「今度は俺がする」  
「え?」  
「もっと舐めたいって言ったらのぞみに『私がする』って言われてできなかったから」  
「……ねえ、もっとしてあげる」  
のぞみは俺の胸を押して横たわらせた。  
出しきって満足した陰茎はまだ柔らかいままだ。  
「のぞみのマンコが見たい」  
「だめ……」  
「やだ。のぞみのマンコ見ながら出したい」  
「その言い方恥ずかしいよ」  
「どうしてもダメなの?」  
「……ばかぁ」  
 
のぞみがゆっくりと俺の顔をまたいできた。  
のぞみの割れ目が目の前にある。いつもと角度が違うせいか、何度か見た場所なのに新鮮に映る。  
たまらずむしゃぶりついた。  
鼻から口を押し付け、狂ったように匂いをかぐ。  
分泌液を舐めまわし、いやらしい音を立ててそれを吸う。  
指で裂け目を広げると舌を伸ばしてのぞみの愛液をすくい何度も飲みこむ。  
顔中がベタベタになったが、それすらも快かった。  
目を開ける。  
お尻のすぼまりが目前にあった。  
汚いところというイメージがあり、愛撫したこともなかった場所。  
だがいま目の前にある可憐なつぼみは汚いと思えなかった。  
そっと触れてみる。  
ビクン!  
のぞみの体が跳ね上がった。あわててのぞみの腰に両手を回し、動かないように押さえこむ。  
 
もう一度そこをねらった。  
手が使えない代わりに今度は舌を近寄せる。  
中心に向かって収束していくひだを舌の先が捉えた。  
「そ、そんなとこダメ!」  
俺がその部分を目指していることがわかったのか、のぞみが抵抗を始めた。  
足を閉じようとするが俺の顔をまたいでいるためそれができないのぞみは腰をよじって逃れようとする。  
俺の腕で腰を押さえつけられたのぞみはどうすることもできない。  
「だめ……大輔、お願い」  
のぞみの言葉を聞き流し、その周りで舌をうごめかす。  
「いや……お願いやめて!」  
のぞみは本心から嫌がっている?  
迷いが生じた俺は肛門を避けて会陰に目標を移した。  
会陰から膣口にかけてを尖らせた舌で何度か往復していると、のぞみの声が艶を帯びだした。  
(こっちで正解だ)  
そうこうするうち、出して間もない肉棒に力がみなぎっていった。  
太ももに当たってくすぐったい感じを与えていたのぞみの前髪の感触がなくなる。  
と思う間もなく水分を含んだ温かいものに肉棒が包まれたのを感じた。  
のぞみが口でしてくれているんだ。  
俺たちは互いの股間に顔をうずめたまま享楽を味わった。  
 
会陰への攻めに加え、俺はのぞみの背すじからお尻の割れ目までの間を幾度も指でなぞる。  
ときどき、指をさらに滑らせてお尻の穴にも触れてみたがのぞみから忌諱の声は出なかった。  
何箇所も同時に快感を与えようと空いていた片方の手をクリに持っていく。  
左右の手と口を使いのぞみを攻め立てた。  
「んっんっんっーーーー」  
俺のを咥えているためか、はっきりとしないのぞみの声が聞こえた。  
もっとのぞみを悦ばせたい。そう思いさらに刺激を与えた。  
 
温かい湿り気に固定されていた陰棒が自由になった。のぞみが口を離してしまったのか?  
のぞみの喘ぐ声が聞こえる。  
間違いない。のぞみは今フェラをしていない。できないんだ。  
ペニスが握られる感覚がした。その手が上下する。  
だがスピードも力も弱々しい。ただ手を動かしているというだけだ。  
俺に奉仕できないぐらい感じてるんだ!  
よし、このままイカせる!  
指でクリを攻め、舌を膣に押し込み、鼻の頭でアヌスを押さえる。  
かなり無理な体勢なのか首筋が悲鳴をあげる。でもやめるわけにはいかない。  
のぞみをイカせる。それだけに集中した。  
 
