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今日の勝負の焦点は、俺と波多野との、どちらが先に勘を取り戻すか、だな。  
そうなると、戦いながらの修正を強いられる波多野より  
1ゲーム目をまるまる調整に当てられる俺の方が余裕はあるはずだ。  
 
勿論、実戦の切迫感を伴った経験の方が  
単なる調整のための1ゲームよりも、得られるものはあるだろう。  
勝負勘を取り戻すことは、一対一での戦いの際、至上命題といえる。  
しかし、その一方で、  
(特に精神的な)疲労は比べるまでもないし  
勝利を得て弛む部分というのも、程度の違いこそあれ確実に存在する。  
それが安藤のような、いわば波多野にとって宿敵であるならなおさらだ。  
 
 
あとの問題は安藤か。  
安藤がもし波多野に圧勝するようなことがあったなら、  
俺も多分勝てないだろうからな。  
 
ようやく階段を上がりきる。  
 
拍子抜けした。  
5階には俺たち以外は誰もいない。  
4階の喧噪からしたら異様なほどに、フロアは静まりかえってる。  
 
入り口の自動ドアが滑らかに開いた。  
20番レーンは、こちらの階段からは一番奥だ。  
貸し靴に履き替え、ボール選びをしながらゆっくりと20番レーンに向かう。  
 
ボールはもっと汚いかと思いきや  
思いのほか綺麗なものも混ざってる。  
 
波多野が女の子にはごくごく平均的だろう、  
いつもの黄色い9号球を選ぶのを目の端で捉える。  
 
 
重い方からボールの感触を確かめながら、ふと気づいて  
もしやマイボールだろうか?と安藤の様子を見てみたが、  
さすがにマイボールってことはなく、  
波多野より2段階重い緑の11号のボールを選んだ。  
 
さすが現役運動部だな。  
俺は普段11号か12号球を使うのだが、  
安藤が11号を使うなら、青い12号球にするかなぁ。  
 
別に女の子と同じ重さだから嫌、ってわけではなくて  
俺は、ボール台には色とりどりのボールが並んでる方がきっと好きなんだろう。  
 
12号球の中でいっとう綺麗なものを選ぶ。  
指をボールの穴に入れて、ボールの感触を確かめる。  
うん、これでいいかな。  
 
12号球をボール台に置く。  
これでボールは五つ揃った。  
 
俺の青い12号球。  
安藤の緑色の11号級。  
黄色の9号球は2つあるけれど、一人は波多野で  
朱色をした8号球が中里さんだろうから、9号球のもう一人は沢田さんなんだろう。  
 
 
頭上とテーブル上のモニタに、俺たちの名前が浮かぶ。  
 
 
一番手は沢田さんだ。  
スッと立ち上がり、静かにレーンに立つ。  
 
 これはやばい。  
 
息を呑む。  
無駄な力の入ってない無理のないフォーム。  
ピンそばで緩やかにスライスして、トップピンと2ピンの間に入り込む。  
目の覚めるようなストライク。  
 
戻ってくる沢田さんとハイタッチを交わす。  
「沢田さんって、何やってもうまいね」  
嘆息にも似た、一言。  
「ボーリングはパパとよく行ってたから」  
そっか。あのフォームはパパ仕込みなのか。  
 
二番手は……俺か。  
青いボールをボール台にあった布巾で入念に拭く。  
 
沢田さんのツキでも実力でも、少しでも俺につかないかなぁ。  
久しぶりのレーンの感触を試すためにも、  
敢えてトップピンめがけて真っ直ぐに放ってみる。  
 
……それた。  
右側の端のピンが数本倒れる。  
 
残り7ピン。  
さっきより心持ち左側に向けて放る。  
 
……意識しすぎたかな。  
トップピンを外した。  
今度は5本で、8点。  
 
まずいまずい、なんとか修正しなくては……。  
 
三番手は安藤。  
ひどく流麗なフォームがボールが最高点に達すると共に決壊し、  
力強い奔流となってボールを投げ出す。  
重心の保ち方が難しそうな投げ方だったが効果はそれなりにあるようで  
 
