会科資料室に響く。  
「あ……はぁ……」  
開放された唇から漏れる、理性さえもどろどろに溶かし尽くした熱  
い吐息。  
「そろそろいくよ。いい?」  
こくんと頷く。  
ゴムに覆われたペニスを彼女の中心の花にあてがう。先端に愛液を  
ぬるぬると塗してじらすように谷間を行ったりきたりする。  
「う……んん」  
分泌する蜜の量が多くて、ペニスを持つ手までもべとべとに汚れる。  
「いくよ。息を吐いて力を抜いて……」  
はぁ……とため息のように息を吐き出したタイミングを見計らって  
僕は彼女に楔を打ち込んだ。  
「……ッ!!」  
身体を支えるために僕の背中に回されてた腕がぎゅっと強ばる。  
「まだ先が少し入っただけだけど……苦しい?」  
「い、痛い……!」  
「止める?」  
「……少しこのままで。動かさないで……」  
吐き出す喘ぎ声が少し痛々しさを帯びてきた。僕は彼女の望む様に  
した。それが、僕の望む事でもあったから。  
「……うん、少し大丈夫になってきた」  
僕は腰をぐっと突き入れた。  
「う……ッ」  
進入はなかなかはかどらない。思っていたよりもきつくて狭かった。  
ある程度は中に招き入れるような動きだが、それ以上は異物を追い  
出すような動きに変わっている。僕はそれでも、一気に楔を奥まで  
突き入れた。  
「……!」  
紺野さんは声にならない悲鳴を上げて、僕の背中に爪を突き立てた。  
シャツの上からでも肉に食い込んでくる。多分傷になって血が出て  
るだろう。  
「全部入ったよ」  
目の前の少女は目に涙を浮かべていた。  
「嬉しい。遊季と一つになれた……」  
僕は囁きかけてからまた唇を重ねた。唇を重ねるだけの、簡単なキ  
ス。  
紺野さんの体温を、鼓動を、息遣いを感じる。けどそんなモノはど  
うでもいい。  
「遊季を感じる……」  
「あたしも……。シンくんが、いっぱい……」  
僕をシンくんと呼ぶ少女が哀れでしょうがなかった。  
 
紺野さんの感触を存分に味わってから、僕はいよいよ最後のときに  
向けて動き始めた。  
狭い胎内を激しく行き来するのはキツいものがあるので、僕は彼女  
の要望どおりゆっくりと抽送してやった。  
「あぁ……は……ぁ……」  
漏れる声が痛みから快感のそれになりつつある。きっと熱くてたま  
らないだろう。僕がしているゴムは媚薬を仕込んだ特製だからね。  
「気持ちいい?」  
「あ……ぁ……」  
甘ったるい声が全てを語っていた。  
 
堕ちた。  
 
腰のピッチを少しづつ早めていく。ペニスが出入りする度にぐちゃ  
ぐちゃとした音がリズミカルに聞こえてくる。  
「もう、そろそろ……!」  
「わ、私……も……!」  
ぎゅッと胎内が収縮した。僕から精を絞り出す為のぜん動の中、そ  
れに応えるようにゴムの中一杯に精を放った。  
 
「さて、僕はそろそろ行かないと」  
「え、え?」  
紺野さんは急に現実に戻されたように訳がわからないといった様子  
だった。  
「今の濡れ場を見てもらうんだよ、プロダクションの人に」  
「……え?」  
僕は紺野さんを尻目に、教室のあちこちに仕掛けていたデジカムを  
回収してスポルディングのバックに押し込んでいった。  
「それじゃあ僕はこれで」  
何事も無かったかのように教室から立ち去ろうとする僕の脚に、破  
瓜の痛みで満足に動けない紺野さんがすがりついた。  
「ちょっと穴井っち!どういう事なの!?」  
そんな紺野さんを見下ろして、僕は一言だけ言ってやった。  
「それと『適性』は合格。よかったよ」  
絶望に打ちのめされた紺野さんを振り払い僕は社会科資料室を後にした。  
 

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