もう時間の感覚がない。どれだけ攻めた?長い時間?それとも短い時間?  
突然のぞみの体が突っ張った。  
俺の顔をまたぐ腿にも力が入り、モノも強く握られた。  
イッた!  
これまでの経験で確証した。  
 
大きな仕事を成し遂げた。  
俺は首の無理な体勢を解き、頭をベッドにつけた。  
 
のぞみの体からこわばりが消える。  
俺の上で荒い呼吸がする。  
のぞみをイカせた!  
俺の股間は破裂しそうなぐらい猛っていたが、満足だった。  
 
のぞみは俺の上でぐったりしている。  
最前はひじやひざで俺に体重がかからないようにしていたが、いまは俺にすべてを預けている。  
少しも重くない。それどころか、のぞみの重さが心地よい。  
先ほどまでヒクヒクと淫液を垂らしていたのぞみの股間も動きがおさまっている。  
それを見ていたら、ピクン、と勃起が脈打った。  
 
それを合図にしたのか、またペニスがしごかれだした。  
俺もイカせようとしてるんだ!  
心が温かくなった。  
「のぞみ、ありがと。もういいよ」  
「え?」  
「しなくてもいいよ」  
「でも私だけ……」  
「イッちゃったって?」  
「バ、バカ……」  
顔も見えないのに身もだえする。か、かわいいぞ、のぞみ。  
 
「のぞみ、起きたい」  
「あ…うん」  
のぞみの体が動き出す。始まりと同じように俺の右側に移るとそのまま振り向いた。  
「大輔」  
俺に飛びついてきた。  
胸に顔を乗せ、頬ずりするように動かす。  
「好き」  
「俺も。のぞみが大好き」  
「うふふ」  
俺の顔を見上げると、目を閉じて唇を突き出した。  
のぞみの肩を抱き、唇を合わせようとして気付いた。俺の顔、のぞみの愛液でベタベタじゃないか?  
ためらっているとのぞみが目を開ける。  
「どうしたの?」  
「いや、今ので俺の顔、濡れてると思う」  
一瞬で紅潮するのぞみ。  
次の瞬間、俺にしがみつくと自分から唇を重ねてきた。  
勢いがつきすぎ歯がぶつかる。驚いて目を開けたままの俺。  
のぞみはかまわずに舌を俺の口の中に差し込んできた。  
(変なこと気にしてた俺が悪かったな)  
俺は目を閉じるとのぞみに応えた。  
 
互いに唾液を吸いあい、歯列を舐め、貪欲なまでにお互いを求め合う。  
そうしながらものぞみの指は俺の股間の感じるところをまさぐっている。  
のぞみがイク姿を見ていた俺の怒張はこれ以上ないぐらい固くなっている。  
性感があおられ、徐々に射精感が増してくる。  
体勢を変えてのぞみにのしかかる。  
足の間にひざをねじ込み、股を開かせる。  
俺はそこに腰を割り込ませた。  
「しちゃうの?」  
戸惑いを帯びたのぞみの声。  
「しない。でも、こうしたい」  
そう言って性交の体位で局部をこすりつけあう。  
のぞみの陰阜で勃起が摩擦される。恥毛の感触が俺の情欲をあおる。  
男根の裏側は肉豆をこする。感じるのか、のぞみは絶え間なく歓喜の声を上げている。  
たぎる欲望で最大限に膨張した淫筒が二人の体の間にはさまれて悲鳴をあげている。  
 
出したい。  
もうそのことしか考えられない。  
「のぞみ、のぞみが欲しい!」  
「あっあっあっ……え?」  
「このまま出す!」  
「んっ……待って、大輔の…あぅ…ものにしてっ……んっ」  
「え?」  
「大輔の…あぁっ……ものに…んん……なりたい!」  
「のぞみ?」  
「うん……」  
「のぞみ!」  
体を離す。射精寸前でギリギリ押しとどまった。  
勃起はしびれたようになっている。深呼吸して気持ちを落ち着かせる。  
 