速い  
 
思わず口に出していた。  
安藤がニッと笑う。歯並びの綺麗さが際だつ。  
 
当然のようにボールは獲物を全て粉砕する。  
 
やばい。  
こいつも、出来る。  
 
安藤と波多野、さっきまではそんなこと全然無かったのに  
今じゃ波多野が不利に思えてくるほどインパクトのある一撃だった。  
 
四番手は中里さんだった。  
 
「あちゃ〜」  
心の中で呟く。  
 
沢田さんと安藤の後だから余計にそう思ったのかもしれない。  
あちこちに無駄に力が入ったフォーム。  
それじゃまっすぐ飛ばない、と思ったボールは  
案の定ヘロヘロしながらガーターめがけて直進し  
しかしいざガーター目前で鋭くカーブしてレーン中央に舞い戻り  
右半分のピンを全壊させた。  
 
……これが中里さんのスタイルなんだろうか?  
 
驚くべきは、もう一投で左半分を崩壊させたこと。  
あの投げ方、変化でスペア取るとは……。  
 
さて、波多野だ。  
沢田さん、安藤の後に見ても  
これまた理にかなった綺麗で大胆なフォームだ。  
投げ出しの角度。カーブの回転。トップピンへの侵入角度。  
どれをとっても非の打ち所がない。  
そのことに、何やら安心めいたものを覚える。  
 
 
……が、右隅のピンが倒れなかった。  
 
二投目。  
レーンの左端から狙いすましたボールが  
右隅のピンを捉える。  
 
 
波多野の調子も、まぁ悪くはなさそうだ。  
この二人の勝負はやはり全くわからないな。  
 
 
一巡して、俺以外はスコアの欄に数字が出ていなかった。  
こんなことは久しぶりだ。  
 
まぁ、俺はこのゲームくらいは余裕をもって過ごしたい。  
どうせ次のゲームはピリピリとした緊張感の中で  
過ごさなくちゃならないんだからな。  
 
さて、何処に重点を置こうか?  
龍虎相打つ激闘の中に身を置くか  
それともこの機会に沢田さんに  
パパ仕込みのテクニックを教えてもらうとするか。  
中里さんは……一投目がフロックなら、  
俺でも教えてあげられることがありそうだ。  
 
 
「沢田さん」  
二投目を投げようとレーンに向かう背中に声をかける。  
 
「俺にも、コツ、教えてくれないかな」  
 
「ええ、良いわよ」  
沢田さんはこっちを向いてちょっとだけ口元を歪めた。  
すぐにレーンに向き直る。  
 
「見てて」  
 
振り返らないでそう言った沢田さんは、さっきと何処か違う投げ方をした。  
 
ボールは……やっぱりストライク。  
 
「凄いね」  
 
でも、沢田さんは全然嬉しくなさそうで  
 
「さっきのフォームとの違い、わかる?」  
 
と、やけに真剣な顔で俺に言った。  
 
「え……何か違うとは思ったけど……」  
 
沢田さんの真剣な表情に戸惑いながら、  
僅かに感じた違和感の原因を推理してみようとしてみる。  
 
……わからない。  
一回しか見てないわけだから、違いなんて言えるほど  
沢田さんのフォームを覚えているわけもない。  
 
「そう……」  
 
沢田さんは、冷静なトーンを崩さず  
 
「小笠原君のフォームを真似てみたんだけど……」  
なんて、とんでもないことを言った。  
 
「ええっ!」  
 
俺たちのほかには誰もいないフロアに、素っ頓狂な俺の声が響いた。  
 
ってかそんなこと出来るのかよ。  
いや、俺は沢田さんのフォームを一回見ただけだけど、  
沢田さんは俺が投げてるのを二回見たからさ、と思う一方、  
でも、たった二回見ただけで人の投げ方真似できるかよ、って思う自分もいる。  
 
