高2の秋、青空高校から転校して来た俺は青葉台高校で卒業を迎えた。
卒業後は一浪して大学に進学、今は隣の市の大学に通っている。
高校では中の良かった子もいたが、とくに彼女と呼べる相手はいなかった。
それは大学に入っても同じで、男の友人とばかり一緒にいる。
そんなある日、先輩にフーゾクに連れて行かれた。
ヘルスだったので本番はなかったが、童貞だった俺はハマッてしまった。
それがきっかけで、ムラムラしたときなど手近の店で遊ぶようになった。
いくつかのバイトを並行してやっていて金を持っていた俺は、結局フーゾクで初体験も済ませた。
その日、昼過ぎに急に股間がムズムズしてきた。
財布を確かめる。
「今日はヘルスに行こう」
目に付いた店に入る。その店は初めてだった。
そこは女の子に自信があるそうで写真指名がない。
店が薦める子と遊ぶ、たまにあるシステムだ。
期待と興奮の中、自分が呼ばれるのを待つ。
しばらくすると自分の番が来て女の子と対面した。
顔を見た瞬間に相手が誰だか分かり、固まった。
相手も俺が誰だか気付いたようだ。
その表情から、やはり本人なのだと確信したが、
後ろに店のお兄さんがいたのでそのまま彼女に促されて個室に入った。
いま思えば他の子に変えてもらえばよかったのだろうが、そのときは頭の中が真っ白で考えもつかなかった。
「丘野?」
「うん。小笠原だよね」
「うん……」
何を話せばいいのかわからず口ごもる俺。
「懐かしいね、いま何やってるの?」
「……ああ、大学行ってる」
「そっかぁ」
丘野は兄が結婚したため家を出、一人暮らしをしていることなどを語った。
「ね、時間もったいないからしよ!」
「え、でも……」
「ここ、そういうとこだし」
「でもさぁ」
「いいからっ!気持ちよくしてあげるね!」
丘野は服を脱いだ。
校内を水着でうろうろしてるのを何度か見たことがあるが、裸を見るのはもちろん初めて。
小柄なのは相変わらずだが、胸は高校時代より大きくなっているような気がする。
俺と目が合う。ドキッとして慌てて目を伏せる俺。
丘野は俺のそばによるとシャツのボタンに手をかけた。
「小笠原」
「え?」
「緊張してるの?」
「あ、いや……」
シャツの前をはだけるとズボンのホックをはずし、チャックを下ろす。
頭が混乱しているせいか、息子は小さいままだ。
丘野はパンツを脱がせると俺をベッドに腰掛けさせ、シャワーも浴びていない息子を口に含んだ。
丘野の舌と唇による刺激で、徐々に息子が固くなっていく。
丘野は咥えたまま俺のシャツを脱がし、お互いに全裸になった。
「丘野……」
「なに?」
「気持ちいい……」
「えへへ」
「ねぇ、ここではなんて名前なの?」
「ん?陽子だよ」
「本名なんだ」
「カタカナだけどね」
そう言うと再び俺のモノに舌を這わせてくる。
ベッドに横たわると本格的な奉仕が始まった。
尿道口を舌先でねぶりあげたり、玉を吸ったりの絶妙な愛撫が続く。
時折俺の顔を見上げると、じっと目を見たまま亀頭を唇でしごく。
かつての同級生、仲の良かった女の子がフェラチオしてくれている。
そのシチュエーションに興奮したのか、いつもより早く射精感がこみ上げてくる。
根本まで精液が来ているのが感じられる。
「丘野…」
「イク?」
「うん、イキそう……」
「出していいよ」
「丘野……丘野の中で出したい」
「え?」
「ダメ?」
「小笠原……。いいよ。でも、内緒だよ」
丘野は枕の下からコンドームを取り出すと口で装着し、仰向けになった。
「いいよ、来て」
「うん」
形だけでも愛撫をしようと手を伸ばすと、丘野のそこは十分に濡れていた。
俺が一度も触れていないのにもうヌルヌルだった。
俺自身、もう出したくてたまらなかったので腿を抱えると一気に突き入れた。
ヌチャッといういやらしい音が響いた。
「丘野…丘野…陽子……」
「小笠原、小笠原……」
「うっ!」
甘美な感覚に包まれ、丘野の名前を呼びながらイッた。
時間にして30秒持たなかったと思う。
射精の瞬間、丘野は俺にしがみついた。俺も丘野を強く抱きしめた。
終わった後、ケータイの番号を交換した。
丘野とまた会いたい。出来ればきちんとした形で交際したい。
今はそう考えている。