「のぞみ」  
「今日は…どんなことがあっても……やめないで」  
「のぞみ!」  
「私は平気……だから…大輔の…したいようにして」  
「そんなことできない」  
「じゃあ私の一生のお願い……私が好きなら…言うこと聞いて!」  
「のぞみ」  
「私ね、自分で指入れたことあるよ……ちゃんと入ったから平気」  
「!」  
「お願い……」  
「わかった。でも、ほんとに辛かったらちゃんと言うんだぞ」  
「………」  
「俺が好きなら俺の言うことも聞け!」  
「大輔……」  
「のぞみ」  
「……うん」  
のぞみは本気だ。  
俺は枕元の小箱から一つ取り出すと注意深く装着した。  
 
のぞみの足の間に入る。  
しとどに濡れた花弁と、そこから立ちのぼる馥郁とした香りが俺の興奮を誘う。  
見ているだけで腰の奥に痛みに似た疼きが走る。  
今すぐに入れたい。今すぐに欲心にまみれた白濁を解き放ちたい。  
だが俺は誘惑に耐えた。  
のぞみの愛液が最大に分泌された状態で挿入すれば痛みは少ないのでは?そう考えた俺はクリに指を伸ばした。  
イク直前まで攻める。そしてその瞬間に入れる。それが俺の考えた最善の策だった。  
淫蕾への愛撫を始める。  
先程の淫戯で絶頂の寸前まで押し上げられていたのぞみはたちまち登りつめそうになる。  
今だ。  
俺は勃起をあてがうと、少しだけ腰を前に突き出した。  
「んぐっっっ!」  
のぞみの体が上方へずり上がった。苦悶の表情。額に浮かぶ脂汗。  
これ以上はできない!  
 
とっさに抜こうとする。が思った以上に強くのぞみがくわえ込んでいた。  
もう一度腰を引く。  
腰が抜けない!見ると俺の腰にのぞみの足が巻きついている。  
「のぞみ!」  
「平気!続けて!」  
「のぞみ!」  
「お願い!」  
俺の腰にからんだのぞみの足が絞まる。  
それに押された俺の腰はさらに前進する。そしてついに……入った。  
のぞみに根元まで入り、そこで固定される。  
その瞬間、俺の腰の奥で熱いものが解き放たれた。  
「うっっっ!」  
ドピュッ!ドピュッ!ドピュッ!………  
今日はこれが4回目の射精だというのに続けざまに精液が発射される。  
処女を貫かれたばかりののぞみの体を気遣うゆとりもなく、あまりの快楽に俺の腰が前後する。  
「あぁぁぁぁっっっっ……」  
俺はのどの奥からうなり声を上げながら射精し続けた。  
 
無限に続くかと思われた射精がようやく収まった。  
頭の奥がしびれている。思考がまとまらない。  
そうだ、のぞみは?  
いつのまにか固く閉じられていた目を開け、俺の胸に組み敷かれたのぞみを見る。  
「……気持ちよかった?」  
目にいっぱい涙をためたのぞみが俺に微笑んで言った。  
「のぞみ!」  
急いでのぞみから抜き去ろうとする。  
「痛い!」  
のぞみが叫んだ。  
あわてて動きを止める。  
「動かないで……ごめん……痛いの」  
のぞみが懇願した。  
のぞみになるべく負担をかけないように元の体勢を取る。  
完全に縮んでいない。  
のぞみの膣口の圧が強く、血流が止められているのか?  
それとものぞみの処女を奪ったという興奮がまだ冷めていないのか?  
どちらにしても、このままでは抜けそうもない。  
 
「のぞみ」  
「大丈夫。痛くないわ」  
「いま痛いって言ったろ?」  
「動かなければ平気」  
「ごめん……俺、のぞみのこと考えられなかった。自分のことだけで……」  
「そうしてって頼んだのは私よ」  
「のぞみ……」  
「私、大輔のものになったのね」  
「うん、のぞみはもう俺のものだよ」  
とうとうのぞみと一つになった。のぞみを俺のものにした。  
だが心は晴れなかった。  
 