「沢田さんさ、そんな……他人のフォームで投げたりも出来るわけ?」  
 
何だか頭がクラクラしてる。  
沢田さんに出来ないことってないんだなぁ、って思ったことはあるけど  
「出来ないことがない」=不得意じゃない、ってわけじゃなく  
「出来ないことがない」=何でも人と違う次元で出来る、なんて  
この人はいったいどういう人生を歩んでここまで来たんだろう。  
 
 
「私なりにね。私がチェックしてるところは何カ所かだけだから」  
沢田さんは、こともなげに言った。  
 
「いや、それにしても……」  
それ以上は言葉にならなかった。  
凄い。ってか俺どんなフォームしてたっけ?  
 
「ごめん、俺、見るよりもポイントを聞いた方が良いみたい。  
だから、俺の悪い点を言ってから、  
沢田さんが一番良い、と思うフォームで投げてくれないかな。  
それを俺のお手本にしたい」  
 
沢田さんは「うん」と頷いて講釈を始めた。  
とはいっても、言ってることはごくごく基本的なことだ。  
 
・視線を最後まで切らない  
・肩の回転を意識する  
・重心の高さを安定させてスムーズに移す  
・大きなフォームで投げる  
 
手首を利かせる感覚、というのが一番教えにくいらしいが、  
俺はそれについては特に問題ないのだという。  
 
「だからね、小笠原君の肩の位置が出過ぎてるから  
コントロールがつけにくい、ってのを実演しようと思ったんだけどぉ」  
 
沢田さんは小声で「でもストライクになっちゃった」って呟いた。  
もう、開いた口が塞がらないというか。  
 
やっとのことで喉から嘆息以外のものを絞り出す。  
「ちなみにさ、沢田さん、パーフェクト取ったこと、ある?」  
「まさか。でも、どうして」  
「いや、沢田さんならそれくらい出来るんじゃないかと。」  
「買いかぶり過ぎよ」  
 
沢田さんは苦笑いしたけれど、人のフォームを真似して投げて  
ストライクが取れちゃう沢田さんなんだから、  
本気でパーフェクト狙えば、かなり近い線いけるんじゃないか、なんて思ってしまう。  
 
 
結局沢田さんはいきなりターキー取った後、一つスペアを挟んで、  
以後スペアとストライクを交互に続けた。  
 
俺はさっきの、一回見ただけで俺のフォームで投げるのを見ちゃったせいか、  
ストライクは何時だって取れるのに、  
敢えて右端だけとか左端だけとかそういう状況を作り出して  
沢田さんが遊んでいるような気がしてしまった。  
 
中里さんは、三投目くらいからやはりガーターの大盤振る舞いで  
沢田さんから基本を伝授してもらうことになった。  
 
ってことは、俺も自分の世話くらいは自分で見なくちゃいけない。  
「肩が、突っ込まないように、だな」  
声にせず、口の中で反復する。  
 
ボールを掴んだ腕を後ろに引く。  
頭の中で沢田さんのフォームをイメージする。  
 
最高点に達したボールが円弧を描いて振り下ろさせる。  
 
「肩が、突っ込まないように……と。」  
 
重心の位置がさっきまでのフォームと相当変わるから  
腰や、腿の裏側の筋肉に  
それまでなかった負荷がかかっているのを感じる。  
 
リリース。  
ボールはカーブしてトップピンと二番ピンの間を抉る。  
 
カココーォーン  
 
乾いた炸裂音。  
 
両サイドの二本がしぶとく残った。  
○8がスコアボードに記録される。  
 
両側に割れちゃったか。  
 
正直、フォームを少し変えても  
これで今日の勝負の勝算が増した、とは思えない。  
だけど、沢田さんが巧いということは明らかで、  
その沢田さんの指摘どおりに投げているのだから  
慣れていけばきっと、このフォームの方がスコアを伸ばしやすいのだろう。  
 