「うれしい」  
「のぞみ……」  
「いつかこうなれたらなってずっと思ってた。夢がかなったんだわ」  
「のぞみ」  
「ね、私の夢がかなったんだからお祝いして」  
「え?」  
「いちばん欲しいのはねぇ……大輔の笑顔!」  
「………」  
「だから笑って。ね?」  
「のぞみ」  
「早くぅ」  
「うん」  
「ほぉらぁ」  
「笑えないよぉ…」  
「………」  
「それがのぞみの夢なら、俺の夢はのぞみを幸せにすることだよ」  
「私幸せよ」  
「のぞみを痛がらせて幸せにできるわけないだろ」  
「痛いから幸せになれたのよ。痛くならないで夢がかなうなんて、最初から思ってなかったわ」  
「それは……」  
「ね、笑って」  
「……分かったよ。のぞみが幸せなら、俺もうれしいはずだもんな」  
「そうよ」  
「でもなんか複雑」  
「もぅ!」  
俺たちはのぞみの中に収めたまま会話を続けた。  
 
ピクン!  
勢いが少しだけ衰えていた淫茎が突然のぞみの中で脈を打った。  
「あ……」  
のぞみもそれに気付いたようだ。困ったような表情で俺を見る。  
だが俺にどうすることもできない。  
そうしている間にも海綿体には血流が集まり、硬度が少しずつ増していく。  
硬度が増すたびにのぞみの内壁の締め付けが強く感じられるようになってきた。  
「だ、大輔……」  
「ごめん、止められない」  
「………」  
心配のためか、泣きそうな顔ののぞみ。  
「のぞみ、ちょっと痛いかもしれないけど、抜く?」  
「あ…えと……あの…あ……」  
どうしてよいか分からず、軽い混乱状態に陥るのぞみ。  
俺にもためらいがあり、どうすべきかが決断できない。  
このままでは完全に勃起する。  
 
「のぞみ」  
「このままでいい」  
「え?」  
「固くなるってことは大輔もっとしたいんでしょ?……いいわよ、もっとして」  
「痛いんだろ?」  
「初めてで気持ちよくなるなんて私だって思ってないわ」  
「のぞみ……」  
「大輔が感じてくれるなら、そっちの方がうれしい」  
肉棒は元通りの固さに復活した。  
のぞみの膣壁が周りから押さえつけるのを感じる。痛いぐらいに強く握られているようだ。  
こうなったら射精して柔らかくするしかない。  
そのためには抽迭をする必要がある。だがそれがのぞみに苦痛を与えることもわかる。  
しかし早く終わった方がのぞみの痛苦も少なくて済む。  
どうする?  
心を決めた。  
 
「のぞみ、動くよ」  
「うん」  
「痛かったら言えよ」  
「言ったらやめちゃうでしょ?」  
「のぞみ!」  
「私、何度も気持ちよくしてもらったから平気。今度は大輔が気持ちよくなって」  
「…俺だって何度もイッたよ」  
「大輔のイクときの顔が見たいなぁ……ね、私に見せて」  
「……わかった。のぞみがそこまで言うならするよ」  
「ありがと」  
「のぞみが我慢強いのは昔から知ってる。でも、俺にだけは弱いところも見せてくれよな」  
「……うん。大輔には本当の私を知ってもらいたい。イヤなことはイヤって言うから、心配しないでして」  
「それじゃあ動くよ」  
 
俺はのぞみの中でゆっくりと前後させる。  
そのたびにのぞみの眉間にしわが寄る。  
(感じているはずがない。やっぱり痛いんだ)  
だがのぞみは何も言わない。  
のぞみが言い出さないかぎり、俺のほうからやめるわけにはいかない。  
俺のために。そう思って痛みに耐えているのぞみの気持ちを害することはできない。  
初めてのセックス。  
そう考えるだけでいつ達してもおかしくないほど気持ちは興奮している。  
だが何度も射精している俺にはある程度のピストン運動も必要だった。  
のぞみの手がさまようように俺を求める。  
俺はのぞみと手をつなぐとしっかりと握った。  
のぞみがうれしそうに微笑む。  
胸が痛んだ。  
(のぞみ、ごめん……なるべく早く終わるからね)  
 