今日の勝負はどっちのフォームで行えば良いんだろうか。  
沢田さんをちらっと見る。  
 
……中里さんは手の掛かる生徒のようだった。  
 
ま、いっか。  
練習しよ。  
まずは両側に割れたピンの左を狙うか右を狙うか、だ。  
 
 
「慰めはいらないよ」  
隣に座った波多野は身体を俺とは逆側に傾けて、  
俺とは目を合わせないまま、まるで台詞を喋るみたいに言う。  
 
「まぁ……そう言うなよ。」  
慰めなんだろうか?  
同情なんだろうか?  
こんなはずじゃなかった、という気持ちは、きっと波多野だけじゃない。  
 
 
「それじゃ小笠原、次のゲームの相手は  
波多野じゃなくてあたしになったんだけど…」  
俺の前までつかつかと歩いてきた安藤は肩をすくめた。  
「何か、不満でも、ある?」  
 
「いや……」  
正直、波多野との最後の勝負に来たわけだから、  
違和感に似た何かがそこにはある。  
 
波多野はきっと、俺以上にそれを感じてるだろう。  
敗者である波多野を次に待ちかまえてるのは、  
取り立てて目標のない、競う相手のいないゲームなのだから。  
 
ただ、俺の場合それを「不満」と言い表すことは出来ない。  
公正な勝負の結果が安藤の勝利なら  
安藤と戦うべきだ、ということに、俺の心の大部分は納得している。  
 
「……ねぇ、小笠原君」  
斜め上からの視線。  
中里さんが安藤の横にいた。  
 
学園祭の頃より少し伸びたんだろうか、奇麗な三つ編みは胸にかかっている。  
中里さんを見上げるのは結構新鮮だ。  
中里さん、そりゃ隣の安藤と比べたら酷とはいえ  
こうやって下から見ると、背の割に胸は結構あるのかもしれないな……。  
 
そんなことを考えていたせいか、照明のせいなのか、  
いや、そのどっちも、なのかもしれないけれど  
中里さんのこぶりな顔は、ちょっと赤みがかってるように俺には見えた。  
 
 
「ねぇ、次のゲームは、下で出来ないかなぁ」  
「お、おぅ、そっか。そうだな……。フロントに連絡するか」  
予想しなかった言葉のせいか、それとも変なこと考えてたせいか  
少し動転したけれど、ちょうど俺も河岸を変えたい気分だったのかもしれない。  
 
フロントへの直通電話を取って、係員が出るのを待つ。  
中里さんが少し、柔らかく微笑んだのを感じた。  
 
トゥルルルルル、トゥルルルルルル  
 
「おい、係員出ないよ」  
 
「ん、じゃあ下まで行って話、してくるよ。」  
頭のどこかに、新装の4階のはずだったのに  
5階に連れてきてしまった、ってのが  
つきまとっていたのだろう、波多野が跳ねるように立ち上がる。  
 
「あっ、私も行くわ」  
中里さんがパッと体を捻った。  
三つ編みが翻る。  
黒いセーラー服の襟元から白い首筋がのぞいて  
俺の目はその滑らかな首筋に否応なく引きつけられてしまう。  
 
……不覚。  
なんか、今の一瞬、すごく「女性」を意識させられてしまった。  
 
普段は見下ろしているから気がつかなかったけど  
中里さんって結構ナチュラルに色気を振りまいてるのかもしれないや。  
 
 
 
ん?まだいたのか?  
波多野と中里さんは自動ドアの前で立ち止まって……。  
なんだか自動ドアを手で開けようとしているみたいだ。  
二人がこっちを向く。  
距離を置いて、波多野と俺の目が、合った。  
 