いつもに比べ上昇速度は遅いものの、少しずつ性感が高まっていく。  
先端からじわじわと甘い感覚が広がってきた。  
「んっ…あっ……のぞみ…んっ…」  
自然と俺の口からなまめきを含んだ声が漏れる。  
「気持ちいいの?」  
「あぁ……すごくいい…気持ちいいよ……好きだよのぞみ」  
「私も好き……大好き」  
「のぞみ、愛してる。誰よりものぞみを愛してる」  
のぞみの膣が男性器を摩擦する快感よりも、精神的な満足度が一気に俺を高みに導いた。  
「あぁ……のぞみっ!……気持ちいいっ…」  
「気持ちいいって言われると……うれしい」  
「イキそう……あっ…のぞみ、イク、イクよっ!」  
「来て……いっぱい出して!」  
「っっっ!」  
ドピュッドビュッドピュッドピュッ………  
目もくらむほどの快感!  
俺はのぞみの一番奥に差し入れたまま何度もはぜた。  
 
激しく昂ぶっていた感情が落ち着いていく。  
精液を出し尽くした陰茎は、今度はのぞみの中で萎えていた。  
のぞみの手が俺の尻を押さえた。  
「どうしたの?」  
「もう少しこのままでいて……」  
「抜くなってこと?」  
無言でうなずくのぞみ。  
「いいけど、また勃っちゃったらどうする?」  
「そのときはまた抱いて」  
「のぞみみたいな魅力的な女の子を前にして勃たない男なんていないよ……と言いたいけど、もう無理かも」  
「え?」  
「のぞみに全部しぼり取られた。さっき言ってたろ『許してくれ』って言うまでイカせるって」  
「……うん」  
「もう勘弁。少なくともしばらく休まないとできないよ」  
「いっぱいイッたもんね」  
「のぞみがしてくれたんだよ」  
「……うん」  
俺たちはつながったまましばらく横になっていた。  
 
「のぞみ重くない?そろそろどこうか?」  
「あ、うん。大輔も出したまんまで気持ち悪いよね」  
「あ、いや…そっちは大丈夫だけど……コンドーム着けてても量が多いと逆流して妊娠させちゃうかもしれないし」  
「今日ね……そうならない日」  
「え?そうなの?」  
「うん……だから直接でもよかったのよ」  
「そっか……」  
「ごめん……もっと早く言ったほうがよかった?」  
「あ、違うよ。言われててもコンドーム着けたし」  
「?」  
「なんていうのかな……俺の愛情っていうか誠意、かな?」  
「うふふふ、優しいんだ……。でも大輔らしいわね」  
「そうか?」  
「うん」  
 
萎えた陰茎をそっとのぞみから抜き去る。  
コンドームの中は思ったほど精液で満たされていなかった。  
「あんまり出なかったなぁ…ものすごい量を出したような感じがあったんだけど……色も透明に近いし」  
「何度もイッて玉々空っぽになっちゃったの?」  
「いや、玉には精液入ってないんだよ」  
「そうなの?」  
「保健の授業、ちゃんと受けてた?」  
「睾丸で作られた精子は尿道を通って射出される。よね」  
「作られた精子がどこに蓄えられてるかは?」  
「えっと……また大輔に教えてもらうわ」  
「今度は実技付きだぞ」  
「ばか……」  
「違うな」  
「え?」  
「今度、も、だ」  
「知らない、えっち!」  
「あはははは」  
「えへへへへ」  
のぞみが笑った。俺に向けられたかけがえのない笑顔。  
俺はこの笑顔をずっと守ることを誓った。  
                          完  

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