 
「ちょっと、みんな来て」  
波多野の声はその目と同様、沸き起こる焦りを隠していない。  
 
いったい何が起こったんだ?  
俺たちは20番レーンを離れて  
波多野と中里さんのいるドアの前まで小走りで近寄った。  
 
 
「見てよ」  
そう言って波多野は自動ドアの前に立ったが、ドアは開かない。  
「ドア調整中」と書いた札が、ガラスの向こうに立っている。  
 
「センサーの故障じゃないか?」  
俺も波多野の横に並んでみる。  
やはり、ドアはうんともすんとも言わなかった。  
 
 
こうしていても仕方がないからな。  
「んじゃ、逆側から出るか」  
「うん、でも閉めるときに一言くらい声かけてくれたっていいのになぁ」  
波多野がもう一度、首を捻った。  
 
 
昇降口は、向こう側にもう一つあるはずだ。  
俺たちは自分たちがいた20番レーンの方に戻る。  
非常口を表す緑のランプが着いている。  
 
俺たちがドアの前に立ったとき、扉の上の緑の灯がフッと消えた。  
 
俺がノブを回す。  
 
ガチャッ。  
 
なんだよ、こっちまで鍵がかかってやがる。  
 
ドンドン。  
 
扉を叩く。  
 
「おーい」  
「おーい」  
俺に続いて、中里さんが声をあげる。  
 
まさか、閉じこめられた?  
そんな不安が俺たちの中で広がっていく。  
 
どうしよう。  
もう一度、電話するか。  
俺たちは振り返って、荷物の置いてある20番レーンに向かって  
六、七歩程度だろうか、歩を進めた。  
 
 
 
と、不意に  
 
 
ガチャッ。  
鍵がかかるか外れるかした音が  
まさしくさっきまで叩いていたこのドアから、した。  
 
 
扉が、開いた?  
 
 
波多野と、  
 
沢田さんと、  
 
安藤と、  
 
中里さんと目を見合わせる。  
 
 
 
沢田さんが、頷いた。  
 
波多野が、ゴクリと息を呑んだ。  
 
中里さんが、俺のシャツの腰のあたりを掴んだ。  
 
もう一度安藤と視線を交わして、俺たちは一歩ずつ扉に向かって歩みを進める。  
 
 
 
このフロア、乾燥してるのだろうか、口の中で舌がベタベタと張り付く。  
 
 
 
あと50センチ。  
俺たちが近づいた時  
 
 
 
不意にもくもくと白い煙が勢いよく巻き起こった。  
 
急いで逃れようとする背中が、中里さんにぶつかった。  
「ごめ……」  
それ以上言葉にならなかった。白い煙が喉に張り付いて、灼く。  
 
身体を反転させて逃れようとする。  
中里さんも連れていかなくちゃ。  
中里さんの腰を抱くようにして、「一緒に」と促す。  
 
そこまでだった。  
 
煙が広がるのは早かった。  
あっという間に白いガスに飲み込まれる。  
 
視界が奪われる。  
喉が灼かれる。  
 
火事?  
 
それとも発煙筒?  
 
何かの悪戯かよ?そう思いはするが、  
喉を焦がす煙の中では、言葉に出来ない。  
 
咳の音が近くで聞こえた。  
みんなそばにいるのか?  
 
俺は中里さんの二の腕を左手で掴みながら、  
波多野、沢田さん、安藤を求めて右手を泳がせる。  
 
不意に銃声が二発。  
俺の手が止まる。  
 
映画のような派手な音じゃない。  
もっと重く、腹に響く音。  
そして、それが無性に怖かった。  
 
煙の中ではろくに目を開けていられないから  
単なる威嚇なのか、誰かを狙ったのかはわからない。  
 
みんなは……どうしたんだ?  
左右に腕を振り回す。誰かに当たらないかと。  
 
 
何かに触れた。その時  
 
 
ガシッ。  
 
 
頭に鈍い音が響いた。  
 
 
 
目から火花が出た。  
 
 
自分が意識を失って、倒れていくことだけは、わかった。  
 
 
 
 
こうして、穏やかな日常の終焉はあまりにもあっさりともたらされた。  
 

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